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「宇田川源流」【現代陰謀説】 イランの暴動や国内的なデモと体制崩壊の可能性


 毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。今年もその内容を、現代のニュースから見てみることにしましょう。

権威主義体制は、表面的には強固に見えても、社会の不満が蓄積すると急速に崩壊する危険を孕んでいます。特に経済停滞や生活水準の低下、情報統制の限界が重なると、国民の不満は爆発しやすくなります。こうした不満が「デモ」や「暴動」という形で顕在化すると、体制は二重の圧力にさらされます。第一に、国内の正統性が失われること。第二に、外部からの干渉や情報戦に対して防御力が低下することです。

 1989年末、ルーマニアのニコラエ・チャウシェスク政権は、東欧諸国で進行していた民主化の波の中で孤立を深めていました。経済は疲弊し、国民生活は困窮。にもかかわらず、政権は強権的な統制を続け、プロパガンダで「繁栄」を演出していました。この乖離が国民の怒りを増幅させ、ティミショアラでの反政府デモが全国に拡大します。

ここで重要なのは、政権が「暴力による鎮圧」を選択したことです。武力行使は恐怖を植え付けるどころか、国民の反感を決定的にし、軍や治安部隊の忠誠心を揺るがしました。結果として、政権は自らの基盤を崩し、クーデターの引き金を引いたのです。

 この時期、冷戦構造の終焉に伴い、ソ連や西側諸国は東欧の政変に強い関心を持っていました。ルーマニアの場合、ソ連は直接的な軍事介入を行わなかったものの、情報戦や外交圧力を通じて「政権交代を容認する空気」を醸成しました。さらに、西側メディアはデモの映像を世界に流し、政権の残虐性を強調。こうした国際世論の形成は、国内の反体制勢力に「外部の支持」を感じさせ、行動を加速させる心理的効果を生みました。

陰謀論的視点では、「外部勢力がデモを扇動した」と語られることがありますが、実態はより複雑です。外部は火種を作ったわけではなく、既存の不満を利用し、情報と外交で体制崩壊を後押ししたのです。つまり、国内の構造的脆弱性が前提であり、外部の関与は「触媒」に過ぎません。

 チャウシェスクは最後まで権力維持を試み、演説で国民を説得しようとしました。しかし、テレビ中継された演説が逆効果となり、群衆の怒号が全国に伝わることで、政権の「権威の象徴」が崩壊。軍はついにチャウシェスクを見限り、彼は逃亡を試みるも拘束され、即決裁判で処刑されます。この過程は、権威主義体制がいかに脆く、情報と心理戦に弱いかを示す典型例です。

 この事例から導かれる一般論は次の通りです:

・ 国内の不満が爆発すると、体制は急速に崩壊する。強権は短期的には秩序を保つが、長期的には逆効果。

・ 外部勢力は直接的な武力よりも、情報・外交・経済圧力で体制崩壊を促進する。これは現代のハイブリッド戦争にも通じる。

・ 「陰謀」はゼロから作られるのではなく、既存の不満を利用する形で成立する。したがって、国内の構造的問題こそ最大のリスク。

 この視点で見ると、現代でも同様のパターンが繰り返される可能性があります

<参考記事>

イラン・ハメネイ師が国外脱出計画 有事の際は家族や側近とロシアに…英タイムズ

1/5(月) テレビ朝日系(ANN)

https://news.yahoo.co.jp/articles/c216861120a23e64bb4b5f3130368308a39019e1

勢いを増すイランの抗議活動  暴力による死者は35人に上る

1/6(火) AP通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/f3429a73779fbe2267890194b255a85e67248852

<以上参考記事>

 この抗議運動は、2025年末から急速に拡大しました。当初のきっかけは、深刻な経済危機です。イランでは通貨リアルの歴史的な暴落が続き、2025年12月末には1ドル=145万リアルという過去最安値を記録しました。政府は為替レートを一時的に引き上げる措置を講じましたが、効果はなく、2026年1月初めには再び150万リアルに下落。これに伴い、食料品や生活必需品の価格が急騰し、インフレ率は40%を超える水準に達しました。水やエネルギーの供給不足も深刻化し、国民生活は極度に圧迫されています。

 最初の抗議は、首都テヘランの商業地区で商人たちが店を閉じる「ストライキ」から始まりました。しかし、SNSを通じて映像や情報が拡散されると、運動は急速に全国へ広がり、現在では31州のうち27州、285カ所以上でデモが行われています。参加者は商人だけでなく、大学生、労働者、退職者など多様な層に拡大しました。スローガンは「独裁者に死を」「我が命はイランのために」といった強い政治的メッセージに変化し、単なる物価高への抗議から、体制そのものの打倒を求める運動へと進化しています。

 政府は当初、デモを「暴徒による騒乱」と位置づけ、治安部隊を投入して鎮圧を試みました。催涙ガスやゴム弾、さらには実弾の使用も報告されており、これまでに少なくとも36人が死亡(うち4人は18歳未満)、数百人が負傷、2000人以上が拘束されています。治安部隊側にも死傷者が出ており、衝突は激化の一途をたどっています。

 この運動は、単なる経済的不満を超え、体制への拒絶という政治的怒りに転化しました。背景には、長年続く権威主義的統治、腐敗、そして国際制裁による経済疲弊があります。さらに、2025年に米国がベネズエラ政権への攻撃を強化したことが、イラン体制の国際的孤立を深め、国民の不満を増幅させたと指摘されています。

 国際社会も注目しており、トランプ政権は介入を示唆、人権団体は「1979年の革命以来最大の騒乱」と評価しています。イラン政府は通信遮断や情報統制を強化していますが、SNSを通じた映像拡散は止められず、抗議はさらに広がる可能性があります。

 イランの体制は、最高指導者ハメネイを頂点とする宗教的権威と革命防衛隊による軍事・経済支配に依存しています。この構造は強固に見えますが、今回のデモは経済危機と政治不信が結びつき、体制の正統性を大きく揺るがしています。特に、抗議のスローガンが「独裁者に死を」から「王政復活」へと変化する兆しが一部で見られることは、国民の心理に「代替権力」を求める欲求が芽生えている証拠です。

 パーレビ王朝は1979年の革命で崩壊しましたが、亡命先で王族は存続しており、特にレザ・パーレビ皇太子は欧米で一定の支持を得ています。近年、SNSを通じて「世俗的で近代的なイラン」を象徴する存在として再評価される動きがあります。経済危機と宗教支配への嫌悪が強まる中、こうした象徴が「希望の代替案」として浮上するのは自然な流れです。

 陰謀論的な視点で見ると、以下の要素が「陰謀の成立条件」を満たしつつあります:

 国外勢力の関与余地:欧米諸国はイラン体制の弱体化を望んでおり、情報戦や資金援助を通じて「王政復活」を後押しする可能性があります。これは冷戦期の東欧政変と類似した構図です。

 国内の権力分裂:革命防衛隊と宗教指導層の間に亀裂が生じれば、クーデターの芽が生まれます。特に、経済利権を握る防衛隊が「体制維持より自己保身」を選ぶ場合、ハメネイ失脚のシナリオは現実味を帯びます。

 象徴の利用:パーレビ王朝の血統は、実際の政治力よりも「心理的な求心力」として利用される可能性が高い。つまり、王政復活は必ずしも完全な制度復帰ではなく、「暫定的な移行期の象徴」として機能するかもしれません。

 ただし、現実的な障害も大きいです。宗教体制の支持基盤は依然として強固であり、革命防衛隊は武力と経済を掌握しています。パーレビ王朝復活は、国内で広範な支持を得るには時間がかかり、外部からの強い後押しが不可欠です。したがって、このシナリオは「短期的には低いが、中長期的には不確定要素次第で急浮上する可能性がある」と言えます。

 今回のデモが長期化し、経済危機が深刻化すれば、体制内で権力闘争が激化し、ハメネイ失脚の可能性は高まります。その際、パーレビ王朝の血統は「外部勢力が利用するカード」として浮上し、陰謀的な構図が形成される可能性は否定できません。これは、情報戦・心理戦・外交圧力を組み合わせた「ハイブリッド型政変」として展開するでしょう。

 まず、体制崩壊の前提条件は、抗議運動が全国規模で長期化し、政権の統制力が機能不全に陥ることです。現在、デモは経済危機を背景に急速に拡大し、スローガンには「ハメネイ打倒」「パーレビ復活」が含まれています。この政治的要求が広範な層に浸透し、単なる経済不満から体制拒絶へと完全に転化することが不可欠です。

 次に重要なのは、革命防衛隊(IRGC)と宗教指導層の間に深刻な亀裂が生じることです。IRGCは軍事力と経済利権を握っており、体制維持の要ですが、抗議が激化し、国際的圧力が強まる中で「自己保身」を優先する可能性があります。もしIRGCがハメネイ支持を撤回し、政権交代を容認するなら、失脚シナリオは現実味を帯びます。

 報道によれば、ハメネイはすでに「政権が統制不能になった場合に備え、国外脱出を含む非常計画を策定している」とされています。これは、体制の中枢が崩壊の可能性を認識している証拠です。亡命先としてロシアが取り沙汰されており、過去にシリアのアサド政権がロシアに逃避した事例と重なります。

 パーレビ王朝復活の声は、国内だけでなく亡命王族や欧米の一部勢力によって支えられています。特に米国は「人権弾圧が続けば介入も辞さない」と警告しており、情報戦・資金援助・外交圧力を通じて政権交代を促す可能性があります。これは1979年革命や東欧政変と類似した構図です。

 パーレビ王朝の血統は、実際の政治力よりも「心理的な求心力」として機能します。現実的には、完全な王政復活よりも、暫定政権の象徴としてレザ・パーレビ皇太子が担ぎ出されるシナリオが有力です。これは、国際社会に「世俗的で近代的なイラン」を印象づけるための戦略的カードとなります。

 最後に、国際環境がこのシナリオを後押しする条件として、原油市場の変動や中東の地政学的緊張があります。イラン体制の崩壊は世界経済に大きな影響を与えるため、米国や欧州は「管理された政権交代」を望むでしょう。逆に、ロシアや中国は現体制維持を支持するため、代理戦争的な構図になる可能性もあります。

 このシナリオが現実化するためには、国内抗議の長期化+権力中枢の分裂+ハメネイ亡命計画の発動+外部勢力の積極的介入という複合条件が必要です。現時点では「短期的には低いが、中期的には不確定要素次第で急浮上する可能性がある」と言えます。

「宇田川源流」【日本報道検証】 ウクライナへイギリスとフランスが派兵を検討


 毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたます。

 さて今回は、今のウクライナの状況を見てみようと思う。ウクライナに関しては、2026年初頭、アメリカはロシア・ウクライナ双方を交えた「三者協議」や停戦監視の枠組みを提案し、戦後の安全保障を含む包括的な合意を目指しています。欧州諸国もこの動きを支持し、停戦後のウクライナに対する安全保障の保証を議論しており、米軍の現地派遣や監視支援の可能性まで視野に入れています。しかし、こうした構想は実現性に乏しいと見られています。

 和平が進まない最大の要因は、双方の立場の隔たりです。ウクライナでは「交渉による終結には前向きだが、降伏や受け止められるような譲歩は拒否する」という世論が強く、ロシア側も「軍事力による戦争目的達成」を選択肢から外していません。さらに、ロシアは依然としてドネツク州の約22%を制圧しており、完全掌握には1年以上かかると分析されています。このため、戦線は「膠着」と「消耗」が続き、停戦の見通しは極めて低い状況です。

 アメリカは、ロシアに対して経済制裁を強化しつつ、エネルギー市場の安定を図るという二重の課題を抱えています。ロシア産石油の輸出を抑制するための二次関税の可能性も示唆されていますが、これは国際エネルギー市場に逆効果をもたらす恐れがあり、米国自身にも痛みを伴う「諸刃の剣」です。こうした複雑な利害関係が、和平交渉の進展をさらに難しくしています。

 2022年の侵攻開始から4年が経過し、戦争は長期化の様相を強めています。双方の死傷者は膨大で、ロシアでは少なくとも12万人が戦死、ウクライナ側も数万人規模の犠牲が出ていると推定されます。この消耗戦は、国際社会の支援疲れや経済的負担を増大させ、和平への圧力を強める一方で、現実的な妥協点は見えていません。

<参考記事>

英仏、ウクライナ派兵確認 「安全の保証」宣言署名

1/7(水) 共同通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/afc31442d02df4a77bcd4cb62491915a92036763

<以上参考記事>

 2024年以降、フランスのマクロン大統領は「ウクライナに欧州の地上部隊を派兵する可能性を排除しない」と発言し、NATO内外で大きな波紋を呼びました。イギリスも同様に、停戦後の安全保障を担保するため、限定的な部隊派遣を検討していると報じられています。これらの構想は、ロシアによる再侵攻を防ぐ「安全の保証」を目的とし、欧州が主体的にウクライナの防衛を担う姿勢を示すものです。

 しかし、こうした発言はロシアにとって「西側の直接介入」と映り、プーチン政権は即座に強い反発を示しました。ロシア側は「西側が参戦すれば悲劇的な結末を迎える」と警告し、核戦力の演習を強化するなど、抑止力を誇示する行動に出ています。

 NATOは公式には「ウクライナへの地上部隊派遣は計画していない」と繰り返し表明していますが、加盟国の一部が独自に派兵を検討する姿勢を見せることで、ロシアとの緊張は高まっています。特に、フランスやイギリスは核保有国であり、彼らの部隊がウクライナに入れば、ロシアは「NATOの実質的な参戦」とみなす可能性が高いと専門家は指摘しています。

 この構図は、冷戦時代の「代理戦争」から一歩踏み込み、直接衝突のリスクを孕んでいます。現在の戦線は膠着状態にあり、ロシアは戦略的に時間を稼ぎつつ、欧州の分断を狙っています。一方、欧州諸国は「ウクライナが敗北すれば、次はポーランドやバルト諸国が標的になる」という危機感を強めており、抑止のための軍事的関与を模索しています。

 全面戦争への懸念は現実的ですが、即時的な開戦シナリオは低いと見られています。その理由は以下の通りです:

・ 核抑止の存在:ロシアは核保有国であり、NATOも同様です。双方が核戦力を背景に「直接衝突は破滅的」と理解しているため、全面戦争は抑止されやすい。

・ 限定的派兵の性質:フランスやイギリスが検討しているのは「停戦後の平和維持部隊」であり、戦闘参加ではなく治安維持を目的とする構想。ただし、ロシアがこれを「偽装介入」とみなせば、緊張は急激に高まります。

・ 欧州内の分裂:ドイツなど慎重派は「派兵はエスカレーションを招く」と警告しており、欧州全体で統一した行動を取るのは困難。

 専門家の間では、次のようなシナリオが議論されています:

抑止の強化と長期戦:欧州が兵器供与と訓練支援を強化し、直接派兵は回避する。

限定的派兵とロシアの威嚇:停戦後に欧州部隊がウクライナ入りし、ロシアが核演習やサイバー攻撃で圧力を強化。

誤算による衝突:現場での偶発的な交戦や、ロシア領内への攻撃が引き金となり、局地戦が拡大。

 総じて、イギリスとフランスの派兵構想は「欧州の安全保障を守るための積極的な一手」ですが、ロシアにとっては「NATOの前線拡大」と映り、緊張を極限まで高める要因となります。全面戦争は核抑止によって回避される可能性が高いものの、誤算や挑発による局地的衝突は現実的なリスクとして残っています。

 欧州連合(EU)とNATO加盟国は、ウクライナ支援において共通の目標を掲げていますが、実際には複雑なジレンマと対立が顕在化しています。最大の要因は以下の通りです:

 長期戦に伴う巨額の財政・軍事支援は、欧州各国の予算を圧迫し、国内経済や社会保障との競合を生んでいます。特に財政規模が小さい国やポピュリズムの影響下にある政府では、支援継続に対する国民的支持が低下し、政治的課題となっています。

 EU内では、凍結されたロシア資産(約2100億ユーロ相当)をウクライナ支援に転用する案が浮上していますが、ベルギーやイタリアなどは法的・財務リスクを理由に慎重姿勢を示し、北欧諸国やバルト諸国は積極的に支持するなど、加盟国間で意見が割れています。 中東欧諸国は「全面的勝利と領土回復」を強く支持する一方、イタリアやスペインなどは「早期終結と人道的配慮」を重視し、交渉促進を求める立場を取っています。この温度差が、EU内の外交政策調整や支援規模の合意形成を困難にしています。

 フランスやイギリスは、和平成立後にウクライナへ平和維持部隊を派遣する構想を打ち出していますが、その実現には多くの障壁があります。

 欧州単独での平和維持は困難とされ、専門家は「米国の後方支援なしでは任務を成功させるのは難しい」と指摘しています。NATOの正式な指揮系統を期待できない現状では、有志連合による独自の司令部設立が必要ですが、これには加盟国間の合意形成が不可欠です。

 派兵はロシアとの直接対立を招く恐れがあり、国内世論の支持を得るのは容易ではありません。特にドイツやポーランドなどでは、派兵に慎重な声が強く、欧州全体で統一した行動を取るのは困難です。

 米国の支援が不確実化する中、欧州は「戦略的自律」を強化する必要性に迫られています。しかし、これは防衛産業の再構築や共同部隊の実態的運用を伴うため、短期的には実現が難しい課題です。

 現状では、欧州諸国によるウクライナ派兵は「理念的には前進だが、実務的には停滞」という評価が一般的です。米国の関与が限定的になれば、欧州は独自の安全保障枠組みを構築する必要がありますが、そのためには財政負担、法的リスク、国内世論という三重のハードルを乗り越えなければなりません。

「宇田川源流」【大河ドラマ 豊臣兄弟】 信長と市・藤吉郎と小一郎で兄弟の関係を規定した


 毎週水曜日は、今年もNHK大河ドラマ「豊臣兄弟」について、好き勝手に書いている。一昨年が紫式部を扱った「光る君へ」、そして昨年が江戸時代の出版プロデューサー蔦屋重三郎をあつかった「べらぼう」であり、戦国時代はその前の「どうする家康」迄前なのであるが「どうする家康」はあまり面白くなかったので、今回の「豊臣兄弟」にかなり期待している。

さて、今回は、木下小一郎(後の羽柴秀長:仲野太賀さん)が兄木下藤吉郎(後の羽柴秀吉:池松壮亮さん)に誘われて清州に出るところである。その時に、織田信長は織田伊勢守信安の守る岩倉城を攻撃するところである。

今回は、その織田信安について少し触れておこう。

 織田信安は、戦国時代に織田信長と同族でありながら対立した人物で、その生涯は尾張国内の権力闘争を象徴しています。信安は織田氏の分家筋に属し、尾張国北部を拠点としていました。信長が父・信秀の死後に家督を継ぎ、急速に勢力を拡大する過程で、尾張国内の織田一族間で主導権争いが激化し、信安はその中で信長に対抗する立場を取ります。

 信安の特徴は、保守的な姿勢と同族連携の重視にあります。信長が鉄砲の導入や楽市楽座など革新的な政策を進める一方で、信安は伝統的な秩序を守ろうとし、急進的な変化に適応できませんでした。信長が目指した中央集権的な統治に対し、信安は一族間の自治を維持しようとしたため、両者の間には根本的な価値観の違いがありました。軍事面でも、信長は鉄砲を活用した近代的戦術を採用しましたが、信安は従来の槍や弓を主体とする戦法に固執しました。この差異は、戦国時代の変革期における革新と保守の衝突を如実に示しています。

 信長との対立は、尾張統一をめぐる権力闘争に端を発します。信長が清洲城を拠点に勢力を伸ばすと、信安は岩倉城を本拠として対抗しました。岩倉城は尾張北部の要衝であり、信安にとって信長の進出を阻む最後の砦でした。この対立はやがて「岩倉城の戦い」へと発展します。

 岩倉城の戦いは、信長の尾張統一戦の中でも重要な局面でした。信長は岩倉城を攻略するために周辺の豪族を切り崩し、兵力を集中させます。戦いは激しく、信安は城に籠って抵抗しましたが、信長の軍事力と戦術の前に次第に劣勢となります。最終的に岩倉城は落城し、信安は討死したと伝えられています。この戦いの勝利によって、信長は尾張統一をほぼ完成させ、天下布武への第一歩を踏み出しました。一方で、信安の敗北は、戦国時代における「時代の流れに適応できない者の運命」を象徴するものとなりました。

 信安の生涯は、単なる敗者の物語ではなく、戦国時代の複雑な権力構造と価値観の対立を理解する上で重要な意味を持っています。彼の抵抗は、信長の覇業が決して容易ではなく、内部抗争を乗り越えて達成されたことを示す証拠です。

さて、このドラマでは「織田信安」役は出てくることがありませんでした。

<参考記事>

「豊臣兄弟」これが戦国大河“無惨な亡骸”小一郎が慟哭「首桶どころじゃ」ネット衝撃…藤吉郎&直と清須へ

1/11(日) 20:45配信 スポニチアネックス

https://news.yahoo.co.jp/articles/b410e03d8c44ec8a974d55ba6cdc7ec8f9868829

<以上参考記事>

 さて、今回のテーマは「兄弟の絆」ということなのではないか。もちろん毎回しっかりとしたテーマがあるというわけではないのではないかと思うが、しかし、今回はかなりはっきりしているということになるのではないでしょうか。

岩倉城を攻撃する織田信長(小栗旬さん)は、織田信安からの降伏状を握りつぶして、岩倉城を攻撃するということになるのです。しかし、この時の織田信長はまだ親族を全て敵にするということになるのではないのです。その様に考えると、尾張国統一の為とはいえ、また戦国の世の習いとはいえ、親族同士で戦わなければならないということになるのは、精神的には非常に負担が多いということになるのではないでしょうか。その心の負担を妹の市(宮崎あおいさん)が「兄弟のことはわかる」ということを木下藤吉郎を呼んで話をしているということになります。

この話を聞いた木下藤吉郎は、何かを感じて自分の弟である小一郎の所に行くということになります。その前に藤吉郎は、浅野家に使いに行き、寧々(浜辺美波さん)に弟のことを言われるということになります。そのことを言われた後に市に兄弟のことを言われたので、当然に小一郎のことが気になっていたということになります。藤吉郎は前回小一郎の話にのって裏切り者を成敗しています。藤吉郎は当然に小一郎が必要であるということをよくわかっていますので、その意味で小一郎のところに行ったのです。

しかし、その小一郎の村は盗賊に襲撃され、多くの人が殺されていたということになります。その殺されたところの表現が「参考記事」のところで「無残な亡骸」を出すということになるのです。

そのタイミングで藤吉郎が現れるということになります。

そして、もう一つはその親なか(後の大政所:坂井真紀さん)の言葉ではないでしょうか。木下藤吉郎と木下小一郎の兄弟が、天下を取れたのは、まさにこの親の育て方ではないかと思います。最後の場面で「侍大将」「国持大名」などと言っているときに、太陽を指さして「あんたらは、あのお天道様みたいにおなり」と言える次元の違った答えを出すのです。この「太陽を目指す」ということが、後に豊臣秀吉の「日輪の兜」そして、「太陽の子」というような伝説をしっかりと残すのが、このような伏線によって出てきているということになるのではないでしょうか。まさにここに伏線があるということになるのです。、また小一郎を清州に行かせるということに関して、子供の性格をよく見ている母親がいてこそ、この二人の今後の活躍と協力が出てきたのではないでしょうか。兄弟の絆だけではなく、親子の絆が、兄弟の絆を作るということになるのです。

そして、その内容が天下を目指すという豊臣兄弟の躍進につながるのではないでしょうか。その活躍が非常にお面白くなるということになります。

「宇田川源流」【日本報道検証】 アメリカのベネズエラ侵攻の「真の意味」


 毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたます。

 さて今回は、アメリカのベネズエラ攻撃に関して簡単に考えてみましょう。なお、この内容に関しては、有料メールマガジン「宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話」(https://www.mag2.com/m/0001647155)の1月12日のないように詳しく記載しております。詳しく、そしてこの件に関する中国とアメリカの対立のその行く末に関して、しっかりと書いております。本来は、ベネズエラに攻撃したことや、今、日本で言われているような内容はまったく関係なく、今の中国を中心にした上海協力機構のように、今までの国際法や今までの秩序を守らず新たな自分たちの身勝手な秩序を確立しようとする国々と、アメリカを中心にした今までの秩序を守る国々との対立があり、その対立がかなり大きくなってきてます。

つまり、世界情勢は、かなり大きく分断されているということになるのです。そしてその対立が徐々に深まっているということになるのです。そして、その内容が徐々に大きくなってきているということになるのです。その中で、アメリカの今回の行動が、全体にどのように影響を及ぼすのかということをしっかりと見なければなりません。そのことが全くできない日本のメディアの解説は、本当にがっかりするというようなことにしかなりません。

さて、そのような状況ではありますが、このブログでは、その内容を簡単に見てみることにして、「宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話」に詳しいことを譲り、簡単な解説をすることにしましょう。

<参考記事>

ベネズエラ大統領拘束、米当事者らが明かす作戦の内幕

1/4(日) CNN.co.jp

https://news.yahoo.co.jp/articles/aa11ed4d3c07e8941f62471ae807aa5c0ba73a37

<以上参考記事>

 2026年1月3日の未明、アメリカ軍は「南方の槍(サザン・スピア)作戦」と名付けられた大規模な軍事行動をベネズエラに対して実施しました。この作戦は、トランプ大統領がベネズエラ政府を麻薬テロ組織や犯罪組織「トレン・デ・アラグア」と結びついた「脅威」であると認定したことを背景に、議会の承認を得ない大統領権限による電撃的な介入として行われました。作戦にはカリブ海周辺の約20の基地から、爆撃機や戦闘機、偵察機など150機を超える航空機が投入され、首都カラカス周辺の防空システムや主要な軍事拠点を数時間のうちに無力化しました。空爆による制圧と並行して、作戦の核心である地上任務が米陸軍の特殊部隊「デルタフォース」によって実行されました。

 「中国との対立において」という点について、その先にある戦略的意味を補完すると、ベネズエラは中国にとっての「西半球における最大のエネルギー供給源かつ経済的拠点」であったという事実が浮かび上がります。

中国は長年にわたり、ベネズエラに対して巨額の融資を行い、その返済を原油で受け取る「資源担保型融資」を通じて、南米における影響力を拡大してきました。

 アメリカにとってベネズエラを制圧することは、中国のエネルギー安全保障における重要なパイプラインを物理的に切断することを意味します。

これにより、マラッカ海峡などの海上交通路を封鎖せずとも、中国の「裏庭(南米)」からの資源供給を阻止できるわけです。

また、ベネズエラに設置されていたとされる中国製の監視システムや通信インフラを解体することは、中国による西半球での情報収集活動(シギント)に壊滅的な打撃を与える狙いもありました。

つまり、ベネズエラ攻撃は対中国戦略における「経済・情報の兵糧攻め」の第一歩と言えるのです。

 さて、アメリカが中国に対して送った最も明白なメッセージは、フェンタニルとその前駆体の供給を「軍事的な宣戦布告」と同等に扱うという決意です。トランプ大統領がフェンタニルを大量破壊兵器として再定義したことは、これまでの「外交交渉」や「通商圧力」の段階が完全に終了したことを意味します。中国がベネズエラを通じて南米での影響力を拡大し、麻薬ネットワークを間接的に支援・利用してアメリカ社会を内部から崩壊させようとする「超限戦」に対し、アメリカは「物理的な破壊と指導者の拉致」という最も直接的な回答を示しました。

フェンタニルの供給網や資金洗浄において、一部の企業や金融システムが関与していたとされる日本に対しては、アメリカは「同盟国としての真価」を問う厳しいメッセージを送っています。これまでの日本は、アメリカとの同盟を維持しつつも、経済的には中国との関係を重視する「戦略的曖昧さ」を保つことができました。しかし、今回の作戦は、アメリカが「敵か、味方か」の二者択一を迫る新時代に突入したことを示しています。

 アメリカの視点では、日本の港湾や物流網、あるいは金融システムが、たとえ不本意であってもフェンタニルやその資金の通過点となっているのであれば、それは「アメリカに対する攻撃への加担」とみなされます。

日本政府が作戦後に支持を表明したことは評価しつつも、アメリカは日本に対し、国内のサプライチェーンから中国の影を完全に排除し、アメリカが進める「麻薬テロ封じ込め」に物資・情報の両面で積極的に貢献することを求めています。つまり、経済的利益を理由にアメリカの安全保障政策に「穴」を開けることは、もはや許容されないという通告です。

 そして、今後のアメリカは、単なる「世界の警察官」から、自国の利益と法を強制的に執行する「ヘゲモニック・ポリス(覇権的法執行官)」へと変貌していくことが推測されます。

 さて、あとの詳しい話はこの内容に関しては、有料メールマガジン「宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話」(https://www.mag2.com/m/0001647155)の1月12日の記載に譲ります。

「宇田川源流」【日本万歳!】 一番マグロ5.1億円!日本はまだまだ景気が良い!


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本人のすばらしさや、日本人を称賛している記事などを見つけ、その内容を皆さんに紹介し、そのうえで、皆さんの毎日の行動に、日本人としての誇りを持っていただくということを目的にして、記事の連載を行っている。

 日本人のすばらしさというのはいったい何であろうかということを考えたことがあるだろうか。実際に、様々なところがあげられると思うであろう。「規律の正しさ」や「まじめさ」「勤勉さ」などから「やさしさ」なども挙げられる。もちろんこのようなことを書くと、「そうはない」という例を挙げて反論する人がいるが、逆に、わざわざ希少な例を挙げて反論しなければならないほど、そのような特性がしっかりと日本人の中に根付いているということになるのではないか。ここに書いたような中で「箸にも棒にも掛からぬ」というような特性を挙げているとすれば、そのような例を挙げるまでもなく、特性の中にはないというようなことになり、多くの人から反論が来るに違いないのであるが、そのようなことにはなっていないのである。

 さて、そのような特性もあるが、あえて今回は「清潔さ」ということと「日本人の同じレベルである」というようなことを挙げてみたいと思う。

 日本人のすばらしさの中に「清潔さ」を入れることは特にそうではないというように思う人も少なくないのかもしれない。しかし、本当に日本は海外のどの都市に比べても清潔であるという気がする。もちろん清潔であるということは「水がきれい」ということもあるし「きれい好き」という性質もあるのではないかという気がしないでもない。しかし、そのような特性が、同時に「同じような価値観を持っている日本人が多い」ということがあげられるのではないか。

 そのような内容は「食事と食材に対する信用」という意味でも同じなのではないか。

<参考記事>

一番マグロ最高値の5.1億円

2026年01月05日 06時04分TBS NEWS DIG

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12198-4829274/

<以上参考記事>

 今年の初セリで、大間のマグロが史上最高値の5億1千万円で落札されたというニュースは、日本の経済や文化に秘められた力強さを示す象徴的な出来事です。不景気だと語られることが多い昨今ですが、この事実は、日本が依然として世界に誇れる価値を生み出し続けていることを証明しています。

なぜこのような高値がついたのでしょうか。それは単なる贅沢や話題づくりではなく、日本の食文化が世界的に評価され、国内外の市場で「本物の価値」に対する需要が高まっているからです。大間のマグロは、職人の技、自然の恵み、そして長年培われた信頼の結晶です。その価値に対して、企業や人々が惜しみなく投資するという事実は、日本のブランド力が健在であることを示しています。

さらに、このニュースは日本経済の一側面を映し出しています。高額取引が成立する背景には、資本の流動性、企業の競争力、そして消費者の「質を求める姿勢」があります。世界が不確実性に揺れる中でも、日本は確かな価値を提供し続ける国であり、その価値は国内外で認められています。これは、単なる数字以上の意味を持ち、日本人が自信を取り戻すきっかけとなるべき事実です。

不景気という言葉に惑わされる必要はありません。日本には、世界に誇れる文化、技術、そして人々の努力があります。今回のマグロの落札は、その象徴であり、日本が持つ「本物の力」を再確認する機会です。私たちは、こうした価値を生み出す国に暮らしていることを誇りに思い、未来に向けて胸を張って歩んでいくべきです。

 日本のすばらしさは、このように隠れています。表面で出ていることだけで日本は不景気だ、日本はダメだというような報道ばかり、そして中国が良いとかヨーロッパはすごいとか、アメリカにはかなわないなどと言っています。しかし、その「ダメな日本」に多くの国の人々が憧れ、そして旅行に来て、5億円よりも安い「マグロ」を食べて笑顔を作っているのである。そのような素晴らしい国なのである。

日本のすばらしさは、全てを隠して本当のすばらしさがあるということになるのである。その日本のすばらしさをたべて、今年も庶民が楽しみながら素晴らしい日本を作りましょう。

【有料メルマガのご案内】20260112 有料メルマガ「宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話」

2026年2号 アメリカのベネズエラ攻撃の真の目的は


 皆さんおはようございます。 メールマガジン「宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話」主催の宇田川敬介です。

 今年も様々な内容にして、少し違う観点から様々な内容を見てみたいと思います。

様々な今の話題や世界情勢を、なるべくわかりやすく、あまりニュースでは見ることのできない内容を見ながらその内容を見てゆきたいと思います。

さて、1月3日に、アメリカ軍がベネズエラを急襲し、マドゥロ大統領夫妻を拘束し、1月5日(アメリカ時間)に麻薬取締に関する裁判に出廷させたということが起きました。

この問題に関して、その内容を少し詳しく話してみたいと思います。

★ アメリカのベネズエラ攻撃

 2026年1月3日の未明、アメリカ軍は「南方の槍(サザン・スピア)作戦」と名付けられた大規模な軍事行動をベネズエラに対して実施しました。

この作戦は、トランプ大統領がベネズエラ政府を麻薬テロ組織や犯罪組織「トレン・デ・アラグア」と結びついた「脅威」であると認定したことを背景に、議会の承認を得ない大統領権限による電撃的な介入として行われました。・・・・・

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この続きは明日発行される有料メルマガに書いています。

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毎週月曜日発行で、月400円(税別)です

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また申し込み初月は無料ですので、ちょっと覗いてみたいと思う方は、ぜひ一度申し込んでみてください。

多分本で読むより安いと思います。

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「宇田川敬介の日本の裏側の見えない話」

「宇田川源流」【土曜日のエロ】 モデレーターがセックスシーンを共有して有罪に!


 今週も土曜日のエロの日になった。いや、今年もこの「土曜日のエロ」だけは死守してゆきたいと思う。本当の「エロス」をこの中に盛り込んでゆき、人間の本質を見てゆきたいものである。

 さて、そう考えてもまずは今週のニュースを見てみよう。本来は正月早々ニュースなどはなかったのですが、二年前は元旦にはのと石川地震があったということになります。昨年は何事もなかったのですが、今年はトランプ大統領がいきなりベネズエラを攻撃するということになったのです。まあ、はっきり言ってしまえば、ロシアのウクライナ侵攻とほぼ同じインパクトとなのであるが、トランプ大統領ならば何となくやりそうであったという感じになってしまったのではないかと思います。

 もともとトランプ大統領は、フェンタニルに関して「戦争である」というように言っていたということになりますし、また、戦争以上の使者や犠牲者が出てることも事実でしょう。そのように考えるのであれば、確かにその内容を阻止するということになるのですが、しかし、その「フェンタニルによる戦争」に関して軍事作戦を使うというのはいかがなものかということになるのです。

 国際法的には、トランプが間違えているということになるのですが、一方でアメリカを守るということになれば、当然のことをやったまでということになります。そのように考えれば、今後この問題がどのようになるのかはなかなか面白いのではないか。

 さて、なかなか面白いのは、同じことをやっているロシア、つまりウクライナに一方的に攻撃をしたロシアがアメリカに苦情を言っているというのは、なかなか面白い。

 この辺のことも含めて、どこか別のところで書くことにしよう。

<参考記事>

Redditのモデレーターが映画のセックスシーンを共有したとして有罪に、女性の品位をおとしめたというレア判決

2025年12月21日 8時0分 GIGAZINE(ギガジン)

https://news.livedoor.com/article/detail/30241919/

<以上参考記事>

 さて今回は、Redditというコミュニケーションツールのモデレーターが、映画やドラマのセックスシーンだけを抜き出して、編集したのが、デンマークの「著作権法」の「尊重権」に違反しているとして罰せられたという記事である。

法律の話なので、少し硬くなるが、まずは「デンマーク著作権法の尊重権」について少し解説をしよう。

まず前提として、デンマークの著作権法は、日本や多くの欧州諸国と同様に、ベルヌ条約の考え方を色濃く反映しています。その中核にあるのが、経済的利益を守る「財産権」とは別に、作者や実演家の人格的利益を守る「著作者人格権(moral rights)」です。今回問題となった「尊重権」は、この人格権の中核をなす概念です。

 デンマーク著作権法第3条では、著作者には二つの人格的権利があるとされています。一つは氏名表示権、もう一つが尊重権です。尊重権とは、作品が作者の名誉や人格を害する形で改変されたり、文脈から切り離されて利用されたりしない権利を意味します。ここで重要なのは、単に「無断で使われたかどうか」ではなく、「その使われ方が、作者や実演者の人格的評価を損なうかどうか」が判断基準になる点です。

 さてここからは今回の事件に即してみてみましょう。今回の事件で裁判所が注目したのは、映画やドラマのヌードシーンが、作品全体の物語的・芸術的文脈から切り離され、性的興奮を目的としたクリップ集として再編集・共有されていた点でした。これは単なる複製や違法配布の問題にとどまらず、俳優や監督が意図した演出や意味づけを破壊し、人格的評価を歪める行為だと判断されたのです。

 ここで法的に画期的だったのは、「尊重権侵害」が抽象的な民事上の権利侵害にとどまらず、刑事責任を問いうるものとして明確に認定された点です。デンマーク法には以前から尊重権の規定は存在していましたが、実際の裁判では、主に財産権侵害として処理されることが多く、人格権侵害単独で有罪判決が出ることはほとんどありませんでした。今回の判決は、尊重権が実効性をもつ独立した法的利益であることを、はっきりと示した初の事例とされています。

 また、この事件では「誰の人格権が侵害されたのか」という点も重要です。映画やドラマは集合的著作物であり、監督、脚本家、俳優など多くの権利主体が関与しています。裁判所は、ヌードシーンの切り出しが、特に俳優の人格的評価に直接的な影響を与える点を重視しました。これは、実演家の人格権が、著作者の人格権と同様に強く保護されるべきだという欧州的な考え方を再確認するものです。

 この判決の法的意義は、三つのレベルで考えられます。第一に、著作権侵害を「経済的損害」だけで測る時代が終わりつつあることを示しました。第二に、編集や切り抜き、再文脈化といった行為が、たとえ元作品をそのまま改変していなくても、人格権侵害になり得ることを明確にしました。第三に、インターネット上の二次利用やキュレーション文化に対して、法が明確な制約線を引いた点です。

 特に現代的な意味を持つのは、AI生成コンテンツやディープフェイクとの関係です。今回の理屈を敷衍すれば、俳優の演技や身体表現を、本人の意図しない文脈で再利用する行為は、たとえ新たな技術を用いていても尊重権侵害になり得ます。この点で、この判決は過去の違法アップロード事件というより、「これからの表現環境」に向けた警鐘といえます。

 日本法との比較で言えば、日本の著作者人格権にも「同一性保持権」があり、考え方は非常に近いものがあります。ただし、日本では刑事事件としてここまで踏み込む例は稀であり、デンマーク判決は、人格権を実効的に守る欧州法の姿勢を象徴するものです。

 総じてこの事件は、「作品は切り刻んで自由に消費できる素材ではない」という価値観を、法の言葉で明確に示した判決でした。著作権をめぐる議論が「金銭」から「人格」へと重心を移しつつあることを示す、非常に象徴的な事例だといえるでしょう。

 さて、このように考えてゆけば、「映画そのもののストーリーの中にあるセックスシーンは、物語の中でその物語の必要なfactであるので、問題はない」というように判断しているということになります。逆に言えば、「セックスシーンだけの物語を作った場合」は、この被告人は、その映画そのものをオリジナルで作ればよいということであり、例えば日本のAV等は、少なくともデンマークの著作権法の尊重権は違反しないということになるのです。

単なる「わいせつ」という感覚ではなく、「わいせつ」も「人間の物語の中には必要」というような考え方は非常に面白いし、また、そもそも「人間の生活の中にセックスがあるのだから、そのことを表現するのはそれほどおかしな話ではない」ということになるのです。私のような作家にとっては非常にありがたい判決であるということになる。物語の中で、そのようなシーンはどうしても出てくるのであるが、その内容を全て排除されてしまっては物語が出てこなくなってしまうのである。その意味ではありがたいものである。

それにしてもこの被告人のモデレーターは、本当にセックスシーンが好きな人なのであろう。映画・テレビ作品から切り出した347本のヌードシーンのクリップ、25 テラバイト以上に及ぶ海賊版コンテンツ をプライベートトレントサイトで配布していたという事らしい。正直に、この347本もヌードシーンやセックスシーンのある映画を見ているということも面白いし、また、それを切り取るこの時間のかけ方も面白い。多分彼の中では「このこと」に意味があるのであろう。著作権や物語よりも、この人にとっては、これが最も価値があったのではないかという気がする。

まあ、その人が何を目的に「映画」を見ているのか、実は、そこは自由なのではないかという気がするのである。

「宇田川源流」【現代陰謀説】 “ポケット突っ込み局長”中国の宣伝戦の限界


 毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。現代に仕掛けられる「陰謀」をこの連載の中で明らかに市、その中から学べる内容を学ぼうという規格である。今回は「宣伝戦」という内容である。宣伝というのはそもそも「宣伝を見た人に訴えて、その宣伝にかかれた内容に対する心理的な誘導をする」ということになっている。何かを見て「買いたくなる」というのはまさに「購買層に対して宣伝を行うことによって購入意欲を誘導する」ということになる。これを国家間で使うとどうなるのであろうか。

外交を使った「宣伝戦」とは、軍事力や経済制裁のような直接的な強制手段ではなく、言葉・象徴・制度・国際的な立場を通じて、相手国や国際世論の認識そのものを自国に有利な方向へ誘導しようとする行為です。これは単なる広報活動ではなく、国家の行動を正当化し、相手の行動を疑問視させ、最終的には国際社会の「常識」や「前提」を書き換えることを目的としています。宣伝戦は、外交交渉、公式声明、国際機関での発言、首脳会談の演出、メディア露出、さらには学術交流や文化事業までを含む、極めて広範な活動の積み重ねとして行われます。

 一般論としての外交宣伝戦の本質は、「事実そのもの」を争うというより、「事実の解釈の枠組み」を握ることにあります。多くの場合、国際問題は白黒が明確に分かれるものではなく、歴史、法、価値観が複雑に絡み合っています。そこに対して、自国に都合のよい物語を一貫して提示し続けることで、「そういう見方ももっともだ」「完全に否定はできない」という空気を作り出します。外交宣伝戦では、即座に相手を屈服させることよりも、相手の主張を鈍らせ、第三国の判断を曖昧にし、時間をかけて立場を浸透させることが重視されます。

 この種の宣伝戦では、法やルールそのものが重要な舞台になります。国際法や国連憲章の文言を引用しながら、自国の行動を「合法」「防衛的」「不可避」と位置づけ、相手の行動を「挑発」「違法」「不安定化要因」と表現します。こうした言葉遣いは、公式文書や国際会議の記録として残り、繰り返されることで、次第に「既成の言説」として定着していきます。外交宣伝戦は、短期的な勝敗ではなく、長期的な言語空間と記憶の支配を狙うものなのです。

<参考記事>

“ポケット突っ込み局長”撮影の舞台裏…中国「宣伝戦」効果と日中関係の今後は?

12/30(火) 日テレNEWS NNN

https://news.yahoo.co.jp/articles/fd35c6b0e5f889e6488a130d5702ad4d982e8ca1

<以上参考記事>

 この一般論を踏まえたうえで、中国が行っている宣伝戦を見ると、非常に体系的かつ粘り強い特徴が浮かび上がります。中国の宣伝戦は、国内向けの統制された言論と、国外向けの外交宣伝が密接に連動している点に大きな特徴があります。国内で形成された公式の歴史観や世界観を、そのまま外交の場に持ち込み、国際社会に対しても同じ物語を語り続けるのです。

 その代表的な事例の一つが、「一つの中国」原則を軸にした台湾問題に関する宣伝戦です。中国政府は、台湾問題を常に「中国の内政問題」と位置づけ、これに異議を唱える行為を「内政干渉」と定義します。この枠組みは、単に中国が主張しているという段階を超え、多くの国が外交文書の中で「一つの中国」を尊重するという表現を使うことで、国際的な言説として半ば固定化されています。中国の狙いは、台湾の地位をめぐる議論を「国際問題」ではなく「国内問題」に押し込め、第三国が関与する心理的・法的ハードルを高めることにあります。

 この宣伝戦の結果として、多くの国は台湾海峡の緊張に懸念を示しつつも、「台湾の地位」そのものについて明確な立場表明を避ける傾向を強めています。中国にとってこれは十分に意味のある成果です。たとえ台湾への軍事的圧力が国際的に批判されても、「一つの中国」という前提が共有されている限り、中国は「自国の枠内での問題だ」という論理的逃げ道を確保し続けることができるからです。

 次に挙げられるのが、南シナ海をめぐる宣伝戦です。中国は歴史的権利や古地図、漁業活動の継続性などを強調し、南シナ海における自国の主張を「長年にわたる既存の事実」として描きます。一方で、他国の行動については「域外勢力による介入」や「軍事化の原因」として位置づけます。国際仲裁裁判所の判断を否定しながらも、法という言葉そのものは多用し、自国が「ルールを無視している」という印象を薄めようとします。

 この宣伝戦の狙いは、完全な同意を得ることではなく、国際世論を分断することにあります。南シナ海問題に対して、多くの国が「懸念はあるが、どちらが完全に正しいとも言えない」という態度を取るようになったこと自体が、中国にとって一定の成果といえます。問題が「明確な侵略」ではなく「複雑な領有権争い」として理解される限り、中国は時間を味方につけて現状を固定化できます。

 さらに、近年顕著なのが、「平和的発展」「ウィンウィン」「多極化」という言葉を多用したグローバルサウス向けの宣伝戦です。中国は自らを「覇権を求めない大国」「西側とは異なる発展モデルの提供者」として描き、植民地主義や帝国主義の記憶を持つ国々の感情に訴えます。ここでは、中国自身の人権問題や国内統治のあり方は意図的に相対化され、「発展の権利」「内政不干渉」が強調されます。

 この結果、国連などの場で中国に批判的な決議が出されにくくなり、中国の立場を支持、あるいは棄権する国が増える傾向が見られます。中国の宣伝戦は、支持を集めるというより、「反対の結束」を崩す方向で機能しているのです。

 総じて言えるのは、中国の外交宣伝戦は、即時的な勝利を求めるものではなく、時間をかけて言葉の前提を塗り替え、議論の土俵を自国仕様に作り替えることを狙っているという点です。その成果は目に見えにくいものの、国際社会の発言の慎重さや曖昧さ、問題設定の仕方そのものに反映されています。宣伝戦の本当の結果は、「相手が何を言わなくなったか」「どこまで踏み込めなくなったか」という沈黙の中に表れることが多く、中国はその点を非常によく理解し、外交を通じて粘り強く実践していると言えるでしょう。

 さて、あえて、「宣伝戦」を「一般論」で語った上で、中国に関する宣伝戦を解説してきました。では、上記の記事にある「ポケットに手を突っ込んだままの局長」は、胴だったのでしょうか。長くなったので詳細は書きませんが、その内容で「中国が怒っている」などと過剰に反応して、高市発言を撤回すべきなどということを主張し、国内世論が分断していたことは記憶に新しい所でしょう。まさに、そのような分断そのものが、狙いとすれば、その陰謀は成功したのであろうか。いや「無知な日本人や中国にしっぽを振っている媚中派日本人が、陰謀を成功させてしまった」というべきなのであろうか。ネット言論はもう少ししっかりと物事を見極めてもらいたいものである。

「宇田川源流」【日本報道検証】 『一つの中国』を認めながら中国を批判する西側諸国の自己矛盾


 毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたます。

 さて今回は、昨年末12月29日から、中国が台湾周辺を取り囲むようにして軍事演習を行ったことに関し、アメリカ、ヨーロッパが批判の声明を出していることに関して、その内容を見てみたいと思います。

2025年の年末、中国人民解放軍は台湾を取り囲む形で大規模な軍事演習を実施しました。この演習は、空軍、海軍、ロケット軍など複数の部隊が参加し、台湾海峡周辺や南シナ海、東シナ海において同時多発的に行われました。演習では、実弾射撃、艦船の機動展開、戦闘機による領空接近、ミサイル発射演習などが含まれており、台湾本島への圧力を強める形となりました。また、演習期間中には、中国側の艦船や航空機が台湾の防空識別圏(ADIZ)に頻繁に進入し、台湾政府は警戒態勢を強化しました。

中国政府は、今回の軍事演習について「台湾独立勢力への警告」とし、「中国の領土保全と主権を守るための正当な行動」であると強調しています。中国政府は一貫して、台湾を「中国の不可分の一部」と位置づけており、台湾での独立志向や、外国勢力による台湾への軍事・外交的支援に強く反発しています。今回の演習は、台湾の総統選挙や国際社会における台湾支持の動きに対し、中国が自らの立場を明確に示すための意思表示とされています。

 背景には、中国共産党政権が国内の統治基盤を強化するため、国家統一の重要性を強調している点があります。また、アメリカや日本など西側諸国が台湾への支援を強めていることに対し、軍事的な圧力を通じて牽制する意図も見られます。中国政府は、台湾問題を「中国の内政問題」とし、国際社会の介入を断固拒否する姿勢を鮮明にしています。これにより、台湾海峡の緊張が一層高まることとなりました。

<参考記事>

米下院、台湾包囲演習非難 中国の「意図的な激化」

12/31(水) 共同通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/6d9b86518223b33d50549bdd8c785a76b1b77768

中国演習 英仏独が批判声明

2025年12月31日 07時47分時事通信

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12145-4823090/

<以上参考記事>

 中国は2025年末に台湾周辺で大規模な軍事演習を実施し、実弾射撃や海空をまたぐ統合作戦能力の検証、重要港の封鎖訓練などを行いました。中国はこれを「台湾独立勢力および外部干渉勢力への厳重な警告」と位置づけています。

 これに対して、英・仏・独・米などの西側諸国は次のような声明を出しました。各国の批判のポイントは以下の通りになります。

英国:演習は「台湾海峡の緊張を高め、エスカレーションのリスクを増大させる」と懸念を表明し、武力や威圧ではなく平和的な解決を求めるべきだと主張。

フランス:一方的な現状変更に反対し、緊張を高める軍事的威嚇に懸念を示したと報じられています。

ドイツ:台湾海峡の安定が国際安全保障にとって重要だとして、自制を求める声明。

アメリカ:公式声明は先行して出ていますが、2025年の米国政府声明でも中国の軍事挑発について深刻な懸念を示し、地域の平和と安定維持の重要性を強調しています。

これらの国々が批判した主なポイントは次の通りです:

1・軍事演習が地域の緊張を高め、偶発的な衝突のリスクを増す。

中国の動きは周辺国の安全保障環境を不安定化させるという懸念。

2・武力や威圧ではなく、対話や平和的手段での問題解決を支持する。

西側諸国は紛争の武力による解決ではなく、平和的な合意形成が必要だと表明しています。

3・現状変更(一方的な力による状況の変化)に反対する。

国際秩序や地域の安定を保つために、力の行使による現状変更を避けるべきだとの立場です。

 一見すると矛盾しているように見える「一つの中国」政策の認識と批判の発言ですが、ここには国際外交での微妙な区別があります。

・ 「一つの中国原則」と「一つの中国政策」の違い

中国の主張(One-China Principle)

 北京政府は「中国はひとつであり、台湾は中国の領土の不可分の一部」とする立場です。これが中国の公式な政治原則です。

 西側諸国の「一つの中国政策」

米国や多くの欧州諸国は、1970?80年代の国交正常化宣言に基づき以下のように立場を説明しています:

・ 中国政府を中国を代表する唯一の政府として認める。

・ しかし、台湾の主権や最終的帰属については明確な立場を取らない(「認識」するだけで支持・承認しない)。

・ 台湾の政治的将来は平和的に解決されるべきと考える。

 つまり 米英仏独などが認めているのは、中国の「政府としての唯一性」 であって、中国の「台湾は中国の領土である」主張の全面的な承認ではありません。これは国際法的にも重要で、これらの国々は「台湾の主権については立場を留保する」形で政策を運用しています。

 中国の言う「一つの中国原則」は、台湾が将来的に必ず中華人民共和国の一部になるという前提ですが、西側諸国の政策は、それとは異なる曖昧さのある表現です。

 こうした立場は外交上のバランス政策であり、実際には次のような理由から行っているということになり、一見矛盾しているように見えながらそうではないということになります。

・国家主権や現状維持の支持

 批判する国々は民主主義や国際秩序の観点から、「武力で現状を変える行為」に反対しているのです。つまり、

中国の軍事演習自体は地域の安定を損ねる行為だ

台湾海峡での一方的な軍事的圧力は国際社会の懸念事項だ

 という立場であり、中国の理論的「一つの中国原則」をそのまま支持しているわけではありません。

・ 国際法と外交的曖昧さの維持

 多くの西側諸国は、国際法に基づいた紛争予防・平和維持を重視しており、現状変更につながる武力行使への反対を明確にすることで、地域の緊張を高める行為に対する抑止メッセージを送っています。

 これは「一つの中国政策」を名目的に認めつつも、実際の行動としては独自の基準(平和的解決、現状維持、軍事的威圧への反対)を持つという外交上の立場から来ています。

 ではこれからどのようになるのでしょうか。

 米国や欧州は、形式的な「認識」を維持しつつも、現状変更のリスクが高い行動には引き続き批判をする。これは外交上の矛盾ではなく、政策として意図的な曖昧さを保つものです。

 中国は「一つの中国原則」を堅持しつつ、軍事圧力や外交圧力で国際的な支持を広げようとする。これに対して米欧は「原則の尊重」を求めながら、強制力の行使には反対するという立場を取る可能性があります。台湾海峡の安定を重視する立場から、軍事的緊張を高めないように米欧が協調する一方で、台湾への防衛支援や外交支援は続けられる。

 このように、各国の「一つの中国」への対応は、外交的に曖昧性を保ちながら、現状を変えようとする行為には批判をするという二重の戦略を取っています。これが「矛盾しているように見える」理由であり、実際には国際法・外交戦略に基づいた緻密な平衡政策だと理解できます。

 昨年の国会での高市発言に関して、アメリカやヨーロッパが高市首相の発言を明確に指示しないのは、「曖昧さの求められる外交」を「はっきりさせようとした」ということが問題であるとされています。逆に「はっきりさせるのであれば、台湾独立を宣言し戦争の準備をするか、あるいは、台湾併合を支持して、中国政府の言うままにする」というに二者択一しかなくなってしまうのです。高市発言に関して「台湾独立を言うでもなく、また、戦争の準備をするでもなく、戦争になれば他国を頼るのに、曖昧外交をはっきりさせた」ということが、明確な支持を出せない理由でもあるのです。

そのはっきりしない欧米の態度に対して今回の演習を行った、ということ、つまり「中国もはっきりさせて曖昧さをなくそうと行動している」ということではないかということになるのです。

「宇田川源流}「大河ドラマ 豊臣兄弟」 初回にキャラクター付けをしっかり行ったドラマ


今年も毎週水曜日は、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟」について、勝手な話をしてみたい。私も歴史小説家としても、一応戦国時代の作品は書いているのですが、豊臣秀吉・秀長の兄弟に関しては何も書いていません。ちなみに、豊臣秀長に関しては、堺屋太一先生の『豊臣秀長-ある補佐役の生涯』を読んで、ある意味で軍師ではなく「補佐役」としての活躍のすばらしさを再認識したことがあるが、その作品を読んだのも学生時代なので数十年前のことになるのです。

さて、今回もまずは、その登場人物に関してその内容を見てみることにしましょう。今回は、主人公であり、仲野太賀さんが演じる豊臣秀長についてみてみましょう。

 羽柴秀長は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将で、豊臣秀吉の異父弟として知られています。幼名は小一郎、のちに長秀と名乗ることもありました。秀長の生年は1540年(天文9年)頃とされ、尾張国で生まれています。幼少期は家が貧しかったものの、兄の秀吉が織田信長に仕え、頭角を現す中で秀長もその後を追うようにして家臣となり、兄弟の絆を武力と知略で支えました。

 秀長は、兄・秀吉が本能寺の変後に中国大返しを敢行し、山崎の戦いで明智光秀を討った際にも、軍の指揮や補給、調略など多岐にわたって活躍しました。特に秀吉が近畿一円や西国を平定する過程では、秀長は信頼できる副将として各地の戦いに参加し、紀伊・大和・和泉などの重要拠点を任されました。彼の采配は冷静かつ的確で、戦だけではなく、支配地の統治や民政にも優れていたと評価されています。

 また、秀長は豊臣政権発足後、五大老・五奉行体制が整う前の時期において、秀吉の片腕として政治の安定に大きく寄与しました。特に対立や謀反が多発していた時代にあって、温厚で誠実な人柄で周囲の信頼を集め、敵味方を問わず多くの人々に慕われたと伝えられています。秀長が担った大和郡山城主や紀伊の支配者としての役割も大きく、領地経営では年貢の徴収や新田開発、治水工事などに尽力し、領民からの評判も高かったと言われています。

 しかし、秀長は1591年(天正19年)に急逝します。享年はおおよそ52歳といわれ、秀吉の天下統一の総仕上げを目前にしての死でした。秀長の死は、兄である秀吉のみならず、豊臣政権全体にとっても大きな損失となります。その後、豊臣政権内部のバランスが崩れ、やがて関ヶ原の合戦や豊臣家の滅亡へと歴史が動いていく一因にもなりました。

 羽柴秀長は、野心的な兄・秀吉を支え続けた名補佐役として、また温厚な人格者として歴史に名を残しています。彼の存在なくして、豊臣政権の安定や秀吉の天下統一は成し得なかったといえるでしょう。

<参考記事>

「豊臣兄弟」初回冒頭“二匹の猿”異色アニメ演出1分にネット驚き「秀吉」泥大根彷彿も!チーフ演出の狙い

[ 2026年1月4日 21:00 ] スポニチ

https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2026/01/04/articles/20260103s00041393113000c.html

<以上参考記事>

 さて、今回は初回の大河ドラマでしたね。何よりも初めにサルが二匹出てくる兄面御演出があり、そのサルが藤吉郎(後の豊臣秀吉:池松壮亮さん)と小一郎(後の豊臣秀長:仲野太賀さん)に変わるという形が見えてきます。初めからアニメになるというのはなかなか異例でしたが、それでもその導入に「サル」といわれている内容や、その兄弟の役割などがしっかりと書かれているということになります。

 初回なので、しっかりと主人公たちのキャラクターが形づけられます。しっかり者で、兄の陰に隠れて貧乏くじばかりを引き、戦いや争いごとが嫌いで、知恵で何とか物事を解決してゆく小一郎、一方で多少いい加減で、壮大な夢を持ち、お調子者で信長やほかの人々になんとなく疎まれながら(うざいと思われながらの方が良いかと思いますが)も、なぜか皆に気にかけられるという存在の藤吉郎の兄弟。

 初回にその二人のキャラクターが付き、うざいという方が強い柴田勝家(山口馬木也さん)とそして、その藤吉郎と小一郎の活躍にって助けられた丹羽長秀(池田鉄洋さん)、この柴田勝家と丹羽長秀が、後に木下藤吉郎・小一郎兄弟の「羽柴」という姓字になるのだから、なかなか興味深い。

 そして、頭が良いが、かなり厳しい性格をしている織田信長(小栗旬さん)は、庶民に混じって、作業員の中に入っている。そのようにして民衆の中に入って世の中を見て、庶民の意見をしっかりと聞きながら政治を行う君主をしっかりと演じているのは、興味深いところなのではないでしょうか。

 一方で、藤吉郎・小一郎の家族である。母なか(坂井真紀さん)やしっかり者の姉とも(宮沢エマさん)、能天気で明るい妹あさひ(倉沢杏菜さん)そして、身分の違う初恋の人直(白石聖さん)は、お互いに信頼している幼馴染で、なんとなくお互いに気になっている存在というような感じになっている。多分、小一郎よりも普段はしっかりとしているというキャラクターということになるのであろうと考えられます。

 このようにキャラクターが出てきて、そのうえ寧々(浜辺美波さん)まで初回に出してしまったということになるのです。少し初回からあまりにも登場人物を出しすぎてしまい、なんとなく煩雑になってしまう感じになっていたのではないかと思います。しかし、ある意味で個々でキャラクターをしっかりと作ってしまうので、その内容が今後面白く出てくるのではないでしょうか。

 いずれにせよ、初回はなかなか面白い感じでした。今後次に期待できます。

「宇田川源流」【日本報道検証】 BBCが予想する2026年


 毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたます。

 さて今回は、「2025年はどのような年であったのか」として「2026年はどんな年になると予想されているのか」ということをを見てみることにしましょう。今回の参考記事はBBCの世界情勢編集長が書いた記事を見てみようと思っております。

まず、そもそも今回の参考記事にどのようなことが書いてあるのかということを見てみましょう。あまり生成型AIを使うことはないのですが、今回は、この記事の要約をAIにやってもらい、その内容を、そのままここに記載いたします。もちろん、AIの記事の内容が信用できない方は、URLから参考記事を検索して記事を読んで自分なりに要約していただければありがたいかと思います。

<以下AIの記事要約>

シンプソン氏は、これまでに40以上の戦争を取材してきた経験があるが、2025年ほど気がかりな年は見たことがないと語っています。

 単に複数の大規模な紛争が同時進行しているからではなく、そのうちの一つが他よりもはるかに地政学的に重要であることが明らかになってきていると指摘しています。

 ウクライナ情勢では、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領自身が今の戦争が世界大戦に拡大する可能性を警告しており、シンプソン氏もその懸念に「嫌な直感」を持っていると述べています。

 また記事では、NATO諸国が海底通信ケーブルへの妨害行為への警戒を強めていること、ロシア側のサイバー攻撃や反体制派への暗殺工作疑惑など、広範な安全保障リスクが現在進行形で存在していることも触れられています。

 要するにこの記事は、世界が多くの危険な火種を抱え、特にある紛争が非常に影響力のあるものになっていることから、今年(2025年)の国際情勢はこれまでのどの年よりも不安定だというシンプソン氏の見解を紹介しています。

<以上AIの記事要約>

<参考記事>

40以上の戦争を取材してきた、しかし2025年のような年は見たことがない――シンプソンBBC世界情勢編集長

12/30(火) 8:54配信 BBC News

https://news.yahoo.co.jp/articles/5865c11a514cda6790f557ca2de246f51d1b1b2a

<以上参考記事>

 さて、この記事にあるように2025年は「トランプ政治が先が読めない」ということと、もう一つは「ロシアの戦争が止められない状態である」ということ「イスラエルとイランの対立(ハマスではない)」そして「アフリカ資源地帯での内戦」そのうえで、「中国の台湾問題」ということが上げられるということになる。この内容はこのブログではすでに何回も書いているので、ここで繰り返す必要もないし、また、BBCの記事に書いてあることも、納得できることが多いのではないか。ただ、BBCであることから「ロンドンからの目線」でしかないので、中国の台湾問題などはそれほど大きな扱いではない。そこは地理的な問題があり、日本人がウクライナ情勢に関して、すでに3年戦争をしているのに、あまり真剣ではなく、ヨーロッパが徴兵制などをし、戦争の準備段階になっているにもかかわらず、日本ではそこまで真剣にこの戦争に関して考えている人が多くないことが、この記事の臨場感や危機感を共有できないところになっているのではないか。

さて、このような話は、以前からここにも書いているが「権利の肥大化」と「責任や義務の矮小化」ということが大きな問題になっている。

ロシアや中国は「自分の国家の権利」を最大限に実現するということを言っており、そのことが通らないと武力で威嚇をするということになっている。しかし、法律学の基礎で習う、イギリスの思想家ホッブスの著書「リバイアサン」の中では「(法や秩序がない状態では、)万人の万人による闘争状態」になるとされており、そのようなことにならないように法が必要であるとしている。そして「刑事政策学」の中では「法を守らせるには、法の執行と、法の違反者に対する処罰がなければならない」とされている。

さて、現在そもそも「国際法」及び「国連憲章」というのは、慣習法であり又は国連憲章に関しても抽象的な記載でしかなく、解釈が多数存在するというだけではなく、その国際法を守らなくても、その国を罰することのできない状態でしかない。過去は、そのような所を罰する場合には、国連加盟の大国が連合して多国籍軍や国連軍を組織し、そのうえで、その当該国に対する乱の鎮圧にあたるということになっている。

このシステムは、日本における室町幕府が同じ状態であり、室町幕府は、その大国である細川氏と山名氏が応仁の乱をすることによって、そのままその大国同士の戦争を終わらせることのできる勢力がなく、そのことで、戦国時代に突入することになる。現在の世界において「室町幕府」を「国連」とし、細川・山名そしてその軍の応援に来た大内を「アメリカ」「ロシア」「中国」と置き換えれば、ほぼ同じ内容になる。まさに「権利」を最大限に主張すれば、当然に隣国やほかの関係国との問題が生じ、そして国連が大きな力を持たなければ、そのままその大国同士の戦いに終止符を打てる人がいなくなってしまうということになるのである。

日本の歴史がそのようなことを教えてくれるが、世界はそのような内容を全く知らない。このような歴史を繰り返さないためには、日本の歴史をしっかりと学ぶ必要があるが、残念ながら、官僚や左翼主義者は日本の歴史を軽視する傾向にあり、真の平和を作り出す「歴史から学ぶ」姿勢を全く出していないのである。

このように考えれば、ロシアも中国もアメリカも歴史の浅い国である。このように記載すると中国は歴史が長いなどというくだらない反論をする人がいるが、現在の共産党政府は、唯物史観で過去の歴史をすべて否定し「批林批孔」などと言って過去を切り捨てた歴史の浅い人々である。三国志や水滸伝を作り出し、孔子を産んだ古代の大国とは同じ言語を使い同じ場所に位置しているが全く別物であると考えるべきであろう。

このように考えれば、今年こそ日本が指導的立場にならなければならないが、残念ながら、政治かも官僚もそのような歴史に詳しくはない。

そのような「戦の始まり」が起きたのが2025年であり、今年2026年の各国の決断が、第三次世界大戦になるかならないかを決めるのではないか。

「宇田川源流」【日本万歳!】 謹賀新年 弥栄 令和の正月


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。これは令和8年になってもこのまま日本のすばらしさを伝えてゆきたいと思っている。

さて、本日は令和8年の第一回目ということで、まだ「松の内」であるから、日本として天皇陛下の新年のお言葉をそのままここに掲載することにしたい。

まずは今年の一般参賀である。

<参考記事>

【速報・完全版】皇居で新年一般参賀始まる 天皇陛下がお言葉 「皆さんにとって穏やかで良い年となるよう」 悠仁さまは初出席

1/2(金) 日テレNEWS NNN

https://share.google/BIFMRmQkmAP1Pby81

<以上参考記事>

 今年の一般参賀は6万人集まったという。もちろんその6万人だけではなく、日本国の多くの人が、時間と地理的な条件があれば、または健康条件やほかの仕事などに左右されなければ、現場に行きたかったに違いない。

今年からは悠仁殿下もお目見えいただき、大変すばらしいないようになった。

 あまり私の言葉などは関係ないので、その時の天皇陛下のお言葉をそのままここに記載しよう。

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■天皇陛下のお言葉

新年おめでとうございます。

新しい年をこうして一緒に祝うことをうれしく思います。

その一方で、昨年も地震や大雨、林野火災、大雪になどによる災害が各地で発生するなど、多くの方々が、ご苦労の多い生活をされていることを案じています。

いろいろと大変なこともあるかと思いますが、本年が皆さんにとって穏やかで良い年となるよう願っております。

年の初めに当たり、我が国と世界の人々の幸せを祈ります。

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さて、宮内庁で発表された陛下のお言葉は下記のとおりである。新年のお言葉(感想)に関しては宮内庁のホームページよりそのまま抜粋する。

<以下宮内庁ホームページより抜粋>

天皇陛下のご感想(新年に当たり)

令和8年

昨年は、戦後80年という節目に当たり、先の大戦を思い起こし、戦中・戦後に人々が耐え忍んだ苦難と、人々のたゆみない努力により築き上げられた今日こんにちの我が国の平和の尊さに改めて思いを致すとともに、これまでの歩みを今後とも語り継いでいくことの大切さを心に刻みました。一方で、現在も戦争や紛争により、世界各地で多くの人々の命が失われていることに深く心が痛みます。平和な世界を築いていくために、人々が対話を重ねながらお互いの理解に努め、協力していくことの大切さを感じます。

昨年も、地震や豪雨、林野火災、大雪などによる災害が各地で発生したほか、物価の上昇などにより、苦労された方も多かったことと思います。困難を抱えている人々のことを案じるとともに、そのような人々のため、また社会のために地道に活動に取り組んでいる人も多いことを心強く思っています。今年も、人々がお互いを思いやり、支え合いながら、困難な状況を乗り越えていくことができるよう願っています。

新しい年が、我が国と世界の人々にとって、希望を持って歩んでいくことのできる良い年となることを祈ります。

https://www.kunaicho.go.jp/page/gokanso/show/41