「宇田川源流」【日本報道検証】 石破首相による日米首脳会談
「宇田川源流」【日本報道検証】 石破首相による日米首脳会談
毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたします。
さて、今回は「現地時間で2月7日に行われた日米首脳会談」についてお話をしてみたいと思います。
日米首脳会談の前には、石破首相とトランプ大統領の相性が良くないのではないかということがあった。実際に、故安倍元首相と仲が良かったトランプ大統領は、安倍元首相と敵対していた石破首相と相性が良いはずがない。そのうえ、感覚で物事を発言し、またその感覚のままに行動する。そして行動しながら考えて修正してゆくトランプ大統領と、何事も熟慮してから再度考えてそのうえ俯瞰的な位置に自分を置いて、自分の事ではないかのような立場で、行動を前提としないで発言する石破首相とは性格があまりにも違いすぎるということになります。
その様に考えれば、かなり苦戦する、場合によっては飲めないような要求をされておかしな話になるのではないかというような予想が多くあった。
ちなみに、この会談に応じて石破首相はかなり弱気になっていたようである。そのうえで、何とかするために様々な情報を集めていた。外務省が総出で情報を集めていたが、残念ながら安倍内閣の時に外務省はあまり外交の中心に据えられていなかったことから、外務省はトランプ大統領との間に縁がない。そのことが、トランプ大統領の就任式に出かけていった岩屋外務大臣が、トランプ大統領を口汚く批判するアーミテージと面会させるような不手際である。多分岩屋外務大臣もそれを望んだのであろう。日本の外務省は、今大アーミテージとマイケルグリーンを信奉している。すでに現在のアメリカ政治とは全く関係なくトランプ政権とも全く関係がない。日本でいえば、現在の政治のことを聞くのに、麻生内閣の時の官房長官で政界を引退している河村建夫氏に話を聞くようなものだ。それくらいのボケたことをしているし、また、それだけアメリカの政権の内部の情報を外務省はわかっていないということなのである。そのような外務省に頼っている間はしっかりとした情報を得られないのではないか。石破内閣になってからのG20などの不手際も、また、マナーが悪い内容も外務省がまったく役に立たないというような証拠になるのではないか。
<参考記事>
首脳声明、中国を名指しで批判 日米黄金時代追求と明記
2/8(土) 7:50配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/fbabc81b27f5558dac24211576e5bcbd2129fd4d
<以上参考記事>
今回の首脳会談について政府もまた与野党の議員も、おおむね成功であったというコメントが多い。実際に、トランプ大統領は良い会談であったというようなことを言っていたし、また、石破首相もトランプ大統領を誠実な人であると評価している。
しかし、実際はどうであろうか。
今回の会談では20分以上がカメラで公開された。つまりトランプ大統領のパフォーマンスにうまく使われたという事であろう。もともと安倍晋三という自分の友人を高く評価して冗談を言いながら受け入れる。そのようなパフォーマンスを少なくともアメリカ国内に広めることにうまく使われたのである。その様にうまく利用された。
もちろん、決裂して日米関係が悪化するより、はるかに良い結果である。しかし、実際のところ、安倍元首相とは世界の戦略を話していた。G7でトランプ大統領がドイツのメルケル首相などに詰め寄られたときにも、安倍元首相はトランプ大統領のことを説明し、それを治めていた。しかし、石破首相とは「日米関係に横たわる問題しか話していない」つまり、世界戦略を話していない。もちろん非公開のところで話しているということかもしれないが、そのような様子は全くない。残念ながら、石破首相は、トランプ大統領から世界戦略を一緒に行う人物とはみられなかったようである。
USスチールの件も「1兆ドルで新日鉄が出資する権利を買った」というだけのことでしかない。また拉致問題などに関しても、ほとんど話ができていないのではないか。
そのように考えれば、石破首相とトランプ大統領の「格」が違う、とても日本の対等な外交ができない状態になっていたのではないか。
実際に、事前の内容では、もっと悲観的な内容であった。その悲観的な内容に比べればはるかに良かったが、しかし、例えば「自由で開かれたインド太平洋」ということを共同記者会見で発表した。そのまま日本を中国の防波堤にするという事であろう。中曽根内閣の時に「不沈空母」という単語が出たが、まさにそのような形を知らず知らずのうちに矢面に立たされているということになる。その覚悟が石破首相に会ったのか。そしてその内容を国民にしっかりと説明できるのか。そのような形になる。
首脳会談はうまくいった。いや正確に言えば「及第点」であったと言えよう。しかし、たりない部分の点数をどのようにしてうめてゆくのか。国内の課題のほかに日米関係で外交的に約束した内容が、より一層石破内閣を出すことになる。USスチールの1兆ドルをどの様にねん出するのであろうか。日本の一年の予算に近い金額をどのようにするつもりなのか。
石破内閣は「一山」燃えただけでまだまだ前途多難を思わせる内容でしかなかったのではないか。
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