「宇田川源流」【日本報道検証】 トランプ大統領の就任によって動き出したウクライナ和平
「宇田川源流」【日本報道検証】 トランプ大統領の就任によって動き出したウクライナ和平
毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたします。
さて、今回は「トランプ大統領の就任によって動き出したウクライナ和平」と題して今回のアメリカが仲介したロシアとウクライナの和平に関して見てみたいと思います。
さて、まず一つ言えることは、日本のマスコミを含めて言論界やジャーナリストなどは、ウクライナのゼレンスキー大統領とのトランプ大統領の会談が決裂したことをもって、トランプ大統領を一斉に非難しました。しかし、2022年の2月23日のロシアのウクライナ侵攻以降、現在までに、ゼレンスキー大統領とロシアのプーチン大統領双方に面会し、そして和平交渉を行った人がいるでしょうか。今までは全くいないのです。そのように考えれば、トランプ大統領を非難するのは間違いではないでしょうか。
武器や弾薬の援助ということに関しては、各国しっかりと行っていたと思う。しかし、それらで十分ではなかったということなので、今までウクライナシンオウが終わっていなかったということになる。そして武力衝突が終わっていない状態が続くということは、毎日人が死ぬということを意味しているのである。それでは、国力がそがれてしまい、領土を維持したとしても、国民の多くが死んでしまっては、国が元に戻ることはかなり難しいということになる。実際に一刻も早く戦闘を終わらせるということが重要なのである。トランプ大統領はそのことをよくわかっているというということになる。
イギリスやフランスが、今まで支援をしたが、それでも戦争を終わらせることはできなかった。そのいやそもそもプーチンと交渉をすることもできなかった。フランスのマクロン大統領は電話会談を行ったが、誤解を恐れずに言えば「遊ばれた」だけのことである。
そのような中でトランプ大統領は、部分的と言えども、停戦を実現した。ここ3年間で停戦を実現したのは、これだけである。
<参考記事>
プーチン氏、ウクライナのエネルギー系攻撃停止に合意も全面停戦は拒否 トランプ氏と電話会談
3/19(水) BBC News
https://news.yahoo.co.jp/articles/1f061e358764e1f54ace61d5d7e9acff43794dab
<以上参考記事>
戦争の停戦の仕方は、強い方に戦争をやめさせるということでしかない。今回の件は、そもそも戦争ではない。国際法的にはロシアは宣戦布告をしないで他の主権国家に侵攻しているのである。そのような戦闘行為をやめさせるのは、まずは進行している側に侵攻をやめさせなければならない。
一般論として、何か悪いことが行われていて、その悪いことが出ている場合は、その悪いことの原因を取り除く必要がある。しかし、その前にその悪いことの進行を止めて、そしてその原因を追及する必要があるのである。しかし、逆に悪いことによって利益を受けている人がいればそのことも考慮しなければならない。これは会社を改善するときなどもすべて同じ内容なのである。
今回の場合、トランプ大統領がすでに記者会見で言っているように、まずはロシアのプーチン大統領を主張を十分に聞いてそのうえで、ゼレンスキー大統領に妥協を求めるという事しかない。実際に、ウクライナは周辺の支援がなければ敗北していたのである。そのように考えれば、ウクライナ側が妥協したうえで、実質的な利益を得るということが重要になってくる。
今までの世論は、法的に正しいとか、正義とかそういった事ばかりになるのであるが、しかし、力によって正義が変わることは間違いがない。正確に言えば「正義」が強いのではなく「強いものが正義」になるということである。そのことは日本はよくわかっているはずであるが、しかし、日本では特に「正義が勝つ」というような「勧善懲悪」的な考え方が多くなる。しかし、勧善懲悪ということになれば、どちらかが悪として滅ぼされることになる。しかし、実際に日本に限らず、戦争というのは「どちらが正義である」ということになるのである。いや勝ったほうが正義になるのである。
このように考えれば「どちらの正義も成り立つようにする」ということが最も重要な内容になるのである。ウクライナは、間違いなく「自分達がの主張がすべて受け入れられる」と思っているかもしれないが、そのようなものは全くないということ言うことになる。今回ゼレンスキー大統領も、またイギリスやフランスやドイツもそのことがわかったということになるのである。
さて、日本である。
いまだに日本は「勧善懲悪」であると思う。しかし、勧善懲悪を求めるあまりに、毎日人が死ぬ状況をそのまま継続するという選択肢を選んでしまうことになる。逆に、早く戦争を終わらせて、その後平和的に発展させ、ロシアを凌駕するということもできるのである。そのようなことが全くわからないのであれば、人は死んでゆく。
そのことが見えるのか。
日本も試されている国の一つである。
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