「宇田川源流」【日本万歳!】 王谷晶さん「ババヤガの夜」がダガー賞翻訳部門受賞

「宇田川源流」【日本万歳!】 王谷晶さん「ババヤガの夜」がダガー賞翻訳部門受賞


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしています。日本のすばらしさや、日本の素晴らしい成果などを報道している内容を見て、また、日本の外国での活躍や、外国人が日本に来ての日本のすばらしさを書いた記事などを紹介して、その中の日本のすばらしさとは何かということを分析する企画である。その分析の中において、当然に「日本」というものが出てくる。日本人というのは、現在その場にいるだけで「日本という国で育ち、日本という文化によって自分の行動を決め、そして日本という国民性に従った結論や目標を見てゆく」ということになる。つまり、日本の賞賛ということは、実は日本人の文化や習慣、そして日本人の国民性が日本人のすばらしさを形作っているということになる。

 日本のマスコミというのは何かおかしいところがあって、日本の悪いところを上げたり、単純に国際情勢や世界のことを知らずに、一部分だけを見て、日本よりも外国の方が優れているなどという報道をしてしまう。特に政治に関するところはひどいのだが、文化面でも同じような傾向があり、他国のものを持ち上げるところまではよいにしても、そのことに比較して自国である日本を卑下するような報道を行うのはよくわからない。

 そのような報道ばかりを見てきている日本人は、少々自信喪失気味になってしまっていて、本当はすごいにもかかわらず、日本人のすばらしさに自信を失ってしまっているのではないか。

 はっきり言って、陸路で来ることのできない日本に、これだけ多くの国の人々が入国し、観光し、そして日本の文化を称賛して帰る。そのような国はほとんどないといって過言ではないのではないか。ヨーロッパなどはシェンゲン協定(パスポートなく国境を越えられる協定)があり、陸路で移動できることからヨーロッパの国が集まるかもしれないが、しかし、その国の文化などを称賛するということはほとんどないのではないか。ましてやホスピタリティをほめるようなことはほとんどないということになるのではないか。

<参考記事>

日本人初快挙!王谷晶さん「ババヤガの夜」がダガー賞翻訳部門受賞 世界最高峰ミステリー文学賞 日本人女性作家の快進撃続く

7/4(金) TBS NEWS DIG Powered by JNN

https://news.yahoo.co.jp/articles/60b63c8170d8a169f7f578028a95bc85fa5a6560

<以上参考記事>

 王谷晶さんの『ババヤガの夜』は、暴力と連帯、そして“名前のつけられない関係”を描いた、鮮烈なクライム・スリラーである。物語の舞台は現代日本の裏社会。

主人公・新道依子は、暴力を唯一の趣味とする異色の女性。ある夜、ヤクザ相手に大立ち回りを演じたことで、暴力団「内樹會」に拉致され、組長の娘・尚子のボディガードを命じられる。尚子は一見お嬢様然とした存在ですが、父親からの支配や婚約者による虐待に苦しむ“囚われの姫”。正反対の二人は、やがて互いの傷と孤独を知り、友情でも愛情でもない、深い絆を育んでいくことになる。このような物語である。

 この物語には、「友情でも愛情でも性愛でもない、ただ深いところで結ばれた関係に、名前など付けられない」というように宇垣美里さんが話しているような内容になる。

王谷晶さんは、現代日本文学界で注目を集める小説家・エッセイストで、特にフェミニズムやクィア視点を取り入れた作品で知られている。

 『ババヤガの夜』の英訳版 The Night of Baba Yaga(訳:サム・ベット)は、英国推理作家協会のインターナショナル・ダガー賞を受賞。これは日本人として初、アジア人としても史上2人目の快挙である。海外メディアからは「暴力と優しさの交錯」「クィアな女性の物語が新鮮」と高く評価されている、英国では「The Guardian」「The Times」などが絶賛されている。

 王谷晶さんの作品は、現代日本文学における多様性とリアリズムの交差点とも言える存在です。もしご興味があれば、『ババヤガの夜』から読んでみるのがおすすめです。暴力団社会を舞台にしながらも、女性たちの連帯と解放を描いた、まさに“今”を映す物語となっている。

 記事からの引用をすると王谷さんはこのように話している。

「女性を主役にして何か描こうと思ったら日本でジャンルがどうであれ、ミソジニーが避けられない。リアルに描こうと思ったら。文化とか国を超えて、特に女性の読者とかとは『あるある』が共有できたのかなと思います」<以上引用>

さて、日本の作品やその世界観が世界の文学界で評価を得ている。まだまだ日本の小説は世界で大きな影響力を持っていることになるのである。

宇田川源流

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