「宇田川源流」 「習近平の暴露本」発刊は共産党にどのような影響を与えるのか
「宇田川源流」 「習近平の暴露本」発刊は共産党にどのような影響を与えるのか
「暴露本」はなかなか面白い。
実は暴露本の中には二種類あることをご存じであろうか。
一つは「今まで誰も知らなかった犯罪的な行為を暴露する」ということである。つまり本人たちは知っているが、世間では知られていない新たな事実を公表するというものである。「公表型暴露本」というのがこれである。この系統の本は、暴露本が出るまではある程度のステータスがあったり、あるいは、部下やファンが多いときに、このような本を出すことは社会的に非常に大きな影響があるということになる。まあ、日本の場合は、この「公表型暴露本」は「一つの本」よりも、どちらかといえば、週刊誌を思っていただけた方がイメージがしやすいと思う。「文春砲」などという単語は、まさに「公表型暴露本」ということを意味しているのである。逆にこの内容は社会的なイメージと公表している内容が「一定の距離感」がなければ成立はしない。同時に、その距離感に関して「動かぬ証拠」がないといけないので、ある程度リスクを伴う場合が少なうないし、またその内容に関して、ネタ元とか、その証拠などをかなり精査しないと、ガセネタでかえって返り討ちを食らう場合がある。有名な「永田メール事件」などは、まさにガセネタをつかまされた感じである。
一方もう一つの類型として、昔あった誰もが知る事件の真相を当事者が語るというようなものがある。この類型は「回顧型暴露本」という。良いことをした人が回顧する場合と、犯罪や社会的なスキャンダルを回顧する場合があるが、当然に売れるのはスキャンダルの回顧本である。まあ、よい方の回顧型暴露本は、軽視野の自伝などがすべてその類型に当たるし、また、日経新聞の「私の履歴書」などもその類型に当たる。一方最近では、STAP細胞で有名になった小保方晴子さんの本などが、スキャンダル型の代表格かもしれない。
さて、これから紹介する本はどの類型に属するのであろうか。
中国で禁書指定「習近平暴露本」が米で出版へ その衝撃内容
香港で発売の直前に中国政府に「禁書」に指定され、出版できなくなった習近平中国国家主席の女性関係に関する本が米ロサンゼルスの出版社から発行、販売されることが分かった。
この本は当初、香港で中国関係の禁書を扱う銅羅湾書店から出版、販売される予定だったが、2015年10~12月の間に、同書店の社長や書店主ら幹部5人が中国当局によって極秘裏に中国大陸内に拉致されたことで販売が不可能となっていた。しかし、出版社側は本の版権を米国の出版社に譲渡したことで、ロサンゼルスで出版されることになったという。
米国を拠点にする中国問題専門の華字ニュースサイト「博聞新聞網」によると、この本のタイトルは「習近平と彼の愛人たち」で、ロサンゼルスに拠点を置く「ウエスト・ポイント出版社」が出版する。
同社の社長で在米華人の鄭存柱氏が同書店の版権を買い取り、さきごろ同書の筆者と正式に出版契約を結んだという。
同書は当初、中国語版で発行されるが、売れ行きを見て英語版も出版される予定だという。いずれにしても、同書が発売されれば、大きな話題を呼ぶことは間違いないとみられている。
なぜならば、香港では現在、逃亡犯引き渡し条例の改正案が市民らの激しい反対で事実上の廃案に追い込まれているが、本書が関係しているからだ。200万人以上の市民が改正案の反対デモに参加するきっかけとなったのは、同書をめぐって、2015年に出版社の幹部らが中国当局によって非合法的に身柄を拉致されて、中国大陸内で取り調べを受けていた事実が広く市民に知られているためだ。
仮に、改正案が可決されれば、中国が名指しする反中国的な人物が香港で逮捕され、その身柄が中国側に引き渡されるということも法的には可能となる。そのため、市民の改正案に対する警戒感は極めて強く、同書への関心もまた大きいとみられる。
また、同書では中国の最高指導者の習近平主席の女性関係が赤裸々に綴られているとされるだけに、話題性にこと欠かない。
同書で取り上げられている女性は習氏が文革時代に下放された陝西省の農村で知り合った地元出身の高校生や、初婚の相手だった外交官の娘、さらに再婚した現在の妻で元歌手の彭麗媛氏、習氏が福建省幹部時代の浮気相手とされるテレビ局のアナウンサーや彭麗媛氏の知り合いの歌手、あるいは習氏が最高幹部に上り詰めた後に知り合った有名な大物女優らで、10人は下らないとされる。
2019年07月13日 07時00分 NEWSポストセブン
https://news.nifty.com/article/world/worldall/12180-338668/
この本のタイトルは「習近平と彼の愛人たち」で、ロサンゼルスに拠点を置く「ウエスト・ポイント出版社」が出版する。<上記より抜粋>
後半の冒頭が抜粋から始まっている。まあ、たまにはよいであろう。
習近平の愛人関係を書くということは、単純に、習近平の何がわかるということなのであろうか。単純に、習近平のプライベートがわかるといってしまえばそれまでのことであるが、しかし、単純にそれだけのことではない。女性関係というのはその内容で何がわかるか、芸能人の不倫などがなぜ倫理観のところでおかしな話になるのかということになる。
まず、愛人関係がわかるというのは「女性の趣味」がわかるということになる。女性の趣味は、そのまま「物事の好み」や「基本的な性格」がわかるようになっているのである。
次に、女性が完全に独自性があるというものではないので「習近平の金銭関係」がわかるということになる。これは、習近平が進めている「反腐敗」に抵触するということになる。日本やアメリカではそこまで気にするところではない。まあ、自民党の若手議員で不倫をしてたことで議員を辞職した人がいたが、マスコミがあそこまで騒がなければ、そこまでの話ではない。ただし「公費」つまり「税金」を愛人につぎ込んだということになれば、単純に個人的な問題の域を超えてしまうことになる。これが共産主義の国の場合はすべてが共有財産ということになるので、当然に、日本やアメリカ以上の問題が発生することになる。
第三に「出会いの場所」や「女性を紹介する機関や商売」が存在するということを意味する。つまり、この事からわかるかどうかはわからないが、そのような「相手の女性を探す期間がある」ということを意味していることになるのではないか。
そして第四番目ということになるが「女性の好みを調べる機関」つまり「ハニートラップを仕掛けるということ」ができるだけの情報機関の存在が見えるということになる。
そのうえで、「習近平やその側近にハニートラップを仕掛けるとしたらどうなるか」ということが見えてくることになるのである。
さてこのことはかなりの秘密であったようで、この本の版権を持っていた「香港で中国関係の禁書を扱う銅羅湾書店」はいつの間にか世の中から消えており、調べてみれば共産党に拘束されていたということになる。まさに、逮捕拘束をしなければならないほどの「秘密」であるということになるのである。
さて、アメリカのことであるから、当然に「英語」だけではなく他の言語、つまり中国語でも発行し中国に送ることになるであろう。中国国内では流通しないにしても、当然にさまざまな人が持ち歩き、そこに尾ひれがついて情報が出る。この時期というのは、中国の最高指導部と長老の会議である北戴河会議の直前に、この本が出されるということ、そして、米中貿易戦争の協議が進んでいるところで、このように習近平の「禁書」が発行されるということは、いかがなものであろうか。アメリカはあまり意識していないでも中国側はかなり意識した内容になると考えられる。
このことで米中はどのように変わってくるのか。日本は注目するしかないのである。
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