「宇田川源流」【日本報道検証】 兵庫県知事選挙に関する「民意」と「マスコミ」
毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」をお送りしている。「日本報道検証」というのは、なにも報道を同行しようというものではなく、単なるニュース解説であると考えいてただいて構わない。もちろん、その内容に関して、あまり日本の報道機関が報道していないものでありなおかつ重要であろうと判断できるものも少なくないのであるが、私の性格上あまりまじめなものばかりではないので、その点はご了解願いたい。
さて今回は、すでにいろいろな人が語っている、兵庫県知事斎藤元彦氏の不信任決議案が可決したのちの失職しして出直し選挙についてである。この出直し選挙では、当然に、斎藤元彦候補が惨敗するというように多くのマスコミが見ていたが、実際に倒壊位票が始まった8時にほとんど近い状態で斎藤候補の「当選確実」が出た。
そういえば、マスコミやメディアは、アメリカのトランプ前大統領が今回の大統領選挙でハリス副大統領と争い、そして勝利を収めた時も、まったく見当違いな解説を行い、そして、多くの人がその内容を外していた。それだけではない、今年の7月に行われた東京都知事選挙においても、マスコミが注目候補として、立憲民主党や共産党が推薦していた蓮舫元参議院議員に関して、マスコミが全く注目していなかった前安芸高田市長の石丸伸二氏に敗北するということになったいる。
さてこの三つの選挙から確実に言えることは、「マスコミが注目していることが、集票につながらない」といことであり、同時に「マスコミはすでに民意から離れてしまっている」という事であろうか。
このマスコミと民意ということの関係、そしてそこにあるSNSや陰謀論ということに関して言えば、その内容は来月のオンラインサロン「陰謀渦巻く世界情勢の中であなたが生き残る方法」(https://lounge.dmm.com/detail/2838/)の中でしっかりと見てゆきたいと思う。
ちなみに、蛇足ながら付け加えると、日本で最も初めに「インターネット選挙」を試した選挙参謀が私であり、その時は、参議院全国区で42000票を獲得している。候補がもう少し良ければ、うまくいったのかもしれないが、あまりにもダメな候補者であったので、途中で力を入れる気がなくなってしまったのであるから、仕方がないが、しかし、その時は「ネット民」の心をうまくつかんでいた。確か2010年の夏の話である。その時の観点を含めて、オンラインサロンの中ではしっかりと話をしてみたい。
<参考記事>
石丸伸二氏 兵庫県知事選で斎藤氏の再選確実に興味津々「非常に面白い現象だったんじゃ」
2024年11月17日 21時55分 スポニチアネックス
https://news.livedoor.com/article/detail/27578267/
<以上参考記事>
いつものように、来月のオンラインサロンの予告のようになってしまったが、まあ、その概略を少し見てみよう。
まず、世の中の言説の中で「マスコミが嘘を報じている」というものがある。これは間違い。マスコミは「嘘」は報じてはいない。少なくとも明らかの嘘を報じるということはあり得ないし、また、そのようなことをすれば放送法に違反するということになる。マスコミがやっているのは、「解釈の変更」と「印象付け」ということであり、それはオウム真理教の報道をしていたTBSが「サブプライム報道」行って、番組ごと廃止されてしまったというようなこともあったし、テレビ朝日は自民党が下野した時に「椿事件」という津獏報道局長があえて印象付けをして民意を誘導したということがある。しかし、これは「悪意のある編集」をしたのであって、「嘘」ではないのである。一応取材はしているのだが、その「従獏の隅をつつくようなことを、極端な解釈を行い、そのうえで悪者を決めて印象をつける」ということである。ただ、このやり方が、国民の批判を受けている。
要するに、この内容にウソがなくてもしかし方向性が間違っていた場合に、マスコミは責任を負わない。現在「大手メディアの敗北」というような感覚で物事を報じているが、実際に「何が敗北したのか」ということの中身が語られていないのは不思議だ。そしてその内容は「SNSは物量が多い」「SNSはあやふやな情報も流すことができる」などということを言い、そのうえで、「SNSのリテラシーが問題である」というように、メディアはまったく自分たちが反省するということをしない。
問題は、私がブログの中で何度も言っているように「報道の無責任」という体質の問題である。では、上記にも書いたがトランプ氏が次期大統領に選出され圧勝したという事実に対して、「接戦になる」「結論が出るには数日かかる」などと報道していた人々、特に「そのような言説を広めた専門家のみをスタジオに呼んだキャスティングで世間を惑わせたテレビ局の責任者」は何らかの責任を取ったのであろうか。少なくとも「数日かかる」というような「嘘を広めた」責任を、テレビ局はどのようにしてとったのであろうか。
このように考えれば「リテラシーを考えなければならないのはマスコミ側」であり、その内容がまったく見えてきていないということが大きな問題なのである。
テレビの中で70代の人が街頭インタビューに答えて、「テレビは信用できない」ということを言っていた。まさに、その気持ちが、現在の国民の意見なのである。
ではなぜこのようになったのか。
その内容の分析はオンラインサロンを呼んでいただき、その中で質問していただきたい。