「宇田川源流」 大河ドラマがなかったので2025年参議院選挙概説にします

「宇田川源流」 大河ドラマがなかったので2025年参議院選挙概説にします


 普段は毎週水曜日はNHK大河ドラマ「べらぼう」に関して好き勝手なことを書いているのであるが、残念ながら20日の日曜日は参議院選挙によって大河ドラマの放映がなかったので、好き勝手なことをかくことができないのである。このような場合、何か他の大河ドラマ関係の話題を書くとか、または、来年の既に撮影が始まっている大河ドラマの事を書くなどの事があるのだが、今回は、参議院選挙に関してそのまま書いてみようと思う。

すでにご存じの事と思うが参議院選挙の結果は下記のようになった。

自民  52⇒39議席   18,018,876.18(30.44%)

公明  14⇒8議席    12,808,306.78(21.64%)

立民  22⇒22議席   7,397,456.29(12.50%)

維新  6⇒7議席     4,375,926.68(7.39%)

国民  4⇒17議席    7,620,492.85(12.88%)

共産  7⇒3議席     2,864,738.50(4.84%)

れいわ 2⇒3議席     3,879,914.25(6.56%)

参政  1⇒14議席    7,425,053.58(12.55%)

保守  0⇒2議席     2,982,093.46(5.04%)

社民  1⇒1議席     1,217,823.17(2.06%)

みらい 0⇒1議席     1,517,890.31(2.56%)

無   7⇒8議席

 この他に政党要件とならない2%以下の政治集団はいくつかあるが紙面の都合で割愛させていただいた。

 見てわかるように参政党よりも立憲民主党の方が比例での得票数は少ないなど、様々な所に問題があり選挙制度そのものが大きな問題になっている。この内容から見れば、保守票が増えているのであるから、自民党が負けるはずがないのであるが、残念ながら、すでに「もはや保守ではない」とみなされた石破自民党が惨敗するというような結果になっている。

<参考記事>

生活苦にあえぐ現役世代が「自公」「立民」ではなく「参政党」を支持する理由…もはや「無為無策」と「現状維持」に耐えられないという切実な声

7/16(水) 6:12配信 デイリー新潮

https://news.yahoo.co.jp/articles/a67fb38a1d1f07901942d2d6cdd5e893a512275b

<以上参考記事>

 さて今回の選挙、自民党と公明党という与党が完全に敗北したということになる。

しかし、この事が立憲民主党などがコクミンに信任されたということでもないしまた今回躍進した参政党や国民民主党の政権を国民が望んでいるということでもない。つまり、単純に自民党と公明党が負けただけの話である。

しかし、このような「政党を中心にしたものの見方」をしても何の意味もない。単純に安倍内閣は信任されていて、石破内閣やその石破内閣を作り出したといわれる岸田前首相及びその派閥「宏池会」がコクミンから否定されただけの話でしかない。

逆に、国民の考え方からすれば、「自民党に投票しなかった人々」が「革新化(左傾化)」下というような解釈ではなく、「自民党の保守派と言われる人々が、保守派の感覚では政権を付託できない石破内閣に愛想をつかした」ということでしかなく、このまま石破内閣が続くのであれば、自民党の支持を止めるという意思表示でしかない。逆に言えば、彼らが保守派を止めたのではなく、保守派を止めようとした自民党が見放されただけである。

民主主義というのは、国民有権者の意向がしっかりと反映される政権でなければ生き残ることができないのであるが、残念ながら石破内閣は国民有権者の意向を受けてその政治を行うことができなかったということに他ならないのではないか。

要するに「政権よりも国民の方が保守化している」ということであり、石破内閣よりも左傾化した人々は、一定の支持はあっても政権を担えるほどの内容ではないということになる。このまま立憲民主党などの野党連合が行うような政治になれば、当然に「悪夢の民主党政権」と同じになってしまう。国民有権者はそこまで馬鹿ではない。そのことが「投票率の低下」ということにつながるのではないか。

では、今回台風の目となった参政党についてみてみよう。

 参政党の政策を繰り返すつもりはない。実際に私が見て回っても参政党の候補の所には、過去安倍内閣の時に自民党で頑張っていた人々が目立つ。そのように考えれば、「自民党の旧安倍派」が「参政党に分離した」というように考えれば良く見えるのではないか。石破内閣は、安倍内閣と同じような政治を行い、安倍派の人々と融和的に政治を起こ案っていれば、参政党の議席数を足すことができたはずであろう。

国民の政策的に考えれば、「日本人ファースト」というキーワードがあった。もちろん、外国人差別をするというような話ではないということがするが、しかし、ヨーロッパでもまた、アメリカでも「自国ファースト」ということ「保守化」ということが政治の一つのキーワードになっているような気がするのである。

このキーワードがどうとか、参政党がおかしいとかというような報道はあった(昨日のブログ参照)であるが、しかし、そのような政党を見るのではなく、「日本人ファースト」という標語が多くの有権者の心をつかんでいるということであり、それだけ日本国民に外国人に対する「不満」が大きくなっているということを意味している。単純に「犯罪者」が多いというような数字の派内ではなく、犯罪にならない程度であっても「迷惑行為」はすくなく、そのことから、外国人に対する反感が大きく渦巻いている。また、何度も書いているが「保護」はあくまでも任意であり好意であるのに、いつの間にか「義務」「責任」というように変化していて、「保護しない人々を糾弾する」という硫黄になってしまっている。SDGsなどはまさにそのような「意識による強制」であって、多くの日本人の負担になっているということではないか。

「偽善」とまではいわないが、自分たちが苦しいのに、他の人々を助けよ、受け入れろというのはおかしいという国民的不満が今回の選挙で数字になって表れたのではないか。そのような国民の性向をしっかりと見てゆかなければならない。

財政についても同じであろう。消費税減税や、2万円の給付などという話は「根本的な解決」になっていない。そもそも岸田内閣が「新しい資本主義」などと言って経済政策を何もせず、そのまま放置したことが大きな問題であり、その影響が出ていることは間違いがない。アベノミクスを否定している人もいるが、実際にはアベノミクスのように状況が動いていなければ、変えることも何がいけないのかもわからない。単純に「停滞している」ことは「日本の国益を損ねている」ということをしっかりと考えるべきであろう。

そのようなことは全て選挙の数字になっている。

そして数字になっていない部分として、「積極的に棄権している人々」がいる。今回「選挙に行かなかった人」に対して「何故いかなかったのか」のアンケートを是非行うべきであろう。その様に選挙に行かなかった理由が「積極的な政治不信」ということの原因をしっかりと分析すべきではないか。それが政治の、そして日本の将来につながるのではないか。

その様に選挙を分析して未来につなげるべきであろう。いずれにせよ、政治は新しいフェーズに移りつつある(まだ「つつある」程度であって変わったと断定はできない)ということではないか。その時代の端緒をつかむべきではないか。

宇田川源流

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