「宇田川源流」【宇田川大河ドラマ考】 町おこしにおける「大河ドラマ」の役割とは何か
「宇田川源流」【宇田川大河ドラマ考】 町おこしにおける「大河ドラマ」の役割とは何か
毎週水曜日は大河ドラマに関して書いている。本来ならば今年の大河ドラマ「青天を衝け」に関して、その時代背景や史実、またはドラマとして表現を受けた場所などを描いているので会うrが、何しろ今週まで三週間、オリンピックの影響で大河ドラマ「青天を衝け」はお休みであったために、この三週間と、そして、その後のパラリンピックの二週間の休みでは、「宇田川大河ドラマ考」として、大河ドラマやその周辺御事項で考えられることを考えてみようと思っている。
さて、今回は今年の2月まで(延長で)やっていた、大河ドラマ「麒麟がくる」についてである。
さて、大河ドラマというのは、だいたい2年か3年前に決定したという発表があり、その後2年間で準備をして、そして、その後半年前くらいから撮影を開始、対象年の1月第一週か二週から、12月初旬までだいたい44週から48週放送する。1回45分、まあ、初めの音楽と最後に「大河ドラマ紀行」というように、観光案内のようなところが2分あるので、実質43分は1回の放送じかんであり、それを48回で主人公の一生(幼少時代から死ぬまで)を放送するということになっているのである。
さて、その大河ドラマは、当然に、歴史的な偉人の一生をドラマ化するということであり、その人が移動したり、どこかに出張したり、あるいは、転居するなどして、一か所にいるということはなかなか少ないのであり、その舞台は広範囲にわたることになる。当然に大河ドラマの中に、「一生の中のどの部分を焦点に当てるのか」ということが大きな違いが出てくることになり、また「そこをどのように描くのか」ということが非常に大きな内容になる。うまくそこに適合しなければ、一生の中に入っていてもあまり舞台にはならないということになってしまうのである。
さて、その舞台になるかならないか、長く扱われるかどうかということは別にして、大河ドラマというのは、1年間、限定でしかないのである。つまり、その年が終わってしまえば、大河ドラマとしての盛り上がりはなくなってしまう。例えば「麒麟がくる」であれば、2月11日には、すべての大河ドラマ館が閉鎖され、大河ドラマは次の大河ドラマが盛り上がるということになる。NHKからすれば、これからの番組を宣伝するのは当たり前であり、いつまでも昔の番組に頼るわけにはいかないのである。
では、その舞台となった都市はどのようにするのであろうか。
本能寺の変に「?」 福知山市「明智光秀ピクトグラム」に反響「あんたしか真相知らんがな」
東京オリンピック開会式のパフォーマンスが大きな反響を呼び、人気となった「ピクトグラム」。
多くのインターネットユーザーが、多種多様なオリジナルピクトグラムをSNS上で披露している。
2021年7月27日には、福知山市役所(京都府)の公式ツイッターアカウントが、福知山にゆかりの深いある人物を表現したピクトグラムを投稿し、注目を集めた。
その人物とは、戦国武将・明智光秀だ。
公式ツイッターが「明智光秀のピクトグラムを作りました!」と投稿したのは、
「本能寺の変の謎」「教養人」「狙撃の名手」「愛妻家」「良君」「福知山城を築く」
と名付けられた、光秀の特徴や行いを表した6点のピクトグラム。いずれもちょんまげをつけているのがなんとも愛らしいが......気になるのは「本能寺の変の謎」。
大きなハテナを浮かべているが、あなたが起こした謀反では......?
■ちょんまげと家紋で光秀を表現
福知山市役所の投稿には、
「桔梗の家紋付きでかわいい」「これはセンスいいわ」
といった反応や、「本能寺の変の謎」のピクトグラムに対して
「いや、あんたしか真相知らんがな」「謎で小首傾げてるのすき」
といったコメントがツイッター上で寄せられ、話題となっている。
このユニークなピクトグラムはどのようにして誕生したのか。Jタウンネット記者は8月4日、福知山市役所を取材し、このピクトグラムを制作した秘書広報課シティプロモーション係の西邑(にしむら)梢さんに話を聞いた。
7月23日、東京五輪の開会式をテレビで見たという西邑さん。
「ピクトグラムのパフォーマンスを見て、これを明智光秀で出来たら面白いんじゃないかと思い、26日に上司にその旨を伝えました。するとすぐにOKが出たので制作をはじめ、27日に公開しました」
制作はピクトグラムのフリー素材を組み合わせて行った。すべての図にデザインされている花は、描かれているのが「光秀」であると示すためのものだ。
「制作中、ちょんまげだけでは光秀を表現できず、明智家の家紋である桔梗紋をつけました。それで光秀と分かるようになったかと思うのでその点がこだわりですね」(西邑さん)
なお桔梗は、福知山の「市の花」にもなっている。
■続編制作も検討中
6つの中で西邑さんが特に気に入っているのは、やはり「本能寺の変の謎」。
「本能寺の変にはとても多くの説があり、様々な謎があるので、作りました。最初はそこに深い意味はなかったのですが、ツイッター上で色々なツッコみが寄せられたのを面白く拝見させていただいたので、ぜひいろんな捉え方をしてもらえればと思います」
自身が作成したピクトグラムが注目を集めたことについては、
「こんなに(反響が)くるとは思っていなかったので、すごく嬉しいです。私は市内や市外の方に福知山市の魅力を知ってもらいたい、との思いを持って市役所で働きはじめたのでこのピクトグラムをきっかけにそれが少しでも叶っていればいいなと思います」
と語る。福知山市役所は、明智光秀のピクトグラムを希望者に無料で提供しており、すでに何件か要望があったとのこと。
また、現在続編の制作も検討中。西邑さんは
「SNS上や市役所内など、色々な方のアイデアを取り入れながら制作していきたいと考えています」
としていた。
2021年08月07日 11時00分 Jタウンネット
https://news.nifty.com/article/item/neta/12150-1187652/
大河ドラマの効果というのは、当然に、「大河ドラマによって得られる効果」ということになる。経済効果は何百億円など、様々な金額が言われるようになる。もちろん、経済効果というのは計算の方法によって様々な内容があるのだが、それでもなんとなく似たような数字が並ぶことになる。
しかし、それはあくまでも1年間限定の経済効果でしかなく、大河ドラマが終わってしまえば、その大河ドラマの経済効果を翌年まで引き延ばしてもらえるような状況にはならないということになる。では「大河ドラマ効果」とは何か。
大河ドラマの効果は下記のようになる。
? 決定までの大河ドラマ化運動による地域活性化(地域連携など)
? 決定後、大河ドラマ関連開発や観光地整備、観光関連産業投資
? ドラマ期間の観光客増大
? ドラマ告知などによる地名や地域名称の頒布
? ドラマに出てくる名産品などの知名度アップ
? NHKの他の番組や民放番組による関連番組による宣伝効果
と、実はこれしかない。番組終了後などは何のフォローもないので、この効果をどのようにしっかりと使うかということ、またそれを長続きさせて後につなぐかということを計画しておかなければならない。逆に、大河ドラマに課題に期待したり、過大評価をしては、結局何のために大河ドラマを誘致したのかわからなくなってしまうので、大河ドラマが無くても地域興しができるが、大河ドラマがあった方が楽に全国に知名度が広がり、なおかつ、多くの効果を得ることができるというように考えるべきである。
逆に言えば、大河ドラマの効果を限定的に考え、そして、大河ドラマに頼らずに独自に町おこしなどを行い、そこに大河ドラマが入って来る(援助してくれる)というような感覚を持たなければならないのではないか。
その意味では「福知山市」の今回の内容はなかなか面白い。
「ピクトグラムのパフォーマンスを見て、これを明智光秀で出来たら面白いんじゃないかと思い、26日に上司にその旨を伝えました。するとすぐにOKが出たので制作をはじめ、27日に公開しました」<上記より抜粋>
まさに、このようなことが重要である。「今何が多くの人に受け入れられているのか」ということを知り、それを「歴史」という題材を使ってパロディで出してゆく。そのようにして「歴史」という物を「わかりやすく」伝えることが最も重要ではないか。その「わかりやすさ」は様々な手法をもって行うということが重要なのである。
今度の大河ドラマ誘致においても、「自分の町の観光や産業の育成」の「一部」をNHKがやってくれているというような感覚になることが最も良いのではないか。
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