「宇田川源流」【日本万歳!】 外国人は皆忍者が好き

「宇田川源流」【日本万歳!】 外国人は皆忍者が好き


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本のすばらしさや、日本が称賛されているような内容の記事を見つけ、その内容を解説し、それに関連する事項を取り上げながら、日本のすばらしさを再確認するという子をを趣旨にした連載である。

実際に、日本のすばらしさは世界各国で非常に高く評価されており、そのことから、「日本」という国やその国の文化は、世界各国からあこがれの的になっている、実際に、訪日外国人観光客は過去最高を記録しており、また、日本のソフト文化に関しては、世界各国で知らない人がいないのでなないか。「名探偵コナン」や「ポケモン」「アンパンマン」は、今や世界の言葉といって過言ではないのではないかと思われる。このほかにもドラゴンボールなどは、世界各国どこに行ってもその主題歌を歌えるという状況は、何か日本が称賛されているという感覚以上に「不思議な感覚」が出てくるのではないか。

さて、その日本文化の「はしり」と言ってはおかしな感じかもしれないが、日本の文化が発信され、世界で称賛されたものは何であろうか。

そもそも日本の文化がヨーロッパに発信されたのは、当然に戦国時代ということになる。それまで中国や朝鮮半島には交易が盛んであったと思われる。それは遣隋使や仏教伝来の頃から、いや、卑弥呼が生口を連れて行った頃から記録に残っている。しかし、それらの内容はヨーロッパまで入っていない。そのような意味では、天正遣欧使節団などが、もっとも早くヨーロッパと交流したことになる。しかし、その後鎖国になってしまうので、本格的に日本の文化が入るのは幕末から明治時代ということになる

そしてその時に日本を代表するものは、「フジヤマ」「ゲイシャ」というところであった。日本を代表する美しいものがこの二つであり、「サムライ」「チョンマゲ」は日本の特徴というようになっていた。

しかし、その後日本の文化を持ち、なおかつ世界を熱狂させたのは、「忍者」ではないか。今回はその忍者に関してみてみたいと思う。

サウジ王族からモナコ公子まで? 本物の“忍者”が訪日客の度肝を抜く「思ってたのと違った」

 インバウンド客はコロナ禍前の水準に戻りつつあり、日本ならではの文化を満喫している様子を見かける。彼らに人気のアクティビティのひとつに“忍者体験”があるそう。「習志野青龍窟 忍道家」こと五十嵐剛さん(@3618Tekubi)に昨今の需要について聞いた。

 実際、五十嵐さんも海外からの需要を感じているのだろうか?

「“インバウンド”という言葉が世間に浸透し始めた2010年頃から、インバウンド向けの忍者体験事業に携わってきました。時にサウジアラビアの王族やモナコの公子公女、ハリウッドスターなどのお客様をお迎えして忍者体験を提供したこともあります。世界中の人が、ミステリアスな存在の“忍者”に憧れて来日します。ですが、ほとんどの日本人が創作の忍者像程度しか知らず、適当な話をしてしまっているのが現状です。せっかくの伝統ある日本文化、エンタテインメント性は残しつつ、精神性もアピールできたら良いと考えています」

 忍者体験では、訪日客は意外な反応も見せているという。

「『子ども向けのチープなものだと思っていたけど、違った』『本格的に忍者の精神性が学べてよかった』といったリアクションをよくもらいます。海外の人はリアクションが大きいので『wow』などと言われると、日本人は勘違いして大盛り上がりだったと思ってしまうのですが、本当に感動した時のお客さんは、驚きと興奮で目が輝いて息をのみます。そうした会心の体験を提供したいものです」

7/12(金) オリコン

https://news.yahoo.co.jp/articles/d31a7a132e83d36f06c2ca3c9698fcdd4182b632

 忍者の歴史は、別にして、創作物として一般の国民によく知られてくるようになるのは、明治時代に発刊された「真田十勇士」であろう。あとは「自来也説話」の自来也、『列戦功記』の飛加藤、『絵本太閤記』の石川五右衛門などが有名どころであろうか。もちろん、これらは「読本」であり、創作である部分が非常に大きい。

しかし、これらが海外に伝わるのは、1918年の『Japan Magazine』に載った伊藤銀月による忍術の記事が忍者について最初の情報とされる。しかし、最も大きな波を作ったのは、1964年の『Newsweek』に、忍者の歴史や技の説明や日本での忍者ブームについて触れた記事が掲載され、これが欧米の忍者ブームの濫觴となっている。

忍者が登場する最初の海外作品は1967年に映画化された『007は二度死ぬ』(小説は1964年)で、現代版忍者の海外での最初のイメージを作ったとされており、忍術と秘密兵器で相手を倒す、というようなイメージになっている。この忍術は、ヨーロッパなどにおいては「魔法使い」と同等の内容になっており、また、秘密兵器は「007シリーズ」のスパイ道具などに応用されることになる。

そのようにして忍者が海外で「格闘型魔法使い」というような感じで出てくると、ただし「昼間から黒装束でビルの壁面にへばりつく」「武器としてヌンチャク、サイ、トンファーなど忍者の使用していない武器を使用する」「一撃必殺の貴重な手段である手裏剣を大量に乱れ投げする」「火薬やポンプ等の原理なしに魔法のように火柱や水を手や足元から出し隠れる為ではなく攻撃手段として使う火遁や水遁の術」など間違った忍者像も広まってしまうのである。

さて今回の記事は、そのような誤ったイメージで日本に観光客が来た場合の内容を見ている。忍者の里というのは、様々な場所にあるが、実際には「目立たないようにして情報をとってくる」ということが仕事であり、忍者が戦うことはまずない。基本的には逃げるというのが忍者の行動である。

「せっかくの伝統ある日本文化、エンタテインメント性は残しつつ、精神性もアピールできたら良いと考えています」<上記より抜粋>

なぜ、忍者のような職業があるのか、そして、その人々はどのような修行をし、どの様な毎日を過ごしているのか。まさにそのような「精神性」や「日常」を伝えることが、「エンターテイメントの中にある日本のすばらしさ」や「ヨーロッパなどのスパイとの違い」をしっかりと伝えることができるのではないか。

ただ楽しいだけではなく、正確な姿を伝えることが、まさに日本の「真のすばらしさを伝えること」になるのではないか。

宇田川源流

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