「宇田川源流」 WHOと中国の奇妙な関係に見るWHOテドロス事務局長の「お育ち」
「宇田川源流」 WHOと中国の奇妙な関係に見るWHOテドロス事務局長の「お育ち」
WHOのテドロス事務局長が中国寄りの発言ばかりで、国際的な信用を失ったということは、すでにここで解説するまでもない。まあ、テドロス事務局長自身はそのようなことはないということも言えるし、また、テドロス氏がいまさら何を言っても誰も全く信じるような状況にはないということができる。
まあ、テドロス氏からすれば「まさかアメリカやブラジルが脱退するなんて考えていなかったし、ヨーロッパの各国から非難がくるなんて思っていなかった」ということであろう。
そもそも、WHOということで考えるのは文化が全く異なるのである。ある意味ここからは差別的な発言になると思うので、なるべく柔らかい発言に変えようと思っているのであるが、その辺はあらかじめご容赦願いたい。
さてなぜテドロス氏が「公平ではない判断をしてしまうのか」ということを関上げてみよう。単純に言って、「公平」ということをしたことがない人に「公平」ということを求めても意味がないのである。
ある意味で差別であるがある意味で真実であるのであえて言うが、実際に発展途上国の中では、公平という概念が存在しない国があっても仕方がない。例えば中世のヨーロッパに奴隷と白人が公平であるということがわからない人がいるのは当然であると考えて見ればよい。人間の性格が環境によって作られるという場合、当然に「公平な環境にいない」場合には「公平という概念が存在しない」ということになる。
もちろん「存在しない」ということまで言わなかったとしても、「公平と母国の有利や金銭的には利益の方が優先される」というようなモラルで育てられた場合、もっと言えば周辺がすべて賄賂で育っていたり、賄賂をもらっている人とそうではない人の貧富の差が激しく、そのような環境で育ってしまった場合には、当然に、そのような環境の中でしか判断できないということになる。
「WHOが中国に不満」との報道 中国政府が否定
WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルスを巡る中国の初動に不満を持っていたとの報道について、中国政府は「全く事実ではない」と否定しました。
AP通信は武漢で感染が拡大した当初、中国は詳しい情報を少なくとも2週間早く、WHOに提供できたと指摘しました。中国側から必要な情報が思うように入手できないことに、WHO内部では、いら立ちが募っていたということです。このAP通信の報道について、中国外務省は「その内部情報がどこからのものか把握していないが、報道は全く事実ではない」と否定しました。そのうえで、中国の初動に問題はなくWHOや関係各国と情報共有してきたとの従来の立場を繰り返しました。
2020年6月3日 22時33分 テレ朝news
https://news.livedoor.com/article/detail/18361514/
WHO、トランプ氏「脱退」に“とどまって”
アメリカのトランプ大統領が脱退を表明したWHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、「アメリカとの協力関係が続くことを願っている」と、脱退を踏みとどまるよう呼びかけました。
「WHOは、アメリカとの協力関係が続くことを望んでいます」(WHO テドロス事務局長)
テドロス事務局長は1日の会見で、「世界はアメリカ政府と国民からの力強い協力関係により、恩恵を受けてきた。その影響は長年にわたり、計り知れないほど大きかった」として、アメリカとの関係が今後も継続されることに期待感を示しました。テドロス事務局長は、先週金曜日に報道でトランプ大統領の脱退表明を知ったとし、アメリカ側から正式に脱退を通告されたかや、脱退手続きが進んでいるかについては答えませんでした。
トランプ大統領はWHOの姿勢が「中国寄り」だなどとして、先月29日に脱退を表明していますが、WHOとして最大の資金拠出国に翻意を促した形です。(02日05:05)
2020年06月02日 08時10分 TBS
https://news.nifty.com/article/world/worldall/12198-680545/
上記の内容は2014年の論文などにも書かれている。「ベルリンに本部を置く NGO トランスペアレンシー・インターナショナルが発表した腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index:CPI)ランキング2013年版によると、アフリカ諸国の中で例外的に汚職の少ないボツワナ(30 位)、カーボベルデ(41位)、セーシェル(47位)、ルワンダ(49位)を別にすれば、大半のアフリカ諸国は、世界で最も透明性が低い(汚職がひどい)グループに含まれている。
例えば、アフリカ最大の産油国で近年経済発展がめざましいナイジェリアの政治透明度は、調査対象 175 カ国中 144 位、エジプトは 114 位、今回安倍首相が訪問したコートジボワール 136 位、モザンビーク 119 位、エチオピア 111 位という惨状であり、汚職に悩むインドの 94 位、中国 80位、ブラジル 72 位と比べても、はるかに悪い。ちなみに、西側先進国の透明度は、デンマーク1位、スウェーデン3位、英国 14 位、日本 18 位などとなっている。」
このように見ればわかるように、汚職や政治腐敗が当然の場所であって、それ以外のことをしていても儲からないのがアフリカ、それもテドロス氏の出身地のエチオピアの環境なのである。
では、そのうえでどうなるのかといえば「汚職」というのは、「汚職によって陳情者と政治家がウインウインになる」ということである。そしてそれが狭い世界なので「ばれなければ問題がない」という秘密の共有ということになるのである。
しかし、今回のWHOの場合は、アメリカの拠出金停止や脱退など「自分が権力を握っているときにその基盤が危なくなる」ということは想定していなかったのである。
もちろん、エチオピアにいたころはそうであったであろう。それが当然である。国家の中での権力は単一構造であるからだ。
しかし、国際社会はそうではない。国際機関のトップになっても、それは各国の利益を調整する必要があり公平な判断が求められる。しかし、エチオピアと同じような感覚で政治的な判断を行い、中国との関係を射した場合は、国家の中の汚職とは異なり、全く異なる問題、つまり自分自身へのバッシングと拠出金停止や脱退というようなことにつながるのである。
これに驚いたWHOは、当然に中国との距離を置き始める。アメリカに媚を売り、なおかつ中国との距離を少なくとも表面上は置くことによって、利益のバランスを保とうと思う。まあ、汚職をしていた陳情者が他の政治家にも保険でわいろを贈っているようなものだ。テドロス氏にしてみれば、中国オンリーであったのが突然その内容を変えることになる。周辺は驚くしまた中国も面食らうことになるが、自己の保身とそのような環境でしか育ったことにない人物にとっては当然のことである。
そしてその状況があらわれたのが上記のニュースである。このようなニュースを読むときは当然に、その主人公の背景や環境を見なければならない。そのようなこともなく「肩書だけ」で物事を判断して書く人が少なくないし、今のジャーナリストという人はそのような人が少なくない。しかし、日本人的な感覚でしか物事をかけない人は、読みやすいかもしれないが、しかしそれは世界の状態を全く表していないということになる。まさにそのような報道が存在していることが、日本人の情報社会を狭くしている要因の一つなのである。
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