「宇田川源流」<現代陰謀説> 今年最後の現代陰謀説はやはりハニートラップについて考えてみよう

「宇田川源流」<現代陰謀説> 今年最後の現代陰謀説はやはりハニートラップについて考えてみよう


 今年も一年間毎週金曜日は現代陰謀説をお届けしてきた。まあ、陰謀説はなかなか面白いのだが、日本にはどうもそうではなく興味本位に訳の分からない根拠も薄いことを言って、そのまま現実を無視して思考停止にしてしまう「陰謀論」の人々がいて、そのために、陰謀という言葉そのものが話にならないということになるのである。

陰謀は現代社会でもしっかりと問題になっている。しかし、その現代の陰謀は、実際は、現代の陰謀だけに終わってからまたは関係者が死んで記録が出てきてからしか見えてこない。もちろん、そのように記録がないから何もなかったなどということはない。

日本の役所や学者などは、そのほとんどが「エビデンスを持ってこい」という馬鹿なことを言うが、実際に「最も大事なことはエビデンスがない」のが普通であり、記憶に残しておくものである。

皆さんのキャッシュカードの暗証番号なども、様々なところにエビデンスに残すようなことはほとんどないと思うのであるが、しかし、それを持ってこないと信用しないという矛盾した行動になっている。そして、そのようなエビデンス主義が、日本において最も情報の世界から遠ざけてしまっているということになる。

単純に「エビデンス主義」というのは、そのまま「人間を信用していない」ということでしかなく、また信用が成り立っていない組織において、真実が語られることはないのである。

日本の中において、徐々に日本が衰退していると考えている人々は、その日本のあまり役に立たない官僚化がそのようになっているものの最も大きな原因ではないかと思っているのである。

では、そのエビデンスに最も残らない「陰謀」の中の代表格が「ハニートラップ」であることは間違いがない。

もちろん「結婚した」とか「女を買った」というような記録は様々なところになると思うのであるが、しかし、それが「トラップ」であるということは、エビデンスには残らないし、また、だまされた人間もそのことを記録に残すことはほとんどないのだ。


中国が世界で大規模なハニートラップ、米元情報当局者「米だけで数千人」

米メディアはこのほど、中国の女スパイ、方芳(ファン・ファン)がカリフォルニア州などの民主党所属の議員に接近し、複数の男性と不適切な関係を結んだことを報道した。この報道で、ファンと男女関係があった同州選出のエリック・スウォルウェル下院議員への批判が集中した。

 フォックスニュースは12月10日、米情報機関の元当局者数人の話を引用して、中国人スパイの標的は一部の政治家ではなく、米政界はすでに「(中国当局に)極めて深く浸透された」と指摘した。さらに、世界的にもハニートラップを仕掛けており、中共ウイルス(新型コロナウイルス)が流行後、活動を活発化させているという。

   米国内に「数百人から数千人のスパイがいる」

 元当局者の1人は、米国内に数百人から数千人の中国人スパイが潜んでいると話した。これらのスパイは名門校の出身で、流ちょうな英語を話す。彼らはソーシャルメディアのリンクトイン(Linkedln)とフェイスブック(Facebook)などを使いこなし、標的の政治家に接近しているという。

 情報機関元官僚のデル・ウィルバー(Del Wilber)氏は、ターゲットの大半は既婚男性だと述べた。最近、同性愛者のターゲットと関係を持つスパイもいる。

 ウィルバー氏によると、中国人スパイは、性交渉の場面を写真や映像で記録し、脅迫に使う。「ハニートラップにはめられた政治家は、中国当局への情報提供を強要されている」


   広く網をはる

 複数の情報機関の元職員は、中国人スパイは目的によって、さまざまな米国人を狙っていると指摘した。スウォルウェル議員の場合、スパイは、議員自身だけでなく、議員の友人、事務所のアシスタント、インターン生など、議員の周りの人にも接近した。目的は、この「価値の高いターゲット」の全ての人脈をスパイ活動に利用するためだ。

 過去数十年、経済界の大物、有名な教授は狙われていたが、その後、政治家が新たなターゲットになった。「数百万ドルの資産を持つ最高経営責任者(CEO)より、政治家のほうが簡単に引っかかってしまうからだ」

 ファン・ファンは在サンフランシスコ中国総領事館の命令で動いていたという。中央情報局(CIA)の元官僚、ダニエル・ホフマン(Daniel Hoffman)氏によると、ファンと違って、単独で活動する中国人スパイもいる。ターゲットとの間で、より高い信頼関係を築くためだという。この場合、米情報機関に発見されにくいメリットがある。

 ホフマン氏は、スパイが「スウォルウェル議員のような地方議員に接近したのは、彼らが実力者になる前から関係を築いておきたいからだ。今、大物政治家に近づくのは相当難しいと中国側はわかっている」と話した。


   全世界でハニートラップを展開

 さらに、中国当局は全世界でハニートラップを仕掛けている。1972年、ニクソン米大統領が訪中し、中国共産党の毛沢東主席と会談を行った後、西側諸国で中国人スパイによるハニートラップが目立ち始めた。

 英BBCはかつての報道で、ハニートラップの計画は中国各省の国家安全局(情報機関)によって実行されていると伝えた。各省は担当する国があらかじめ決まっている。上海市国家安全局は米国、北京市国家安全局はロシア、天津市国家安全局は日本と韓国をぞれぞれ担当する。

 2011年初め、フランス情報機関は、中国当局が「美人スパイ」を通じて企業情報を窃取し、フランス国民を脅迫していると警告した。女スパイは、同国の著名な医薬品研究者と性交渉し、その映像で研究者を脅迫したという。

 昨年、英国情報局保安部(MI5)は、中国当局はハニートラップを仕掛け、英国企業のコンピュータネットワークにハッキングしようとしたと公表した。MI5は2008年、同国の治安当局者、銀行や企業の上級幹部に調査報告書を提供し、中国情報当局は「性的関係と他の違法行為を利用して、ターゲットに圧力を掛け協力を強要する」と警鐘を鳴らした。


   感染拡大でさらに活発化

 リチャード・グレネル国家情報長官代行は10日、米ニュースマックスに対して、「多くの国会議員、民主党所属の州知事、地方政府の幹部」が中国人スパイのハニートラップにはまったと明かした。

 グレネル氏は、中共ウイルスの大流行の中で、中国のスパイ活動が「さらに活発化した」と述べた。「中共ウイルスの発生源が中国であることは、当局にとって顔に泥を塗るような事態であり」、中国側は状況打開のため、スパイ活動をさらに強化したという。

 同氏によると、中国の情報機関が米国に派遣したスパイは比較的インテリジェントな女性だ。「彼女たちは英語を話せるし、米国人のライフスタイルも理解している一方で、中国当局の政治思想も深く理解している」

 グレネル氏はブッシュ政権の下で8年間、米国の国連代表部報道官などとして勤務した。トランプ大統領は2017年、同氏を駐ドイツ米国大使に指名した。

 グレネル氏は、国連の中にも中国人スパイが数多くおり、「国連の各部門に潜入している」と指摘しした。

(翻訳編集・張哲)

大紀元 2020年12月12日 21時11分

https://www.epochtimes.jp/2020/12/65853.html


 さて、過去に何回も書いているが、また復習の意味で書いておくと、少なくとも「ハニートラップ」には三つのやり方がある。

一つ目が「売春型」である。単純に、出張族などのために売春婦などとして部屋の中に入り込み、相手がシャワーを浴びていたり、あるいは寝てしまった後に行動し、書類や、コンピューターの中を覗いたり、あるいはコンピューターの中にウイルスを仕込んだりというようなことになる。

まあ、売春婦が、売春の最中に財布の中から金を盗むというのとあまり変わらない状況であるが、金などには基本的には手も触れず、情報をとるということが重要な内容になっている。まあ、正直な話に本のビジネスマンや政治家で、このハニートラップにかかっている人は少なくない。

二つ目は「脅迫型」というものである。駐在の人間に対して愛人を装って入り込み、そして何かあった場合には、その関係を明るみに出すとか、あるいは、売春等犯罪行為やあるいは家族や会社に知らせるというような話をして脅迫し、そのうえで、その対象者に直接対象者でしか獲ることのできない情報を得られることでしかないということである。

単純に、その対象者を脅迫によって操り、そして、その脅迫の中でスパイを作ってしまうような話ではないかということになる。この内容もかなり少なくない。

日本では2004年の上海領事館通信使自殺事件が有名であるが、そのほかにも発覚していないモノなどでもかなりの数があると思われる。私の知っている限り日本の小売業や中国進出企業でも多くの人がこれにかかっていたことが記憶にある。

三つめが「結婚型」である。時間もかかれば、手間もかかるが、その代わりその対象人物のすべてを妻として入り込むことができ支配できるのである。有名なメディア王など、その被害は計り知れない。

元当局者の1人は、米国内に数百人から数千人の中国人スパイが潜んでいると話した。これらのスパイは名門校の出身で、流ちょうな英語を話す。彼らはソーシャルメディアのリンクトイン(Linkedln)とフェイスブック(Facebook)などを使いこなし、標的の政治家に接近しているという。<上記より抜粋>

まさにこのような行動を行っている。逆に言えば、これだけの人数において、男性に対して好みの女性の調査を行い、その女性の内容をとってきているということになるのではないか。

女性そのものがスパイというだけではなく、対象者の議員などの男性が、どんな女性が好みかなどを調べる係や、その女性にビザを与え近づかせるパーティーなどを仕掛ける相手など、様々なスパイ網ができている。数千のスパイ網があり、そのスパイ網に一人または二人くらいずつハニートラップ要因がいるのである。

トランプ大統領の大統領選挙にも、このようなハニートラップだけではなくそのスパイ網が機能してトランプを引きずり下ろしたことにも注目すべきであろう。

 昨年、英国情報局保安部(MI5)は、中国当局はハニートラップを仕掛け、英国企業のコンピュータネットワークにハッキングしようとしたと公表した。

MI5は2008年、同国の治安当局者、銀行や企業の上級幹部に調査報告書を提供し、中国情報当局は「性的関係と他の違法行為を利用して、ターゲットに圧力を掛け協力を強要する」と警鐘を鳴らした。<上記より抜粋>

さて日本はどうなのであろうか。誰か一人くらいはしっかりと計画し、そして見ておかなければならない人がいても良いような気がするのであるが。

宇田川源流

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