「宇田川源流」【現代陰謀説】 持っていても使えない「核兵器」の魅力と今後

「宇田川源流」【現代陰謀説】 持っていても使えない「核兵器」の魅力と今後

 毎週金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。現代にある陰謀を解き明かすという頼は、現代報道されt理宇ニュースを読んで、その中に隠されている内容や、その中からわかる「不自然さ」から、その内容を解明し、その中でその内容を見てゆくということを企画している。日常何気なく通り過ぎているニュースの中に、陰謀などの「萌芽」は必ず隠されているものであり、それらをしっかりと読み込むこと、またはそれらの中で様々な人々の考え方やズレが見えてくる。その内容をしっかりと見てゆくことによって、その次の一手を考えてゆくということを練習する企画になっている。

さて、今回は「核兵器」の話である。アフガニスタンのタリバン政府が核兵器の入手を検討いているという。

アフガニスタンのタリバンは、数年前までは「政権」ではなく「テロリスト集団」ということになっていた。現在でも一部の国の情報部などは、テロリストとして指定している部分がある。しかし、バイデン大統領がアフガニスタンから撤退し、その撤退戦において非常に無様な戦争をしたということになっている。実際に、空港だけを残して撤退し、なおかつその撤退の最中にテロに見舞われるなど、バイデン大統領は全く軍隊の使い方も動かし方も知らないというような感覚を、中東やISなどのイスラム原理主義集団に持たれてしまったということになる。

さて、そのような「弱体化したアメリカ」に対して、アフガニスタンは「核兵器」の保有を行うということを考えているという。これはまず間違いなく「アメリカが弱くなった」ということと「アフガニスタンのタリバン政権が一つの国家を持った」ということになる。そのうえ、アフガニスタンは「核兵器を入手する」といっても、弱体化したアメリカではその入手を止めることはできないというような感覚になっている。そのことが出てくるのではないか。そして核兵器をある意味で一つの戦略的物資にするということになっているのである。

タリバンが核兵器入手検討か

 【ニューデリー時事】アフガニスタンの情報機関元トップが27日、タジキスタンで開かれたシンポジウムで、イスラム主義組織タリバンが核兵器の入手を検討しているとの情報があると述べた。

 発言したのはラフマトゥラ・ナビル氏。民主政権下の2010~15年、解任を挟んで国家保安局(NDS)の局長を務めた。パネリストとして登壇した同氏は「(核兵器を保有する隣国)パキスタンを通じてか、技術者に金を払うかは別として、タリバンのグループが戦術核の入手を考えていることを示す報告がある」と述べ、懸念を示した。 【時事通信社】

2023年11月28日 05時20分時事通信

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12145-2672660/

 さて、核兵器とはどんな兵器であろうか。日本人の多くは、「放射能汚染で人を殺す」と思っているようであるが、実際のところは放射能汚染は副産物でしかなく、実際は核分裂の熱を利用して炸薬を爆破させ、そのうえで熱波と衝撃波で人を殺すというような兵器である。その核分裂が置き、なおかつ鉛などで遮蔽していないので、放射能汚染が継続するということになる。

その兵器は、当然に「核」がミサイルなどの推進力を持つわけではないので、当然にロケット推進力や爆撃機による輸送がなければ意味がない。そのうえ、核兵器内の炸薬を10年(一説にはもう少し短くて8年)に一度取り替えなければならないので、かなりのコストがかかる。日本円で50~100億円、一つあたりでかかるというような話を聞いたことがある。

そのうえ、そのようなコストをかけても「使うことのできない兵器」であるということになる。ロシアは、ウクライナとの戦いにおいて戦況が不利で、T55など朝鮮戦争当時の戦車などを使ったとしても、核兵器を全く使えない。核兵器を使えば、世界中、それは現在ロシアを支持している国からもすべて支援を打ち切られることになり、国際的な支援を受けることができなくなる。つまり、核兵器を使うということは、世界中すべてを敵に回すということになり、同時に、国内にも反対派が増えるということになるので、基本的には核兵器を使うことができないということになる。

高額のコストがかかるが、それでもこの兵器が惜しいのは、核兵器によって攻撃をすれば、かなり大きなダメージを得られることになる。そのことから考えれば、核兵器を打つと脅されればそれなりに警戒をしなければならない。その警戒は、そのまま通常戦争などにおける防衛がそれだけおろそかになる。

核兵器を持つことによって外交上に優位に立てるばかりか、通常戦争を行った場合も、核兵器という切り札を持つことになる。ある意味でゲームチェンジャーを持つことになり優位性を保つことができる。少なくとも、核兵器を持った国を攻める国は少なくなり、2000年のアメリカのように、アフガニスタンを攻撃する国は少ないのであろう。その攻撃をする国がなくなるということによって、タリバン政権は、アフガニスタンの支配を確立することができる。

逆に言えば、世界に流通しているヘロインの70%以上がアフガニスタン産であるといわれているが、そのヘロインの流通が、核兵器の入手によって生産が確立するということになるのであろう。アフガニスタンはヘロインは全く合法的になっているということになる。そのことからタリバン政権の支配が確立するということは、そのヘロインを流通させることによって国家財政というか、核兵器の炸薬更新の金額を得ることになり、そして、その流通量によって国家財政を安定させるということになるのではないか。

要するにタリバン政権の核兵器入手ということは、そのまま「ヘロインの世界流通量が多くなる」ということを意味している。そのような解説はあまり聞かないのであろうが、まさにそのようなことをどのように見るのかということがっ重要なのではないか。

宇田川源流

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