「宇田川源流 日本万歳!」 感謝と敬意の心を送るという日本人の習慣の美しさ

「宇田川源流 日本万歳!」 感謝と敬意の心を送るという日本人の習慣の美しさ


 月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。日本人の素晴らしいところを皆さんに紹介し、その日本人の素晴らしいところはどうして表に出てきたのか、そして諸外国の人々からどのように受け取られているのかということをみてみたいと思っている。そのことを通して、日本人というのはなぜ世界の人々から好かれているのか、日本人がなぜニュースにになっているのかということを、しっかりと見てみたいと思う。

 毎週月曜日になると、「ブルーマンデー」などというような言葉がある通り、今週一週間をまた働かなければならないというような感じで、なんとなく気分が変わる。「ハッピーフライデー」とか「花金」などというような言葉とは、真逆のイメージが、月曜日には存在していて、なんとなく自分が自分らしくなく社会の中に埋没したところに戻らなければならない、もっと言えば、「戦いの場に行かなければならない」というようなイメージになってしまっている。

 今このようなことを言うとジェンダーとか難しいことを言う補とが出てくるのかもしれないが、昔は「男は家を出ると7人の敵がいる」などと言われていた時代があった。男は敷居を跨げば七人の敵ありとは、男が社会で活動するときは、いつも多くの競争相手や敵がいて、いろいろと苦労があるというたとえという言葉であるらしい。出典は浄瑠璃「双蝶々曲輪日記」であるとされているが、この辺もあまりよくわからない。「七人の敵」も仏教的な「七難」といわれるものであるというような内容から、実質的に「自分の心」など的があるというようなことを言う人まで様々あり、結局何が正解だかわからないが、現代で言えば、間違いなく「女性の方がもっと多い」など様々な事を言われてしまいそうな言葉である。

 まあ、今回は「男女の差」を言いたいのではなく、自分の家と社会とではそれだけ違うということを言いたいだけであり、まあ、社会的なことを言う良いことわざがないのでこれを使ったが、昔はこのように「男は外に出て働き、女性は家を守る」という概念が強かったのでそのような話になっていたのであろう。特にそれらのことわざの大寿賀武士の世界か仏教の世界の話であったからなおさらそのような言葉が残る背景になっているということになる。

 歴史に目くじら立てて怒っても意味はないのであるが、まあ、そのような言葉を老け季節と思う人もいるようである。さて、まあ話を進めれば、基本的に、社会に出れば様々な「思い通りにならないことも少なくはない」ということであることは間違いがない。そのような中で、様々に頑張っているのが日本人なのではないか。

9・11救助で犠牲出した消防署に 日系人らが千羽鶴寄贈

【ニューヨーク=平田雄介】2001年9月11日の米中枢同時テロから20年となるのを前に、日系人や日本企業で働く従業員ら日本コミュニティーの有志が9日、東部ニューヨーク市の同市消防局(FDNY)の消防署を訪問し、救助活動中に亡くなった隊員の冥福を祈り、感謝と敬意の印として千羽鶴を寄贈した。

 寄贈式には、ニューヨーク日系人会の森脇ゲーリー名誉会長や在ニューヨーク日本総領事館の山野内勘二大使らが出席。山野内氏が「皆さんが払った多大な犠牲を決して忘れません」と挨拶し大使公邸の料理人が作った「お弁当」を差し入れたほか、日系企業で働く従業員らが中心となって作った千羽鶴や折り鶴に関する絵本などが贈られた。

 消防署幹部のリアム・コールマン氏は「時間がたつにつれて、多くの人の記憶が薄れゆく中で、私たちが失った仲間を忘れず、支援してくれることに本当に感謝したい」と話した。

 同時テロの際、ニューヨークでは、ハイジャックされた民間航空機が衝突した世界貿易センター(WTC)ビル2棟が倒壊し、2753人が死亡。うち343人が救助活動に従事したFDNYの消防士だった。

 

2021年9月10日 7時55分 産経新聞

https://news.livedoor.com/article/detail/20843429/

 さて、今回は、日本人の「贈り物」ということに関して考えてみたい。日本人というのは、「心を送る」という習慣がある。「心遣い」とか「心を込める」という言葉があり、それらの話がしっかりと日本人の中に存在する。もちろん他の国の言葉の中にもあると思うが、私の経験と少ない知識の中では、その心という言葉を使う慣用句などが、日本は格段に多いのではないかというように考えているのではないか。

 さて、そのように考えられるのは、日本人が贈り物に使う「千羽鶴」である。外国であっても「思い出の品」などを送ったり「記念品」というものを何か形にするということはそんなに変なことではないし、普通に行われる。また「ボランティア」や「チャリティ」という言葉も外国語の中にはあり、そのような活動はかなり活発に行われ、日本のその活動よりもはるかに広くおこ会われているような気がする。そして日本にも古くからそのような内容は少なくなく、例えば戦国時代に上杉謙信は「感状」といわれる感謝状を送り、それをコレクションすることが上杉家の武将の中ではかなり多いなステータスになっていたし、また、「天皇陛下から下賜いただいた」「将軍から賜った」など、様々なものに対して、そのようなことが存在することは、他の外国と変わらない。

 しかし、千羽鶴とは、そのようなものとは少し質の異なるものではないかと思う。

 もともと千羽鶴とは、「鶴は千年・亀は万年」といわれるように長寿で平和の象徴であるということから、鶴そのものは「瑞兆」つまりよいことを示す鳥とされていた。そして、折り紙そのものは、古代は紙そのものが「貴重品」であるということから、その紙をつかって「瑞兆の鶴」を作ることそのものが、平和や長寿を願うということを意味している。鶴の声は遠くまで届くことから、鶴は天上界に通じる存在とされており、またさらに鶴のつがいは仲が良いことから、夫婦円満のシンボルにもなって、子孫繁栄のシンボルにもつながっているのである。

 さて「紙」というものは、今でこそメモ用紙のように考えられているが、そこに願いなどが形に残るということから「神」にも通じるものとして音が同じになっている。もちろん、人間の最も点に近いところも「髪」になっておりまた、医食同源も「噛み」からきている。その「紙」で「瑞兆」うぃ作ることによって、神様に平和を祈り子孫繁栄や夫婦円満、そしてそのために犠牲になった人の冥福を祈るというような内容になっているのである。

 そこに、戦時中の「千人針」の影響があり「せめて自分たちも思いを込めて、できることをする、というような習慣が千羽鶴の中には込められているのである。祈ること、そしてそのために自分にできることをすること、それが日本人のすばらしさの一つではないのか。

 消防署幹部のリアム・コールマン氏は「時間がたつにつれて、多くの人の記憶が薄れゆく中で、私たちが失った仲間を忘れず、支援してくれることに本当に感謝したい」と話した。<上記より抜粋>

 さて、このようにそのような思いが通じる。何よりも「日本人は歴史がある国でその歴史を記憶にとどめ、そのうえで、将来に役に立てる」ということが、日本人の様々な習慣から明らかになっている。記憶にとどめ、そして神に祈る。これが日本人の姿なのであるが、ただ無力に祈っているのではなく、「自分にできることをする」それが、日本人の力ではないのか。

 日本人のすばらしさは、このようなところにもあったのである。

宇田川源流

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