「宇田川源流」【宇田川版教育論】 千葉科学大学が公立化申し入れで銚子市が検討へ
「宇田川源流」【宇田川版教育論】 千葉科学大学が公立化申し入れで銚子市が検討へ
今週の水曜日は「宇田川版教育論」をお届けしたい。少し前の記事であるが、その内容を見てゆきたいと思うからである。教育とは「国家百年の大計」といわれるほど重要な内容なのであるが、残念ながら戦後の日本はこの教育を軽視してきてしまった。本来日本で大事な内容であるはずの「忠孝」とか「仁徳」とか、そういった内容やあ、日本という国のすばらしさをしっかりと見る内容が全く見えてこないということが最大の問題になってきているのではないか。
さて今回は「教育論」をお届けする。
今回の教育論でいえば、私は千葉科学大学において関係がある立場なので、その内容などもよくわかっているのであるので、その内容も含めて話しをしてみたいと思う。
まずは、私立大学の効率化ということに関して考えてみる。実際に、東京などのいる場合はわからないかもしれないが、大学があまり何もない市にあることによって、二つのメリットがある。一つは経済効果である。例えば、千葉科学大学でいえば、周辺40キロに他に大学はない。つまり、若者が1500人以上(現在の学生数)存在するということであり、そのために、住居や消費ということになる。それだけの経済効果がある。大学そのものの活動だけではなく学生や学校教職員などの家族も入り、そのための経済がある。もう一つは1500人の労働力がある。ようするに「若者」の就職ではなくアルバイトであるかもしれないが、そのことで少なくとも周辺でその数の労働力を確保できるということになるのである。
そのような意味で「経済効果」と「労働力」があり、大学が廃校になるということはまさにその経済効果と労働力が失われるということを意味するのである。今回の千葉科学大学の場合40キロ圏内に他の大学がないということは、つまり、経済効果と労働力の代わりはないということを意味している。そのことから、銚子市は私立大学の存続に関して「慎重に」検討が必要になるということになる。
千葉 銚子市 千葉科学大学の公立化 有識者ら集めて検討へ
千葉県銚子市は、学校法人が運営する市内の千葉科学大学が定員割れしていることなどから経営を安定させるため、大学を公立化するか有識者らを集めて検討することになりました。
これは、銚子市の越川信一市長が15日、記者会見して明らかにしたものです。
千葉科学大学は、銚子市が、77億円余りの支援などを行って2004年に開学し、岡山県に本部がある学校法人、「加計学園」が運営しています。
3つの学部があり、およそ1500人の学生が在籍していますが、今年度の入学者は、490人の定員に対して半分以下の228人にとどまっています。
こうしたなか、市によりますと先月、加計学園から「大学が存続し地域活性の一翼を担う役割を果たすため公立化を実現していただきたい」などとする要望書が提出されたということです。
これを受けて銚子市は、年明けにも有識者による検討会議を設けて公立化した場合の市の財政への影響などを検討するほか、市議会や市民の意見も踏まえて判断したいとしています。
越川市長は「大学を取り巻く環境は大変厳しい。存続することを強く望むが、一方で市の厳しい財政状況を勘案すると新たな財政負担に耐えられるかという課題もある。公立化の可否を慎重に判断していきたい」と述べました。
11月15日 NHK
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20231115/1000099168.html
では、逆に千葉科学大学を存続させなければならないのか。ということを考えなければならない。前半では千葉科学大学があることによる銚子市のメリットを書いたが、実際に、千葉科学大学は定員が欠けているということになる。きほんてきに学費以外に収益がない大学にとっては、定員割れをしているのは赤字を抱えるということになる。同時に、その内容が効率化するということになれば、当然にその赤字は市の財政を圧迫するということになる。
銚子市は決して裕福な都市ではない。つまり、上記にあった経済効果を超える赤字になる場合は、当然にその赤字を補填することは難しいので、今回の検討で大学の効率化を受けないということになるのであろう。もちろん、現在在学中の学生に関しては卒業するまで存在するものと思われるが、新入生の募集停止などは十分に考えられることになるという事であろう。当然にこの時期にそのような話になるということは、来年度の入学希望者の中から辞退者が多く出てくるということにつながるということになろう。
要するに、「入学者を増やすことができるか」ということと「現在の経費をどこまで少なくすることができるか」という二つのことが大きな課題になり、それが効率化の場合どこまで財政の許容範囲としてなるのかということになる。同時に効率化した場合に、入学者が増えて黒字化する可能性があるのかなどのことも考えなければならないということになるのではないか。
そのように考えた場合、私自身、あの大学に関係していた【過去系】立場から考えて、率直に申し上げれば「現在の教職員では無理」という事であろう。少子化でなおかつコロナウイルスなどのことで考え方が変わり、Z世代といわれる新感覚の人々に合わせた対応を行うことができていればよいが、そうではなく、過去を踏襲することしか考えずに、新たな考え方を受け入れられなような人々では全く意味がないということになる。では逆に、その教職員を総入れ替えすることができるかといえば、このような評判の立った大学に入ってくる人などはいるはずがなく、総入れ替えもできないし、新感覚に対応できるような人も少ないということになるのであろう。
そのような状況において、この大学がどうなるのかは、何となく明るい方向には向かわないような気がする。
学生にとって良い結論にすべきと思うが、あとはどうなのであろうか。。「学生にとって良い」という名目で、z分たちに我田引水するような教職員がいるようなのであれば、結論は明らかであろう。
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