「宇田川源流」 だからあなたは嫌われる!を実践中の「自民党の石破茂」

「宇田川源流」 だからあなたは嫌われる!を実践中の「自民党の石破茂」

 組織内で一番嫌われるのはどのような人であろうか。

初めから敵対しているという人は、実はそんなに嫌われない。「嫌われる」よりも「呆れられる」ことはあるが、それはかなりレベルの低い相手で、なおかつ相手にしていては時間が無駄だと思われている人々に限られる。実際に良い戦いをしている人、レベルが同じような人に関しては、「好敵手」といって、その人をかえって称賛する場合が少なくない。「敵ながらあっぱれ」という言葉があるがまさにそのものである。

戦国時代織田信長は、敵と戦っているときに、二人の武将を前に引き出された。一人は、敵の大名を裏切って勝利のきっかけを作った武将、もう一人は、最後まで敵対して戦い、最後に華麗に撤退した武将である。信長は裏切って自分に味方した武将をその場で切って捨ててしまい、最後まで敵対した武将を召し抱えた。他の武将がなぜそんなことをしたのかと聞くと「裏切るものは、金や利を積まれれば、後に織田家を裏切ることになる。将来の禍は今のうちに摘み取るべし。最後まで敵対したのは、そのものの武勇もさることながらあっぱれな心掛け。今回武運拙く一敗地にまみれても、武運があればきっと活躍するに違いない」という。

このように、まさに「敵」というのは、初めから敵であり、実はお互いが分かり合えるのであるが、一方で、「裏切り者」は基本的には双方からさげすまれ、嫌われることになる。中国でもそうであるが、日本ではなおさらそうである。もちろんその弊害があり、戦前戦中は裏切りをなくすために、英語などを教育しなかったことから、情報の部分で負けたところがあった。しかし、実際に、そのようなことよりも裏切り者ということを最も嫌う風習にあるということは日本の文化なのである。

では、ある組織にいてその組織の方針に逆らうにはどうしたらよいか。現在であれば「違法な場合は内部告発」があるが、しかし、違法ではない場合は「自分が多数派を作る」か、あるいは「組織を出て、別な組織に入って攻撃する」ということしかない。つまり「敵」になるのであって「内部にいて裏切る」ということは、してはいけないということになる。


「安倍9条改憲」反対で一致=石破、玉木氏が討論

 自民党の石破茂元幹事長と国民民主党の玉木雄一郎代表は2日、東京都内で開かれた憲法に関する市民有志の討論会にそろって出席し、現在の9条1、2項を維持しつつ自衛隊を明記する安倍晋三首相の改憲案に反対の立場で一致した。

 石破氏は「以前の自民党では(戦力不保持などを定めた)2項の改正は当たり前で、反対はほとんどいなかった」と指摘。玉木氏は集団的自衛権行使を制限する規定を9条に設けるべきだと主張した上で、「一文字も変えてはいけないという護憲派と、自衛隊を書き込むだけだという安倍改憲案は同じだ」と述べ、改憲反対派と併せて首相案に疑問を呈した。

時事通信社 20191102

https://web.smartnews.com/articles/hx6aRVAKaPN


石破氏、首相答弁に苦言 「ずっと定番の答え」

 自民党の石破茂元幹事長は7日昼の石破派(水月会)の会合で、公職選挙法違反疑惑による閣僚2人の辞任をめぐり6日に実施された衆院予算委員会集中審議での安倍晋三首相の答弁に触れ、「定番の答えをずっとしていた。見ている人たちが納得してもらったか。『さすが自民党だ』と言ってもらえる答弁をしてもらえたら、ありがたい」と苦言を呈した。

 首相は予算委集中審議で、菅原一秀前経済産業相と河井克行前法相の相次ぐ辞任について「適材適所の観点から任命したが、こうした結果になった責任を痛感している」と陳謝していた。

 石破氏は両氏に対しても「閣僚の立場でなくても、国民に(疑惑について)説明してもらいたい。国政選挙も来るので自民党に対する納得と共感を高める努力を皆でしていかなければならない」と語った。

産経新聞2019年11月07日

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/sankei/politics/sankei-plt1911070019


 石破茂という政治家は、基本的には何かが違う。

このように書くと「優秀だ」という書き方に勘違いする人がいるので、あえて付け足すと「基本的に政党人としての心得も組織人としての責任も何もない」ということになるのではないか。このような人物がいては組織は成立しない。

さて、自由民主党という組織は、その党是が「自主憲法の制定」である。つまり、自民党の議員と党員は、その内容が多少違うことはあるにしても、いずれにしても「自主憲法の制定」ということを行うことを目的とするのであり、なおかつ、そのためには「現在の憲法に関して、その内容を否定し自主憲法となるように改正しなければならない」ということになる。そのような政党にいながら「憲法改正に議論もせずに反対する」というのはいかがなものであろうか。もちろん考え方が異なり現在の執行部の内容がおかしいと思う場合はあるが、それは、少なくとも自民党の中の議論で行うべきであり、それをマスコミに行き敵と手を携えて協力して反対しましょうなどといっているようでは、上記にある単なる「裏切り者」でしかないのである。まあ、織田信長の時代ならば、首を刎ねられていた可能性が高い。

批判というものは、当然に「その批判を直せば自分の理想になる」ということであり、当然に「批判」の裏には「改善策」が存在するものである。単純な人格否定や改善策のない苦情は「誹謗中傷」でしかなく「批判」には当たらない。現在野党が行っている「安倍政治は許さない」などのスローガンは、そもそも個人攻撃でしかなく、政策論でも何でもない。個人の好き嫌いをそのまま持ち込んでいるだけで、話にならないとしか言いようがないのである。同時に、対案のない反対は、政策がないということでしかないから、単純に足を引っ張るだけの「邪魔」「妨害」でしかなく、建設的な議論でもないのである。

まあ、閣僚辞任に関するコメントも全く同じで、そもそもこのようなことを「マスコミで言う必要があるのか」ということが問題として存在する。単純に、本人に言えばよい話でありマスコミを使うこと自体があまりにもおかしい。

ここまで誹謗中傷をするのであれば、自民党を抜けて連携している国民民主党にでも行けばよいのではないか。たぶん、現在の小沢一郎のように野党支持者からは大歓迎されることになる、しかし、実際に一時のことで誹謗中傷しかしないで、建設的な批判ができなかった政治家はどうなったか。「中二階」といわれた平沼赳夫しかり、みんなの党を作ってそのまま消えてしまった渡邊喜美しかり、そして民主党政権も、結局大成しなかったのではないか。有権者は非常によく見ているのである。

石破茂は、「政策ができないから反対しかしない」というレッテルを張られ、そのうえ、「臆病だから自民党という政党から出ることができず中で裏切りの誹謗中傷を行っている」としか見られない。そのことは石破茂という政治家の能力の限界を有権者が考えるようになり、当然に人心が離れることになるのである。

「批判は票に結びつかない」「人を恨めば穴二つ」まさに自分に返ってくるものである。

宇田川源流

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