「宇田川源流」 「おおかみ少年」がたくさんいるコロナ対策が二兎を追う者は一兎をも得ずという状態

「宇田川源流」 「おおかみ少年」がたくさんいるコロナ対策が二兎を追う者は一兎をも得ずという状態


 日本のコロナウイルス対策はどうなっているのかという問い合わせをいただくことがある。だいたいの場合は政府に不満があるという感じでいわれることが多いので、何とも言いようがないし、そのような話をする場合は、だいたい「よくない」と決めつけてしまっていることが少なくないのであり、それ以上の話を続ける気も起らないことが少なくない。

 まあ、実際にワクチンの入手などに関しては、他の先進国に比べて遅れていることは間違いがないし、また、「経済対策」と「防疫・感染防止対策」とがうまく連携できていないことは間違いがない状況なのである。

 そのために、経済にテコ入れすれば、感染者が増え、すぐに医師会が非常事態だと騒ぎだす。一方で、緊急事態宣言をすれば、今度は、経済がすぐに悲鳴を上げるという状態になってしまっている。このような状況ではまさに「いたちごっこ」というような感覚でしかものが見えていない。その繰り返しが多くなれば政治に不信感が出てくる。

 とはいえ、今の日本国憲法には「緊急事態条項」は存在しない。そのために、「居住の自由」「営業の自由」「移動の自由」などを法律で制限することはできない。今回のコロナウイルスに関して言えば、自由主義の国々・民主主義の国々で爆発的な感染を招き、社会主義や共産主義において、感染を防ぎ、経済復興が早い傾向があるが、それは、政府が人権を無視し、協力に「人間もろとも」封じ込めを行ってしまっているからに過ぎない。つまり「自由がない国」がはやく復航するというような状況になっている。

 本来は、軍隊などが出て緊急事態条項を適用し、コロナウイルスの封じ込めを行うということになるのであろうが、残念ながらそのようにはなっていないのである。

1都3県またぐ往来自粛など要請 4知事会議で共同メッセージ

 新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」が適用されている東京都の小池百合子知事は16日の定例記者会見で、首都圏で1日に300万人が移動していると指摘して「(医療など生活に不可欠な)エッセンシャルワーカーなど、どうしても出勤が必要な方以外は東京に来ないでください」と呼び掛けた。

 小池氏は、大阪府などで変異株が広がっていることを踏まえて「関西圏の流れを見ていて、それは予防的にすべきだ。人流(人の流れ)を抑えることが何よりも重要と考えて、強いけれども必要なメッセージだ」と語った。

 一方、16日に重点措置の追加適用が決まった埼玉、千葉、神奈川3県の知事と小池氏は同日、テレビ会議を開き、都県境をまたぐ移動は生活に必要な場合に限ることなどを住民に求める共同メッセージをまとめた。飲食店でのカラオケ利用や路上飲みの自粛なども要請した。

 埼玉県の大野元裕知事は「変異株の急速な伸びは深刻で懸念せざるを得ない。先手先手の対応が必要」と強調。千葉県の熊谷俊人知事は「(対象5市が含まれる地域は)病床に余裕はなく、感染拡大で極めて厳しい状況になる」、神奈川県の黒岩祐治知事は「重点措置で大きな(感染の)立ち上がりを抑えることができる」と語った。【黒川晋史、竹内麻子】

2021年04月16日 21時19分 毎日新聞

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12159-0416m040377/

 さて、皆さんは「オオカミ少年」という話を知っているであろうか。「狼が来たぞ」といって多くの大人が大騒ぎするのを楽しんでいた少年が、徐々にそのウソがばれてしまい、最後には本当に狼が来た時には、誰もが動かなくなってしまって、羊がほとんど食べられてしまったというような話だ。

 まあ、正直に申し上げて、現在の東京都小池知事や大阪の吉村知事は、少なくとも都民や大阪府民から見て「オオカミ少年」に写っているということはよくわかる。実際に都知事が呼びかかても医師会の会長が呼びかけても国民がそれになびくことはない。何度か書いているが、実際に「感染率70%、重症化率は感染者の30%、致死率が感染者の2%~4%」でしかないという状況では、単純に「あおっている」というだけで、実際に何が大きな問題になっているのか、あまりそのような認識が国民のコンセンサスになっていないということになっているのではないか。

 このように考えれば、今の日本の政府の行っていることはあまり効率が良いようになっているものではない。そもそも強制力が使えない状況でありなあがら、その強制力が使えない状態で、「お願い」ベースで行い、なおかつ、そのお願いベースで結果が出ない状況が続いているということになる。

 一方で、起立性が高く「真面目」な人は、その政府の「煽り」に影響されてしまい、そのことから将来に失望してしまう。単純に自殺者が多くなってきてるということになっているのである。

 「遊んでいる人」には「オオカミ少年」となってしまい、またそうではないひとには必要以上に失望を与えてしまっているということになる。まさに、内をしているのかわからない状況人なってきている。まあ、ここにきて小池都知事は「東京に来るな」といい始める始末。まあ、何をしているのかよくわからないということになる。

 そろそろ「このような状況を根本的に変える」必要があり、憲法に緊急事態条項を言えるなどの話をしてはいかがであろうか。同時に、都道府県知事にもう少し「権限」と同時に「責任」も持たせてみてはいかがであろうか。今のように「要請は都道府県が行い責任は国」などということでは話にならない。医師会も同じで、そもそも「重症者病床」は増えているのか、ここ一年間で看護師などはどれくらい増えているのか、そのへんの数字もしっかりとしなければならないのではないか。マスコミがそのような質問をしないので、いつでも「国に依存した会見」しかできない状況になるのである。

 根本的に変えることができなければ、何もできない。

宇田川源流

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