「宇田川源流」 そういえば最近官房長官の記者会見風景を見なくなったという声が聞かれる加藤官房長官の存在感

「宇田川源流」 そういえば最近官房長官の記者会見風景を見なくなったという声が聞かれる加藤官房長官の存在感


 最近の政治報道というか、まあゴシップに関するような週刊誌の中で話題になっているのは、ほとんどが「菅」と「二階」である。もちろん、菅とは菅義偉首相であり、二階とは二階俊博自民党幹事長の事であろう。ところで、安倍内閣の時、つまり昨年の8月末までの間、菅氏は、官房長官ではあったが、その時も二階幹事長であったことは変わりがない。しかし、何故今になって「菅・二階」というような言われ方をしているのであろうか。

単純に、今の若い政治記者はよくわからないが、ベテランの記者になってくれば、派閥やその人の出自、人脈などを網羅しているし、またその政治家の背景、場合によっては家族構成などまで見ている。政治家本人の性格や主義主張ばかりではなく、その家族の性格、愛人の性格や好みまで知っている場合がある。今でこそ「愛人」などというと、すぐにスキャンダルになってしまうが、昔のベテランの記者は、「愛人」がいると思えば、その愛人に気に入られるようになって(もちろん怪しい関係ではない)その人からネタを仕入れるということが普通に行われていた。スキャンダルを書いてしまえば、1回の紙面であるが、ネタは永久にもらい続けることができる。そのように考えれば、政治家が愛人を作ってもらって、その愛人に店を持たせてくれるのが最も取材としてやりやすいといえた。

まあそれだけ今の若い政治記者は全く能力もないし、また、そのように時間をかけて信用を築き上げるというような根気もない。このように書くと、今の政治記者は数年で移動させられてしまうとか働き方改革とか、わけのわからない言い訳をする。まあ、移動されたって、人間関係がなくなるわけではないし、また、そもそも店に行くのに「働き方」も何もない。人間関係や人脈を作るのが「仕事」と思っているようではジャーナリストなどはできるはずがない。

そのようにして見ていれば、安倍内閣と、菅内閣で何が変わったのか。そrヘア「官房長官と官邸内部の人事」が変わったのである。それも「性格」も「能力」も「家族的背景」も全てである。

「安倍に菅あり、菅に菅なし」 加藤官房長官という“失敗人事”

 菅義偉首相から不可解な失言が飛び出したのは1月13日の記者会見だった。「国民皆保険。多くの皆さんがその診察を受けられる今の仕組みを続ける中で、コロナがあって、そうしたことも含めてもう一度検証していく必要がある。それによって必要であれば、そこは改正する」

 国民皆保険制度の見直しに踏み込んだような発言はネットで即炎上。翌14日、加藤勝信官房長官(65)は「制度の根幹を守る中でどう考えるのか。よく検討していきたいとおっしゃられた」とボスの火消しに追われた。だが普段、官房長官としての存在感がないともっぱらだ。

 旧姓は室崎。祖父は島根県議会議長を務め、“参院のドン”青木幹雄元官房長官と親しかった。父親は日野自動車の副社長を務めるなど経済界で活躍。東大から大蔵省へと進んだ勝信氏は加藤六月元農相に秘書官として仕え、その後、長女と婚約。だが破談となったため次女と結婚し、加藤家に婿入りした。政治部記者は「そうまでして政治の道に執着した割に、今も官僚臭さが抜けない」と嘆く。

差し入れに見えた加藤氏の政治センス

 政治家らしからぬ逸話は枚挙に暇がない。第二次安倍政権発足時に官房副長官に就いた際、当時の安倍晋三首相や菅官房長官から「お金を使って若手議員らと飲みに行って人脈を広げろ」と助言されたが腰は重かった。厚労相だった2018年の通常国会直後には所属する竹下派のライバル、茂木敏充経済再生相(当時)が、派の実力者だった吉田博美・党参院幹事長(同)に法案成立のお礼に、大量のあんパンを持参。吉田氏が「加藤さんは何も持って来なかった。総理になれないな」と笑っていると、近くにいた加藤氏は頭をかいて謝罪。その後、銀座で高級アイスを大量に買い、慌てて差し入れた様に茂木氏との政治センスの違いを周囲は感じ取った。若手議員との勉強会では「この項目に、なぜ金額が入っていないんだ」と財務省主計官のような指摘を連発する。

「菅氏は、2012年の安倍氏の再登板の際に汗をかいた加藤氏を信頼していたのだが、官房長官抜擢は失敗だった。批判の盾にもなれず調整能力もない」(政治部デスク)。政界では「安倍に菅あり、菅に菅なし」と言われるが、まさに加藤氏の力量不足を指摘している。

 加藤氏のネット上でのあだ名は「ライス加藤」。厚労相時代、質問をはぐらかす様子を、「朝ご飯を食べたか」という質問に「(パンは食べたが)ご飯は食べていない」と答える「ご飯論法」に例えられたのがきっかけだ。内閣支持率が下げ止まらぬ中、「ライス加藤」のままでは通常国会を乗り切れまい。菅氏とともに加藤氏も正念場を迎えている。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年1月28日号)

2021年1月22日 6時0分 文春オンライン

https://news.livedoor.com/article/detail/19572609/

 官房長官の加藤勝信氏は、一時、総理候補などとマスコミが騒いだ人物である。しかし、本気でそのようなことを書いていたのか、はなはだ疑問である。残念ながら、現在の官房長官の仕事ぶりを見ていたら、そのような能力がないことは明らかであろう。その当時、「加藤勝信が総理候補」などと書いた人々の名前や、週刊誌や新聞を覚えておくと、読者の皆さんは良いのではないか。まさに、文集に上記のように書かれるような人を総理候補として書いていたのである。まあ、それほどの「見識」や「政治的な先見性」しかないということにあろう。

もともと大蔵「花の54年組(昭和54年大蔵省入省)」といわれ、動機はみな出世している。しかし、加藤氏(当時は室崎、加藤六月氏の娘と結婚して加藤姓となる)は、農水大臣であった加藤六月氏の秘書官になり、その後娘と結婚して秘書となる。そして政治界に入るのである。しかし、その後も選挙が決して強いわけではなく、また、加藤六月氏が最後自民党ではなく政治生命を終えていることなどから、なかなか主流になれないでいたということになる。

さて、そのような加藤氏が注目を浴びたのは、安倍内閣になってからの事、安倍首相の盟友であるというだけ絵ではなく「政界のゴットマザー」といわれた安倍晋三の母洋子と、加藤六月の義母睦子との仲の良さから「政界婆コンビ」(古参の政治ジャーナリストがそのように呼称している。なお、小泉純一郎の姉信子を入れて政界三婆トリオという人もいる)の力によるものが多い。女性というのはなかなか強力である。女性同士ということで、政治家の事務所の女性事務員を誘って会食などを行い、政治家の秘密を握って様々に動かすということになる。安倍首相の時の政治、特に内閣の人事などにもかなり大きな影響力があり、そのことから「影の組閣者」などといわれたこともある。残念ながら今の若い政治記者にはそのようなことも取材の中には出てこなかったのか、あるいは各胆力がなかったのか。

さて、そのような関係から、加藤康子(加藤勝信義理姉・もともとは彼女と結婚する予定であったが、振られてしまったので妹の周子と結婚する)が内閣参与になるなど様々な「家族ぐるみ」のことが起きているのである。

さて、菅氏はそのような「一族での総合力」と「女性の情報網」を獲ろうと思って官房長官に抜擢したのかもしれないが、残念ながら、本来「本人に実力があれば家族が出てくるはずがない」野である。もちろん、多くの人に助けてもらうのが政治家の本分であり、そのことから、一族が協力するのはありがたいこと。夫婦で「家庭内野党」などといっているよりははるかに良いのであるが、残念ながら官房長官の記者会見などは、一族の力は発揮できない。そのことから、「少なくとも適材適所」ではなかったということになるのではないか。

まあ、そのようなことを見る目がなかったのも菅氏の先見性が掛けているのか、あるいは二階氏がそのようなことを全く見えていなかったか、どちらかなのかもしれない。

宇田川源流

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