「宇田川源流」<現代陰謀説> エイリアンは本当に地球上に存在するのか?という一つの疑問に対する内容に含まれた陰謀

「宇田川源流」<現代陰謀説> エイリアンは本当に地球上に存在するのか?という一つの疑問に対する内容に含まれた陰謀

 金曜日は陰謀説の日である。まあ最近の陰謀説というのは、そのまま「陰謀だからどうした」というものが少ない。「○○事件は○○の陰謀なんだって」というような感覚で、まあ、トリビア的な好奇心だけで話をしていることが少なくない。まあ興味を持つことはそれなりに悪くはないのであるが、しかし、そのことをもって真実であるというような話をしても何の意味もないのである。

基本的に一つのトピックでなんとなく解決しても、陰謀などというのは一つのトピックで物事が決まるわけではない。当然にその陰謀後の歴史を左右するために陰謀をかけているのであるから、その陰謀によって何がどう変わったのか。そしてその変わった結果、次に何が起きたのかまで説明できなければならない。

例えば、明治天皇がすり替えられたなどというような不敬なことを平気で言う人がいる。では、「天皇が変わったことで歴史がどう変わったのか」ということの説明が何もない。実際に、「孝明天皇が暗殺された」という話は、そのことによって14代将軍家茂との関係から、徐々に幕府存続の方に動きだした孝明天皇を暗殺したという説明がつく(ちなみに私は直接的な暗殺ではなかったと主張している)のであるが、その後の明治天皇をすり替えたところで何が起き、何が変わったのであろうか。全くわからない。

このすり替え説などは「そのようにして現在の日本の皇室の権威を貶める陰謀そのもの」であると説明した方が早く、「すり替え天皇だから皇室を維持しなくてよい」とか「女系天皇で構わない」などというような論拠を生むための「陰謀」であると解釈する方が正しいのではないかと考える。

まあ、この詳細に関しては何か講演などで話をするが、そのことで「歴史がどのように変わったのか」という陰謀的視点が完全に抜けているのである。まあ、「陰謀論で生活資金を稼いでいる人々」がいるので、あまり「商売を邪魔する」のもかわいそうであるが、まともな人がまともに話をするようなものではない気がする。

その「まともではない人」の世界的代表格がスノーデン氏ではないか。

スノーデン氏、CIAネットワークでエイリアン実在の証拠検索

 (CNN) 米政府の情報収集活動を暴露したエドワード・スノーデン氏がこのほど、エイリアン実在の証拠がないか米中央情報局(CIA)のネットワークで検索していたことを明らかにした。

 スノーデン氏はCIA元職員および米国家安全保障局(NSA)の元契約職員として、米国の機密情報の一部にアクセスする権限を持っていた。そこでCIAのネットワークを検索して一連の陰謀論の真偽を確かめた。

 その結果、米政府は知性を持つ地球外生命体について把握していないことが判明したという。

 スノーデン氏は最近出版した回顧録で「私に分かる限り、エイリアンが地球に接触した事実はない。少なくとも米情報機関に接触したことはない」と記している。

 月面着陸については「読者が気になっているかもしれないので触れておくと、人類は本当に月に着陸した」と説明。さらに「気候変動は本当だ。ケムトレイル(航空機が化学物質を散布することで飛行機雲に似た航跡ができるとの説)は真実ではない」としている。

 スノーデン氏は23日放送のポッドキャストの番組でもこうした陰謀論に触れ、エイリアンやケムトレイルなどの「証拠は存在しない」と語った。

 スノーデン氏は米政府が運用する大規模監視プログラムの存在を暴露。現在はロシアの首都モスクワで亡命生活を送っている。

CNN  2019.10.24

https://www.cnn.co.jp/usa/35144386.html


 さて、陰謀論を語る場合に最も必要なのは「2割くらいの真実」と「意見を誘導した方向性」そして「2割の真実との間で矛盾を起こさない論理性」である。基本的に「信じがたいものであっても論理性が正しいので、信じざるを得ない」ということが挙げられるのであるが、その前に俗にいう「5W1H」が全く成立していない。ついでに言えば、そのことを行うためのコスト性も検討されていないし、また証拠なども全くないということになる。

さて、今なぜ「スノーデンがエイリアンについて言及したのか」ということが、一つの陰謀論になる。まずは、この記事が「回顧録」に基づいて書かれた記事であり「本の販売を目的にした記事である」ということが挙げられる。そのうえで、「エイリアン」「ケムトレイル」という二つの内容に関して否定しているということになる。

そしてこれらを考えるにあたり「スノーデンがそれらの機密に触れられるだけの権限またはハッキング技術があったのか」ということを考えなければならない。実際に、最高レベルとその次のレベルの情報はスノーデンは全くアクセスしていない。つまりエイリアンもケムトレイルも、彼のアクセスした範囲では確認できなかったということに過ぎないのである。

では、なぜこれを出したのか。

これは「ロシアにいるスノーデンの発言権を考える」という話がなければならない。そのうえで、なぜアメリカのCIAの話をここで行うのかということが重要である。そのように見た場合、「エイリアン」や「ケムトレイル」ではなく「は米政府が運用する大規模監視プログラムの存在」<上記より抜粋>ということがポイントであるということがわかる。つまり、エイリアンやケムトレイルは、本来アメリカ政府が行っている監視システムをかく乱するためのおとりでしかないということを語っていて、それをロシアが後押しし、そのうえで、そのロシアの言葉をCNNが拡散しているという構造になる。つまり、スノーデン=ロシア=CNN=民主党という構図ができるわけであり、それを見せないようにことさら興味がわくような話を中心にしている。しかし、そのような構図が出てきているということは、逆に来年の大統領選挙に対してかなりさまざまな動きが現在から起きているわけであり、その内容がこれから「陰謀論」ということで出てくることが予想される。

このように考えると4年前の大統領選挙の時に、民主党候補のヒラリー・クリントンがCIAの保有するUFOの内容をすべて公開するというようなことを主張していた。現在の民主党は「陰謀論」や「サブカルチャー」と大統領選挙を結び付ける傾向にあり、そのことがマスコミをうまく取り込んでいるということになる。

ある意味で陰謀論を巻き込まなければ大統領選挙を戦えないくらいの状態に民主党は置かれているのではないかという気がしているのである。

宇田川源流

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