「宇田川源流」<現代陰謀説> 中国共産党から見たら陰謀でしかない「民主化」運動と六四天安門事件と新たな陰謀からの戦争

「宇田川源流」<現代陰謀説> 中国共産党から見たら陰謀でしかない「民主化」運動と六四天安門事件と新たな陰謀からの戦争

 六月四日は、天安門事件の日である。今年で30周年である。あえて「六四」と付けたのは、実は天安門事件は複数回あり、日本で普通に言われている天安門事件は六月四日に起きたことから六四天安門事件といわれている。

若い人は知らないこともあるので簡単に説明しよう。

<以下朝日新聞より抜粋>

天安門事件

1989年4月、中国共産党の改革派指導者だった胡耀邦元総書記の死去を受け、追悼のため学生らが北京の天安門広場に集結。これが大規模な民主化要求へと発展した。共産党指導部は学生運動を「動乱」と断じ、戒厳令を布告。6月3日夜から4日朝にかけ軍の部隊を投入し、武力で制圧した。事件当時の総書記、趙紫陽氏は学生に理解を示して失脚。2005年に死去するまで自宅軟禁状態に置かれた。 当局は死者を319人と発表したが、少なく集計されたと指摘されてきた。昨年に機密解除された英国の外交文書には、北京にいた大使の電報として「少なくとも1万人」という記載があるが、真相はなお不明だ。 事件は中国現代史の大きな転換点となった。80年代に党内外で取り組まれた政治改革の動きは挫折した。一方、経済は一時冷え込んだものの、市場化改革と対外開放が90年代に再加速。今日にみる非民主体制による経済大国化へとつながっている。

(2018-06-04 朝日新聞 朝刊 2外報)<以上抜粋>

 さて30年たって中華人民共和国はどうなったのか。

当時の行動「完全に正しかった」=発展の成果強調-天安門事件30年で中国政府

 【北京時事】中国外務省の耿爽・副報道局長は4日の記者会見で、30年を迎えた天安門事件について「中国の巨大な発展の成果は、政府が当時取った行動が完全に正しかったことを表している」と正当化した。

 耿氏は、ポンペオ米国務長官が3日の声明で天安門事件や中国の人権状況を批判したことを受け、「中国の政治体制を悪辣(あくらつ)に攻撃し、人権や宗教の状況をほしいままにおとしめ、著しく内政に干渉している。断固反対だ」と猛反発。「ばかな人間のたわ言は歴史のごみ山に捨てられる定めだ」と切り捨てた。 【時事通信社】

2019年06月04日 20時56分 時事通信

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-295901/

天安門事件30周年、台湾や香港で追悼集会開催

4日で1989年の天安門事件から30年を迎えることを受け、台湾や香港では追悼集会が開かれた。

 4日で1989年の天安門事件から30年を迎えることを受け、台湾や香港では追悼集会が開かれた。

 香港では3日夜、香港市民愛国民主運動支援連合会(支連会)などを含む42の団体が合同で「故人と未来のために闘い続ける」とする声明を発表した。支連会は毎年6月4日にヴィクトリアパークで追悼の意を込めたキャンドルナイトを開催しているが、フランスの華字メディア・世界之声によると、30年の節目である今年の参加者は例年と比べて増加したという。

 台湾では2日、台北市内で台湾団結連盟など31の独立派団体が合同で集会を開催した。台湾でも、毎年6月4日に人権団体などによって追悼集会が開かれてきた。今回の集会には、事件当時に北京大学法学部の講師を務めていた亡命作家の袁紅冰(ユエン・ホンビン)氏らが参加したという。

 なお、中国本土では現在のところ大きな混乱は起きていないようだ。(翻訳・編集/岩谷)

2019年06月04日 16時20分 Record China

https://news.nifty.com/article/world/china/12181-718074/

英、中国の人権軽視に懸念=天安門30年で声明

 【ロンドン時事】英国のハント外相は4日、中国の天安門事件から30年を迎えたことについて、「われわれは中国政府に対し、国際法や中国の憲法に明記された基本的人権と自由を尊重するよう要求し続ける」とする声明を発表した。事件後も続く中国の人権軽視に懸念を表明した格好だ。

 外相は「平和的な抗議で命を落とした人々を記憶にとどめる」と述べた上で、「中国の人々は今もなお平和的に抗議活動を行う権利を行使できずにいる」と指摘した。 【時事通信社】

2019年06月04日 18時21分 時事通信

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-295784/

 共産主義一党独裁の国家において、民主化というのはまさに政治の邪魔である。単純に言えば、民主化することによって、または国民の人権を認めることによって、軍事や国家の政策を優先することができなくなってしまう。つまり、国家の政策を優先すること、そして国家を維持することが最大の目的であり、そのために、国民を犠牲にすることをいとわないということになる。

国家は何のためにあるのかということで「国民が集合して国家になる」という考え方か、あるいは「国家があるから国民が生活できる」と考えるのかということの考え方の差である。一応、論理的には双方存在することが可能な論理であるが、国家の構成が「人間以外も構成する」という前提になった瞬間に、この論理は崩壊する。例えばAIが国家の構成員になった場合、国家を構成するAIのために人間が犠牲になってよいのかということになってくる。この辺の論理変遷ができていなければ共産主義や社会主義というものの解明はできない。単純に、「人権がない人がかわいそう」という論理、つまり感情論で物事をかたずけられるほど単純なものではないのである。

その内容で「共産主義国家において、国民の人権を優先する人々がいるとどうなるのか?」という現象の一つが「天安門事件」であるということが言えるのである。つまり「国家を構成する上級国民と、虐げられる少数民族などの下級国民との間において、人間としての質に差があるという考え方をしている国家」ということになり、まさに、上記のAIのために他者を犠牲にしてよいというような考え方がよいのかどうかということになる。

さて、この天安門事件に関して言えば、この天安門事件の被害者が、イギリスは2万人程度とやっているのに対して、中国共産党政府は19名といっている。まあ、この人数の違いはいったい何なのかということなのであるが、ある意味で、中国はこの事件そのものを隠そうとしていることは明らかであり、完全に論理的な破綻を期待している。単純に「人民解放軍」というのは、「共産党を守る軍隊であって、中国の国軍ではない」ということになってしまっており、国民であっても共産党に抗議するものは軍隊の力で弾圧することが明らかになったのである。

さて、この天安門事件が陰謀で起きたかどうかということよりも、その後中国がこの事件を隠すための陰謀が非常に興味深い。テレビで中継された事件を、いかに抹消するのかということ、そしてそのためのメディアやネットのコントロールがどのように行われるのかということが非常に大きな課題になっている。

その課題の一つの解決方法が「検索エンジンの停止」であり、グーグルやアップルと中国の対立の一つになっているということになる。つまり、検索エンジンの検閲と資料提出ということになるんだ。まさに、そのことが「米中貿易戦争」につながり、そして、その内容がそのまま新たな戦争につながる可能性を示唆している。

単純に「無理を通せば道理が引っ込む」ではないが、まさにそのような状況がここに現れている。そして「道理を引っ込ませる力が陰謀である」ということが言えるのではないか。

宇田川源流

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