「宇田川源流」【日本万歳!】 サッカーに続き日本のファンが見せた世界の一流の「観客」
「宇田川源流」【日本万歳!】 サッカーに続き日本のファンが見せた世界の一流の「観客」
月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本人のすばらしさや、日本人の称賛されている行為を紹介している記事を取り上げ、そのうえで、その内容を分析して、その内容に関して日本人の国民性や日本人の生活環境から生まれる内容であるのか、あるいは個人の特質などによって出てくる内容なのかをしっかりと見ながら、その内容が国民性や環境からくるものであるときに、その内容をクローズアップするということをしている。ん位本人は「常識」とか「当たり前」ということで全く注目していない内容があり、その内容が、実は本当に素晴らしいことではないかというようなことが少なくない。基本的に誰かに気を遣うとか、相手に情をかけるというようなことは、日本人に取っては当たり前である。しかし、それは世界では全く見られない特色なのである。
幕末の外国人の日記に、日本人に驚愕したという記事がある。その外国人は仇討ちを目撃したという。仇討ちとは、親族などのかたき討ちを自分で行ってよいということを大名が許可する制度であり、ある意味で、殺人の許可証である。当然に親の仇などであるから、長年立った積年の恨みがあるはずだ。そのかたき討ちを成し遂げた後、仇討ちをした人は、その相手の死体を整え(多分手を組ませるとかそういう感じであったのであろう)そしてその人の胸の上に花を飾り、そして手を合わせたというのである。
その日記には「外国であれば敵討ちした憎い相手の死に対して、土をかけるなど、侮辱的な行為をするが、日本人はその相手の冥福を祈り、遺体に敬意を払っていた。仇の遺体に対して敬意をはらうなどは、日本人以外には見ることはできない。当然に仇であっても人間の尊厳はあるわけであり、そのような事を大事にする日本人は尊敬に値する」というようなことを書いている。
これが日本人なのであろう。「仏に罪はない」という日本と、「死んでから迄、墓を暴いて恥をかかせる」というような国とは、その人間の本質が異なるのではないか。
日本人ファン、試合前に送った“敵国への敬意”にWBC米記者感銘「莫大な声は驚きだ」
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表は12日、1次ラウンド・プールBの第4戦(東京D)でオーストラリアを7-1で下し、4戦全勝の1位で準々決勝進出を決めた。会場で取材した米記者は、日本人ファンの行動に注目。「莫大な声援はアメージングだ」と敵チームに敬意を込めた様子に驚いた。
米記者にとって意外な光景だったようだ。試合前の練習を終えた豪州。すると、これから戦う日本のファンから拍手が巻き起こった。前日のチェコ共和国戦でも、選手、観客ともに敬意を込めて拍手や声援を送る様子が話題に。東京Dは温かい雰囲気に包まれていた。
スポーツマンシップに溢れた行動。現地で取材するMLB公式サイトのマイケル・クレア記者はツイッターで「対戦相手が試合前の練習を終えた時に日本のファンが送る莫大な声援はアメージングだ」と感銘を受けた様子をつづっている。
クレア記者はWBC取材で来日後、日本のお菓子や球場グルメなどを多数紹介。滞在するホテルスタッフの粋なサービスに感激したほか、メロンソーダの甘さに驚いていた。
(THE ANSWER編集部)
2023年3月13日 9時3分 THE ANSWER
https://news.livedoor.com/article/detail/23861442/
「敵に敬意を払う」ということで言えば、日本の場合「スポーツなどで敵に対して敬意を払う」ということは、当たり前に行うことである。小学校の運動会などで「エールの交換」ということがよく言われる。これは「試合」がしっかりと成立するのは、敵がいるからであり、その敵チームが全力で戦ってくれるから試合が成立し、そして、その試合の中でヒーローが出るのであり、そもそも敵がいなければ試合そのものが成立しないのである。そのことをファンもわかっていて「敵は憎むものではなく、試合を一緒に楽しむ相手である」ということをよくわかっている。特にスポーツでは「スポーツマンシップにのっとって、正々堂々と戦うことによって、両方のチームが輝くのでありそのことで、その相手のチームのすばらしさがあることで、ファンは楽しませてもらえる」という考え方がある
そような考え方があるから「負けたら恥」というようなどこかの国のような文化はなく、「負けても勝っても、心からの称賛を送る」ということが日本の文化になっているのではないか。そして、そのような試合を見せてくれたことそのものが、我々にとって大きな財産になる。相手が強ければ、当然に日本のチームが次に強くなるヒントを教えてくれるわけであり、また、相手に日本が勝てても、「勝手兜の緒を締めよ」といういうような感覚を忘れさせないでいていくれるということなのである。そして、そのような試合を見ることで、ファンは楽しませてくれるのである。
では、そのファンは何をしたらよいのであろうか。
当然に、自分の御ひいきのチームを応援するのは当然。しかし、それではなく、敵のチームにも称賛を送ることが当然の日本の文化であり、それが日本の本当のファンではないか。相手に対し屈辱的なことを言ったり、あるいは、政治的なことを言うなど、全くそのような文化の人々とは相いれないものであり、スポーツという場で、相手としっかりとぶつかり合うことで、お互いをわかり合うということが最も重要なのではないか。そのようなことで人と人が分かり合えることが、最も重要であるという日本の考え方があるのだ。
そして、そのことが、仇討ちした相手に花を手向けるというような文化になっているし、また、死者に善悪はないというような感覚にもなるのだ。
アメリカなどはその日本のファンに感動しているという記事が出ている。まさにそれが日本なのである。一応、まだ日本が敗退していない状態で、このような日本人のファンが称賛されている記事をしっかりと見ておくべきではないか。
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