「宇田川源流」【お盆休みの怪談】 予知

「宇田川源流」【お盆休みの怪談】 予知


 本日から「お盆休みの怪談」として、お盆休みの、政治や経済があまり動かずに、様々な仕事が停滞している時期に、今まで書いていた会談などでその話をしてゆこうということを考えている。このまま20日までこの会談企画をしようと思っているのでよろしくお願いします。

さてその第一回。こんかいは、3・11直前に予知夢を見たお母さんが、子供に東北出張を延期するように言ったというような話である。

実際に、3-11の直前にそのような予知夢までいかなくても、胸騒ぎとか、嫌な予感とか、そのような話は少なくなかった。何故予知夢を見るのか。科学的にいえば、地殻の変動の何らかの周波を敏感に感じ取って、そのことで脳波がその内容に関して連想する何らかの状況を打ちす出すのではないかというように言われている。しかし、実際のところはよくわからないというのが現状である。そのように考えれば、親しい人が死ぬときの「虫の知らせ」のような、何らかの予知夢は、霊感というようなものとは全く違って何かあるのではないだろうか。

予知

 大阪にいた信子は、毎日同じ夢を見た。

たくさんの人が水の中に沈んでゆく映像であった。ちょうど出張のあった自分の息子に、「絶対に東京から先に行くな」ということを言った。日付も時間も何もわからなかった。しかし、信子にはそのまま息子が東京より先に行ってしまっては、息子が遠くに行ってしまう気がし手仕方がなかった。

息子が出張に行った夜、息子の苦しそうな顔が見えそしてその顔が歪んで消えていった。うなされて目を覚ました信子は気が気でなくて、夜中にもかかわらず息子に電話した。

「わかったよ母さん。東北出張を明後日にしてもらったから大丈夫だよ」

「本当かい」

「ああ、ちょうど東京で溜まった仕事があったから、それを先にやることにしたんだ」

「良かったよ」

はたして翌日、午後3時になってテレビが一斉に切り替わると、津波のニュースを始めた。そう3月11日だったのだ。息子は大丈夫か、そう思った信子の下にすぐに電話があった。

「母さんのおかげで助かったよ」

息子の声であった。息子のゆくべき場所は、完全に津波の被害で建物ですらすべて流されていた。息子が出張日程をずらしていなければ、完全に息子は津波の被害にあっていたと予想される。

信子は、そんなに霊感が強いわけでもなければ、予言が的中するタイプでもない。普通の主婦である。しかし、この時だけは予知が的中したようである。もちろん、その後信子が何らかの予知をすることもなければ、予言めいたことをいうこともない。もちろん宝くじも外れているとのことだ。

 時間も場所も離れた大阪の話からです。予知をが来るときには、地理的なことは全く関係がないというようなことではないでしょうか。実際に、よくある階段の中で「虫の知らせ」という怪談があります。病院で入院している親しい人が、亡くなった時間に何かがおきたりあるいは電話がなったりというような内容がほとんどです。中には、本人が庭先などに会いに来たというようなものもあります。その怪談話と同じで、お母さんから息子さんに対する愛情が深かったから、お母さんには予知ができたのかもしれません。もちろん、何かほかの要因もあったのかもしれませんが、この不思議な話だけではよくわからないところがあります。実際に、ほかのことには予言や余地をするほど愛着があったり、あるいは宝くじが当たるようにしなければならないような執着もなかったのかもしれません。息子さんに対する愛情は、ほかに比べて特別な者であったということなのではないでしょうか。「魂は千里を走る」と言いますが、人を助ける予知の場合も、人の心や思いに、地理的な問題は全くないのかもしれません。

・ 母を守った息子

これは千葉県に住んでる人が5月頃にブログに書いた話なんだけど、その人の知人の保険外交員さん(女性)から聞いた話。

その外交員さんの旦那は末期の癌で千葉の病院に入院していた。3月7日くらいになって主治医から「もう長くはないから家族を呼んだほうがいい」と言われた。そこでその女性は岩手県に住む旦那の母親と兄弟たちに連絡した。3月9日ごろ、すでに昏睡状態になっていたが、旦那の所に岩手県に住む年老いた母や兄弟たち親族一同が集まった。母は足が悪くて歩くのが困難であったが、それでも息子の最期をみとるために千葉まで出てきてくれたのである。

そのまま旦那の昏睡状態が続き、旦那は結局3月13日にこの世を去った。

その間に3月11日、そう、あの震災があったのだ。兄弟たちは岩手に帰ったのだが、母親の家(実家)は津波に呑まれて壊滅していた。もし足の悪い母親が岩手に残っていたなら間違いなく津波に呑まれて死んでいただろうとの事。

それから母親は岩手に帰る事なく千葉にある死んだ息子の家で嫁(女性)と一緒に暮らす事にしたそうだ。これは偶然といえば偶然なんだけど結果的に自分が死ぬ間際に母親や兄弟たちを千葉に呼んで津波から助けていたというお話。

宇田川源流

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