「宇田川源流」【日本万歳!】 iSP細胞の実用化で日本のすばらしさが実用化
毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本の素晴らしいところや日本の世界から称賛されている部分を報道している記事を探し出し、その内容に焦点を当てて分析し、その中で何が素晴らしいのかということを皆さんと共有するうということをしてゆこうという内容である。
日本の場合、「世界に貢献する」ということが一つの行動のモティベーションになることが少なくない。「利他」という言葉がある。「利己主義」の対義語として存在する概念であり、日本語の中にはこのほかにも「滅私奉公」などというようなことがある。ある意味で奴隷などとは異なり、自分の意思で自分の我欲をなくして、他の人々のために役に立つことを行うということである。ある意味で仏教的な「悟り」を目指しているような感じが日本の文化にはありそれが素晴らしいこと、格好の良いことと考えている部分がある。そして、そのような素晴らしいことを日本の多くの人々は、助ける、支援するというような美しい文化があるのではないだろうか。
そのような日本の「美しい文化」が、実は日本の発展の本当の要因であり、すべてが権利主義、利己主義に走った場合には、当然に、日本は衰退の一途をたどることになるのではないだろうか。
さて、日本のその美しい文化は、「人を助ける」「人道的に正しいことをする」ということにおいても、日本の文化や技術はかなり進化している。「自分を犠牲にしても人を助ける」という事だけではなく、すべての技術を人を助けるということ、平和を作り出すということに特化し、そして「利他」「助け合い」を行うのが、日本の文化である。そのような意味で、「利他」を称賛する日本が、やはりこの分野でも一つ大きな進化を遂げることになる。
<参考記事>
iPS細胞移植後に2人の運動機能が改善、脊髄損傷患者が自分で食事をとれるように…世界初
3/21(金) 読売新聞オンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/d0ee22b11e96202f5213bda4bf59c71cc2220bf4
<以上参考記事>
iPS細胞という言葉を覚えているであろうか。日本語では人工多能性幹細胞という。体細胞へ4種類の遺伝子を導入することにより、ES細胞(胚性幹細胞)のように非常に多くの細胞に分化できる分化万能性 (pluripotency)と、分裂増殖を経てもそれを維持できる自己複製能を持たせた細胞のことをいう。2006年(平成18年)、山中伸弥率いる京都大学の研究グループによってマウスの線維芽細胞(皮膚細胞)から初めて作られ、その結果山中教授がノーベル賞を受賞したことに関しては大きなニュースになったはずだ。
分化万能性を持った細胞は理論上、体を構成するすべての組織や臓器に分化誘導することが可能であり、患者自身から採取した体細胞よりiPS細胞を樹立する技術が確立されれば、拒絶反応の無い移植用組織や臓器の作製が可能になると期待されている。再生医療への応用のみならず、患者自身の細胞からiPS細胞を作り出し、そのiPS細胞を特定の細胞へ分化誘導することで、従来は採取が困難であった病変組織の細胞を得ることができ、今まで治療法のなかった難病に対して、その病因・発症メカニズムを研究したり、患者自身の細胞を用いて、薬剤の効果・毒性を評価することが可能となることから、今までにない全く新しい医学分野を開拓する可能性をも秘めていると言える。
このようなiPS細胞であったが、しかし、そのような理論と細胞の発見までは会ったものの、角膜の移植などにとどまっていた。
今回、慶応大学ンお研究チームが、脊髄損傷で体がまひした患者4人にiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した細胞を移植した世界初の臨床研究で、2人の運動機能が改善したと発表した。2人は食事を自分でとれるようになり、うち1人は立つことができたという。
つまり、その内容は日本のノーベル賞を取得できるだけの細胞を発見し、そしてその内容を具体化して研究し、医療に役に立てているのである。それが日本ではないか。その日本のすばらしさが、このように出てくるのだ。
今後iSP細胞の研究は日本を中心に進むことになるのではないか。そして今まで不治の山井となるような大きなものが出てくるということになる。そして、その何秒を大きくなくしてゆくということが、人間にとって、人類にとってどれほど大きな力になるのであろうか。日本は、それだけ世界に必要とされる国になっている。その内容がどれだけの世界の人々を救うことができるのであろうか。
日本のすばらしさは、このような日本のすばらしさを生かすことをこれから考えなければならないのではないか。そしてその日本のすばらしさが、世界に望まれているのである。