「宇田川源流」【日本万歳!】 日本がイグノーベルに19年連続授賞

「宇田川源流」【日本万歳!】 日本がイグノーベルに19年連続授賞


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。

 日本の素晴らしいところや日本人の称賛されている記事を皆さんにご紹介し、その記事の中で、なぜ日本人が称賛されているかということを分析してみるということを行っている。日本人の場合、たいていの場合は、日本人の国民性や日本人の生活習慣などが称賛されており、それが特に目立った李、ほかの地(外国とか)に行っても、その習慣を曲げない、ほかの人々に流されないということが、かなり称賛されているような感じではないか。

 そのような意味で、日本人は、一人または特定の人々が称賛されている場合も、その人が同じ日本人から見た場合には「特別」なのではなく、日本人のすばらしさを体現している人でしかなくて、どの日本人にも同じような資質が中に入っているということになるのではないか。

 しかし、そうはいってもそれを貫ける人というのは非常に素晴らしい場合が少なくない。いつもこの連来の中では「特別」といっているのが、今大リーグで活躍している大谷翔平である。大谷翔平氏に関しては、当然に、そのプレイや実力は素晴らしい。しかし、それだけではなく、そのファンサービスや、何かグラウンドを片づけるなどのこと、ストイックな生活態度や、野球というものに対する考え方が、非常に素晴らしいのではないかという気がする。そしてそれらの中には、日本人の国民性や日本人の生活習慣や、精神性というものが、基礎になっているということが言えるのではないかという気がするのです。

 さて、他にも「日本人だから」「日本的な考え方だから」ということで、様々な世界で活躍する日本人がいる。その日本人に関して、取り上げてみるのもよいのかもしれない。日本人にとっては、彼らは有名人ではあるけれども「特別な人」ではないということであり、我々にも同じ資質が備わっているということが言えるのではないか。そのことを実感してほしい。

<参考記事>

イグノーベルに19年連続邦人

2025年09月19日 08時30分時事通信

ttps://news.nifty.com/article/world/worldall/12145-4509035/

<以上参考記事>

 日本人が2025年のイグノーベル賞で生物学賞を受賞し、これで実に19年連続の快挙となりました。イグノーベル賞は「人々を笑わせ、そして考えさせる」研究に贈られるユニークな賞であり、日本の受賞が連綿と続いている事実は、世界からの注目を集めるにふさわしい成果と言えます。

 そもそも日本の研究者たちは、この賞を目指しているわけではありません。過去の受賞者の多くは「まさか自分が受賞するとは思わなかった」「突然メールが来て驚いた」と語っており、純粋な知的好奇心に基づく探究心を大切にし、賞を目的としない研究姿勢が高く評価されています。

 日本の研究環境がこのような成果を後押ししている背景には、次のような要素があります

・ 真面目に遊ぶ探究心:日常の素朴な疑問に対して職人的にこだわり、笑いと真剣さを両立させる文化

・ 多様性を許容する助成制度:短期的成果や経済性を急かさず、基礎研究を支える懐の深いスキーム

・ 独自の視点(ガラパゴス的研究スタイル):世界のトレンドから少しずれたテーマを徹底的に追究できる自由度

 日本における真面目な探究心は、古来からの職人気質に根ざしています。鎌倉・室町時代の武士や職人は、身を粉にして技を磨き、完成度を極めることを美徳としました。寺子屋での読み書きそろばん学習や、蘭学などの外来知識の受容も、細部に宿る真理を追う姿勢を後押ししました。こうした歴史的伝統は、学問に対する「手を動かし、目で確かめる」態度を現代にも受け継いでいます。

 近代以降は、基礎研究の長期的価値を重視する助成制度が整備されてきました。文部科学省の報告では、短期的成果や経済性にとらわれず、挑戦的かつ長期的な視野で研究を促す多様なスキームが強化されていることが指摘されています。これにより、世界的な潮流とは異なるテーマであっても、じっくりと深耕する余地が生まれています。

 また、研究助成の審査枠を「充実環境」と「課題型支援」に分け、女性研究者や外国人留学生といった多様な背景を持つ人材に合わせた評価軸を設ける取り組みも行われています。例えば笹川科学研究助成では、申請者の研究環境や属性に応じた審査を行い、幅広い人材の潜在力を引き出す仕組みが長年にわたって運用されてきました。

 国民性としての控えめで謙虚な姿勢も、学問にユニークさをもたらす土壌です。成果を誇示せず、まずは自分の問いに忠実であろうとする性向が、外部の目に飽きられない独創的着想を生みます。同時に和を重んじる文化は、異なる考えを許容し、集団の中で多様な声が交わる環境を支えています。

 地理的・文化的に一度閉ざされていた島国という特殊性も独自の視点を育みました。明治以降は海外流入を選び取りつつ、江戸期に培われた各藩の地域研究や民間学会の伝統が、世界の主流から一歩ずれた観点を守り抜きました。こうした「がらパゴス的」な研究テーマへの余白が、イグノーベル賞連続受賞につながる自由度を生んでいるのです。

 こうした自由な研究文化によって、効率や実用性偏重では見過ごされがちな着想が芽吹き、世界を驚かせる成果へと結実します。日本が「イグノーベル大国」とも称されるのは、縛られない好奇心を尊重し、先入観にとらわれないアプローチを評価する土壌があるからこそ。この点こそ、日本の研究環境の真骨頂であり、その自由さが連続受賞を後押ししているのです。

宇田川源流

「毎日同じニュースばかり…」「正しい情報はどうやって探すのか」「情報の分析方法を知りたい」と思ったことはありませんか? 本ブログでは法科卒で元国会新聞社副編集長、作家・ジャーナリストの宇田川敬介が国内外の要人、政治家から著名人まで、ありとあらゆる人脈からの世界情勢、すなわち「確実な情報」から分析し、「情報の正しい読み方」を解説します。 正しい判断をするために、正しい情報を見極めたい方は必読です!

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