「宇田川源流」 習近平三期目により権限が高まり独裁色が強まった中国が次に目指すもの
「宇田川源流」 習近平三期目により権限が高まり独裁色が強まった中国が次に目指すもの
10月16日から始まった中国の全国人民代表者会議が22日に閉幕し、そして23日に一中全会が行われた。今回は全人代は非公式で行われ、その中で、習近平の権力と権威を高める決議がされた。同時に、一中全会では、新たな三期目の人事が行われた、その内容は下記に記載したとおりである。
さて、今回は異例ずくめの内容であったと思われる。そもそも話題になった中では、胡錦濤国家主席が途中で退出させられてしまうということになる。その光景がテレビ中継で出てしまったので、隠すこともできない状態になり、その胡錦涛前国家主席の不満な内容がみえてくるということになったのである。
さて、今回も解説の記事が長いので、あまり長く書くことはやめておこうと思うが、しかし、その記事を読んでもらったとにどのようになるのかを考えてみようと思う。実際に、今回の人事も異例ずくめと言ってよい。例えば一昨年の四中全会の時に「ポスト習近平」と言われた陳敏爾も胡春華も、常務委員に入らなかった。このことが意味することは何か。ポスト習近平と言われた人々をすべて排除するということによって、自分の権力を維持するということになったということになる。
人事を見てわかるように、習近平は「各派閥のバランスをとる」ということはしなくなったということになるのではないか。そのことによって、習近平の権力は非常に大きくなったが、同時に、中国国内に不満分子が増えたということにも繋がることになる。
記事にはないが、中央軍事委員会の制服組トップの副主席は、習近平総書記と親子2代の縁がある張又?氏(72)が留任、何衛東氏(65)が新たに選ばれた。何氏は台湾方面を担当する東部戦区の司令官を務めた経験があり、「台湾統一」を視野に入れるとされている。
まさに、このようなことが示すことは何かということを考えなければならない。
習氏、3期目入り正式決定へ 党規約改正で権威確立も
【北京=三塚聖平】北京で16日から開かれていた中国共産党の第20回党大会の閉幕式が22日、始まった。
習近平総書記(国家主席)が権力と権威を確立したことを意味する「二つの確立」の内容を盛り込んだ党規約改正案を採択する見通し。今後5年間の新たな党指導層となる中央委員(約200人)を選出し、習氏の異例の3期目入りが正式に決まる。
現在69歳の習氏が「68歳定年」の慣例を破って長期体制を敷くことは確実な情勢。習氏をトップとする新たな最高指導部メンバーは、23日にも開かれる第20期中央委員会第1回総会(1中総会)で選出。3期目の習指導部が発足することになる。
党の最高規則である党規約改正では、習氏の権威を高めることを狙う。「二つの確立」は、習氏の党の核心としての地位と、習氏の思想の指導的地位を確立したとする政治スローガン。この内容が党規約に入ることで、習氏への忠誠を義務付けることにつながる。
閉幕式では中央委員のほか、中央委員候補、中央規律検査委員会の委員も選出。習氏が大会初日の16日に読み上げ、台湾統一について強い決意などを示した中央委員会活動報告(政治報告)を承認。
23日にも開く1中総会では、最高指導部を形成する政治局常務委員(現7人)と、政治局員(現25人)を選出する。
新たな最高指導部人事を巡っては、李強・上海市党委員会書記(63)ら習氏の側近が新たに加わる可能性が指摘されている。現職で序列2位の李克強首相(67)が完全引退するとの観測も浮上しており、習氏が最高指導部をどこまで側近で固めるかが焦点となっている。
2022年10月22日 10時40分 産経新聞
https://news.livedoor.com/article/detail/23066873/
中国共産党の習新体制、指導部7人の横顔-忠誠心が最大の昇格基準か
新たな政治局常務委員が党内の序列順に姿を現し、習氏が先頭を歩いていた時点で、異例の3期目続投が確認された。
新メンバーの大半は習氏と経歴が重なっており、党大会の閉幕翌日に発表された常務委員の新たな顔ぶれは、習氏の党内掌握がさらに進んだことを示す。
中国共産党の習指導部、異例の3期目発足-李強氏が次期首相濃厚
23日公表された政治局常務委員を序列順に紹介する。
習近平氏(69)
習総書記は異例の3期目入りを果たし、もはや序列1位の政治局常務委員にとどまらない存在だ。3期目続投には68歳定年の慣例を破る必要があったが、習氏はこれを実現。共産党は毛沢東氏以降で最も強力な指導者に自国の将来を託す意思を示した形だ。
習総書記は党内の政治構造を変え、明確な後継候補もおらず、何年にもわたり中国を統治する位置に付けた。
李強氏(63)
上海市トップの党委員会書記として、約2カ月に及ぶ新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)を指揮し、混乱を招いていた李強氏が政治局常務委員に上り詰めた。最大の昇格基準が習氏への忠誠心であることを証明した。李氏は習総書記の浙江省トップ時代に秘書長を務め、5年前の党大会を経て上海市党委書記に就いていた。
上海市トップは朱鎔基元首相だけでなく、習氏も経験したポストで、このポストを経験して政治局常務委入りを逃したのは1987年以降で1人しかいない。李強氏は今年6月、コロナから上海を防衛したとして勝利を宣言。多数の市民の外出を禁じ、散発的な混乱も招いたロックダウンは完全に正しかったと振り返り、「習近平総書記の重要指示」を称賛していた。
予想されるポスト:李克強首相の来年3月退任後、次期首相が濃厚
趙楽際氏(65)
趙楽際氏は党中央規律検査委員会書記として、この5年にわたり習氏の政治的ライバルを追放する反腐敗の取り組みを主導。規律検査委書記の前は党中央組織部長を務め、習総書記の側近を昇格させることに貢献した。北西部の青海省で約30年を過ごした趙氏は出世を重ね、当時中国最年少の省トップに上り詰めた後、5年前の党大会を経て常務委入りした。
予想されるポスト:全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員長
王滬寧氏(67)
権力闘争などが繰り広げられる党内で、王滬寧氏は巧みに指導部内にとどまる数少ない一人だ。復旦大学の法学院長を務めた経験もある王氏は、党内屈指の理論家で、これまで国家主席3人の目玉となるスローガンを考案した。
予想されるポスト:国政助言機関である人民政治協商会議主席
蔡奇氏(66)
蔡奇氏は浙江、福建両省で習氏と共に勤務した経験があり、習総書記の下で急速に出世。一気に政治局員に上り詰め、2017年に北京市党委書記に就いていた。中国初の冬季五輪を北京市トップとして迎え、金メダル数は中国として冬季五輪過去最多となった。蔡氏は現在66歳で、政治局常務委員を務めるのは1期のみとなる可能性がある。
新ポスト:党中央書記処書記
丁薛祥氏(60)
大半の政治局常務委員とは異なり、丁薛祥氏は地方のトップを務めた経験がない。習総書記の国内視察などでは、党中央弁公庁主任として同行する場面が多く、習氏の今年夏の香港訪問時にも姿があった。江蘇省出身で、5年前の党大会で中央候補委員から一気に政治局入りしていた。
予想されるポスト:筆頭副首相
李希氏(66)
香港紙・明報によると、李希氏は習総書記とは1980年代からの知り合い。広東省トップに就く前は遼寧省トップの党委書記を務めていた。5年前の第19回党大会を経て政治局入り。李氏は現在66歳で、政治局常務委員を務めるのは1期限りとなる可能性もある。
新ポスト:党中央規律検査委員会書記
原題:The Seven Men Who Will Lead China Into Xi’s Third Term (1)(抜粋)
2022年10月23日 19:20 JST ブルームバーグ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-23/RK6WCST0AFB401
さて、この人事を見て「習近平の独裁」が出来上がったということになるのではないか。まさにそのことがこの中に見て取れるということになる。習近平は、いままで自分が行ってきた内容を実現するということになるでしょうから、まずは「台湾統一」そして「一帯一路経済圏」そして「アメリカを超える経済と軍隊」ということにつながる。そのことが、日本には大きな影響を与えることになる。
アメリカがどこまで守ってくれるのかということだけではなく、日本の進出している企業がほとんど大きな影響を受けることになり、そのまま中国との取引ができなくなるばかりか、ほとんどが接収されることになるのではないか。そのようになって台湾との間の関係が大きな内容になる。日本の国内は、「中国派」と「台湾派」に別れ、国論が分割する。世界のことなどはわからずに「批判のための批判」をするような馬鹿な論拠が様々に出てくることになるであろうから、日本はいつまでったっても何の結論も出てこなくなってしまうということにあり、そのまま、単純に巻き込まれて何もできないような状況になってしまうのではないか。
そのような最悪亜結論にならないために何をしなければならないか。
これから何回か、ちゅごくのこのこの件に関して書くことになると思う。
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