「宇田川源流」【日本報道検証】 石破首相はなぜ嫌われるのか!?

「宇田川源流」【日本報道検証】 石破首相はなぜ嫌われるのか!?


 毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたます。

 さて、今回は7月20日の参議院選挙の結果を受けて、自民党内及び自民党支持者の中で石破首相の退陣論がかなり多く出てきていました。一方で、左翼、自民党支持者以外の人々の間では、「石破辞めるなデモ」などというようなものが発生して1200人(マスコミ発表)参加したという。しかし、それをみていれば、「石破辞めるなデモン参加している人は、自民党の支持層でもないし、そもそも石破の内閣を支持していた人でもない。その人が辞めるなというのは野党の自己都合でしかない」という事でしかない。

 逆に言えば、「野党から見て、最も野党の主張が通りやすく、また、次の選挙で勝ちやすい内閣である」ということでしかないのである。はっきり言ってここまでバカにされて「世論の支持を得ている」なんてとぼけたことを言っているようなところだから、世論を完全に読み違えているということでしかない。国民世論を全く理解できない内閣が、選挙に勝てるはずがないのである。

 その国民の世論を完全に見誤ったことは昨年の10月の総選挙、そして今年の6月の都議会議員選挙、その二つですでに分かっていたはずであるが、残念ながら自民党の中では、参議院選挙までに石破総裁を後退させるという動きはなかった。いわゆる「石破おろし」が起きなかったのである。

 そのように考えれば、今の自民党に、民意を反映させる力はないのかもしれない。また、その通りの結果が出ている。単純に、参議院選挙の敗北は、何よりも自民党全体が、基本的に石破内閣がというのではなく、自民党一人一人が国民の意思を読み取れなかった結果であろう。しかし、「組織」として負けたとなれば、当然に組織のトップが負けた責任を追わなければならない。戦国大名が戦に負けたとして、足軽(兵)一人一人すべてが、またはその国の領民すべてが責任があるわけではない。もちろん兵が弱いから負けた場合であっても、その責任を負って切腹するのは、大名一人である。幕末の時は、会津のように大名を生かすために、部下の茅野権兵衛が腹を切った例があるが、それでも執行部がだれも責任を負わないなどということはないのである。

<参考記事>

大敗の参院選は「最後通牒」 自民内で石破首相の退陣表明に圧力

7/25(金) 毎日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/5fb73304520ebd6b85fda89ed4c93a7c24ce6b99

<以上参考記事>

 ではなぜ石破首相は嫌われるのであろうか。

 このブログでは、参議院議員選挙の結果に関してすでに一度書いている。またより詳しい内容に関しては8月のオンラインサロン「陰謀渦巻く世界情勢の中であなたが生き残る方法」(https://lounge.dmm.com/detail/2838/)でしっかりとやろうと思っているのであるから、これ以上やる必要はないのである。マスコミなどが言っている分析とは全く異なる分析はそちらを読んでいただければよいのではないか。

 ここでは、あえてそのような難しい話ではなく、もっと簡単に「石破首相はなぜ嫌われるのか」という、非常に感情的な話をしてみたい。

 第一に、顔が嫌いとか生理的に嫌いというものがある。

 これに関しては、はっきり言って仕方がない。対処の方法もないということになるのである。以前大島理森衆議院議長が、自民党幹事長であった時に、マスコミに「顔が怖い」と言われていたが、その後大島幹事長(当時)は「顔が怖いといわれている大島です」ということを挨拶している。つまり、「怖い」といわれることも一つの「特徴」として自分をアピールする道具としている。しかし、残念ながら石破首相はその様あ「笑いにかえる」ということができない。つまり、自分の思いこんだ理想の世界と、本物の自分を認識し、そして国民にそれをアピールし、同時に国民の意向を受け入れることができるようになるのだが、残念ながらそれが期待できないということになる。

 まあ、そのような難しい内容ではなく、実際に、安倍や岸田という首相は、なんとなくすっとしていて顔が悪くない。以外に愛嬌がある部分があるが、残念ながら石破首相はそのようなところはない。そのような意味で人気がないのである。

 第二に、リベラルであるということ、もっと言えば保守ではないということ。

 これは自民党が保守政党であるということがある。単純に「自民党の支持層と石破首相の思想や政策都が乖離している」ということに他ならない。このことはSNSなどで散見されるが、まさに、石破内閣の致命的なものであろうという気がする。このことによって保守派の層が参政党や日本保守党に流れ、自民党はコアな層を失ったということになる。この政策の話は今回やれば長くなるが、注意しなければならないのは、外交でも同じことが言える。つまり、日米関係が基軸で日米同盟主義であるにもかかわらず、中国やロシアと仲良くしようというのであれば、外交的に破綻が来る。完全に外交的にも日本は終わってしまうということになるのである。

 第三に、これが最も大きな理由だが、「自分で言ったことを守れない」ということである。

 政治家は言葉で仕事をしている。つまり「言葉を信用されなくなってしまえば、それで政治家として終わり」なのである。安倍内閣の時や麻生内閣の時に「選挙で負けたのであれば責任を取って辞めるべき」といったのに、自分の時はそのことができないということになる。そのほかにも、「政治改革」も「尖閣諸島対策」も何もしない。今まで石破首相が行ってきたことを期待して石破を支持していた人や石破の指導する自民党を支持してきた人々は、皆、失望し自民党の指示をやめるということになる。

 このようにして「生理的に嫌い」「保守派」「石破を見限った人」とこれだけの人々が自民党の指示を辞めたということになったのである。これで勝てるはずがない。そして第四にの理由が生まれる。つまり「自民党が政権ではない」ということや「石破にはすでに国民の指導力がない」ということで自民党を見限った人である。要するに「石破に統率力がない」ということで石破を嫌いになったという人がいるということになる。

 さて、石破首相はこれら「嫌われる理由」を自分で見つけ出し、そのうえで、それを解消できるのか、それとも総裁をやめないので、「自民党とともに滅びるのかそれとも、解消できるのか」ということになる。さてこの先どうなるのであろうか。

宇田川源流

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