「宇田川源流」【大河ドラマ】 2021年の大河ドラマ「青天を衝け」の新キャストが決まる

「宇田川源流」【大河ドラマ】 2021年の大河ドラマ「青天を衝け」の新キャストが決まる



 毎週水曜日は「大河ドラマ」に関して書いている。今年は「麒麟がくる」であり、明智光秀について話している。今年の麒麟がくるに関しては、今まで様々に書いてきたが、大河ドラマとして過去にあまり書かれていない話を、しっかりと書いているということがある。

堺屋太一氏の「鬼と人と」という小説がある。これは武田勝頼を滅ぼす「甲州征伐」から、本能寺の変前夜までの間、一つ一つの出来事の同じ場面を区切って、片方は織田信長がこのように考えているということを書いたもので、そこで区切って、片方は明智光秀がこのように考えたであろうということを書いている。堺屋太一氏の歴史小説の中の傑作の一つであろう。

その中で書かれているのは「同じ現象を目の前にしたときに感じる信長と光秀の感覚の差」である。千石最強といわれた武田家が滅びる。それは当時の人々にとっては様々な案買いがあったに違いない。当然に戦争をするということはそれだけの人が死ぬということであり、それが「恨みがあるほどの憎い人間」相手が滅びるときと、「伝統や文化などを持った名族」と思っているときとでは、全く異なるものではないのか。特に武田家は「関東源氏の名族」であり、その一族は長きにわたって甲斐一国ならず関東や東海地方に覇を唱えていた名族である。その一族の滅びるときの感覚の差が、同じ軍隊にいて勝者側にいるにもかかわらず、全く異なるものである。

まさにその心のすれ違いこそが、明智光秀と織田信長の乖離につながり、そして、本能寺の変につながってゆくことになるのである。

さて現在の大河ドラマ麒麟がくるでは、そのような心のすれ違いが、徐々に書かれてくるようになっている。ドラマの中でありながら心の中のことを、それも「心中セリフ」のようなナレーションなしに表情などで描いてゆくのは、なかなか大変なのではないか。

大河ドラマ「青天を衝け」新キャスト 上白石萌音、吉幾三ら 小池徹平、モーリー氏ら大河初出演

 俳優の吉沢亮(26)が主演を務める2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の新キャストが26日、同局から発表され、女優の上白石萌音(22)、川栄李奈(25)俳優の小池徹平(34)、大谷亮平(40)、岸谷五朗(56)、歌手の吉幾三(68)、国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏(57)らが出演することが分かった。小池、大谷、モーリー氏は大河ドラマ初出演。

 大河ドラマ60作目。24年度上期に20年ぶりに刷新される1万円札の肖像になり、「日本資本主義の父」と呼ばれた実業家・渋沢栄一の生涯を描く。

 今回は新キャスト発表の第2弾。上白石は第13代将軍・徳川家定の正室・篤君(天璋院)を演じる。篤君は薩摩藩主・島津斉彬の養女から、家定の正室となり、実は、家定に後継として慶喜を認めさせるという密命を背負っていた。ところが家定が早世。天璋院と名乗り、徳川の女性として生きる決心をする。家定は渡辺大知(30)が演じ、その父、第12代将軍・徳川家慶を吉が演じる。

 岸谷は大老・井伊直弼役、川栄は徳川慶喜の正室・美賀君役。大谷は老中・阿部正弘、小池は福井藩士・橋本左内、モーリー氏は米国海軍軍人・マシュー・ペリーをそれぞれ演じる。

 このほか、家定の乳母・歌橋役の峯村リエ(56)、一橋家の慶喜の養父母・徳信院役の美村里江(36)、老中・堀田正睦役の佐戸井けん太(63)、永井尚志役の中村靖日(48)、松平慶永(春嶽)役の要潤(39)、尾高家の母・尾高やへ役の手塚理美(59)、尾高惇忠の妻・尾高きせ役の手塚真生(30)、利根吉春役の酒向芳(62)、真田範之助役の板橋駿谷(36)、儒学者・大橋訥庵役の山崎銀之丞(58)、水戸藩士・藤田小四郎役の藤原季節(27)、慶喜の母・吉子(登美宮)役の原日出子(61)が新キャストとして発表された。中村、手塚真生、板橋、藤原も大河ドラマ初出演となる。

 今回の発表を受け、吉沢も「大先輩から同年代の方まで、世代を代表するすばらしい役者さんたち。江戸の皆さんとはなかなか会えないかもしれませんが、江戸で生まれる風を受けて、僕たち血洗島の若者たちも新たな風を生み出していきます。一緒に『青天を衝け』を作っていけることが楽しみです」をコメントを寄せた。

2020年11月26日 16時6分 スポニチアネックス

https://news.livedoor.com/article/detail/19283604/

 さて、実は私は来年の半紙に関しては全くわかっていない。しかし、幕末の小説に関しては庄内藩幕末秘話や、天狗党に関していくつか書いているので、それなりに詳しいと自負しているのである。

大河ドラマ60作目。24年度上期に20年ぶりに刷新される1万円札の肖像になり、「日本資本主義の父」と呼ばれた実業家・渋沢栄一の生涯を描く。<上記より抜粋>

来年はこのように「渋沢栄一」について書かれることになっている。渋沢栄一に関しては、多くに人が知っているように、明治時代になってからの活躍が話をしていることになる。しかし、実際は若いころには幕末の混乱を味わっているので割る。運よく、徳川慶喜とともにいたので、戦争そのものに携わるところは全くないのであるが、しかし、そのことによってドラマとしてはあまり「劇的な展開」はなく、一年間の物語に関して少し心配なところもある。やはり戦争により「歴史上の人物のの死生観」を見ることが面白いのではないか。

そこで、様々な意味で「政略的なやり取りを見る」ということになっていると思われる。それはこのようなキャストから見えてくることになる。まずは幕末のところが前半戦として出てくるのであろう。さて、メインのところでは老中の阿部正弘、そしてペリーが出てくるということになる。つまり、ペリーによる戒告のとこ炉から始まるということだろう。堀田正睦が出てくるということは、当然に、その後のちょうていとのやりとり、そして井伊直弼が出て来るということは、当然に桜田門外の変なども出てくるのに違いない。

大橋訥庵などという、あまり有名ではない儒学者が出てくるということは「坂下門外の変」が書かれるということであるし、藤田小四郎がいるということは「天狗党の乱」も出てくるということになる。

そのように配役から様々な物語の展開が見えてくるし、また、その展開と渋沢栄一がどのように「ドラマの上で」絡んでくるのかはなかなか興味深い。逆に言えば、義信から見れば敵役になる桂小五郎や西郷隆盛などはまだ見えてこない。その幕末の動乱が、例えば有栖川宮などまで書かれるのか、また今回の麒麟が来るのように天皇までしっかりと書くのかなども、気になるところだ。

このように「キャストの発表」はそこから新たなストーリーの展開が見えてくるということで、なかなか楽しみなものである。

宇田川源流

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