「宇田川源流」【土曜日のエロ】 女性二人を全裸で歩かせるインドにおける宗教対立の根源

「宇田川源流」【土曜日のエロ】 女性二人を全裸で歩かせるインドにおける宗教対立の根源


 今週も土曜日のエロの日になった。今週もエロの記事は全く少なくない感じである。最近の感覚から市「権威ある人」とくに「先生」や「警察官」などの性犯罪の報道が多い気がする。もちろん、そのような権威のある人ではなくても、性犯罪を犯す人は犯すのであろうが、報道はそちらが多くなっているのがなかなか興味深い。「信頼していたのに、犯罪を犯すなんて」というようなことを狙っての報道であろうが、まあ、そもそもそのような「あるべき姿論」が古くなってきているのではないかという気がしないでもないのである。報道というのは、そのように「偏った報道を行い、そのうえで、何か世論を変えてゆく」というような「国民の認知領域にうまくアクセスして、その認知や価値観を変えてゆく」というようなことをしてゆく集団に成り下がっているのではないかという気がするのである。もちろん、このような偏向報道が嫌で、「マスコミ批判に関する一考」という連載を昔はやっていたのであるが、今では「日本万歳!」の連載に変えている。

 さて、そのような「広報」ということに関していえば、今週はビッグモーターなる中古車販売業の会社の報道と、札幌のすすきので首無し遺体が見つかった殺人事件の犯人が「9条の会」の精神科医一家が家族ぐるみでやったという話が出てきている。中古車販売業のことに関しては、今週木曜日にすでにその記者会見についてのみ話しているが、まあ、基本的には保険金詐欺の刑事事件になるのであろうし、保険会社が共犯であった場合は、もう少し大きな事件になるのかもしれない。大手旅行会社や大手飲食業者が、コロナウイルスの補助金を不正請求するということが事件になっているが、実際「不正請求」などと言葉を変えていても「詐欺」であることは間違いがない。そのような事件がある中で今回の事件はどのように評価されるのか。

 もう一つの首無し遺体に関しては、まあ、通常の殺人事件でありちょっと猟奇的な家族なのであろうが、もしも思想的な背景を見るのであれば「9条の会」というところであろうか。なぜ左翼主義者が「平和」を訴えながら「殺人事件を犯すのか」ということを見ていると興味深いところが出てくるのではないか。まあ、その辺は何か別な機会というか、近いうちにブログの中でやることにしたい。

 さて、今回は「広報」ということでインドで「宗教が異なる」ということとカーストがエロの事件につながる話を見てみよう。

女性2人を全裸で歩かせる虐待動画拡散 モディ氏「インドの恥」

 【AFP=時事】5月に部族間衝突が始まったインド北東部マニプール(Manipur)州で、暴徒が女性2人に全裸で道を歩かせる様子を捉えた動画が19日、ソーシャルメディアで拡散された。ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は記者団に「インド全体の恥だ」と述べた。

 5月初旬に撮影されたとする動画では、女性2人が暴徒にひやかされながら裸で歩かされていた。

 マニプールではインパール(Imphal)とその周辺に住む主にヒンズー教徒の主要民族メイテイ(Meitei)と、周辺の丘陵地帯に住む主にキリスト教徒のクキ(Kuki)が衝突し、暴動が続いている。

 動画に映っているのはクキの女性で、2人は現地ニュースメディア「ザ・ワイヤ(The Wire)」に対し、現場に警察がいたのに助けてくれなかったと訴えた。

 与党インド人民党(BJP)が率いるマニプール州政府は事件を捜査中だとし、20日に容疑者1人が逮捕されたと発表した。

 インド最高裁長官のD・Y・チャンドラチャド(D. Y. Chandrachud)氏は、女性たちへの虐待について「断じて容認できない」と非難。法律専門ニュースサイト「バー・アンド・ベンチ(Bar and Bench)」は同長官の発言として、政府が「行動しないのならば、われわれが行動する」と伝えた。

【翻訳編集】AFPBB News

2023年7月21日 14時16分 AFPBB News

https://news.livedoor.com/article/detail/24652372/

 まず大前提で「女性二人を全裸で歩かせた」という話がある。このところで、「女性二人にとって全裸で歩くことが恥である(または罰則として効果がある」ということがなければならない。基本的に少数民族の中で裸で暮らしているとか、そういう民族の場合は、裸で歩いているということがあってもそれは処罰などの対象にはならないということがある。同時に「全裸」ということが何を意味するかということをしっかりと見なければならない。年齢的にもそれを恥と思う相手でなければ効果はない。赤ん坊が人前で全裸でお持つを変えられてしまったとしても、それは問題にはならないからだ。

 さて、そのようなまずは前提を見ておく必要があるうえで、インド東北部マニプール州で今年の5月に、女性二人が全裸で男性たちにはやし立てられながら道を歩かされる動画が出てきて、インド国内で問題になっているという。ちなみにマニプール州とは、インド島北部でバングラディッシュの東北部で、ミャンマーとの国境沿いにある。この辺の仏向とはミャンマーに、そしてイスラム教徒は1970年代の内紛以降バングラディッシュに行ってしまっている。それでも、異教徒問題はあり、キリスト教徒とヒンズー教徒の間の争いがある。この地域ではヒンズー教徒の主要民族メイテイ族と、キリスト教徒の少数民族クキ族が衝突し、5月にはだっきぼな衝突があって100名程度が犠牲になっている。多分その時に拉致されたクキ族の女性が、このように「懲罰的なことを行わされる」ということになる。

 インドの国民は、そのような民族対立というよりは、まずは犯罪行為として被害女性を拉致誘拐・強姦した悪党共に向けた怒り、そしてその地元警察がいたにもかかわらず全く助けてくれなかったということに関しての怒りがあり、そしてもう一つは事件発生からおよそ ”2カ月以上”(事件は5月4日発生)も後に、まるで ”問題の動画が拡散されたのを機に” 州首相や女性・児童開発大臣スムリティ・イラニ(女性)が非難を示したこと、つまりすぐに対処しなかったインド政府に対する怒りが出てきている。

 まあ、もともとインドはカースト制があり、そのカーストを肯定しているヒンズー教徒神の下の平等をいうキリスト教ではなかなか一致しない部分がある、その意味で多数派のメイティ族が主流の中で警察組織などもその方が多いので、基本的には全裸行進を許したことになっていたであろうし、そもそも内紛、民族衝突の直後であれば、それを止めること自体が難しかったということになろう。

 それにしても「全裸行進させる」というのは「奴隷的に何も身につけさせない」「動物的な感覚で扱う」というような意味であるということになり、そのような象徴的な意味まで見て、批判すべきであるが、残念ながらそのような意味までくみ取った批判は存在しない。どちらかというとジェンダーとかセクシャルハラスメント的な内容が多く、「象徴性と意味合い」ということが薄れてきているのがなんとなく悲しいところである。

 さて、このようなことがあると、基本的には「復讐」が始まる。次はほかの民族も入って、クキ族が復讐し、メイテイ族の女性を全裸で歩かせるなどの話が出てくるのであろうか。この問題を解決するには、多分その前の「民族対立」から根本的に直さなければならず、その場合には上記にある象徴性や民俗的な考え方の妥協点を探らなければならず、人権などということを言い始めると、力で抑えなければならなくなる。そうすると、またこのような全裸事件が出てくることになるのであろう。

 もちろん、傍観者としては、見ることができてよいという「エロ」立場の意見もあるのであろう。

宇田川源流

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