「宇田川源流」【現代陰謀論】 中国が沖縄を占領するための理論を作りだした裏側

「宇田川源流」【現代陰謀論】 中国が沖縄を占領するための理論を作りだした裏側


毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。現代に横たわる陰謀を見ながら、その内容をどのようにして、ニュースなどから端緒を見つけることができるかということを考える内容になっているのである。実際に、陰謀は様々な所で行われており、その内容をいかに感がてえゆくのかということをしっかりと見ていなければならない。全く表面に出ない陰謀などもあるが、実際は、ニュースなどに何か端緒が出ていたり、あるいはニュースに何かか隠されているようなことも少なくないのである。それを、読み解くために何をすべきかということを考える連載である。

さて、今週は「外交的な言葉の中に、これからの野望が込められている」ということである。その言葉などをしっかりと報道を見つけ、そして、その内容の意味を見て、しっかりと反論をしてゆくことが最も重要な「抵抗」であるし「国際社会における日本の立場の表明」も需要になるということになる。そのためには、相手の外小y的な言葉や、そのことばを出した背景、または政治的な背景や、相手国の国内の政治情勢などをすべて感がてえおかなければ、なかなかそのようなことはできないのではないか。

そのためには、「外交的な言葉」に注目しなければならない。

もちろん「外交的な言葉」の中には、「嘘」や「誇大表現」などが多い。外交というのは基本的には「嘘をついてよい場所」であり、また「相手をだますくらいがちょうどよい」というような評価をされる。そのような中において、「外交的な言葉」をどのように注目すればよいので煽るか。

日本人の多くは「嘘だから(または外交的な言葉だから)証拠価値が少ない」などと言うことを言う人が少なくない。しかし、実際には「真実」よりも「嘘」の方が情報が多いのである。情報を扱う人ならば当然のことであるが、「嘘」には、まずその嘘の元となる「真実」があり、また「嘘をつかなければならない事情」つまり「隠したい事実」と「隠さなければならない事情」が存在する。そのうえで、その「事情」に関して、別な事情や政治的な駆け引きなどが別途存在するということになるのである。またその嘘は「様々なタイプの中でなぜこのうそを選んだのか」ということで、相手が自分たちをどのように見ているかということなどの「見方」や、場合によってはそれをどのように調べたのかということなども見えてくるのである。

そのように考えると、「嘘」に「だまされてあげながら、相手のそれらの情報を全て入手する」ということが最も重要なのではないか。そのような観点で見てゆかなければならないし、また、そのような外交に関する内容を「訓練」しておかなければならないのである。

その意味で今回は、習近平が「琉球」に言及したことについて感がてえ見たい。

習近平氏が「琉球」に言及、中国との「交流深い」…沖縄の帰属巡り揺さぶりか

 【北京=吉永亜希子】中国共産党機関紙・人民日報は4日付の1面で、習近平(シージンピン)国家主席が、沖縄県尖閣諸島に関連して琉球(沖縄)と中国の交流に触れた発言を伝えた。

 香港紙・星島日報は8日、習氏の就任後に初めて公開された琉球に関する発言だとしている。日本が台湾問題への関与を強める中、中国政府の揺さぶりとの見方も出ている。

 人民日報によると、習氏は今月に史料館を視察した際、明代の釣魚島(尖閣諸島の中国名)について説明を受け、「(福建省の)福州で勤務していた際、琉球との交流の根源が深いと知った」と述べたという。

 同紙は、日本政府の尖閣国有化を機に対日強硬論が強まっていた2013年5月、沖縄の帰属は「未解決」と主張し、中国に領有権があると示唆する研究者の論文を掲載した。

 今回の記事は沖縄の帰属に触れていないが、「中国が内政だとする台湾に日本が関与を強めれば、再び沖縄の帰属問題を持ち出すこともありうるとの警告だ」(中国メディア関係者)との指摘がある。中国外務省の汪文斌(ワンウェンビン)副報道局長は9日の定例記者会見で「習主席の関連の活動はすでに公表している」と述べるにとどめた。

2023年6月9日 21時46分 読売新聞オンライン

https://news.livedoor.com/article/detail/24399063/

 基本的には習近平が「沖縄」という単語を知らないというわけではない。わざと「琉球」という言葉を使った。このペースであれば、そのうち「日本」ではなく「倭国」というようになってくるのではないか。要するに、「古代中国は先進国であって、日本の様々な王国が朝貢しに来ていた」ということを主張し「その時代に戻して尖閣諸島や先島諸島、南西諸島、場合によっては日本全体」が、中後君領土の一部であるというようなことを主張しているということになる。

 「中国が内政だとする台湾に日本が関与を強めれば、再び沖縄の帰属問題を持ち出すこともありうるとの警告だ」<上記より抜粋>

 つまり、「中国の気に食わないことがあれば、そのような1000年前の屁理屈を付けて、日本全体を従属させ武力で威圧する」という脅しでしかない。そもそも、わざわざ中国のメディア関係者という人は「台湾の内政干渉」ということを言っているが、僧ではなく、始から尖閣諸島や南西諸島、日本国そのもののことを言っていないということはどのように証明できるのであろうか。そうではないというような保証は全くないのである。そのうえで、日本政府は、この記事をもって、中国の「脅しに屈する」のかどうか、そこは大きな問題である。

 一方で、なぜ中国は「琉球」という単語を使って、このようなことを言わなければならないのか。上記にある「嘘」と同じように、なぜこのようなことを言わなければならないのかということを考えなければならない。

 「なぜこんなこと」は、今回はあえて二種類を挙げてみよう。一つは「琉球」という言葉、もう一つはメディア関係者を使って「台湾の内政干渉」ということであろう。

 「琉球」という言葉を使うのは、あえて、そのようにして「沖縄は独立国だり沖縄の県民の独立の意思がある」ということを主張している。つまり、デニー知事をはじめとした「革新系の政治的な勢力」があり、その人々が「中国に帰属したい」というように思っていると判断しているということになる。基本的にはロシアがウクライナ東部のドンバス地方において「ロシア系住民が独立従っていてその承認が必要」として、昨年の2月24日に攻め入ったのと同じ構図を作り出そうとしているのであろう。逆に言えば、「それだけ中国政府の工作が進んでいる」ということを意味している。単純に、沖縄の左翼勢力日本政府に抵抗している人々が、中国の工作員とつながっているということを意味しているのである。この辺のことはまた改めて言わなければならないのであろう。

 一方、「台湾の内政干渉」ということを警戒するのは何であろうか。あえて、メディア関係者に言わせたということは、当然に「それが本音ではない」ということである。逆に言えば、台湾の内政干渉ではなく本当に日本や沖縄を従属させることが目的かも知れない。そのことは否定できない。

 しかし、それ以上に台湾於「日本からの内政干渉」がかなり邪魔であるということ、中国にとっては「困った存在」であるということになるのである。逆に言えば、中国が最も嫌がるということを行っている。ちゃんと言えば、台湾の国民が日本の応援があること、日本が独立を保っていることによって、台湾が独立を保つ心を持つことになる。そして、そのことは、「台湾への工作がうまくゆかなくなる」ということを意味している。つまりは中国共産党は「工作によって台湾を併合しようとしており、そのうえで、台湾への工作は総統選挙を基にやっている」ということにある。そのうえで、その工作をうまく成功させるためには、アメリカよりも日本が邪魔だということになるのである。

 さて「嫌がられて辞める」のか、あるいは、「嫌がられているからこそ台湾の独立を守るのか」そのことが重要なのである。

宇田川源流

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