「宇田川源流」 習近平来日延期の舞台裏とそこにある中国共産党の弱体化
「宇田川源流」 習近平来日延期の舞台裏とそこにある中国共産党の弱体化
習近平の国賓来日が延期になった。さて、この延期に関しては、一応中国側から申し入れがあったということになっているが、しかし、そのような状況だけではないことは明らかである。
基本的に、日本としては「一度国賓として招待する」としてしまった以上、その内容は基本的には守らなければならない。もちろん、その間に「宣戦布告された」などの状況であれば話は別であるが、状況が大きく変わっているわけではないので、そのようにはできないということになる。
政治は継続性である。経済のような関連性というような感覚とは全く異なるものであるといえる。つまり、「一つの国や二つの国の関係性の継続性の延長線上に現在と未来の政治結果が存在する」ということになる。この継続性の連続を排除するものは戦争と革命以外にはない。
当然に、国賓で招待するという「約束」は守らなければならないのであり、その約束を守らない場合は、当然に、相手方も守らなくてよいということになる。双方の約族が守られなくなるということは、そのまま不信感につながり、戦争に移行することになる。日本の保守派の人々の中には、これらの「継続性」と関係なく、国内的な事情で国賓招待を辞めるべきであるということを言い始めるのであり、場合によっては国交断絶などの過激な方向に進むことになるが、残念ながら、そのようなことが許される状況にはないし、また日本はそのような状況印はない。憲法改正をしたとしても核保有国と事を構えられるような状況にないのは明白である。
その状況である以上、「約束」は守るべきである。
しかし、約束は少なくとも「国賓で招く」ということでしかない。現政権はそのことをうまく使って中国政府と交渉を行ったということになる。
習近平氏来日延期を正式発表
菅義偉官房長官は5日午後の記者会見で、日中両政府が4月上旬で調整してきた中国の習近平国家主席の国賓としての来日について、時期を再調整すると発表した。中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染拡大への対応で両政府間の準備作業が滞り、来日に向けた環境が整わなかった。事実上の延期となり、新たな日程は今後、両国間で協議する。
習氏の来日時期は、感染の拡大が続く新型コロナウイルスの収束状況などを踏まえて判断することになるが、東京五輪・パラリンピック後の秋以降が有力とみられる。
菅氏は「新型コロナウイルスの拡大防止を最優先する必要がある」と延期の理由を説明。新たな来日の日程については「双方の都合の良い時期に行う」と述べるにとどめ、言及しなかった。
習氏の国賓来日は昨年6月、安倍晋三首相が大阪市内で開いた日中首脳会談で「来年の桜の咲く頃、習氏を国賓として日本にお迎えし、日中関係を次の高みに引き上げたい」と直接呼びかけ、日中両政府が今年4月上旬の来日に向け準備を進めてきた。
ただ、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大で、中国は2月24日、今月5日に開幕予定だった重要政治日程である全国人民代表大会(全人代=国会)の延期を決定。感染の広がりに伴い習氏の来日準備作業にも大きな遅れが生じ、両政府が日程の延期を念頭に調整を続けていた。
首相は2月28日、首相官邸で中国の外交担当トップである楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けつち)共産党政治局員と面会した際、「十分な(習氏来日の)成果を挙げるために入念な準備を行わなければならない」と述べ、来日時期よりも成果を重視する考えを強調し、延期を示唆していた。
過去には平成10(1998)年9月に国費として来日する予定だった当時の江沢民国家主席が、中国国内で発生した洪水に対応するため、日程を約2カ月延期したことがある。
2020年03月05日 16時24分 産経新聞
https://news.nifty.com/article/domestic/government/12274-585567/
中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)国務委員が2月28日に来日し、習近平の来日に関して何らかの調整を行った。この時に日本側は国賓待遇は良いにしても、それ以外ん「共同宣言」などの内容は全く応じない。これは日本に国家主席が来日しながら、共同宣言などを全く発表しなかったのは、習近平が初めてになる。つまり、「政治は継続性」ということを考えれば、「中国の国家主席は来日しても日本の政府と何の合意もないまま帰るという歴史を作る」ということになるのである。中国のようにメンツを重んじる国では大きな問題になる。そこでうまく外交交渉をしたということになろう。
さて、では中国は何故日本に対して強気に出ることができなかったのであろうか。
これは単純に中国国内において習近平の権力が落ちており、そのことによって、日本との何らかの合意をすることが習近平の権力を維持するためには必須の者であったということになる。
ではその内容というのは何なのであろうか。基本的には「AIIB」や「一帯一路」に関することではないかと思われるが、それ以外の技術協力かもしれないし、または尖閣諸島のことかもしれない。そのうえで新型コロナウイルスのことであった可能性もある。いずれにせよ、何らかの形で、日本に何らかの内容を強いることになったと考えられる。日本はそのことを全く受け入れず、約束を守る問うことしかしなかった。
来日しながら、何の合意もないということになれば、それこそ権力はかえって落ちることになる。習近平の政治的な指導力はかなり落ちるということになるであろう。その政治的な指導力が落ちた場合は、習近平の失脚、場合によっては内部の反乱やクーデターも発生する可能英が出てkるうことになるのである。
現在であるなあらば「新型コロナウイルス」に責任転嫁をして、全てを延期することができる。そのことから、延期決定度、突如として、コロナウイルスの発生源をどこかを突き止めるようにし、WHOを使って、何らかのことを行う、もっと言えば、中国以外の国に発生源を押し付けるということが出てくることになるのであろう。そのように考えれば、現実的に物事がうまくゆく。もちろん、その責任転嫁先が日本ということに資、日本に何らかの優位性をもって来日するつもりなのであろうが、底はかなり無理があるのであろう。まあ、鳩山由紀夫などが首相であれば、そのようなことをする可能性があったかもしれないが、現政権ではそのことはないと思われる。そのようになれば、韓国やアメリカなどがその内容になってくるのではないか。
いずれにせよ、そのような裏事情があるのがかなり深いところを取材すると出てくる話なのである。
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