「宇田川源流」【日本万歳!】 単純にドラマの影響ではなく10年たっても三陸を応援する心

「宇田川源流」【日本万歳!】 単純にドラマの影響ではなく10年たっても三陸を応援する心


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本人のすばらしさや、日本人がまだ気づいていない意外な良いところを紹介している記事を、ここで改めて紹介し、そのうえで、この内容に関して「何が素晴らしいのか」ということをしっかりと見てゆくということになる。毎週月曜日というのは、日本人のすばらしさを最も感じる必要があるのが、毎週の仕事始めの月曜日であり、その月曜日にこれから一週間が始まるというところでその一週間に関して様々なことを見てゆかなければならないということではないか。その内容を、改めて我々がしっかりと見てゆくということが重要なのではないかという気がするんのである。

今回は三陸鉄道の話である。

東日本大震災、いわゆる3・11は、多くの人が知っているし、また私の世代などでは様々な意味で、生活や人生に影響を与えられたのではないかという気がする。当時は、ボランティアが非常に多く三陸だけではなく、被災地に向かい、その後福島厳罰の処理などにも様々な意味で協力をしていた。しかし、それも一年くらいであり、その後はなかなかボランティアなどは行われなくなってしまっている。

そのような意味で、私は個人的に5年たった時に「震災後の不思議な話」という本を上梓した。すぐではまとまっていないということもあったのだが、それだけではなく「忘れてほしくない」というような意味が強くあったのだ。しかし、その本は売れたのだが、しかし、その本の話の他に、東北に商店が当たることはなかった。東北は、「順調に復興している」というような話ばかりであったが、しかし、実際に、被災者の心は復興しているのであろうか。

「あまちゃん」再放送の効果? 三陸鉄道、4月の利用者25%増

 三陸鉄道(岩手県宮古市)が30日公表した2022年度決算は、経常損失が6億5502万円となり、29年連続の赤字となった。

 燃料費や電気代の高騰が響き、過去最大だった21年度に次ぐ赤字の規模。一方、4月の定期外利用者が前年同月比で25・2%増えて1万9776人となり、地元や観光利用の持ち直しがみられる。

 利用客増について三鉄は、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」再放送の効果や、新型コロナの行動制限が緩和傾向となったことが要因とみている。4月の運賃収入は3978万円(前年同月比19・6%増)、経常収益は5136万円(同22・6%増)。

 22年度の決算については、三鉄社員らが震災の状況を説明する「震災学習列車」の利用者が過去最多の約1万2千人となるなど好材料もあり、鉄道事業収入は前年度比9・4%増の3億5605万円。しかし燃料費や電気代の高騰が経営を圧迫した。(杉村和将)

2023年6月1日 8時6分 朝日新聞デジタル

https://news.livedoor.com/article/detail/24343185/

 先日、東北を車で走る機会があった。仙台から相馬に抜けて、そのまま国道6号線をまっすぐに東京まで走ってきた。途中、当然に大熊町や双葉町を通るのであるが、その途中の町は、今でも国道は通れるものの、そこから横に入った道はすべて閉鎖されていて、住民が一時的に帰宅する以外には帰宅が認められていないのである。実際に、その辺は草が生い茂りイノシシなどが野生化している状態で、そのような意味でも危険があるという話である。

あのような風景を見てしまうと、そして、そのような中に今でも窓が割れたり、屋根が崩れてしまった家がそのままの形で放置されているような状況になってしまっている光景を見てしまうと、何か心が悲しいかんじがするものである。2011年3月11日から、そのまま時が止まってしまった感じの街並みが、そのままその場に放置されているのである。実は、東北はまだ復興していないのではないか。

さて、そのような中で頑張っている企業がある。三陸鉄道である。赤字鉄道と言えば銚子電鉄が有名であるが、そちらはなんとなく「自虐ネタ」をしている感じがあっても、三陸の場合は、赤字である上に、震災被害がそのまま残ってきている。線路などが全て寸断され、それを地域住民のために復興した努力はかなり凄かったのではないか。

その中で29年連続赤字であるというのであるから、どうしようもないところである。しかし、それでも、地元が復興するということになれば、それで何とかなるということになる。

そのようなときに「あまちゃん」が再放送され、そのことで、「観光客などが増える」ということになったのではないか。実際に、鉄道という事業そのものが既に「時代遅れ」なのかもしれないが、いっぽう、自動車を運転できない高校生までの学生などが、自由に移動できること、そして、彼らが活き活きと活動するためには「電車」と「駅前」が発展していなければならない。

私は町おこしなどをする場合は、必ず「駅」を見る。駅前が発展していない土地は、間違いなく、その後の発展がない。なぜならば、学生が寄り付かないからである。これからの世代が近寄らない場所に、将来的な発展はない。駅前を、補助金を出してでも発展させることが最も重要であり、そのことが出来なければ町おこしなどはできないのである。まさに、三陸などは、鉄道はあっても駅前までは整備の余裕がないしまた、その余裕があっても、学生は震災から10年で離れてしまい、新しい土地で友人を作ってしまっているのである。その為に、かなりの人が離れてしまっているし、そして若者がいないということは、そのまま、産業が固定化し、少なくなってしまい、新たな仕事に就く人尾が入ってこない、その為に住民が固定化して、町全体が硬直化するのである。

このようなことが最大の問題である。

三陸鉄道はそのような中でも頑張っている。「あまちゃん」効果で売り上げが伸びているというのは、日本人の多くが、まだ、震災を忘れていないのである。日本人の優しさや、人を助ける子ことはまだ死んでいないのではないか。そんな気がする記事である。

宇田川源流

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