「宇田川源流」 民主党政権崩壊から10年で見える「権力の腐敗」と「批判しかできない政党の悲哀」

「宇田川源流」 民主党政権崩壊から10年で見える「権力の腐敗」と「批判しかできない政党の悲哀」


 今年凶弾に倒れた安倍晋三元首相は、民主党の鳩山由紀夫・菅直人・野田佳彦の三人の首相の時代、いわゆる民主党政権に関して「悪夢の時代」というように名付けていた。この事は話題になり、菅直人元首相などはかなり反発をしていたが、実際に、鳩山由紀夫元首相などは、民主党からも除名されてしまい、首相をしたのに次の選挙には出ることができなくなってしまっているという情愛である。民主党としては、そのような人を首相にしてしまったという反省があってしかるべきであるとは思うが、残念ながら「他人事」でしかない民主党とその支持者の態度には、さすがに怒りを通り越して呆れてしまうしかないという感じではないか。

もちろん、そのようなことに関して人格的な否定をする気はないが、しかし、少なくとも責任を持った政治をさせるわけにはいかないのである。

「二大政党制」というのは、「双方が、しっかりとした実現可能な政策を持った政治集団がその政策を戦わせて政権を競う」ということが重要であり、スキャンダルを批判して、そのことで政権をとttもそれが政治ができるという話ではないのである。しかし、民主党の人々はそのことを全くわかっていないということが、よくわかるのではないか。

残念ながら、民主党政権時の内容を「何か良かったことを探せ」という方が難しい。全てにおいて迷走し、そのうえ、民主党政権の中においてリーダーシップ争いが起きてしまい、そのうえで、内部が分裂して政権が終わった。元々政策が一つに決まっていないばかりかイデオロギーも、そもそもの政治哲学もすべてが異なる人々が存在し、その集団が出ていたのである。「選挙互助会」「烏合の衆」など様々な言われようをしていたし、私自身も彼らに対してそのように言っていたが、はっきり言って、その揶揄する言葉のどれもすべてが当てはまるのではないかという気がするのである。

その民主党政権が終わって10年。

その後継である立憲民主党の泉健太代表は何を語るのか。

民主党政権は「反省点なければもっと続いていた」 下野から10年、立憲・泉代表が明かした評価

 2022年12月で、自民党が政権に返り咲いてから丸10年になる。与党だった当時の民主党からすれば「下野10年」。立憲民主党では、岡田克也幹事長を筆頭に、民主党政権で閣僚を務めた議員が今でも重要ポストを務める。

 泉健太代表も、民主党政権では内閣府政務官を務めた。12月2日の定例会見では、民主党政権の評価を問われ、行政改革など大きく3つを挙げた。ただ、「反省点だらけですよ」とも。その反省の上に立って「次なる政権づくりにあたっている」と話した。

■「当時の民主党政権が苗を植えて、それがしっかり育ってきている」

 泉氏が最初に挙げたのが行政改革。その成果を

「それまでは業界別の力順に、ある意味予算が割り振られていたような業界主導の予算だったものが、いったん大きく棚卸しできた」

と述べた。当時話題になった「事業仕分け」が今でも「行政事業レビュー」という形で生きているとして、

「当時の民主党政権が苗を植えて、それがしっかり育ってきている」

とした。

 次に挙げたのが、教育と保育を一体的に行う「認定こども園」で、その意義を「完全な幼保一体化ではないが、選択肢をかなり広げることができて、利便性を高めることもできた」と説明。幼児教育や高校の無償化についても「当時、相当先駆けて民主党政権が取り組んだ」ことで、自民党政権でも取り組みが進んだとした。3つ目が、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー。「定着した一つのエネルギー源として捉えられるようになったのも、民主党政権の大きな成果」だとした。

 一方で、「反省点だらけですよ」「反省点がなければもっと続いていたと思いますので...」とも。10年前に民主党にいた議員について「ひとりひとりが反省の上に立って、今、立憲民主党の中で次なる政権づくりにあたっていると認識している」と話した。

■「支持率獲得のために暴れまわれば良いのかと...」

 ただ、内閣支持率が低下する中でも、立憲の支持率は大きくは上がらない。泉氏は「そうそう簡単に支持率が反応するものではない。支持率獲得のために暴れまわれば良いのかということで言えば、そうではない」とも話し、地道に「政策的前進」を勝ち取ることが将来的に支持率アップにつながるとした。

「現に、この国会で立憲民主党が与党と様々な点で協議をして、政策的前進を得ることができたので、そういう姿、コツコツ取り組む姿を見ていただく。それが将来的な支持率の向上につながっていくのであって、その時には一気に花開く可能性もあると思う」

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

2022年12月02日 15時18分J-CASTニュース

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12144-2023928/

 泉代表の「反省点がなければもっと続いていたと思いますので...」というのは、全くその通りである。では、民主党は、嫌現在の立憲民主党は、しっかりと反省をして何が割る方のかという今日なことを発表したのであろうか。

そもそも、上記のように「政策を戦わせるべきである」ということは、泉代表が就任時に言っていたにもかかわらず、本国会では相変わらずスキャンダルばかりの内容になっているのはいったいどのような変化なのであろうか。

「民主党の闇」という本の中に書いたが、「批判をしている」というのは、何も批判をできるだけの内容ではない。読者の皆さんの会社の中にもいると思うが、会議などで何かと言いうと、違う見方を示したり、あるいは批判をしたりというような感じで、会議の結論を引っ掻き回す。しかし、ではその人に責任を持たせてやらせてみれば、何もできないというような人物がいる。民主党というのは、まさに政治の中のそのような存在であり、「決して責任を持った政治のできる人々ではない」ということになるのではないか。「批判をすること」「政権に反対をすること」でしか自分の存在感を示すことができないというようなことになってしまっているのである。

「現に、この国会で立憲民主党が与党と様々な点で協議をして、政策的前進を得ることができたので、そういう姿、コツコツ取り組む姿を見ていただく。それが将来的な支持率の向上につながっていくのであって、その時には一気に花開く可能性もあると思う」<上記より抜粋>

さて、このような「政策的前進」を現在の立憲民主党に見ている人がどれくらいいるのであろうか。残念ながら、泉代表も国民の本当の意見が見えていないのではないか。

宇田川源流

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