「宇田川源流」【日本万歳!】 「ビリーブ」で奇跡を起こしたバスケットボール日本代表

「宇田川源流」【日本万歳!】 「ビリーブ」で奇跡を起こしたバスケットボール日本代表


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本のすばらしさや、日本の称賛される内容をここに紹介し、その中に込められた日本のすばらしさの「核」となるところを見てゆこうという企画連載である。この内容は、間違いなく、記事に書かれた主役の内容ばかりではなく、当然に、そのような内容は日本人すべての人が持っているすばらしさがあり、そしてそこには日本人が「当たり前」「常識」と思っているような日本人の慣習や日本人の生活習慣といった、日本人の国民性がしっかりと根付いているということがあるのではないか。そのように考えた場合、「称賛されているのは日本全般である」というようなことが言えるのではないかと思う。

そのようなことから、日本全般の人々が、毎週月曜日になると「ブルーマンデー」などといって、土日の休みから、今週一週間働かなければならないということに関して、なんとなくブルーになるということから、「日本人として、その生活習慣や国民性に誇りをもって今週もがばってもらいたい」ということが、この連載のきっかけとなっている。

さて、すでにかなり前の話のように見えてしまっているが、バスケットボール日本代表が、ワールドカップにおいて、予選通過はならなかったものの、予選で1勝し、その後、順位決定戦でベネズエラとカーボベルデに勝利し、アジアで一位になった。このことによって、来年2024年以パリで行われるパリオリンピックの出場権を得たことになる。東京オリンピックのように開催国としての参加ではなく、また、他がつぶしあっての勝利ではなく、日本は、自力で勝利によって出場権をつかみ取ったということになっているのである。

これは48ン円ぶりであるということは、すでに、多くの日本のニュースや情報番組でやっているので、すでにご存じの人も多いのではないか。ある意味で八村塁選手という、アメリカのNBAのエースを欠いてのこの勝利は非常に意味があると思う。さて、その勝利の中には、どのような日本人の国民性が隠されているのであろうか。

【バスケ】ホーバス監督は「言葉の魔術師」唱え続けた「ビリーブ」自分を仲間を信じる気持ち注入

<バスケットボールW杯:日本80-71カーボベルデ>◇順位決定リーグ◇2日◇沖縄アリーナ

 日本(世界ランキング36位)がカーボベルデ(同64位)に勝ち、アジア勢1位となったことで、24年パリオリンピック(五輪)の出場権をつかんだ。

 自力での五輪出場権獲得は76年モントリオール五輪以来48年ぶり。団体球技ではパリ五輪出場切符獲得第1号となった。

 トム・ホーバス監督は顔を紅潮させ、一時は3点差に詰め寄られた第4クオーター(Q)を振り返り、「第4クオーターは大変だった。選手たちはよく我慢した」とねぎらった。

 これまで「ビリーブ」と唱え続け、信じることを説き続けてきた。その信念をメンバーが体現。「僕はしつこく言っているけど、ああいう気持ち(信じる気持ち)がないと、こういうことはできない。ほんとに最高」と目を細めた。

 言葉の魔術師、ホーバス監督が、チームを強くした。指揮官の存在が、パリへの切符獲得の切り札だった。

 沖縄でも、ホーバスマジックが繰り出された。

 21年東京五輪で女子日本代表を銀メダルに導いた2年後、今度は男子をパリ五輪出場へと導いた。女子同様、身体能力で劣る日本が勝つための戦術を見いだした。そして自分や仲間を信じる気持ちの大切さを訴え続けた。

 東京五輪の数カ月後、ホーバス監督が男子日本代表監督に就任した際、日本協会の東野智弥技術委員長は「言葉の魔術師」と称した。パリ五輪切符獲得までの過程でキーワードとなったのが「ビリーブ」という言葉。自分を信じ、仲間を信じる気持ちを植え付けた。

 前半ミスが目立ってリードを許した8月31日のベネズエラ戦では、ハーフタイムに「こんなバスケ、うちのバスケじゃない」と厳しい言葉を選手にぶつけ、チームは後半逆転に成功した。大黒柱の渡辺は「まず自分たちのことを信じられないと、結果につながらない。再確認できた」。主将の富樫は「トムさんの言葉は常に、強い気持ちで伝わってくる」とうなずく。

 ホーバス監督が女子を指揮したときにも、「ビリーブ」は多用された。東京五輪女子日本代表で主将を務めた高田真希(デンソー)は、日刊スポーツの取材に「信じるという言葉は毎日のように繰り返していた。自身を信じ、仲間を信じることが結果につながった」と振り返る。

 女子チームの監督から男子チーム監督への異例の転身。プロ選手たちを率いても、鮮やかに結果を出した。指揮するチームは男女で共通点が多いと高田は指摘。「攻撃ではスペースを広く使い、守備では前からプレッシャーをかけていく。フォーメーションも似ている」。3点シュートを多用し、展開の速いバスケを展開。「小さいチームが大きいチームに勝つための戦い方」とした。

 先月19日まで3試合行われた国際強化試合が終了した直後、会場の有明アリーナで壮行会が行われた。その際に用意された高さ約10メートルのビッグユニホームにも、ホーバス監督は「BELIEVE!」と書き込んだ。信じる気持ちを貫き、パリ五輪出場という大目標をかなえた。【奥岡幹浩】

 ◆トム・ホーバス 1967年1月31日生まれ。米コロラド州出身。ペンシルベニア州立大卒業後、ポルトガルリーグでプレーし90年にトヨタ自動車入り。94年にNBAホークス入り(出場2試合)。その後、米独立リーグやトヨタ自動車、東芝でプレー。指導者となりJX-ENEOSなどを指揮し、17年女子日本代表監督に就任。21年東京五輪銀メダルへと導き、その後、男子日本代表監督に就任。奥さんは日本人。愛称「トムさん」。203センチ。

9/2(土) 23:13配信 日刊スポーツ

https://news.yahoo.co.jp/articles/43b15356f8f8d3700b618380783b60f647993615

 日本人は勤勉であり、真面目であるということは、よく言われていることである。昨今の日本人は、働き方改革などから見て、他の国の人々よりも働いているというような意識はあまりないような気がしているが、それでもしっかりと働いているし、また真面目であるということになる。

さて、そのまじめさというのはどこから生まれてくるかといえば、「常に謙虚で、なおかつ日本人の向上心がある」ということが、まじめな内容になるのではないか。基本的に日本人は「単なる技術」を「道」にして、一つの精神鍛錬や人間修行の一つというような感じになる。「柔道」「剣道」「茶道」など、道になるということは、まさに「到達点まではしっかりとやらなければならないし、艱難辛苦を超えてゆかなければならない」ということになる。徳川家康の言葉ではないが「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし。こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。おのれを責めて人をせむるな。及ばざるは過ぎたるよりまされり。」というような言葉が、まさに日本のすべての技術や生き方に反映されているのではないか。

さて、そのようになるというのは「自分が謙虚である」ということであり、そのことはそのまま「自分を卑下する」科のような状況になっている。

しかし、である。日本人は、このような傾向が強すぎるために、逆に「自分を信じることができなかったり、あるいは、自分自身に自信を持てなかったり」というようなことになってしまっている。ある意味で、日本人というのは、多分「世界で最も練習しているし、普段の生活もバスケットボールのために、ストイックに過ごしている」というような気がする。そのうえで「それでもなお自分を信じられない」という状態であるから、様々な工夫をするということになっているのではないだろうか。

そのような状況を見て「ビリーブ」つまり「自分や仲間を信じろ」ということを言い続けたホーバスHCは、最も日本人の素晴らしいところを知っており、そして、その日本人の特性を考えての指導をしていたのではないか。

練習しろとか、技術的なことではなく、日本人の多くは「精神的に負けてしまっており、自分に自信がないことから、本番に弱い」というような状況になっている。その本番に弱いということをいかに、考えてゆくのか。

多分、普段の日本人もそうであり、「成功者のほとんどは自分自身を信じている」のではないかという気がする。自分を新z似ているからうまくゆくのであり、またその周辺はその信じている人を陰で支えて応援する。それが、日本のすばらしさを生むのではないかという気がするのである。

宇田川源流

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