「宇田川源流」 中国に抗議するデモで暴行事件が起きる「イギリスと中国の関係」

「宇田川源流」 中国に抗議するデモで暴行事件が起きる「イギリスと中国の関係」


 最近、イギリスの動きがなかなか面白くなってきている。日本はなぜかイギリスの情報が少ないというか、国司ア的な動きがどうなっているのかが全く見えていないような報道ばかりで困っている。現在EUでは、中国への依存度を下げるということで、各国が連携をしているし、また、ウクライナ情勢を見ながら対ロシア制裁を強めている。

 ロシアに関して言えば、単純に「サハリン産の天然ガス」ということがあるが、日本はいまだにそこに出資し続けている。しかし、すでにブリティッシュペトロリアムやエクソンモービルといった世界を代表する石油メジャーもサハリン企画からは撤退している状態であり、また、ドイツやイタリアまでもロシアからの天然ガスの購入を見合わせる行動をとっている中で、日本だけが、西村康捻経済産業大臣を中心にいまだにロシアに投資するといっているのであるから、世界から取りに越されているといっても過言ではない。

 そして、そのような世界の動きと全く異なることをしている日本の政府に関する報道は全くされていないということも大きな問題だ。たぶん、世界のエネルギー問題や世界から日本が孤立してしまうかもしれないという問題は、旧統一教会などということよりもはるかに重要なファクトであり、日本人に対する影響は非常に大きい。しかし、そのことが全くできていないということ、または判断がつかないということ自体が内閣としておかしいということになるのである。

 さて、このように報道ということを考えていると日本に「言論の自由」があるのかということになる。そして考えてゆくと「言論の自由」には、一つには一般の国民が声を上げるという「一般国民の言論の自由」と、同時に民主主義の根幹である国民有権者の自由意思を形成するための資料としての「正しい情報」を報道するという「報道の自由と正確・公平性」というおkとがセットになければならないことがわかる。そして、その内容に関して「報道の自由と正確・公平性」はいま日本の中にはなくて「報道の身勝手と無責任」が残ってしまっているということになるのではないか。そしてそのことがよいのかということが大きな問題になる。

 では、この問題をそのまま放置するとどうなるであろうか。

中国に抗議するデモ参加者、領事館に引きずり込まれ暴行受ける 英マンチェスター

 中国共産党大会の開幕に合わせ、英国マンチェスターの中国領事館前でデモを行っていた香港の民主派活動家が16日、中国領事館の敷地内に引きずり込まれ、職員に殴打されるという事件が発生した。活動家の男性は地元警察が介入して助け出された。地元警察は捜査に乗り出した。

 英BBCがネット上に投稿した映像には黒いキャップにポニーテールの男性が、数人の男たちに引きずられ、ゲートから領事館の敷地内に連れ込まれる様子が写っている。抗議デモに参加していたこのボブという名の男性は、地面に倒れたまま5人の男たちから殴る蹴るの暴行を受けた。その後現場にいた地元警察が介入し、男性は解放された。

 グレーター・マンチェスター警察の広報はロイターの取材に対し、当時の状況について調べを進めていると述べた。また現場の警察官が、直ちに事態の収拾にあたったという。

 香港から最近移住してきたというボブさんは事件後BBCの取材に対し、こう訴えた。

   被害者のボブさん

「中国領事館から数人が出てきて、私たちの所持品を破壊した。止めようとしたら引きずり込まれて、殴る蹴るの暴行を受けた。その後、英国警察によって助け出された。

 これは理不尽で、あってはならないことだ。我々には表現の自由があるからだ。これが私たちが抗議に集まった理由だ。

 香港のいわゆる政府は私たちを『凶悪犯』だと言っているが、中国政府の人たちは、今何をした?凶悪犯はどっちだ?私たちは平和的なデモ隊だ。なぜ我々を殴るのか」

 英外務省はコメントの求めに応じなかった。

 英議会外交委員会の責任者を務める、保守党のカーンズ議員は中国大使を呼び出すべきだとツイッターに投稿した。

 マンチェスターの中国領事館は、ロイターのコメント要請に応じていない。中国外務省の王文斌報道官は北京での記者会見で、状況を把握していないと述べた。そのうえで在英中国大使館・領事館は常に英国の法律を遵守していると述べた。

現場にいた関係者によると、ボブさんの顔には切り傷やあざが残り、治療のため病院へ向かったという。

 中国本土で共産党大会の初日を迎えたこの日、領事館の外には横断幕を掲げたデモ参加者が集まっていた。5年に1度の共産党大会で、習近平氏が国家主席として異例の3期目入りすることが確実とみられている。

10/18(火) ロイター

https://news.yahoo.co.jp/articles/cbf56a203daa5909d57325b1ace74f54f74bc4a9

 言論の自由のない国として現在上げられるのは、「ロシア」「中国」「北朝鮮」の三つの国が挙げられる。この国では、政府を批判するという「一般国民の言論の自由」も存在せず、そのことから政府批判をすると逮捕されるということになるし、また、国内においてデモ行進などもできない状態にあるのだ。そして日本の報道機関はそれらの国になぜか遠慮しまたはスポンサーとして迎え入れて、それらの国に有利な報道をしているのである。本来言論の自由を守る立場の人々が、なぜ、これらの報道を規制し言論の自由のない国々を支援する報道をするのか全く理解に苦しむ。目の前のスポンサー料という金銭で、言論の自由という魂を売ったという解釈になるであろう。

 さて、その言論の自由の否定は、そのまま国家の意志でもある。そしてその行動は「人」の行動として「言論の自由がある国」デモ同じことを行ってしまうようになる。もちろん、彼らの感覚が「共産主義」であり国境などというようなことが全くなく、国を否定し、すべての世界が自分たちの身勝手が通ると思っているので、彼らの行動は諸外国でも非難されることが少なくない。

 今回の事件も同じで、イギリスで「反中国共産党デモ」を行ったら、領事館から人が出てきてデモ隊に対して暴行を加えたということである。イギリスは当然に言論の自由があり、なおかつ領事館の外はイギリスの領土であるにもかかわらず、そのイギリス国内で領事館員が、デモ隊に対して暴行を働いたということになるのであるから、これは大きな問題になる。あるいみで、片方で外交官特権がある者の、一方で暴行事件を解決に協力する義務が領事館側にも存在するということになるはずだ。

 「中国領事館から数人が出てきて、私たちの所持品を破壊した。止めようとしたら引きずり込まれて、殴る蹴るの暴行を受けた。その後、英国警察によって助け出された。これは理不尽で、あってはならないことだ。我々には表現の自由があるからだ。これが私たちが抗議に集まった理由だ。香港のいわゆる政府は私たちを『凶悪犯』だと言っているが、中国政府の人たちは、今何をした?凶悪犯はどっちだ?私たちは平和的なデモ隊だ。なぜ我々を殴るのか」<上記より抜粋>

 もちろんデモ隊の表現もかなり誇張表現があるということになるのかもしれない。しかし、少なくとも上記の記事にあるようなBBCの動画に関しては真実であり、領事館内に連れ込まれて暴行されたことは間違いがない。デモを行うと連れ込まれて暴行される。逆に言えば中国の領事館や政府は「暴力で言論を封じることができる」と考えているということになるのではないか。

 まさに、そのようなことが横行しているのが中国なのである。

宇田川源流

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