「宇田川源流} 6月になったのでそろそろオリンピックについて考えてみよう

「宇田川源流} 6月になったのでそろそろオリンピックについて考えてみよう


 東京オリンピックについて、様々な意見が出ている。もちろん私自身にも個人的な意見があるので、その内容に関して一応まとめておくことにしたい。

 まず、大原則として私は「コロナウイルス」とは全く関係なく、オリンピックが東京で行われることについてはあまり好ましいとは思っていない。もちろん、これは誘致する前の段階での意見である。現在になって、オリンピックを反対したり、何が何でもやらせないというような感じは全くない。ただ個人的に、東京が人ごみになり、なおかつ交通機関や首都高速などが渋滞することに関して、個人的に余る嬉しいと思っていないし、また、昭和のオリンピックの時のように、そのことによって経済効果を望めるような気もしないのである。もちろん、国の名誉とか、そういった内容に関しては光栄であると思うし、また、様々な協議に関して日本でリアルタイムに見ることができるというのは嬉しいことであるが、実際に私のようにそのオリンピックの入場券を持っていない(購入の申し込みもしなかったのだが)人にとっては、テレビで観戦するつもりなので、何とも言いようがないのである。

 一方、東京オリンピックに関して「やると決まった以上は行うべき」と思っている。そもそも「コロナウイルスに負ける」ということはあまり面白い状況ではない。よって、現在「コロナが蔓延しているから東京オリンピックを中止すべき」という意見に関しては、全く納得できない。そもそも、そのようなことを言うのであれば、別段身に行かなければよいし、居酒屋や外食店の営業停止などに関して一歳文句を言わないどころか、いまだにラッシュ電車になっているような公共交通機関や、会社、デパートなどもすべてなくせばよいのである。片方でプロ野球のセパ交流戦を行い、サッカーの試合を観戦し、一方でオリンピックに関しては中止するなどということは、そもそも現状において全く通らない。ロックダウン中であるならばまだわかるが、ロックダウンも何もしていない日本において、またプロ野球が球場によっては観客を入れて行い、映画館が自粛していることに抗議している人が、オリンピックを中止せよといっていることには、あまりにも矛盾を感じるものである。

 はっきり言うが、「東京が混雑する」というような、個人的な内容よりも、「日本国が論理的に適合しない国民である」と他国に思われるほうが、マイナスが大きいのではないか。

IOCバッハ会長 東京五輪へ「ラストスパートの準備」

 IOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長は、東京オリンピックについて「ラストスパートの準備を進めている」と述べ、改めて開催する方針を強調しました。

 「私たちはラストスパートの準備を進めています」(IOC バッハ会長)

 バッハ会長は25日、オンラインで開かれた国際競技連盟フォーラムにメッセージを寄せ、改めて東京オリンピック開催への意欲を示しました。その上で「選手や全参加者、日本の人々の安心と安全を最優先とする方針は変わらない」と述べています。

 また、これまでに開催された国際大会について「大きなスポーツイベントが安全に開催できることを証明していて、東京オリンピックへの自信を与えてくれた」と指摘。「70%以上の選手や関係者がワクチンを打つことになっている」と安全性を強調しました。(26日01:29)

2021年05月26日 04時05分 TBS

https://news.nifty.com/article/world/worldall/12198-1084272/

代々木公園に五輪パブリックビューイング 「密になるのになぜ」

 東京オリンピック・パラリンピック期間中、東京都が渋谷区の都立代々木公園などで実施を予定しているライブサイトやパブリックビューイング(PV)に、都民や感染症の専門家などから疑問の声が出ている。多くの集客が予想され、新型コロナウイルスの感染拡大につながりかねないためだ。

 代々木公園のライブサイト予定地は園の中央部、木に囲まれた約3万5000平方メートルのエリア。計画では520インチの大型ビジョンを設置し、競技の中継などを行う。当初1600人としていた観覧席の定員は、感染対策のため710人に変更した。酒類は提供しないものの、飲食エリアも設置される。周囲をフェンスで囲い、事前予約した人だけが入れるようにして混雑を避けるという。

 工事は6月1日から始まり、10月に撤去されるまでエリア内の一般利用は制限される。公園をよく利用するという目黒区の会社員の男性(38)は「一部とはいえ、憩いの場の公園が長期間、特定のイベントのために利用できないのは納得できない。なぜ人が密になるものを作るのか」と語り、都の対応は矛盾していると指摘した。

 都と大会組織委員会が主催するライブサイトは都内2カ所に加え、福島県など東日本大震災の被災3県、熊本地震で被害を受けた熊本県に6カ所を設置する。都は他にPV会場を都内4カ所に独自に開設する。都によると全体の事業費は約50億円。新型コロナの感染は収まっていないが、「大会の感動を共有できる重要な機会」として、現時点で開催予定に変更はない。

 これに対し、専門家や政府側からは懸念が相次いでいる。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は26日の衆院厚生労働委員会で「人流(人の流れ)が増えることが懸念される。感染リスクの増大を、関係者はしっかり考えていただきたい」。田村憲久厚生労働相も27日の参院厚労委で「自宅でしっかり応援いただくようなオリンピックにしなければならない」と語った。

 それでもイベントを進めるのはなぜか。都の担当者は「大会は開催されるという方針で動いている。今から工事を始めないと、五輪開会に間に合わない」と説明。さらに「競技を国民が一緒に応援することは重要で、その思いは変わっていない」と意義を強調する。

 28日の記者会見で、一連の懸念の声に対する見解を問われた小池百合子知事は「コロナ対策をしっかりと進めていく」と答え、明言を避けた。一方で、組織委の武藤敏郎事務総長は27日「(大会会場の観客数が)無観客になれば、PVはおかしいという議論は当然あると思うし、私もその考え方に近い。まだ結論は出ていない」と述べ、慎重に検討する考えを示している。【斎川瞳、黒川晋史】

2021年05月29日 17時01分 毎日新聞

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12159-0529m040139/

 さて、オリンピックに関しては、まず東京オリンピックを承知した時点では、コロナウイルスのことなどは全く見えていないということになる。そのうえで、そもそも「コロナウイルスが世界に蔓延し、パンデミックを起こした」ということの責任は、どこにあるのであろうか。現在、イギリスやアメリカは、中国の武漢の研究所における発生(故意・過失を含む)に関して、再調査を求めるようにしている。

 私個人としては、コロナウイルスの発生に関しては、武漢の研究所の管理責任ということと、その後の武漢市における封じ込めの不徹底さ、そして、その後のWHOテドロス事務局長の「危険度は高くない」として中国の春節をそのまま許し世界各国にウイルスをばらまいたことによるものである。現在、WHOのいうことを誰も効かなくなってしまったり信用しなくなったというような現象は、すべてこの問題によって起きているのではないか。

 そのような状況なのに、いまだにコロナウイルスの問題の責任は全くとるつもりはないようである。では「コロナウイルスでオリンピックが中止された」場合の責任というのはどのようになっているのであろうか。日本のマスコミに関しては、そのような責任をすべて今の日本の政府に求め「コロナ対策がうまくできていないからだ」というような話になる。このような態度こそ、「オリンピックの政治利用」という、最も恥ずべき行為なのであり、そのようなことに与している意見を言うつもりはないのである。

 また、今オリンピックを注視すれば、喜ぶのは中国である。単純に「日本は克服できなかったコロナウイルスを克服してオリンピックを開催した」というような政治利用を行うことになるのであろう。はっきり言うがそのような中国の陰謀に与するような話をすること自体がおかしな話ではないか。

 もう一つ言うのであれば、オリンピックの中止権限はIOCである。オリンピックというのはIOCと東京都が契約して行うものである。よって「日本国政府」ではないし、日本国政府が介入して中止勧告をすれば、それは「オリンピックへの政治介入」ということになる。はっきり言って日本は恥ずかしい国ということになろう。では東京都が「できない」と判断するのかといえば、その東京都に対して外食産業の営業再開を陳情し、映画館の営業を再開するとしている。その状況で、東京都がオリンピックだけを注視するというようなことをするとは思えない。もしも反対を言うのであれば、東京都とIOCに行うべきであり、その原因がコロナウイルスであるとするならば、WHOに勧告を出すように圧力をかけるべきであって、その辺を間違ってはならない。せいぜい中国に対して責任を持たせるというような動きをするべきである。コロナパンデミックのことを棚に上げて、その対策とオリンピックだけ語ることの愚を避けるべきであろう。

 そのうえで、さすがにパブリックビューイングはやりすぎではないか。オリンピックに関しては、政治の方もおかしいし反対派もおかしい。何だか論理的にうまくゆかない。そのように考えて、あまり議論に入りたくないと思っているのである。

宇田川源流

「毎日同じニュースばかり…」「正しい情報はどうやって探すのか」「情報の分析方法を知りたい」と思ったことはありませんか? 本ブログでは法科卒で元国会新聞社副編集長、作家・ジャーナリストの宇田川敬介が国内外の要人、政治家から著名人まで、ありとあらゆる人脈からの世界情勢、すなわち「確実な情報」から分析し、「情報の正しい読み方」を解説します。 正しい判断をするために、正しい情報を見極めたい方は必読です!

0コメント

  • 1000 / 1000