【有料メルマガのご案内】(今回は特別に全文掲載します)第56話 元首相安倍晋三氏との思い出 4 菅義偉前首相の弔事から

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4 菅義偉前首相の弔事から


私と安倍晋三元首相の話をしています。

しかし、9月27日に国葬がありましたので、その内容を今回1回挟ませてください。

前回の続きは、また来週やります。

さて、いきなりですが、本日はまずは菅義偉前首相の「話題の弔事」を見てみましょう。NHKのホームぺージから抜粋します。

(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220927/k10013839151000.html)

安倍元総理大臣の「国葬」で、菅前総理大臣が友人代表として追悼の辞を述べました。

以下、その全文です。

菅前首相 追悼の辞

7月の、8日でした。

信じられない一報を耳にし、とにかく一命をとりとめてほしい。あなたにお目にかかりたい、同じ空間で、同じ空気を共にしたい。

その一心で、現地に向かい、そして、あなたならではの、あたたかな、ほほえみに、最後の一瞬、接することができました。

あの、運命の日から、80日が経ってしまいました。

あれからも、朝は来て、日は、暮れていきます。やかましかったセミは、いつのまにか鳴りをひそめ、高い空には、秋の雲がたなびくようになりました。

季節は、歩みを進めます。あなたという人がいないのに、時は過ぎる。無情にも過ぎていくことに、私は、いまだに、許せないものを覚えます。

天はなぜ、よりにもよって、このような悲劇を現実にし、いのちを失ってはならない人から、生命を、召し上げてしまったのか。

口惜しくてなりません。哀しみと、怒りを、交互に感じながら、今日の、この日を、迎えました。

しかし、安倍総理…と、お呼びしますが、ご覧になれますか。

ここ、武道館の周りには、花をささげよう、国葬儀に立ちあおうと、たくさんの人が集まってくれています。

20代、30代の人たちが、少なくないようです。明日を担う若者たちが、大勢、あなたを慕い、あなたを見送りに来ています。

総理、あなたは、今日よりも、明日の方が良くなる日本を創りたい。若い人たちに希望を持たせたいという、強い信念を持ち、毎日、毎日、国民に語りかけておられた。

そして、日本よ、日本人よ、世界の真ん中で咲きほこれ。これが、あなたの口癖でした。

次の時代を担う人々が、未来を明るく思い描いて、初めて、経済も成長するのだと。

いま、あなたを惜しむ若い人たちがこんなにもたくさんいるということは、歩みをともにした者として、これ以上に嬉しいことはありません。報われた思いであります。

平成12年、日本政府は、北朝鮮にコメを送ろうとしておりました。

私は、当選まだ2回の議員でしたが、「草の根の国民に届くならよいが、その保証がない限り、軍部を肥やすようなことはすべきでない」と言って、自民党総務会で、大反対の意見をぶちましたところ、これが、新聞に載りました。

すると、記事を見たあなたは、「会いたい」と、電話をかけてくれました。

「菅さんの言っていることは正しい。北朝鮮が拉致した日本人を取り戻すため、一緒に行動してくれれば嬉しい」と、そういうお話でした。

信念と迫力に満ちた、あの時のあなたの言葉は、その後の私自身の、政治活動の糧となりました。

その、まっすぐな目、信念を貫こうとする姿勢に打たれ、私は、直感いたしました。この人こそは、いつか総理になる人、ならねばならない人なのだと、確信をしたのであります。

私が、生涯誇りとするのは、この確信において、一度として、揺らがなかったことであります。

総理、あなたは一度、持病が悪くなって、総理の座をしりぞきました。そのことを負い目に思って、2度目の自民党総裁選出馬を、ずいぶんと迷っておられました。

最後には、2人で、銀座の焼鳥屋に行き、私は、一生懸命、あなたを口説きました。それが、使命だと思ったからです。

3時間後には、ようやく、首をタテに振ってくれた。私はこのことを、菅義偉生涯最大の達成として、いつまでも、誇らしく思うであろうと思います。

総理が官邸にいるときは、欠かさず、1日に1度、気兼ねのない話をしました。いまでも、ふと、ひとりになると、そうした日々の様子が、まざまざと、よみがえってまいります。

TPP交渉に入るのを、私は、できれば時間をかけたほうがいいという立場でした。総理は、「タイミングを失してはならない。やるなら早いほうがいい」という意見で、どちらが正しかったかは、もはや歴史が証明済みです。

一歩後退すると、勢いを失う。前進してこそ、活路が開けると思っていたのでしょう。総理、あなたの判断はいつも正しかった。

安倍総理。日本国は、あなたという歴史上かけがえのないリーダーをいただいたからこそ、特定秘密保護法、一連の平和安全法制、改正組織犯罪処罰法など、難しかった法案を、すべて成立をさせることができました。

どのひとつを欠いても、我が国の安全は、確固たるものにはならない。あなたの信念、そして決意に、私たちは、とこしえの感謝をささげるものであります。

国難を突破し、強い日本を創る。そして、真の平和国家 日本を希求し、日本を、あらゆる分野で世界に貢献できる国にする。

そんな、覚悟と、決断の毎日が続く中にあっても、総理、あなたは、常に笑顔を絶やさなかった。いつも、まわりの人たちに心を配り、優しさを降り注いだ。

総理大臣官邸で共に過ごし、あらゆる苦楽を共にした7年8か月。私は本当に幸せでした。

私だけではなく、すべてのスタッフたちが、あの厳しい日々の中で、明るく、生き生きと働いていたことを思い起こします。何度でも申し上げます。安倍総理、あなたは、我が国日本にとっての、真のリーダーでした。

衆議院第1議員会館、1212号室の、あなたの机には、読みかけの本が1冊、ありました。岡義武著『山県有朋』です。

ここまで読んだ、という、最後のページは、端を折ってありました。そしてそのページには、マーカーペンで、線を引いたところがありました。

しるしをつけた箇所にあったのは、いみじくも、山県有朋が、長年の盟友、伊藤博文に先立たれ、故人を偲んで詠んだ歌でありました。

総理、いま、この歌ぐらい、私自身の思いをよく詠んだ一首はありません。

かたりあひて 尽しヽ人は 先立ちぬ 今より後の 世をいかにせむ

かたりあひて 尽しヽ人は 先立ちぬ 今より後の 世をいかにせむ

深い哀しみと、寂しさを覚えます。総理、本当に、ありがとうございました。

どうか安らかに、お休みください。

令和4年9月27日 前内閣総理大臣、菅義偉

<以上抜粋>

さて、私も安倍晋三元首相との思い出はたくさんあります。様々な思い出が思い出されます。

この弔事に関しては、もう一度オンラインサロンの本編の方で書くことになると思いますが、しかし、本当に私の感想を書くということは、この場かぎりにしたいと思います。

正直に言って、私から見れば安倍元首相は、あえて悪い書き方をしますが「頑固で、あまり頭の良くない、それでも多くの人が支えたくなるリーダー」であったと思います。

頑固であったから、様々なことを成し遂げることができたし、変なところで妥協をすることがなかった。

マスコミが「安倍政治を許さない」などと言ってい訳の分からないことを言っても、「これが正義である」ということを貫いたのではないかと思います。

そして頭が悪かったから「誰の意見でも低姿勢で聞くことができた」のではないかと思います。

だから「一人で政治をした」のではなく、「皆で政治をし、皆で日本を守った」のではないでしょうか。

7月8日に殺されたときよりも、国葬反対とそして、その国葬を各マスコミが「国論を二分した」などと報道をしていることに、非常に強い怒りを感じます。

葬式って、意見を二分する儀式なのでしょうか?

人を見送ることが嫌ならば無視すればよいことであって反対するようなことなのでしょうか。

それを経費がどうとか、税金がどうとか、生前の評価がどうとか、そういったことではないのではないでしょうか。

では聞きます

あなたの大事な人の葬儀を出すときに、そのようなことを言われてうれしいですか?

暗殺した山上徹也容疑者に関して、怒りがあるというよりは、残念な気持ちもあります。

しかし、そのような事よりも、その見送る気持ちを素直に受け入れられない、あまりにも失礼で、無礼で、頭の悪い、「日本人を名乗る心のない人々」に腹が立ちます。

一方、この弔事を読んで、または現場で、テレビ中継で、聞いて、涙した人、心を動かされた人、その人々に強く共感します。

普段は自分はジャーナリストとしてなるべく公平公正に、そして感情を入れずに物事を書こうと思っており、自分の感情を押し殺しt考えていこうと思っていますし、このようなときにも涙を流すことは「ジャーナリストとして禁じられている」と思っております。

しかし、私も人間なので、感動することも涙を流すこともあります。怒りに打ち震えることもあります。

それを抑えている、もう一人の自分を腹立たしく思うときがあります。

この弔事によって菅前首相が株を挙げたとかそういうことではないと思います。

このような言葉を出させる安倍元首相を讃えるべきではないでしょうか。

この言葉を聞いて、心を動かされた人が多い、そんな安倍元首相に敬意を払うべきではないでしょうか。

私も、安倍元首相が二回目の総裁選に出る前の苦悩を知っています。

私もこの弔事の中にあるのと同じように、前向きに安倍元首相を推した一人です。

逆に、「安倍さんは総理の座を投げ出したのだから二度目などありえない」などと言って、反対意見を言いながら、安倍元首相が首相に就任してから、さも始めから支持していたかのように振舞っている「心の卑しい保守の言論人」は数多く知っています。

はっきり言って恥ずかしくないのかと思います。私は彼らの事を「保守ビジネスの人」と言って、軽蔑しています。

本当に大事なことは何か。

このような国葬の時に、もう一度、日本という国を振り返ってみてはいかがでしょうか。自分にとって日本という国は何なのか、考えてみてはいかがでしょうか。

「国葬」とは、国に貢献した人を弔いながら、国について思う日であっていいのではないでしょうか。

私は、そう思います。

今回はオンラインサロン「陰謀渦巻く世界情勢の中であなたが生き残る方法」(https://lounge.dmm.com/detail/2838/)の休日コラムに掲載したものと同じ内容を記載しました。

宇田川源流

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