「宇田川源流」【大河ドラマ麒麟がくる】コロナウイルスの影響で撮影ができないドラマはどのようになるのか

「宇田川源流」【大河ドラマ麒麟がくる】コロナウイルスの影響で撮影ができないドラマはどのようになるのか

 今週(5月10日)の大河ドラマは良かった。ある意味で「美濃編」といわれるところの最終ということであろう。歴史的事件としては「長良川の戦い」である。

長良川の戦いは、1556年(弘治2年)4月に斎藤道三とその長男・斎藤義龍との間で美濃国(岐阜県)の長良川にて行われた合戦である。4月18日、初め道三は鶴山へと布陣した。道三の娘婿である尾張の織田信長も、木曽川・飛騨川を舟で越えて大良(岐阜県羽島市)の戸島・東蔵坊で陣所を構えた。そして同月20日辰の刻、義龍軍が長良川南岸に動いたのに応じ、道三軍は鶴山を下りて長良川北岸に移動し、ここで両者は激突した。道三は緒戦こそ優勢に戦いを進めるものの兵力では劣り、道三の前に義龍勢が押し寄せてきた。道三勢が崩れて、長井忠左衛門道勝が生け捕りにして義龍の前へ引き据えようと突進して道三に組み付き、もみ合っていたところへ小牧源太が道三の脛を薙ぎ、首を斬り落とした。これに忠左衛門は激怒したが、後の証拠として道三の鼻を削ぎ懐に収め、その場は退いた。なお、この時に義龍の末弟・斎藤利治が尾張の織田家に亡命し、織田信長より偏諱を与えられ長龍と改名している。

なお、その斎藤義龍も、そんなに長く生きていたわけではない。永禄4年(1561年)つまり、長良川の戦いから5年後、左京大夫に任じられるが、同年の5月11日に病死した。満33歳没。辞世は「三十余年、守護天入、刹那一句、仏祖不伝」というものであり、そのこと竜興が跡を継ぐ。その斎藤竜興は織田信長に攻められて美濃をとられる結果位になり、斎藤道三の予言が当たったということになるのである。

さて、この時に明智光秀は斎藤道三側についたために、居城である明智城を攻められ、一家離散したということになっているのである。その放浪の旅をしているときに、細川幽斎などと会ったとされていたり比叡山にいたりとなり、その後朝倉義景の配下にあったということになっている。

もちろん、史実と「麒麟がくる」は異なる。そのために、今後の演出が楽しみである。

「麒麟がくる」放送回数減らし年内終了へ 撮影休止中、21話でストック切れ

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け撮影を休止している、長谷川博己(43)主演のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜、後8・00)が、放送回数を減らす方向で調整していることが7日、分かった。撮影再開のめどが立たない中、6月7日放送分の第21話で撮影済みストックが切れることから放送中断は不可避。“越年”の可能性も浮上したが、年内終了へ回数減で対応する可能性が高くなった。

 「麒麟-」は4月1日から撮影を休止。その後、緊急事態宣言を受け同7日には収録中止の延長を発表していた。仮に6月に同宣言が解除されて、撮影を再開したとしても、同14日の放送には物理的に間に合わず、放送中断は避けられない事態。大幅な撮影遅れへの対応策が話し合われる中で、関係者は「本数を少なくすると聞いている」と話し、回数短縮を軸とすることで協議が進められているようだ。

 撮影再開の時期は依然として不透明だ。「宣言が解除されたとしても、すぐに撮影を始められるというものでもない」と関係者。大河は他の作品に比べ大人数が制作に関わるため、より“3密”になりやすい環境が生まれやすく、慎重な判断が求められる。政府の専門家会議が宣言解除の基準を提示する方針の14日が、撮影再開の時期や可否について見極めるポイントになりそうだ。

 今作は女優・沢尻エリカの逮捕により放送開始が2週間延期され、さらに東京五輪・パラリンピック期間の5話分が放送休止となり通常よりも短い全44話の放送となっていた。NHK広報局は「現時点で発表できることは何もございません」としている。

5/8(金) 5:59配信デイリースポーツ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200508-00000004-dal-ent

 それにしても、斎藤道三を演じている本木雅弘氏の演技は素晴らしかった。「道三ロス」なる言葉が出てきているが、その気持ちはわからないでもない。非常に魅力的な道三であった。もちろん、上記の史実と異なり、斎藤義龍との一騎打ちなど、様々なところで演出されているがその辺は良いのではないか。また、明智光秀と斎藤義龍との好敵手にも似た関係性ということは、その心理間では短い時間で書けなかったとは思うものの、なかなか良い話になっている。

さて、このドラマであるが、ご多分に漏れず「コロナウイルス禍」にさいなまれている。もちろん、延長するというような説もあるし、また、一方で、オリンピックでなくなるはずであった5週間分をうまく使うことによって調整できるというような説もある。何とも言いようがないが、その辺はNHKが決めることであろうし、また、役者やスタッフの拘束時間ということも問題がある。当然にこの大河ドラマだけで終わるわけではないので、他のドラマや仕事が待っているであろう。そのために、予定なども組みなおさなければならない。なかなか難しい問題である。世の中何事もバランスが必要なのであるが、ともすると自分の好みでそのバランスを欠いた発言をしてしまいがちなものであるが、そのようなことは許されないのが社会なのである。

仮に6月に同宣言が解除されて、撮影を再開したとしても、同14日の放送には物理的に間に合わず、放送中断は避けられない事態。大幅な撮影遅れへの対応策が話し合われる中で、関係者は「本数を少なくすると聞いている」と話し、回数短縮を軸とすることで協議が進められているようだ。<上記より抜粋>

まさに、このようなことがあっても仕方がないということになろう。もちろん自分自身が残念であるので、延長してもやってほしいと思うが、しかし、来年の「渋沢栄一」を待っている人もいるし、その渋沢栄一も、今のままでは来年に延期されたオリンピックによって短縮されることになってしまうのである。

当然い短縮されれるとなれば、現在撮影が終わっているところはそのままであるということになり、脚本なども書いていない後半部分が変わる。しかし、明智光秀のクライマックスはもちろん、本能寺の変であり、その後の山崎の合戦であろう。そうなった場合、その直前の丹波統一や、その前の、織田信長に仕えていたところにしわ寄せがくるということになろう。

まあ、なんとなく残念な結果であるが、一方で、このように後世に語り継がれる内容をいかに考えるのかということも考えておかなければならない。まさに「コロナウイルス」というものとの戦いで「三日天下」になってしまった明智光秀の数奇な運命ということが、ある意味で、興味深く将来思われる、もっと言えば、「明智光秀」という名前にそのような運命が刷り込まれているのではないかというような気がするのである。

NHKはまだ最終的なことは発表していないが、どうなるか。どのような結果でも受け入れる準備をしておかなければなるまい。

宇田川源流

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