「宇田川源流」【日本報道検証】 テレビの報道時間ランキング発表圧倒的一位は大谷選手

「宇田川源流」【日本報道検証】 テレビの報道時間ランキング発表圧倒的一位は大谷選手


 毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたします。

さて今回は、テレビの自動録画やメタデータ検索システムを提供するJCCが、2023年12月1日から2024年11月30日の1年間で報道されたテレビニュースの報道量ランキングを公開した結果に関して、その内容を見てみようと思う。

ある意味で今年どの様なことが話題になったのか、または、どの様なことがテレビで「話題にしたのか」というこ戸がよく見えてくるのではないかと思うのであるが、一方で今年の後半、「オールドメディアの敗北」ということが言われた、そのオールドメディアは、今年いろいろあった中で「何をメディアとして重視したのか」そして、そのことが、国民の感覚と「何が違ったのか」ということを見てゆきたいと思う。

実際に、今年のランキングを見てみれば、一位は大谷翔平選手である。その大谷翔平選手の報道に関して、誰もその内容をおかしいとか、または不要という気はしなかったのではないか。まあ、「しつこい」とか「同じ映像ばかり」というようなことはあったかもしれないが、しかし、大谷翔平選手のホームランの映像などは、何度見てもよいものであろう。少し多すぎるということはあるかもしれないが、しかし、それくらい注目されていたということである。

さて、ここで一応そのランキングを20位から見てみよう。

20位 紅麹サプリ健康被害問題 

19位 松本人志さん芸能活動休止

18位 台風7号関東東北に接近

17位 もと通訳大谷翔平銀行口座から不正送金で逮捕

16位 バレーボール日本代表ネーションズリーグで銀メダル

15位 東京都知事選挙

14位 台風10号 記録的大雨

13位 栃木県那須での死体遺棄事件

12位 バスケ男子パリ五輪での自力出場

11位 サッカー森保Japanアジアカップ8強

10位 立憲民主党代表交代で野田氏、148議席に躍進

9位 兵庫県斎藤知事不信任から再選

8位 ロシアウクライナ侵攻

7位 イスラエル=ハマス戦争

6位 自民党派閥解消からの党総裁選

5位 パリ五輪

4位 アメリカ大統領選挙

3位 能登半島地震と9月の豪雨被害

2位 自民党派閥政治資金収支報告書未記載問題

1位 大谷翔平選手

<参考記事>

【2024年】テレビが報道した《ニュース》ランキングTOP20 能登地震、政治とカネ… 圧倒的“1位”は?

12/12(木) 17:40配信LASISA

https://news.yahoo.co.jp/articles/d2efcc87ce6c268a82788027a3a5c78fa2adaabf

<以上参考記事>

 このように見て、「スポーツ以外に他人の不幸ではないニュースは何があったのか」ということを考えてみよう。以前も他で書いたことがあるが、私が新聞社にいた時に、「マスコミ(ジャーナリスト)というものは、人の不幸に同情をすることもなく、視聴者や読者が興味をそそるような扇情的な伝え方をして金をもらっている職業」ということを言ったことがある。要するに「人の不幸で飯を食っている」ということである。

その様に見てみれば、スポーツの報道、大谷選手、パリオリンピック、サッカー、バスケ、バレーボールは、不幸ではない。日本の報道において日本人が活躍したということは、それなりに良い報道である。しかし、これらの報道であっても、以前お話ししたが、初老ジャパンやセーリングなど、メダルを取ったにもかかわらず、注目されないというような内容も少なくない。そのことはメディアの「公平性がない」ということにつながるのではないか。

一方「災害報道」、能登半島や台風に関する内容は、ある意味で必要であるが、必要以上のストーリーなどはいらないし、またその報道をするために、犠牲者のいぞ億に必要以上に付きまとうなどは、日本人のモラルとしていかがなものであろうか。能登半島の夏の大雨被害の時に、残念にも自宅にいながら犠牲になった中学生の捜索に必要以上のテレビカメラが付きまとっていた事や、正月の地震のビルの東海に合わせて犠牲になった居酒屋など、ずっと付きまとっているテレビカメラは、そのようなことをする暇があれば捜索を手伝えというように言いたかったのは私だけではあるまい。それは、タイ糞の報道でも同じだ。被害があったことを知らせること、またはこれから予想される被害を最小限にするために、報道を行うことに関しては必要であるが、それ以上のモノは不要なのではないか。

あとは選挙の報道である。

しかし、その選挙報道では「オールドメディアの敗北」といわれたものである。

何故オールドメディアの敗北となってしまうのか。それは単純に「中立・公平・公正な報道」が行われていないということである。アメリカの大統領選挙では、正確な報道もっと言えばアメリカの選挙であるのに、なぜか日本の専門家という人々が現れて、自分勝手な内容を垂れ流している。取材などによってアメリカ国民の意見を集約したものではなく、個人の意見を公共の電波で発言し、そのままわけのわからない話をしているのでは、その報道そのものが「まったく的を得ているものではなく、不要な情報」でしかない。そのような不要な報道をしていれば「敗北」ということを言われても仕方がない。

単純に、「選挙の有権者の意見を集約する」ということができないで、自分たちの考えを押し付けようとしたオールドメディアが敗北したということでしかない。いや、勝手に「自滅した」のである。

さて、今回そのように見れば、東京都知事選挙の蓮舫候補・石丸候補、アメリカ大統領選挙、そして兵庫県知事選挙と、いずれもメディアはその結果を外している。この反省が来年以降生かされるのであろうか。

「情報を性格に伝える」という当たり前のことができなくなってきている。災害ではドラマ性を求めてみたり、選挙では思い込みを押し付けてみたりということでは、徐々にテレビ離れが進んでしまうのではないか。それよりも多くの人が喜ぶ内容を放映することはできないのであろうか。

宇田川源流

「毎日同じニュースばかり…」「正しい情報はどうやって探すのか」「情報の分析方法を知りたい」と思ったことはありませんか? 本ブログでは法科卒で元国会新聞社副編集長、作家・ジャーナリストの宇田川敬介が国内外の要人、政治家から著名人まで、ありとあらゆる人脈からの世界情勢、すなわち「確実な情報」から分析し、「情報の正しい読み方」を解説します。 正しい判断をするために、正しい情報を見極めたい方は必読です!

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