「宇田川源流」 反EUという現象が徐々に広がりつつあるヨーロッパとそのことが報道されない日本のすれ違い

「宇田川源流」 反EUという現象が徐々に広がりつつあるヨーロッパとそのことが報道されない日本のすれ違い

 今月からの「宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話」はすでに第30話になっているが、「第30話 メイ首相辞任後のブレグジットとEUの将来をめぐる虚々実々」を書いている。実際に、この内容に関して?あ「まぐまぐ」でメールマガジンで発送している。(https://www.mag2.com/m/0001647155.html)からお申込みいただけばありがたい。初月無料で翌月からは月額400円なので、ぜひご検討いただきたい。今回はメイ首相の後に立候補し、首相になるであろう候補者の人となりを書いてみた。ちなみに次回は、そのほかの有力候補の内容を書いてみようと思う。

さて、メルマガと重なることを書いても意味がないので、その内容に関して、つまり、メイ首相の後の候補者に関しては書かないことにする。はっきり言ってしまうと、今回は羅列しただけであるが、いくつかの考え方の派閥があり、その派閥ごとに最終的に一人実に集約されることになり、その中で、首相候補が決まってゆくということになってくるのではないかという気がする。その首相候補の派閥を追いかけることによって、イギリスの人々の考え方がわかってくる。当然に「イギリスがEUに対してどう思っているのか」ということが一つの動きのカギになるということになるのである。

一方、EU側はどう考えているのかということがもう一つの話になる。

つまりEU側が「イギリスを必要ない」と考えているのか、あるいは「イギリスはEUにとって必要」と考えているのかということが大きな問題になるのではないか。単純に「イギリスが必要」と考えているのか、あるいは「EUか抜けるとおかしくなるということを示す見せしめ」というような感じに使おうとしているのか、ということになる。しかし、その「見せしめ論」が跋扈するという場合、単純に言えば「見せしめをしなければEUから抜けてしまう国が少なくない」ということを意味している。もっと単純に言えば、EUは必要ない、と思っている国が少なくないということではないのか。

反EU勢力が躍進=主流2会派は初の過半数割れ-欧州議会選

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)の欧州議会選挙(定数751)は26日、加盟全28カ国での投票を終了した。各国の開票結果などの集計(同日深夜時点)によると、ポピュリズム(大衆迎合主義)的な政策を掲げる極右政党などの反EU勢力が躍進。主流の中道右派・左派は初めて合計で過半数を割り込む見通しとなった。

 親EUではフランスのマクロン大統領らが率いるリベラル勢力や環境派が、主流派離れの受け皿となった。議会勢力の分散化が鮮明となり、EUの主要ポスト人事や今後の政策調整が難航する可能性もある。 【時事通信社】

2019年05月27日 07時44分 時事通信

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-286840/

仏極右、僅差で与党制す 伊にもポピュリズム旋風

 【パリ=三井美奈】26日投開票されたフランスの欧州議会選は、欧州連合(EU)を批判する極右「国民連合」が23%を得票して首位になり、EU統合を主導するマクロン大統領の与党陣営を約1ポイント差で破った。イタリアではサルビーニ内相の与党「同盟」が34%の得票率で圧勝し、右派ポピュリズム(大衆迎合主義)の旋風を印象付けた。

 フランスでは、2017年大統領選の決選投票で争ったマクロン氏、ルペン国民連合党首の2人による事実上の再対決になった。今回、マクロン氏の与党「共和国前進」の中道陣営は22%を得票し、2位だった。

 フィリップ首相は26日、与党の敗北を認め、「極右が選挙の度に、仏政治に強く根を張っている」と危機感を示した。ルペン氏は勝利宣言し、「選挙は『国家主義か、グローバル化か』という政治の新たな対立軸を示した」と主張した。

 マクロン氏は「EUが国民を守る」が持論。欧州議会選で共和国前進は「欧州軍の推進」「ユーロ圏共通財政」など、マクロン氏が示したEU改革案を公約に掲げた。ルペン氏はかつての「ユーロ圏離脱」という公約を捨て、「EUからの国家主権奪回」に目標を修正し、EU内の国境検問の復活、移民規制を訴えた。

 今回の選挙では、環境派「欧州エコロジー」が13%を得票して第3位に躍進。戦後の仏政治を担った保革二大政党は、共に得票率が1ケタに低迷した。国民連合は14年に行われた前回の欧州議会選でも国内で首位になり、2連勝となった。

 イタリアでは、ポピュリズム連立政権の2与党の戦いとなった。得票率はサルビーニ氏が率いる右派第2与党「同盟」の34%に対し、左派の第1与党「五つ星運動」は17%。中道左派の野党「民主党」(23%)に次いで3位に低迷した。

 サルビーニ氏は26日の記者会見で、仏英でも反EU派が勝利したと指摘し、「欧州の変化の表れだ」と主張した。サルビーニ氏は昨年6月の政権発足後、不法移民の強硬排除で国内の支持を集め、欧州議会選ではルペン氏らと連携して反EU勢力を結集。マクロン氏やメルケル独首相が率いる親EU派に対抗した。

 同盟などでつくる会派「国家と自由の欧州」は躍進した。ただ、右派ポピュリズム陣営は今回の選挙で国によって明暗が分かれ、スペインではサンチェス首相の与党「社会労働党」が33%を得票して圧勝。極右「ボックス」(VOX)は6%で、4月の総選挙の得票率(10%)から下落した。

産経新聞2019年05月28日00時49分

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1905280007?fm=topics

 EUとは一体何なのであろうか。

単純に、「通貨発行権のない連邦制を模した国家連合体」であるというように言える。もともとは経済連合体であったが、いつの間にか、国家連合のようになっていて、人と金の動きが自由化された連合体になってしまっている。あくまでも「連合体」であるということは、各国が政府があり、法律などの自主性は存在しているのであるが、一方で、その法律や許可、経済的なメリットhア共有するということになって絵今うのである。単純に言えば「国家の自主性を無視しながら、国家のリスクや経済的な負担は各国の政府が行っている」というような状況になってしまっているのである。

これを行うのは「連合国家」「合衆国」のような漢字であれば、アメリカ合衆国や旧ソビエト連邦のような感じになっていたが、残念ながらそのような連邦制や合衆国製のような状況まで昇華することができなかった。それでありながらビザ・旅券なしの通行が可能になるシェンゲン協定があり、また関税も自主性がなく、通貨発行権もない。つまり財政の責任は各国にありながら、財政の基盤となる通貨が自主的に発行することができない。gy国言え場「財政自主性がない」ということになってしまい、そのために、ギリシアのような状況になってしまっており、その場合はEUではなく、その国の政府の責任となってしまう。

つまり「いいとこどりしかしないEU」というような状況になってしまっているのである。

この状況をEUの加盟国が最もよくわかっている。

そもそもEUの議会選挙で3割を超える人々がEU懐疑派である。つまり、EUという連合体の存在を解消すべきというような考えを持っている人が、EUの議会の議員になったということになる。一方で、フランスやイタリアなどEUの主要国の中であっても、保守派、つまりEU懐疑派が多くなり国家の意思としてEU離脱に傾く可能性が少なくないのである。

 マクロン氏は「EUが国民を守る」が持論。欧州議会選で共和国前進は「欧州軍の推進」「ユーロ圏共通財政」など、マクロン氏が示したEU改革案を公約に掲げた。ルペン氏はかつての「ユーロ圏離脱」という公約を捨て、「EUからの国家主権奪回」に目標を修正し、EU内の国境検問の復活、移民規制を訴えた。

<中略>

サルビーニ氏は26日の記者会見で、仏英でも反EU派が勝利したと指摘し、「欧州の変化の表れだ」と主張した。サルビーニ氏は昨年6月の政権発足後、不法移民の強硬排除で国内の支持を集め、欧州議会選ではルペン氏らと連携して反EU勢力を結集。マクロン氏やメルケル独首相が率いる親EU派に対抗した。

<上記より抜粋>

様々な国でEUに対する疑問が出されている。民俗性や国家ということを否定しての「連合体」ということに非常に大きな疑問が呈されているのではないか。

さて日本の皆さん、ヨーロッパでおここまで重要視されている「民族性」ということや「国民性」ということを日本で考えたことはあるだろうか。ある意味で考えなくてよい現在の状況を幸せに思わなければならないのではないか。そのようなことが続くように、自分たちで守ってゆかなければならないのではないかと思う。

宇田川源流

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