「宇田川源流」 公開の安全と商業の自由とテロリスト攻撃

「宇田川源流」 公開の安全と商業の自由とテロリスト攻撃


 イエメンといって、日本人のほとんどはその場所がよくわかっていない。また自分の生活に関係があるというような感覚を持っている人も少ないのではないか。そして、イエメンで起きていることが、実は日本の生活に大きな影響を及ぼしているということもあまりわかっていない。「物価が高騰している」などということを言い、政府に何らかの対策を求めるのはよく理解できるが、しかし、一方でその様な世界情勢が全く理解していない、関心もないというのは、あまりにも何もわかっていないということになるのではないか。そのようなことだから「何が悪く、何が原因で、何が足りないから政治がうまくゆかないのか」「どのようにすれば、日本の経済(または自分たちの生活)がよくなるのか」「そのために自分がどのような行動をしなければならないのか」ということには興味を持たないと言ことになる。要するに「何だかわからないが、騒いでいる」というようなことになってしまい、そのことから「根拠のない批判」または「批判のための批判」というように言われてしまう。まさに現在の野党各党がその内容であり、日本が二大政党制にならんかあったり、野党がいつまでたっても(一部の例外はあるが)政権を取ることができないのと同じことになる。

さて、では、その家面では何が起きているのであろうか。

そもそもイエメンは、2015年以降内戦が行われており、現在も継続している。その中で一応民主的に選ばれたハーディー大統領と、それに反対するフーシを中心にしたフーシ派、そして、ISという勢力がありその三つ巴の戦争が起きている。曽於内戦に関しては、様々な意味で色々と考えなければならないが、その詳細を見るのはここではやめておくことにしよう。

しかし、アラブでこのような対立が起きた場合は、当然に「シーア派(イラン)」と「スンニ派(サウジアラビア)」の対立になり、そのままその二つの勢力が大きく対立し代理戦争的に発展する。同時に、その内容に関してテロリストや民族主義(歴史的な原理主義者やイスラム教が入る前の民族者)が入ってくることになるのである。

この家面でもハーディー大統領派が「サウジアラビア=アメリカ」になり、フーシ派が「イラン=ロシア」というような対立の構図が見えてくることになる。

フーシ派空爆で紅海周辺緊張

 【ワシントン時事】米軍は12日、前日に続いてイエメンの親イラン武装組織フーシ派の拠点を空爆したと発表した。紅海で相次いでいる商船への攻撃に対する報復で、空爆は2日連続となった。一方、フーシ派の反撃も確認されており、国際海運の大動脈の紅海周辺では緊張が高まっている。

 発表によると、前日の空爆は英軍と共同で実施したが、今回は米軍が単独で踏み切った。紅海に展開している米海軍の駆逐艦「カーニー」が巡航ミサイル「トマホーク」で、フーシ派のレーダー施設を攻撃した。

 中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、イエメンの首都サヌアで複数回の爆発音が聞こえたと伝えた。サヌア近郊のダイラミ空軍基地が標的だったとの情報もある。

 米英両軍は11日、戦闘機や潜水艦、軍艦などを出動させ、フーシ派の拠点28カ所を攻撃していた。フーシ派報道官はこの攻撃で少なくとも5人が死亡、6人が負傷したと主張した。

 これに対し、バイデン米大統領は12日、東部ペンシルベニア州で記者団の質問に応じ、「民間人の被害者は出ていないと思う」と強調。「非道な行いを続けるのであれば、同盟国と共に必ず対応する」とさらなる空爆を示唆していた。 【時事通信社】

2024年01月13日 14時16分時事通信

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-2738121/

 要するに、世界が二分化して敵対構造が出てきている状態であるということだ。その内容がアラビア半島の先端であり、紅海の沿岸部のイエメンでも起きているということになるのである。そしてその内容は「アメリカ・イギリス」と「中国・ロシア」という大きな対立構造の中に入っているということになるのである。

素べえとぉこの対立構造に結び付けて話すのはいかがかということであるが、しかし、今回の内容は結び付けな蹴れば説明がつかない。一つは、今回フーシ派は「イスラエル・ハマス戦争でのイスラエルに対抗する」ということになるのだ。そのうえで、「イスラエル」を支援しているのがアメリカなので、その内容に対抗するということは、まさに世界二分化の影響ということにな。

そのうえで、「イスラエル」に関連する、つまりアメリカに関連する船が全て紅海で攻撃されるということになる。まさに「シーレーン防衛」や「取引の安全」が阻害され、高校の安全が守られないということになるのである。アメリカはその高校の安全を守るために、そしてイギリスはスエズ運河を運航する高校の安全を元に、高校の安全とスエズ運河の利益を守るということになるのだ。そのことによって、フーシ派を攻撃するということになるのである。

フーシ派のスローガンは「アッラーは最も偉大なり。アメリカに死を。イスラエルに死を。ユダヤ教徒たちに呪いを。イスラームに勝利を。」であり、イランとの連携もあってイスラエルに恐怖感を与えている。しかし、サヌアを含めた北部・中部を実効支配しているが、南部・東部のスンナ派部族はフーシへの反発を強めており、アラビア半島のアルカーイダやISILはフーシへの抗戦や殲滅を呼びかけている。要するにこのようなことから、イエメンは散文化している。ブログではあまり大きく扱っていないが、イランにおける1月の爆破テロに関しても、このような状況から、ISがイランのソレイマニの追悼式を推そうということになるのだ。そのように考えれば、中東は「ISやアルカイダという勢力を入れて、その派閥を見てゆかなければならない」ということになる。

要するに、今回のフーシ派の攻撃と対立がそのまま中東の勢力圏をうまく見えてきているということになる。日本の報道のような「ISはテロリスト、アメリカとイランが対立している」という単純化された二分論ではないということになるのである。

そのことを、上記の記事でも全く見えていないような報道しかできていないことが残念であろう。

宇田川源流

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