「宇田川源流」<現代陰謀説> イギリスとロシアの対立関係と中国とそこにおける護衛艦の動き

「宇田川源流」<現代陰謀説> イギリスとロシアの対立関係と中国とそこにおける護衛艦の動き


 金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。まあ、陰謀論というような話をしていても、空想の話ばかりなのであまり面白いものではない。世の中には、そのような奇想天外な話が好きな人もいるので、何とも言いようがないのであるが、本当にそのような説を信じているなどという人がいると、さすがに大丈夫かと思ってしまう。

 さて、本当なのかということを考えているものの中には、アメリカのUFO目撃情報、それもアメリカ軍の映像付き144件である。この中で、1件以外はすべて未確認であるという。もちろん未確認であること自体は、それほど大きな問題ではない。

何かの実験中などもあれば、何か別な要因などもあるので、何とも言いようがない。しかし、その中に一つくらいは宇宙人がいてもまた、宇宙からのドローンがいてもおかしくはないのではないか。このアメリカ軍のデータを出してきたUFO、未確認飛行物体に関しては、しっかりと情報が入ってから改めてここで、行いたいと思っているのである。

 さて、それ以外のニュースに関して言えば、それなりに様々な話が出てくることになる。日本のニュースにおいては、ほとんど解説などが無かったり、または事実関係しか書いてないようなものを、すべて自分の中で消化し、そしてそれまでの内容や流れを考えて、その事実関係にある違和感をしっかりと見てゆかなければならない。間違いないく「紛争」には「原因」がある。その原因をどのように解消するかによって、その内容をどのように解決するのかということが出てくるのであるが、それは歴史やどこまで遡るか、そして、その根拠は何かということの争いになる。

 さて、今回のニュースもそのような話になる。


英艦艇に「警告射撃」とロシア=英側は全面否定

 【モスクワ時事】インタファクス通信によると、ロシア国防省は23日、英海軍の駆逐艦が黒海で領海を「侵犯」したとして、国境警備艇と爆撃機が警告射撃と航路への爆撃を行ったと発表した。一方、英国防省はツイッターで「駆逐艦に向けた警告射撃は行われていない」とロシア側の発表を全面否定した。

 現場はロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア半島沖。英国防省は「英海軍艦艇は国際法に基づきウクライナ領海を通過している」と説明した。 【時事通信社】

2021年06月23日 22時46分 時事通信


 そもそも、イギリスとロシアの対立は、「歴史」に関係する。

もともとロシアが勃興しフランスのナポレオンなどを打ち破るが、それでもヨーロッパからすれば「北方の新興勢力」であり、ヨーロッパからは嫌われた存在である。ロシアからすれば、北方なので南下政策を行うことを考え、トルコと戦い、またクリミア半島を奪い取って(中世のクリミア戦争の話)になっていた。その後旧ソ連のように社会主義国家になり、その後90年代にゴルバチョフ書記長によってロシアに戻ったのである。

 さて21世紀になり、プーチン政権になって、トルコのエルドアン大統領と同盟をくみ、地中化を闊歩し、2014年のクリミア半島奪取によって海軍力を強化した。

 一方の英国のボリス・ジョンソン政権によるBrexit後の「グローバル・ブリテン」=「21世紀版の大英帝国復活」という戦略構想については、極東への大規模な空母部隊(空母「クイーン・エリザベス」が中心)の派遣に続き、ウクライナ領クリミア半島沖への英駆逐艦「ディフェンダー」の突入などでかなり「本気度」が見え始めている。

 これに加え、英国とは対EU問題も含めて比較的良好な関係にあるトルコ側の南欧、北アフリカ、中東、中央アジア方面での影響力拡大により、フランス等の欧州大陸諸国のみならず、ロシアや中国が神経質にならざるを得ないような動きも出てきており地政学的には第一次大戦前までの情勢と似てきている。

 このような状態が見えないのか、アメリカのバイデン政権は、中国と対立するだけではなく、ロシアとも対立する。もちろんバイデンの息子ハンター君のウクライナでの様々な悪行の事があり、それをばらされる関係があるから、個人的には対立せざるを得ないのであるが、残念ながらそれはあくまでも個人の事でありアメリカという国家や世界情勢を考えての事ではない。

 その中で、イギリスの護衛艦の話に戻る。もちろん、これは戦略的に行っている。ある意味でアメリカの行っている「航行の自由作戦」であるが、しかし、台湾海峡と決定的に違うのは、クリミア半島周辺が海峡ではないということである。つまり「領海を通過して他の所に行くことができない場所」であり、その意味でイギリスはアメリカよりもリスクを犯した内容をやったということにある。

 当然に、ロシアは警告射撃を行うが、イギリスはそれを認めれば、クリミア半島がロシア領であると認めることになり、一方、認めなければ護衛艦が危険にさらされる。イギリスは認めないということを行った。これに対してロシアは砲撃を行った。これは、中国と有効条約の延長を行ったことによって、ロシアはヨーロッパ経営に専念できるということを意味している。

 この世界情勢をしっかり読まないと、この話は見えないのである。

宇田川源流

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