「宇田川源流」<現代陰謀説> 暗号解読という最も高度なスパイ行為が簡単に行われているスイスのメーカーの機械

「宇田川源流」<現代陰謀説> 暗号解読という最も高度なスパイ行為が簡単に行われているスイスのメーカーの機械



 金曜日は現代陰謀説をお届けしている。実際に、陰謀というのはどのようになっているのか、また、世の中で言われている陰謀論というのは、いかに単純な結果論が語られているのか、本当の情報の世界というのはどのようになっているのか。そのようなことを感じていただきたいと思っている。

さて、「陰謀」の世界と同時に「情報」の世界を解説している。そもそも陰謀論ということの中には、当然に「その陰謀を成功させるための要因」というものがある。一つは「金銭上の優位性」である。とにかく陰謀には金がかかる。何しろ表からは隠れて物事を行わなければならない。当然に、普通の自分の生活とは別に、隠れながらの生活というものがもう一つ必要になってくる。単純に生活が二つになるのであるから二重の生活の経費が必要であるし、また、それ以外にも様々な経費が必要になる。また工作を行うには何らかの武器や道具も必要になる。それらに関しても必要になるし、一つの情報を扱うにしても、入手・裏取り・分析というように、三つの班が必要になる。そしてその班の運営費からその情報などを分析するための知識が必要になってくるということになる。当然に、そのような教育を受けている人をスカウトするか、あるいは育てるということになるのであるから、その教育費やスカウト費もかなりの額になることになろう。

このように見ればわかるように「人材」も必要であるし、また何よりの「情報」そして「組織力」が必要になる。自分たちが陰謀を仕掛けているということは、当然に、相手も仕掛けているということを意味s知恵るのであるから、それを見破る監視チームもいる。そのように考えれば、様々な物資が必要になる。

それだけの手間暇とコストをかけても、やらなければならないことをするのである。当然にそのためも情報は様々に入れなければならないし、また、情報を常に更新してゆかなければならないのである。それだけ「陰謀」には「情報」が必要になるということになる。

CIAと独情報機関、別のスイス暗号機器メーカーもスパイ活動に利用か

【11月30日 AFP】スイスの暗号機器メーカーを米中央情報局(CIA)とドイツの情報機関が秘密裏に所有して各国政府の極秘通信内容を収集していたとされる問題で、別のスイス企業も米独のスパイ活動に利用されていたとする調査報道番組が放送され、スイス政界を揺るがしている。

 スイスでは今年2月、暗号機器メーカーのクリプト(Crypto)を米独情報機関が共謀して利用し、長年にわたって改変した暗号機器を各国政府に販売して極秘通信の内容を抜き取っていたことが明らかになっており、2社目の疑惑浮上に議員らは怒りをあらわにしている。

 新たな疑惑は25日、スイス公共放送のドイツ語局SRFが報じた。調査報道番組「ルントシャウ(Rundschau)」によれば、クリプトより小規模な暗号機器メーカー、オムニセック(Omnisec)も同様に利用され、改変した暗号機器を外国政府や軍に販売していたという。

 オムニセックは、暗号機器を製造していたスイスのグレタグ(Gretag)から1987年に分離した企業で、2年前に操業を停止するまで音声やファックス、データの暗号化装置を世界各国の政府機関に販売していた。

 社会民主党のセドリック・ウェルムート(Cedric Wermuth)共同代表は26日夜、「中立国をうたうスイスで、なぜこのようなことが起き得るのか」とSRFに疑問を呈し、議会による調査を求めた。

 自由民主党のハンスペーター・ポルトマン(Hans-Peter Portman)議員も、「スイス国内でもスパイ活動が行われているかもしれない。そういう疑念を生じさせる疑惑だ」とSRFに述べ、懸念を表明した。(c)AFP

2020年11月30日 AFP

https://www.afpbb.com/articles/-/3318710

 その情報に関して、当然に、最新の機器が必要になる。もちろん、例えば、アメリカの情報をアメリカで入手するとは限らない。どの国にもアメリカの情報ならば存在するわけであり、その情報をいれることこそ、もっとも重要である。例えば、アメリカの情報を中国で入手するということは、当然に、「アメリカの情報を得る」ということだけではなく、「中国がアメリカをどこまで調べているか」ということと、「中国がアメリカの情報をどのように解釈しているか」ということの二つの別な情報も得られることになるのである。その意味では「情報の中心地」だけではなく「その敵対的勢力」や「周辺国」からの情報が必要になることも少なくなく、そのように情報を得ることがある。

当然にその情報というものは、「第三国の情報機器」や「敵対的勢力の言語」で入れられるものであり、そのような話がなければ、なかなかうまくゆくようなものではないのである。

さて、そのようなことが見えてくるのは上記のニュースである。

スイスの暗号機器メーカーを米中央情報局(CIA)とドイツの情報機関が秘密裏に所有して各国政府の極秘通信内容を収集していた<上記より抜粋>

まあ、ある意味で言えば、当たり前のことである。スイスというのは、単純にアルプスのある観光都市ではなく、スイス銀行などが存在する金融の大国であり同時に永世中立国としてどの国とも一定の距離を置いているということになる。つまり、「金持ちで、なおかつどこの国とも付き合っている」ということになり、当然に「様々な国の秘密資産や政治情報が存在する国」である。まずはスイスという国がそういう国であるというように考えるところから始まる。その国の政治家というのは、当然に「どの国との政治とも一定に距離をおく」ということになる。逆の立場になれば「スイスを取り込もう」と思ったときには「スイスの政治家個人を責める(買収する)」ということになるのである。

つまり、スイスの政治家の動きを追っていれば、当然に、各国の情報や各国の政治の動き、そして金の動きが見えるということになる。もちろん個人の動きなどはどうでもよく、国家が大きな金を必要としているという情報、単純に言えば、「核兵器などの大規模開発の資金」ということが最も大きな情報の入手項目になるということになる。

社会民主党のセドリック・ウェルムート(Cedric Wermuth)共同代表は26日夜、「中立国をうたうスイスで、なぜこのようなことが起き得るのか」とSRFに疑問を呈し、議会による調査を求めた。<上記より抜粋>

ある意味で、永世中立国であるからこそ、そのような情報が必要になり、そこに民間企業が存在するということは、当然い「商業上の買収」は存在する。ドイツとアメリカはそれを遠慮なく行ったということにしかならないのではないか。

ある意味で「中立国」であるということが、もっとも大きな油断を生んだのかもしれない。

宇田川源流

「毎日同じニュースばかり…」「正しい情報はどうやって探すのか」「情報の分析方法を知りたい」と思ったことはありませんか? 本ブログでは法科卒で元国会新聞社副編集長、作家・ジャーナリストの宇田川敬介が国内外の要人、政治家から著名人まで、ありとあらゆる人脈からの世界情勢、すなわち「確実な情報」から分析し、「情報の正しい読み方」を解説します。 正しい判断をするために、正しい情報を見極めたい方は必読です!

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