「宇田川源流」【日本報道検証】 何故ローマ教皇がトルコの地で平和を訴えるのか

「宇田川源流」【日本報道検証】 何故ローマ教皇がトルコの地で平和を訴えるのか


 毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたます。

 さて今回は、ローマ教皇のトルコ訪問に関して、少し深堀りをした話をしてみたい。

ローマ教皇レオ14世は、パレスチナ自治区ガザの停戦やウクライナ和平の仲介を担うトルコのエルドアン大統領と会談し、その後レバノンに移動する予定であった。もちろんこの文章が公開されているときには当然にレバノンの訪問は行われている。ニュースの解説なので、トルコ訪問時点の話をしてみたい。

さて、主題はガザ地区やウクライナの和平の仲介ということになる。ガザに関しては、トランプ大統領の仲介によってすでに和平ができているが、しかし、まだ和平上皇違反などをおお互いが主張し、おたがいに死者が出ている状態になっている。また、ウクライナに関しては、和平案が出ているが、和平案を出せば、ロシア側がまたハードルを上げるというような形になっており、そのことから、なかなか和平がうまくゆかない状態になっている。

そのようなことから、なかなか「真の平和」が訪れない状態になっているのではないか。

そのようなところに業を煮やして、イスラム教を主教とする国にローマ教皇がわざわざ出かけていったということになる。実際に、ハマスとイスラエルの戦争に関して言えば、第4次中東戦争、そしてその後のオスロ合意など、結局は宗教戦争になってしまうというようなことが起きてしまうのではないか。その様に考えた場合に、本来はこの二つ、つまりユダヤ教徒イスラム教の二つの国に出向き、少なくとも宗教戦争という大事ではあるがそれで殺し合うということをしないように、ローマ教皇が説得するということは非常に重要なことである。このことは、ロシア正教と基督教というような部分でも同じように考えられるものではないか。

<参考記事>

教皇「人類の将来が危機に」

2025年11月28日 05時51分時事通信

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-4726709/

志願制兵役、来夏導入へ ロシア脅威に対抗 フランス

11/27(木)時事通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/d97228c5bf1ddb0d267c16b9eda889643b54fc75

<以上参考記事>

 さて、宗教というのは、中世までは「宗教の布教」を兼ねて戦争が行われていた。宗教的な施設などには多くの人が寄進しており、その富が多く宗教芸術などの美術品は非常に豪華なものが多くまた、価格も価値も高いものが少なくない。そのような感じに考えれば、中世にあった十字軍などは、まさに宗教芸術品の略奪であったというようなことも言えるようなところではないか。基本的に宗教は、これはイスラムもキリストも仏教も同じであるが「光」に非常に神や天を感じるところが少なくない。そのようなことから、金や銀という貴金属や宝石を使うことが少なくない。そのようなことが、宗教芸術を高めているのと効果にしている部分があるのかもしれない。

さて、しかし、近現代になって宗教は逆に「戦争を起こさないための精神的な抑止力」ということに変貌している。ここで、宗教的にあ古い考え方を持っている人が、テロを起こすようになり、過激になってくるのに対して、現代的な宗教の考え方は平和を考えるというような形になっているのである。この現象はイスラム教と「イスラム教原理主義者」というところとで(持ち路にスラム今日だけではなく、キリスト教も仏教も同じであるが、印象が異なるというときには日本の場合イスラム教が最もわかりやすいので)かなり印象が異なるということになる。ある意味で、神に対する考え方などが原理主義と現代的な考え方はかなり異なるということになるのではないか。

さて、その平和の実現ということでそのこと訴えることの方が宗教的な考え方や信者の要望に応えられることになるのであろうということがよくわかるのである。

さて、

その様に変貌した基督教の中であるローマ教皇が、トルコで訴えいたのは何であったのか。もう一つの記事を今回は上げていた。実際に、フランスで志願兵の募集が行われている。ドイツは数週間前に徴兵制になりポーランドはすでに戦時体制に入っている。イギリスも徴兵制に移行できるように法整備が行われており、これで、ポーランドと英仏独の参加国がすでに戦時体制に移行したといえる。実際に、ロシアのウクライナ戦争の内容はそのままNATOに派生するということになり、そのことから、ヨーロッパはすでに戦争状態にあるという人も少なくない。

私の肌感覚でいえば、昭和6年から7年くらいの感覚であるといってよく、そのことをわかっている人が非常に少ない。ナチスドイツのような国家社会主義的な独裁国衙、ヨーロッパではプーチンが、アジアでは習近平が、それぞれ当時のドイツと日本の代わりになっている。当然に、戦後の経済発展からこの二つの国は、後発的に市場経済化した国であり、そのことから、「他の権益を犯さなければ発展がない」ということであり、そのことから戦争を辞さないというような強硬的な政治を行ってきている。両国は国内的にそれぞれ侵略戦争を行い(チェチェン・ウイグルなど)、その後その内容を「覇権主義」というようなことを行って、なおかつ、そのまま戦狼外交を行っているということになる。

第二次世界大戦当時も、植民地戦争で後発組であったドイツと日本が、そのまま他の植民地を奪う形で戦争になっているのであり、後発発展組が先発組に戦いを挑むということは、そのまま先発組の国際秩序を替えてゆかなければ自国の発展がないということから、そのまま戦争になるということになる。

ローマ教皇はそのことを敏感に感じ取り、その両方の戦争にかかわっているトルコにおいて、くぎを刺したのである。

 逆に言えば、それだけ、緊迫しているのである。平和ボケしているのは日本ばかりである。

宇田川源流

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