「宇田川源流」【日本万歳!】 落とし物が出てくる国日本を体験したラトビア人

「宇田川源流」【日本万歳!】 落とし物が出てくる国日本を体験したラトビア人


 ゴールデンウィークを挟んでしまって、すっかりと休み気分になってしまっている人も少なくない。実際に、このゴールデンウィークを挟んで「五月病」という病気にかかる人も少なくない。「五月病」について一応定義が必要なので、調べてみて大阪医師会のホームページからそのままその文章を抜粋する。

 「入学や就職にともない学校や職場で新たな生活がスタートします。新生活は、慣れないことも多く知らず知らずのうちにストレスがたまるものです。気づかないうちに無理をしてしまうことも少なくありません。また、仕事の内容や環境が自分に合っていないために、「適応障害」を起こしていることもあります。こうして1カ月が過ぎ5月になる頃に、身体のだるさ、疲れやすさ、意欲がわかない、物事を悲観的に考えてしまう、よく眠れない、食欲がないなどの心身の症状が現れることがあります。これを「五月病」といいます。五月病は、正式な医学用語ではありませんが、一般に、この季節に学生や新入社員に起こりやすいため、こう呼ばれています。」

 <以上抜粋:https://www.osaka.med.or.jp/citizen/tv85.html>

 さて、このように五月病という病気になることができるのも、日本ならではなのかもしれないと思う。実際に、例えばいきなり軍隊などに入れられたら、五月病などといっている間に殺されてしまう。軍隊に入らなくても、現在ウクライナや数年前のシリアあたりにいれば、そんなことに巻き込まれてしまうことになるのではないか。そのような考え方をすれば、五月病にかかって悩んでいる人には大変不謹慎な言い方かもしれないが、ある意味で「平和であるから病にもかかることができる」ということなのかもしれない。もちろん病で苦しむこともよくないのであるが、一方で、病にも書かれない状況に追い込まれる話が、現在のニュースに多いのも事実なのである。

 さて、そのような中、平和な日本のすばらしさを探してみると、やはり日本のすばらしさというのは様々なニュースに表れている。このゴールデンウィーク中、知床半島沖の観光船沈没事件、そして山梨のキャンプ場から行方不明になった女児とみられる骨や遺留品が見つかった事件、そしてロシアのウクライナ侵攻、特にマリウポリの製鉄所での攻防のニュースばかりであったために、ニュースそのものの価値がまあまり見えなくなってしまった中での、様々なニュースがあったのではないか。その中にこんなニュースがあったのは見逃してはならないのではないか。

電車に忘れたリュックが奇跡の発見 涙で「だから日本が大好き」...ラトビア人男性に顛末を聞いた

 日本の魅力を伝えるツイートやYouTubeで人気を博す「日本推しラトビア人」ことアルトゥルさんが2022年4月25日、来日中に起きた出来事に「奇跡です」とツイッターで感謝を伝えた。

 アルトゥルさんは貴重品の入ったリュックサックを電車に置き忘れてしまった。最終的には回収することが出来たといい「奇跡です...涙」などとツイートしている。詳しい経緯を聞いた。

 「パスポートもパソコンもお金も入ってた」

アルトゥルさんは17日、2年5ヶ月ぶりに日本を訪れたことをツイッターで報告している。以降、ラーメンやコンビニ商品といったグルメを楽しむ姿などの発信を続ける。

 そして25日、前日にリュックを電車へ置き忘れてしまうトラブルがあったとツイート。アルトゥルさんは「パスポートもパソコンもお金も入ってたから本当に困ったんです」と明かす。

 投稿によると「駅に電話したけどないって言われて諦めてた」。しかし2時間ほど後に連絡があり、無事に回収することができたという。アルトゥルさんは、

 「本当にありがとうございます!失くしたのが日本でよかったです!奇跡です...涙」

と喜びを表している。同日にYouTubeで公開したショート動画では、リュックを抱きしめながら涙声で「良かったぁ~...だから日本が大好き...」と伝えている。

 ツイートは4700件以上のリツイートや5万6000件超の「いいね」を集めるなど注目され、「本当に良かったですね」「拾ってくれたのが善人で良かったですね!」などと安堵の声が広がっている。

 反響を受けてアルトゥルさんは26日、 J-CASTニュースに対し、「本当に多くの方に『見つかってよかったね』という声をいただき、本当に嬉しく思いました」と伝えた。また、

 「中には『普段、良いことをしているから神様が見てくれてたんだね』という声もいただきました。私は特に信仰があるわけではないですが、日本の『お天道様が見ている』という考えがとても好きです」

とする一方、今後について「でも、もう網棚には絶対に荷物は置かないようにしたいと思います」と対策を明かした。

 詳しい経緯を聞いた

 発見までの詳しい経緯は次のとおりだ。アルトゥルさんによると荷物を置き忘れたのは24日朝のこと、相鉄線を利用していた。当時の状況をこう振り返る。

 「慣れない網棚にリュックを置いてたことと、スーツケースが大きくて重たかった為、そっちを運ぶことに意識が偏っており、網棚に置いてたことをすっかり忘れてしまいました」

 電車を下車し、コンビニへ立ち寄ったあとに気がついた。すぐに駅の「落とし物センター」へ問い合わせたがどこにも届いていなかった。

 友人らからは「持っていく人は滅多にいないから、もうちょっと待ってたら連絡があるよ」といったフォローを受けた。アルトゥルさんは「心配がなかったわけではないですが、少し気持ちは穏やかになりました」。

 ただし警察に紛失の届けを出したほか、

 「失くなったものは仕方ないし、自分が忘れたから自己責任だと思っていたので、その分いっぱい仕事をしようという気持ちでいました」

と、覚悟を決めていた。過去にインドで荷物を落とした時は戻ってこなかったという。

 正午ごろになって「落とし物センター」から職員が荷物を回収したと連絡があり、横浜駅で引き取った。なお受け渡しを担当した職員は自身のファンだったといい、応援の言葉を受けたとアルトゥルさんは喜びを伝える。

 アルトゥルさんは仕事のため約3ヶ月の滞在を予定している。滞在中にしたいことを次のように伝えた。

 「2年5ヶ月ぶりの日本ですので、しっかりと美味しいご飯を食べたいと思います。すでに日本のご飯を毎日食べていますが、本当に幸せです」

2022年4月27日 7時0分 J-CASTニュース

https://news.livedoor.com/article/detail/22071454/

 私も海外に行く経験が多く、また海外で酒を飲んで話すような話も少なくない。基本的に観光旅行という海外旅行は全くしないので、海外経験は多く、何カ国も行っているものの観光というのは基本的には仕事の合間以外にはいかないのである。当然に昼間は仕事や会議があり、また夜は、「接待」または「付き合い」場合によっては「親睦を深める」というような意味で酒を飲み、場合によっては、意識を保つのが精一杯ということも少なくない。そのような場合には、どうしても落とし物をしてしまったり忘れ物をしてしまうことも少なくない。その場合、基本的には「出てこない」のが普通である。

 それが、道路や屋台、公共交通機関の中であれば、ある意味で当然であると思えるが、国によっては例えば王宮の中や高級レストランであっても基本的に出てこないことの方が多いのは驚く。ある意味で「占有が離脱してしまえば、所有権を放棄したものとみなす」というような感覚になってしまっているのではないか。そのために、私の場合、外国に行くときは基本的には安物しか持ってゆかない。何か高級品をつけなければならない場合は、それはホテルなどにおいて、なおかつ、しっかりと鍵のかかるカバンの中に入れておくことにしている。腕時計などもなるべく安物、日本の屋台などで撃っている1000円程度の者にし、ネクタイもダイソー、ボールペンなどは、すべてホテルのものを拝借して使っていた。特にその日は接待があるというときはなおさらである。

 しかし、日本はそのような国ではないという。

 「本当にありがとうございます!失くしたのが日本でよかったです!奇跡です...涙」

と喜びを表している。同日にYouTubeで公開したショート動画では、リュックを抱きしめながら涙声で「良かったぁ~...だから日本が大好き...」と伝えている。<上記より抜粋>

 さて、外国人は日本に来て最も驚くのが、治安の良さであろう。そして相手を思いやる心がわかるようになれば、日本においてうまく人づきあいができるようになる。日本では何ぜ落し物が出てくるのか。それはいくつかの理由がある。一つには、「日本人が豊かであるから」ということであろう。人のものを盗まなくてもよいという生活をしている。もちろん例外はあるが、しかし、その生活が普通になっているのではないか。そのうえで、「人の者に手をつけてはいけない」というような社会的な道徳が日本の仲に存在している。単純に言えば「お天道様が見ている」というような社会の目的な発想が日本人の中にしっかりと根付いているということになる。まさに、この「お天道様が見ている」という感覚こそ、日本人の最大の特徴であろう。

 そして、「落とし物をしてしまった人を思いやる心」がある。つまり、中にある物品が大事なものであればあるほど「これを無くしたら困るだろう」というような感覚を持ってしまうのである。そのために、何とかしてその人のために届けてあげようとするのが普通の日本人ではないのか。

 もちろん「無くした人」などは全くりらない人なのである。しかし、知らない人に対して思いやりを持てることが日本人の最も特徴的な道徳律なのではないか。相手のことを思い、相手の身になって考えることができることが、日本人の本当のすばらしさであるということなのではないか。

 このラトビア人のアルトゥルさんは、そのことまでわかったかどうかは不明である。また、それを届けてくれた人がどんな人かもわからない。しかし、多くの人が「見つかってよかったね」という言葉をかけたということが、やはり日本人である。まさに「見つかった人の気持ちになる」ということが出てきているのではないか。

 相手の立場になって考えることができるということが、実は世界の標準ではない。ましてやそこに金銭的な価値などがあった場合はなおさらである。しかし、そのような時こそ、日本人のすばらしさが発揮されることが期待されるのではないか。同時に、世界がこのような日本人ばかりであれば、基本的には平和になるのであろうとも思うのである。

 日本人のすばらしさが、このアルトゥルさんを通して伝わればよいのではないかと思う。

宇田川源流

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