「宇田川源流」 新型コロナの報道ばかりですがシリアやISは今も活発に動いていて中東の安全はコロナウイルスよりも先が見えない

「宇田川源流」 新型コロナの報道ばかりですがシリアやISは今も活発に動いていて中東の安全はコロナウイルスよりも先が見えない

 連日コロナウイルスの話ばかりである。正直に言えば、少なくとも私の周辺はコロナウイルスの話などはほとんどない。思い出したようにその話が出るばかりである。また、日本経済の話などもしない。そもそも様々なことが動き出さなければ何も動くはずがない。

しかし、片方で「人命」ということを言う人が少なくないので、その辺は慎重にしなければならない。理想を言えば、「治療法」か「ワクチン(予防法)」が確立しない間の経済の再開は、そのまま、第二派感染拡大の恐れを増すことになる。

しかし、一方で経済を再開しなければ、仕事がない、生活ができないという人が出てきてしまう。まあ、その分を政府がどうこう言う人がいるが、個別の状況で家庭環境もその家の金銭状況も異なる。そのような環境下において、一律に何かを支給するというのはおかしな話である。まあ、毛沢東が提唱した人民公社ならば同様のことがあり「働いている人も働いていない人も、同じ収入になる」ということになるのである。まさに、緊急事態ならば仕方がないとはいえ、あまりお勧めできるような話ではない。

要するに、「ウイルスの影響」でありながら「ウイルスの正体や克服方法がわからない状態での解決方法は権利の制限(行動・営業・移動の自由の制限など)」しかなく、日本国憲法においてそのようなことが許される規定がない状態での経済活動再開は「妥協の産物」でしかなく、そのことが全く理解できない人々が、政権を両方の立場から批判しているだけでしかないのである。

まさに、その状況が現在の政治状況であり、そのような政治状況で、批判をしている側も全く解決方法を示しているわけではないということになる。

さて、そのような「妥協」ができるということは、当然に「人命よりも大きな価値観を持って動く」という人々は当然にその政治的または軍事的な動きを強めることになる。それは日本でも世界でも同じことなのである。


イラクとシリアで勢力挽回狙うISIS、新型コロナで掃討作戦は後退

 (CNN) 新型コロナウイルス流行の影響で、米軍率いる有志連合がイラクとシリアで展開していた過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討作戦が後退を余儀なくされる中、ISISがこの隙を突いて勢力の挽回(ばんかい)を狙っている。

 有志連合の高官によると、イラクは新型コロナウイルス感染拡大防止を目的とした夜間外出禁止令を徹底させ、安定を維持するために治安部隊を動員。これに便乗する形でISISの攻撃が増えている。

 米国防当局者も、この数週間でISISの攻撃が増加したと語った。

 原油価格が暴落する中で、イラク政府が安定を保ちながらISIS掃討を続けられるのかどうかも懸念される。

 イラク国会は6日、前国家情報機関トップのムスタファ・カディミ氏を首相に選出。米国務省のマイク・ポンぺオ長官は同日、カディミ首相と会談した。

 有志連合高官によると、資金問題に直面しているのはISISも同じだといい、最近相次いだ攻撃の多くは資金集めが目当てだったと思われる。

「ISISの下層指導部は、身代金目当ての誘拐といった資金獲得につながる攻撃に力を入れている。かつてに比べると実入りは減った。まだ稼ぎはあるものの、十分な支えにはなっていない」(同高官)

 一方で、イラク軍や有志連合軍が展開していた掃討作戦は後退を余儀なくされている。イラク軍や、米国が支援するシリア民主軍(SDF)が実施するISIS急襲作戦に有志連合軍の部隊が同行することはなくなった。

 そうした作戦は、3月の時点ではまだ継続しており、イラク北部で実施したISIS急襲作戦では米海兵隊員2人が死亡した。「新型コロナ前の世界では、(そうした作戦が)まだ続いていた」と同高官は述べ、「現在の新型コロナの世界では実施されていない」と打ち明ける。

 ただ、ISIS幹部などの重要な標的が発見されれば、作戦を復活させることもあるとした。

 ISISが新型コロナウイルスで生じた隙を突いて態勢を立て直すことができるかどうかはまだ分からない。

 ただ、有志連合は引き続きイラク軍上層部への助言や空爆への協力、情報共有などを行う一方で、前線に近い部分での助言といった活動は、新型コロナウイルス対策のために中断している。

 米国や有志連合が拠点としていた基地も複数が閉鎖されるか、イラクに引き渡された。

 有志連合高官によると、こうした基地はもともと今年の秋か2021年初めまでに閉鎖される予定だったが、新型コロナウイルスの影響も一因となり、予定を数カ月前倒しした。

 有志連合のアドバイザーは今、電話やビデオ会議を通じてイラクに助言を行っている。

 有志連合が行っていたイラク軍の訓練も中止になった。「彼らは大人数の部隊を訓練のために出動させたがらない。それは米国でも同じだ」と同高官は言う。

 訓練に当たっていた有志連合の兵士数百人は帰国したものの、帰国してもほとんどやることはない。

 新型コロナウイルスの影響はISISにも出ている。「ISISは供給網や物流網を運営する中で、自分たちの間で感染が広がることを懸念している」と同高官は話す。

 空爆は今も続行されており、英空軍は先月末、イラク北部でISISの拠点を空爆して戦闘員10人を殺害した。

2020.05.08 CNN

https://www.cnn.co.jp/world/35153455.html


 コロナウイルスの関連のニュースばかりで、世界のニュースが入ってこない。まあ、ヨーロッパやアメリカのコロナウイルスのニュースは入ってきているが、実際に、それ以外のことがどのようになっているのかは全く見えてこない。

日本のマスコミというのは、自分たちの都合の良いところしか切り取らないで、適当なことを言う。まあ、それに影響されてしまい、それまでの大事なことや、次の展開で重要なことを先に報道するということが全くできないので、話になるものではないのである。

まあ、単純に言えば、「今というか少し前の自分たちだけの価値観」でしか動くものではなく、また、その価値観が本当に大事なものであるのか、または、将来の日本にとって重要なものであるのかは二の次なのである。

そのような報道やワイドショーに影響されている国民が多いのが日本の不幸としか言いようがない。まあ一部の人間のエゴで情報を加工されているということになる。

さて、そのように日本のマスコミが全く動いていない間にISは活動を活発化している。ただイスラム教は、このような疫病の時にもしっかりと集団で神を信仰しているのである。当然に「コロナウイルスで個別隔離している人々よりも、集団の方が強い」ということは間違いがない。その内容がそのまま中東情勢として、出てくる。しかし、その軍人やISに攻められた難民がコロナにかかっていないというようなことを保証できる人がいない。つまり、難民という「コロナウイルス媒介」を通して、またヨーロッパや北アフリカに多くのコロナウイルスが「第二波」「第三波」として押し寄せる危険があるのである。またそのテロリストを拘束しても、その拘束の方法も問題になる。つまり、その中にコロナウイルスの人があれば、当然に個別隔離をするのか感染拡大するのか。軍の駐屯地などにおける高速施設でそこまでできるのかは管理大きな問題になる。

つまり、つまり、「現在ISが活動を活発化している」ということは、将来の難民とコロナウイルスの蔓延を意味しているのである。そのような可能性のあることが全く日本では検討されていないし、またそれを防ぐための外交もできていない。そもそも外交をすること自体がタブー視されている現状で何をしているのか。

日本におけるまともな言論が失われている横で、すでに、このような状況になっている。

日本は、コロナウイルスの中でもホルムズ海峡に護衛艦の派遣を行っているが、その内容をいかに考えるのか、またどのように評価するのか。そのような資料を必要としている人は多いはずなのである。

宇田川源流

「毎日同じニュースばかり…」「正しい情報はどうやって探すのか」「情報の分析方法を知りたい」と思ったことはありませんか? 本ブログでは法科卒で元国会新聞社副編集長、作家・ジャーナリストの宇田川敬介が国内外の要人、政治家から著名人まで、ありとあらゆる人脈からの世界情勢、すなわち「確実な情報」から分析し、「情報の正しい読み方」を解説します。 正しい判断をするために、正しい情報を見極めたい方は必読です!

0コメント

  • 1000 / 1000