「宇田川源流」【日本万歳!】 日本にはこのような指導者が高校生を教えているという感動~教育とはこうあるべきではないか~

「宇田川源流」【日本万歳!】 日本にはこのような指導者が高校生を教えているという感動~教育とはこうあるべきではないか~


 毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本のすばらしさや、日本人の海外から、いや日本の国内からも称賛される内容をみて、その内容を皆さんにお伝えし、そしてその内容のすばらしさを分析し、その内容が「個人」に起因しているのではなく、「日本人の多くが当たり前と思ってやっていること」や「日本人ならば誰もが同じ行動をとったであろう」「日本人ならば同じように考えたであろう」という「日本人の国民性」「日本人の習慣」ということが称賛されているのではないかというような気がするのである。そのことをしっかりと考え、そのうえで、皆さん「日本人」が、誇りを持って働いていただけるようにという思いで、本連載を行っている。

さて、今回は、「今働いている」人ではなく「将来大人になる人々」という意味で高校野球のことを「日本万歳!」で扱いたい。

というよりは、私は野球が好きなので、高校野球の優勝旗が白河の関を越えたというような、東北勢の優勝ということもそうであるし、また、「事前の注目選手」というような人があまり騒がれなかったが「全員野球」でやっていたということ、そして何よりも仙台育英高校の選手が皆「楽しそうに野球をやっている」という姿を見て、これこそ「教育」であり、また「スポーツを通して日本人が学ぶこと」ではないかというような気がする。

そしてそのことに関して、仙台育英高校の須江航監督のインタビューが話題になっていることを知り、やはり、「素晴らしい教育が素晴らしい選手を生み、そして素晴らしい未来を作る」ということではないかという気がするのである。

本当は優勝の直後すぐに書きたかったのであるが、「日本万歳!」で書こうと思ったので、あえてこの日まで待ったということである。本当に素晴らしいし、その中身が見えてくるのではないか。

まずは何よりも、仙台育英高校の皆さん、優勝おめでとう!

仙台育英・須江監督名スピーチ「青春は密」 コロナ禍高校生想う言葉が共感と反響 鈴木福「すごく感動した」

 仙台育英(宮城)が投打で圧倒。夏3度目の挑戦で初優勝した。東北勢春夏通算13度目にして、悲願の初制覇となった。試合後、コロナ禍で青春を過ごす高校生たちを思いやった須江航監督の優勝インタビューが大きな反響を呼んでいる。

 東北悲願の初優勝を果たし、涙ながらに言葉を紡いだ須江監督はコロナ禍が始まると同時に入学した3年生ら、ナインの頑張りにも触れた。「入学どころか、おそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて、高校生活は、なんというか、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違うんです。青春ってすごく密なので。でもそういうことは全部ダメだダメだと言われて、活動をしていてもどこかでストップがかかって、どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で、諦めないでやってくれた」とたたえると、何度も涙をぬぐった。

 また、自らのチームだけでなく「全国の高校生のみんなが本当によくやってくれた。下関国際さんも。(センバツ優勝の)大阪桐蔭さんも、目標になるチームがあったから、どんなときでも諦めないで暗い中でも走ってこられた。全ての高校生の努力の賜物。皆さん、ぜひ全国の高校生に拍手してもらいたいと思います」と呼びかけると、球場は大きな拍手に包まれた。

 現役高校生で、俳優の鈴木福は自身のツイッターを更新し、「仙台育英の須江監督のコメントにすごく感動した。青春は密だけど、それを制限されてる中を我慢してくれた全国の高校生に感謝と言ってくれた。みんなで我慢したからこんな素晴らしい優勝が観られたかなと思うと、3年間、我慢してきてよかったなって思えました。みんなありがとう!!」と、つぶやいた。

 SNS上でも反響は大きく「心打たれたし涙が出た」、「青春は密。深い」、「これは名言」と称賛を寄せられている。

2022年8月22日 20時53分 デイリースポーツ

https://news.livedoor.com/article/detail/22719925/

 さて、記事の表題にもあるが「青春は密」という言葉は、本当に深い。本来は「青春」だけではなく、様々な人間関係全体が「密でなければならない」のである。そのことを最もよくわかっている監督が、そのことに気を付けて、それでも、頑張ったということが最もすごい。

「入学どころか、おそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて、高校生活は、なんというか、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違うんです。青春ってすごく密なので。でもそういうことは全部ダメだダメだと言われて、活動をしていてもどこかでストップがかかって、どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で、諦めないでやってくれた」<上記より抜粋>

何回抜粋しても、この言葉はやり足りないのではないか。本当にすごい。この言葉のすごさは、この須江監督が「高校生を肌で感じ、そして愛情をもって高校生の中に入って指導をしている」ということである。まさにその愛情を感じる。現在は「休みがない」とか「ブラック企業」などということを言うが、本当にそれでよいのであろうか。人間と人間が仕事をし、一つの成果を残し、そしてそれが日本一を目指そうというときに、「他と同じことをしていては、他と同じにしかならない」ということが全く見えていないし、全く話にならないのである。つまり、そのようなことを言う人は「全体」や「相手」ではなく「自分の事しか見えていない」ということになるのではないか。須江監督も休みたいときはあったと思う。しかし、高校生の事を考え、そして高校野球全体や全ての高校生の事を考えて、そのうえで、その苦しみを共有し、相手を理解し、そして「やってくれた」という感謝の言葉が胸に刺さるのではないか。

本当の指導者とは、相手の事を考え、相手(選手)が最も活躍できるように考えて指導し、その環境を整える人の事ではないか。目標を示し、その目標のために、参加する人々をそれぞれの特性に応じて、「全員を主役」として役割を与えられる人の事ではないか。そのような人が指導者であれば、選手は楽しそうに野球ができるのであろう。

「全ての高校生の努力の賜物。皆さん、ぜひ全国の高校生に拍手してもらいたいと思います」<上記より抜粋>

この言葉も全て、全体の事、そして高校生の悩みや気持ちを共有しているから出てくる言葉ではないか。本当に素晴らしいし、これをこのように書いていても涙が出てくるほど感動する。

この言葉を聞いて感動した人は、片方で「ブラック」「休みたい」などと言いながら、本当は、この須江巻頭句のような指導者を迎え、休むことも忘れて、自分のすべてを生かして目標に向かって進みたい人なのではないか。そのような心の人が多いから日本は素晴らしいのであろう。たまたま環境が良くなくて腐っている人も、自分の活躍できる場が必ずあると考えることのできる話ではないか。

日本には、このような指導者が藍r、その言葉に感動できる心を持った人がいる。これこそ、本当の日本の底力なのではないか。

宇田川源流

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