「宇田川源流」【宇田川教育論】 自分が教えていなければ「不正解」という理不尽を教える学校

「宇田川源流」【宇田川教育論】 自分が教えていなければ「不正解」という理不尽を教える学校


 毎週水曜日は「宇田川教育論」か「大河ドラマ」に関してお話をさせていただいている。ニュースの解説ばかりでは肩が凝ってしまうので、一週間の真ん中は少し気を抜いた話ができるようにということで、大河ドラマに関しては「現在よりも過去について、そしてテレビドラマということに関して話をする」ということを、また「宇田川教育論」に関しては「若者を教育するということを通して、日本の将来を考える」ということをテーマにしている。要するに水曜日は、いつの間にか「現在ではなく、過去や未来を語る日」というようなテーマになりつつある。もちろんそのようなことをはじめから企画したわけではないのであるが、いつの間にかそのようなテーマになっている。

今回は教育論。

日本の教育というのは、いつの間にか何かがおかしくなってしまっているのではないかという気がする。SNSなどを見ていると「異常な教員」が少なくない。もちろんわいせつ犯罪を行うような教員や教養費用を使い込むような窃盗教師は論外である。しかし、それ以外にも何かがおかしいというところが少なくない。

本日のおかしさは「自分が教えたところ以外の回答法をやった場合は不正解とする」ということである。要するに「子供たちが自主的に勉強するということを否定した」教育というのはいったい何なのであろうか。

そもそも勉強というのは「自習する」「自分で興味をもって学ぶ」ということが重要であり、そのように自分で学ぶことができるようになるから、学びは楽しくなるのであり、教えたこと以外は使ってはいけないなどということを言えば、それは、「教員のエゴ」であると同時に、「学びに対して制限を加えることであって、教育とは言わない」ということである。そのことがわかっていないあまたの悪い教員がなんと多いことか。

「4cm÷5mm=8」は間違い? 小学校の算数テストの減点理由に疑問、賛否両論の声

 娘が算数のテストで

「4cmの針金を5mmずつに切ると何本できますか」

という問題に

(式)4cm÷5mm=8

(答)8本

と解答したところ、式が減点されてた。

「この式では答えは8になりません」

と書かれてたけど、単位付けてるから正しいのになあ

 shelfallさん(@shelfall)が、学校の指導の仕方について疑問を投げかけました。

 算数のテストで「4cmの針金を5mmずつに切ると何本できますか」という問題に、娘さんが「4cm÷5mm=8」と解答したところ、先生に「この式では答えは8になりません」と減点されてしまったといいます。

 娘さんの考え方は正しいと判断したshelfallさん。それを間違いだと指摘する先生の方針に疑問をもち、X(旧Twitter)に書きこんだところ、たくさんの方から反響がありました。

「単位を揃えなくても表記しているのだから問題無いでしょうに」

「これは〇で良いと思いますけどね」

「ちゃんと単位の違いも認識しててえらい」

「学校って1つの考え方や方法が正解であって、他のやり方考え方は例え結果同じでも誤りなんですよね」

「先生の言い方が悪すぎる」

投稿には、娘さんの方が正しいとする意見が多く寄せられるなか、反対の意見もみられました。

「算数的には減点されるのが道理」

「バツになってなくて減点ならおかしくないのでは」

「cmとmで『単位が揃っている』というのは社会で通用しないと思う」

 賛否両論ありましたが、そもそも娘さんは「4cmの中に5mmは8個ある」という観点から、この立式を行ったといいます。さらに確かめとして、

(式)

 1cm÷5mm=2

 2×4=8

(答)

 8個

 という別解も行っており、しっかりとした理解のもと問題を解いていることがうかがえます。また、「単位を揃えていない」という指摘についても、shelfallさんは「等式において、c(センチ)やm(ミリ)などのSI接頭語を合わせなければならないというルールはない」という見解を示します。

 しかし、先生には娘さんの意図が通じず、「間違い」にさせられてしまいました。

 確かに、単位の概念や問題への考え方の理解が生徒ごとにバラバラにならないようにするため、画一的な教え方をしなければならないという学校側の事情もあるでしょう。しかし、そのような方針もあるとはいえ、個人の考えが一方的に否定されてしまったことには、疑問を覚えてもおかしくはありません。

 shelfallさんに詳しい話をおうかがいしました。

――このような単位の置き方ができることからみても、娘さんはかなり理解が進まれていると感じました。娘さんは算数や学校の勉強全般が得意なのでしょうか?

shelfallさん:小さい頃から本や図鑑を読むのが大好きで、知識欲が強いというのが親としての印象です。数学的センスはある子だとは思っていますが、実は全国統一小学生テストでは国語の方が成績が良いです(笑)。

――先生から間違いだと指摘されてしまったことに対して、娘さんはどのような反応を示していましたか?

shelfallさん:先生の「この式では答えは8にならない」という誤ったコメントに混乱していましたが、娘が正しく先生が間違っている旨を伝えたところ、安心していました。

――shelfallさんからみた、先生の印象について教えてください。

shelfallさん:悪意があるわけではないと思いますが、考え方が古かったり、自分のやり方に固執している印象の強い先生です。指導に疑問を持ったのは今回が初めてではありません。例えば、「筆算の時に、繰り上がりや繰り下がりの数字を書いてはいけない」という指導を行ったせいで、娘の計算ミスが増えたことがありました。その時はちゃんと連絡し、書きたければ書いても良いということで丸く収まりました。しかしその後、先生が娘を呼び出し、理不尽に叱ったそうです。そういったことがこれまでにも複数回あったため、娘と相談し、今回は文句を言わず、娘が大人になることに決めました。

――今後、先生に求めたいことは?

shelfallさん:「①“解き方”ではなく“考え方”を重視した指導をすること」、「②児童・生徒の考えがわからないときは、安易に否定せず、本人に聞いたり、他の有識者と協議して理解に努めること」の2点です。

(①について)小学校や中学校の算数・数学の授業では「式を作り、答えを求める」という順番を正として問題の「解き方」を教える傾向がありますが、それでは不十分だと考えます。高校以上の数学では、時に「直感的に求めた/予測した答えに対し、その裏付けを論じる」という流れもごく一般的ですし、社会に出れば決まったやり方では答えにたどり着かない、あるいはそもそも答えが無いような問題にたくさんぶつかります。算数を含む義務教育課程で重要なのは、将来あらゆる問題に立ち向かうために、「自分で考える」習慣をつけること、そして考えるにあたっての引き出しを増やすこと(=知識を身に着けること)だと考えています。

(②について)教師といえども、常に子どもの考えが理解できるわけではありません。子どもは、大人には思いもよらない独自の考えを持つことがあります。その時にいきなり否定してはいけません。どうしてそのように考えたのか、理解してあげることが大切です。今回のテスト問題では、娘の立式が理解できなかったのであれば娘に直接尋ねるか、同僚の先生に聞いてみてもよかったでしょう。「教える者は常に正しい」という認識を捨てることこそ、指導者として最初にすべきことではないかと思います。

――今回の件で、テストの解答について娘さんに伝えたことはありますか?

shelfallさん:これからも自分が正しいと考えたものを素直に書けば良いと思います。ですが、今回のテストに関しては、先生が間違っているということは伝えた上で、「生きていく中でこういう理不尽なことは少なからずある。次からは簡単な問題でも先生が授業で教えた式も書いて、できることをアピールしておこうね。それが社会で上手に生きる方法だから」というふうにも伝えています。なんだかんだ、子どもは点数が取れた方が嬉しいですからね。

2023年10月12日 8時10分 まいどなニュース

https://news.livedoor.com/article/detail/25151298/

 悪意があるわけではないと思いますが、考え方が古かったり、自分のやり方に固執している印象の強い先生です。指導に疑問を持ったのは今回が初めてではありません。<上記より抜粋>

さて、そもそも人にものを教える時に、自分のやり方に固執するということがあってよいはずがない。勉学に関してもなんでも「相手の考えを理解する」ことが重要であって、自分のやり方を押し付けるというようなことは「教育」ではない。そのような人物が「教員」として教えていること自体がおかしなものであり教員としての資質を著しく書いているということになる。教員の目的は「子供たちの能力を伸ばす」事であって、「やり方を踏襲させる」事ではないのである。その辺を教員は偉いのだから自分のいうことを利かせるというような権威主義的な教員をやっていること自体がおかしいのであり、そのような存在が子供たちのやる気を失わせ、日本の学力を下げているのである。そのことに自覚がないこと自体がおかしい。

まさに「記憶教育・偏差値教育」のやり方であって、日本の教育が本来の教育になっていないということが見えていないのではないか。このような教員の下では「素晴らしい独創的な学生」が育つことは絶対になく、大人に対する理不尽を感じておかしな話になるのではないか。

その意味ではこれを投稿したshelfallさんの考え方というのは非常に正しい。実際にそのように考えて、まずはしっかりと子供に教えるべきであるし、教員が間違えているということをしっかりと教えているべきである。

問題は、このような教員が野放しになっていることである。これが日本の教育のがんである。戸のように断じて構わない。日本の教育水準が年々世界の中で落ちているが、このような人が落としているのである。社会はもっと学校の教育の場をしっかりと点検する必要があるのではないか。

宇田川源流

「毎日同じニュースばかり…」「正しい情報はどうやって探すのか」「情報の分析方法を知りたい」と思ったことはありませんか? 本ブログでは法科卒で元国会新聞社副編集長、作家・ジャーナリストの宇田川敬介が国内外の要人、政治家から著名人まで、ありとあらゆる人脈からの世界情勢、すなわち「確実な情報」から分析し、「情報の正しい読み方」を解説します。 正しい判断をするために、正しい情報を見極めたい方は必読です!

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