「宇田川源流」 「一国二制度」なのか「台湾独立」なのかが問われる選挙

「宇田川源流」 「一国二制度」なのか「台湾独立」なのかが問われる選挙


 来年の1月13日に、台湾の総統選挙が行われる。この総統選挙は、まさに、台湾の今後の運命を決めるといってよいといって過言ではないのではないか。今までも毎回台湾の総統選挙に関しては「運命を決める」というような言い方になっているということになる。しかし、今までは「たら・れば」で話をしていたのであるが、しかし、今回は中国共産党の習近平国家主席は、近年中に台湾を併合するということを言ってははばからないということになるのである。要するにその準備もできていて、なおかつ、その軍事的な内容も行うということなる。その軍事力の力の差は明らかである。そのような中で独立を保つということをどのように考えるかということにある。

当然のように、台湾の中には「中国共産党と一緒になった方が良い」と考える勢力がある。そもそも日本にも「なんでも中国に相談する」などということを言っている親中派の人々がいるくらいだ。言語も一緒(文字は違うのだが)で同じ歴史を共有する国民党のような人々がいれば、当然にそのように考えるのは一緒であろう。なお、このようなときに共産主義者たちは「目の前の金や利益」で買収する。

中国で仕事をすると金を渡しても全く反応しないという経験がある。実際に「金ならば使えば終わってしまう」ということで、多額な賄賂を渡しても全くいうことを聞いてくれないというような話もよく聞く。「一過性の金銭」などは、全く何の意味もないというように彼らは考えている。では賄賂として何を渡したらよいかということではなく、「その場の金をもらたくらいで買収される台湾人や日本人がバカ」ということなのである。

それでも、そのようなバカが多く、簡単に目の前の金で買収されてしまい、魂まで売るような人が少なくない。もちろん台湾の国民党の人々は、元々の先祖が大陸にあるので、大陸的な発想になることもあるのかもしれないが、しかし、その内容をそのまま今の国家関係で受け入れることができるのかということになる。

そのような環境下で総統選挙が行われるのである。

総統選3候補、対中政策など巡り火花 初回の政見発表/台湾

 (台北中央社)来年1月13日に投開票される総統選で、与野党3候補が20日夜、初回の政見発表を台北市内のテレビ局で行い、対中政策などを巡って激しい攻防を繰り広げた。

 最大野党・国民党候補の侯友宜(こうゆうぎ)新北市長が、中国が台湾への圧力を強めている現状を念頭に、今回の選挙は「戦争か平和かの選択」だと位置付けた。「民進党政権の下で(台湾は)戦争に近づきつつある」と批判するとともに、衝突の回避や平和の実現に向け、自身が掲げる、抑止(Deterrence)、対話(Dialogue)、緊張緩和(De-escalation)の3D戦略で台湾の防衛力の強化や両岸(台湾と中国)間の善意の増幅を図りたいと訴えた。

 野党第2党・民衆党候補の柯文哲(かぶんてつ)前台北市長が、相互協力や相互尊重、相互理解などの原則の下中国とやりとりし、互いに受け入れ可能な案を見いだしていくと持論を展開。また国の安全を守るには、相手の善意ではなく十分な防衛力が頼りになるとして防衛費を国内総生産(GDP)の3%に引き上げる考えを示した。

 与党・民進党候補の頼清徳(らいせいとく)副総統が、一つの中国原則を巡って両岸の窓口が1992年に形成したとされる「92年コンセンサス」を受け入れる侯氏と、台北市長時代に「両岸は一つの家族」だと唱えていた柯氏の主張は中国との統一につながる偽りの平和だと批判。蔡英文(さいえいぶん)総統の現行路線を引き継ぐ自身こそが現状を維持し、台湾に真の平和をもたらすことができるとアピールした。

 総統選は、副総統候補とペアで選ぶ。テレビ政見発表会は22日(副総統候補)、26日と28日(いずれも総統候補)にも行われる。その後は30日に総統候補の、来月1日には副総統候補のテレビ討論会がそれぞれ予定されている。

(高華謙、呉昇鴻、頼于榛/編集:羅友辰)

12/20(水) 22:39配信中央社フォーカス台湾

https://news.yahoo.co.jp/articles/c7c0c06b9c187ecbc16116b7ec49025be4b318c9

 当然に中国共産党は台湾の総統選挙に介入している。そのことは日本のテレビで報道されている。実際に、テレビそのものでその実例を含めてドキュメント形式で出ているのであり、またそのような内容を含めて台湾の人々がが反発している内容も画面に出てきているところが興味深い

 日本のテレビ局もそのようなことを報道できるのか、と思ったが実際のところはそうではない。ここで中国の政府関係者(あえて国務院とは言わない)と話した内容をそのままご紹介する。

――台湾の総統選挙に共産党は介入しているのか

「そのようなことは隠しているわけではない」

――既に日本のテレビ局が報道している

「そうだろう。中国がわかりやすくしているし、また報道することを禁止していないし、止めてもいない」

――何故介入するのか

「総統選挙で共産党と合併することを望む総統が選ばれれば、つまり、台湾の人民が共産党の支配に服することを望めば、戦争をしなくて済む。つまり多くの人が死ななくて済むということになる」

――しかし、それで介入していることが広まれば逆効果ではないか

「いや、何を言っている。そもそも介入という言葉自体がおかしいのである。今回の内容で言えば、台湾の総統選挙という大事な選挙に共産党が影響力を及ぼすということになれば、本来であれば内政干渉であるというように言われる場合が少なくない。日本の選挙に介入すればそうなるであろう。しかし、台湾は一つの中国の中である。そのように考えれば、今回介入していて、なおかつ日本のテレビ局がそれを報道しているということであれば、当然に世界中がそのことをわかっている。しかし、それでもアメリカもイギリスも日本も、内政干渉を止めるべきというような抗議や意見を誰も出さない。それは、台湾は共産党の支配する中国の一部であり、共産党が介入することを認めているということになる。そしてそのことは、今後どのような総統が選ばれても、共産党はまた介入してよいということになる。」

――要するに、後に台湾に内政干渉するために今選挙介入をしているのか

「そうだ。そしてそのことの傍証を日本のテレビ局がやってくれているということなのである。そしてその日本の報道が、アメリカやイギリスの今後のクレームが、一つの中国に対する内政干渉であるということになるのだ」

 まさに、このようなことを中国は考えているのである。まさに日本のテレビ局は、うまく使われているということになるのだ。そのような深い陰謀が今回の総統選挙に隠されている。選挙そのものが民進党が勝っていようとそのことで終わったわけではないということになる。

宇田川源流

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