「宇田川源流」【日本報道検証】 トランプ演説の真意は何か?
「宇田川源流」【日本報道検証】 トランプ演説の真意は何か?
毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたます。
さて今回は、日本時間4月2日の午前、アメリカのトランプ大統領がイランの軍事作戦について演説をしたことに関して少し考えてみたいと思います。
まずは演説の内容を見てみましょう。基本的に私が要約すると牡蠣のようになります。
冒頭ではアルテミスIIの成功と宇宙飛行士への敬意を示し、その後、イランに対する「オペレーション・エピック・フューリー」開始から1か月で海軍・空軍・ミサイル能力などが壊滅的打撃を受けたと述べ、短期間での歴史的勝利だと強調しています。さらに、過去の核合意を批判し、イランの核開発とミサイル能力拡大を阻止するために軍事行動を取ったと説明し、その結果としてイランの脅威は大幅に低下したと主張しています。
また、米軍の犠牲者を追悼しつつ任務完遂の決意を示し、中東の同盟国への感謝を述べるとともに、ガソリン価格の上昇はイランの行動によるものだと説明しています。その上で、アメリカはエネルギー面でも経済面でも強固であり、必要なら今後さらに強力な攻撃を行う用意があると強調します。最後に、戦争は成功に近づいており、イランの脅威が終わればアメリカはより安全で繁栄した国になると述べ、軍と国家への祝福で締めくくっています。
この演説でドナルド・トランプが国民に訴えたかった核心は、現在の対イラン軍事行動が正当であり、しかも短期間で大きな成果を上げているという認識を共有してほしいという点にあります。彼はまず、イランの軍事能力や核開発の脅威が差し迫っていたと強調し、その危険を除去するために軍事行動は不可避だったと説明しています。つまり、この戦争は選択ではなく「安全保障のための必要な措置」であり、将来アメリカや同盟国が核を持つイランに直面しないための予防的行動だという理解を求めているのです。
同時に彼は、作戦がすでに成功に近づいていることを繰り返し述べることで、戦争への不安や長期化への懸念を抑え、国民に安心感を与えようとしています。軍事的優位が圧倒的であること、敵の能力がほぼ無力化されたことを強調することで、「勝利は目前であり犠牲は無駄ではない」という心理的な納得を引き出そうとしている意図が見えます。
さらに、経済やエネルギー面でアメリカは十分に強いという主張も重要です。ガソリン価格の上昇など国内の不満が出る可能性を見越し、それでもアメリカは中東に依存しておらず、経済的に戦争を継続できる余力があると説明しています。これは国民に対し、戦争が生活を深刻に悪化させるものではないと理解してほしいというメッセージです。
また、同盟国との連携や戦死者への言及を通じて、この戦いが単なる軍事行動ではなく「自由と安全を守る使命」であるという道徳的正当性も強調しています。これにより、国内の支持を維持し、国家として一致団結する必要性を訴えていると言えます。
総合すると、この演説で訴えたかったのは、イランへの軍事行動は正当かつ成功しつつあり、アメリカは軍事的にも経済的にも優位に立っており、戦争は近く終結し、その結果として国の安全と繁栄が確保されるという認識を国民に共有してほしいという点にあります。
<参考記事>
トランプ大統領が国民向けに演説 対イラン軍事作戦「2~3週間激しい攻撃を行う」
2026年4月2日 11時40分 日テレNEWS NNN
https://news.livedoor.com/article/detail/30891657/
<以上参考記事>
さて、この演説の意味するところはどのようなところであろうか。日本のあまり優秀ではない「専門家」といわれるようなメディアに出てくる人々は、この演説の真意に関してほとんど説明できないでいる状態です。もちろん私も全てのコメントを見たわけではないのですが、よく見る専門家のうち三人は「この演説の中身が理解できない」「演説で嘘を言って国民の安心感を作り出そうとしている」などとまったく意味のないコメントをしていました。このような意見が普通に公共の電波を使って報道されているようでは、日本は、まともな分析ができるはずがないということになります。
本来、このような会談の内容をしっかりと解釈するためには、この場合トランプ大統領の性格、心理、過去の実績などを冷静に分析し、そのうえで、その時に置かれた環境や国際社会の中における内容を分析し、また、今回のように戦争などの場合は「戦争をした場合としない場合のシミュレーション」を行い、その内容から考えられる様々な可能性を探るということをしなければなりません。しかし、日本のメディアの場合は自分たちの思い込みと、同時に、自分たちが導きたい結論ありきの解釈をしているので、そのメディアの予定している結論とは全く異なる内容やそことつながらない会談などがあった場合は、まったく解釈不能ということになります。
さて、私は「陰謀渦巻く世界情勢の中であなたが生き残る方法」(https://lounge.dmm.com/detail/2838/)の中で、トランプ大統領の考え方でいえば、空爆を中心にし、また陸上部隊を入れるとしてもごく少数の工作員や特殊部隊が入るくらいしかしないということになります。この場合、「トランプの決断でアメリカ軍が引いてしまった場合、イランの軍はアメリカ軍に攻撃をすることができず、また、もしも行えるとしてっもアメリカ本土においてテロを行うしかできず、そのようにして戦争はいつでもトランプ大統領の決断次第で終わらせることができる」ということを書いたことがあります。まさに、ミサイルや空爆、艦船による攻撃など、アメリカを攻撃する手段がないということになりますので、イランの戦争は、ロシア=ウクライナの軍事衝突とは全く違い、陸上部隊の衝突もなくまた陸続きではないのでその後に戦争が継続することもないのです。その様に考えれば、戦争はいつでも終わらせることができるということになります。
イスラエルも間にイラクがありますし、ヒズボラやハマスが落ち着けば、戦争を行うことはできなくなるということになります。つまり今回の戦争は、空軍と海軍での戦いでしかなく、それ以外の戦争は全くできていないということになります。
さて、その意味でホルムズ海峡の封鎖ということになりますが、アメリカは、アメリカだけのエゴを考えれば、アメリカはホルムズ海峡に依存をしていないのであり、アメリカだけがイランと戦うのは、アメリカを狙う核ミサイルが無ければ意味がないということになるのです。
その様に考えれば、核施設とミサイル施設がなくなれば、基本的には、攻撃をする理由がないということになります。アメリカによる攻撃が起きた時から、アメリカの目的はイランを征服することではないということであることは何度も主張していることになります。今回の演説は、まさにそのことを行い、最終のミサイルと核の施設を破壊する為の「激しい攻撃」をするということになります。
同時に、「ホルムズ海峡の問題は、テロリストが1人でもいれば制圧されたと言えないことだ。だから他国にやらせればいい。日本にやらせればいい。石油の9割がホルムズ海峡経由だ」という発言に関して言えば、高市首相の3月の訪米首脳会談は成功したわけではなかったということになります。日本の外務省は憲法を盾にして自衛隊の派遣をしないということの理由になると、日本の9条主義者のような考えを持っていますが、トランプ大統領の考え方とは全く沿わなかったということになります。実際に、私のアメリカの取材では、「高市は、日本の憲法を引き合いに出し、その憲法がアメリカが作った憲法であって、それに従って日本は軍を出せないといった。さすがに憲法を改正しろと言えない。このようにトランプは考えて、これ以上の要求はしなかった」ということを言っていたとあります。まさに、高市内閣はうまくかわしたように見せながらも結局は「呆れられていた」可能性もあるということになります。
アメリカが戦争をやめれば、「戦争状態ではない」ので憲法に抵触しないでも、日本はホルムズ海峡の封鎖解除に動くことができるのであろうということをトランプ大統領は示唆しているということになります。高市内閣はどのような対応を取るのでしょうか。
この会見を見たうえで、どの様に対応できるのでしょうか。少なくとも、イラン・アメリカ戦争が終わった後日本のセンタ牛と日米同盟をどのようにするのか考えるべきではないでしょうか。
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