「宇田川源流 日本万歳!」 歴史的なものを大事にする日本人は「庶民文化」もそのまま残して現代の楽しみに使う

「宇田川源流 日本万歳!」 歴史的なものを大事にする日本人は「庶民文化」もそのまま残して現代の楽しみに使う


 月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。毎週、日本人が自身で気が付かない、「当たり前」の中から、日本人のすばらしさを見つけ出し、そして日本人の本当の姿や日本人の優れたところを見つけてゆくということである。そのことを通して、日本人はなぜ世界から尊敬されているのか、また日本人のすばらしさとは何かということを誇りに思い、そして同じ日本人であるということを実感しながら、一週間今週も働いてゆこう、そうやって日本人が働くことによって国を豊かにしてゆこうということを企画している。

月曜日に行っているのは、この記事を読んで一週間頑張っていただこうということなのであるが、今日は「勤労感謝の日」で祝日である。11月23日は、もともと新嘗祭であり、一年間の労働の結晶である今年のコメを食べて、稲の神様と同化し、今年の豊穣を神々に感謝して、来年の五穀豊穣を祈るという儀式の日である。

日本人の多くが農業ではなくなってしまった現在になり、「農業」とか「稲」というような関連性のあるものではなくなってしまって「勤労感謝の日」といういうように、日本人の働く多くの人々がゆっくりする日であるというような感じいなるのであるが、一方で、現在は、多くの家庭が共働きになってしまって、勤労感謝の日といっても「感謝される側」の人ばかりになってしまっているのではないか。それだけ日本人は勤勉であり、日本人のまじめさを物語るものであるのかもしれないが、しかし、日本人はそのような中でも基本的には働くということにあまり抵抗を感じない民族ではないのか。

その日本人は「働く人を癒すために働く人」という人々がいる。働く人々といえども、その人々の余暇があり、その余暇に思いっきり遊ぶことによって、次の日の働く「やる気」が出てくるというものであろう。もちろんその「余暇」も時代によって変わってきている。昔は、男性が働くことが多かったので、女性がもてなすところが余暇の中心でった。江戸時代から昭和33年までの「遊郭」とはそういったところではなかったか。


京都遊郭跡に“日本初”の旅館開業 「妓楼」に泊まってタイムスリップ満喫

 令和の時代に入り昭和に建てられた建築物が次々と姿を消している。かつての妓楼(ぎろう=女郎屋、遊女屋)も年月を重ねるごとに取り壊しが進んでいる。

 そんな中、妓楼を残すために尽力しているのが中国出身の政倉莉佳さんだ。京阪本線の橋本駅近くを流れる大谷川に沿うようにして並ぶ「橋本遊郭跡」(京都・八幡市)に残されていた元妓楼の物件を購入し、旅館「橋本の香」を開業。同時にマッサージ店「漢方エステ 古民家サロン」も営んでいる。

 政倉さんは中国・青島から33年前に来日。「元オーナーは、旦那さんがもう亡くなってて、老人ホームに入ったので使わなくなってしまいました。『ホームには、こういうもの持っていけないから』ということでしたね。泊まれる部屋は16あって30人泊まれます。中国人の従業員と米国人の旦那がマッサージを担当しています」と語る。

 日本国内には、妓楼建築を宿泊可能な施設にしているところはいくつかあるが、旅館とマッサージを一緒にやっているところはないようだ。

 今でも橋本駅前にあるのが検番を兼ねていた歌舞練場だ。明治43年に京阪本線が開業すると、電車で来る客が増えた。昭和33年の売春防止法施行前には75軒の妓楼が並び、252人の遊女がいた。遊郭跡のある本通りを歩いているとタイムスリップしてしまったかのように感じられる。

「リフォーム代が2000万円くらいかかり、1年がかりで改装しました。ボロボロで畳に足を乗せると踏み抜くほどでした。畳は99枚買いました。私は歴史的な文化やこのような古い建物に大変興味があり、こういった街並みは残さなければいけないと思っています。壊したらもうおしまいですよね。最近、3軒先にある建物も買いました。旦那もこういう建物が好きなんです」

「橋本の香」は1人1泊3500円、2人だと5000円。「漢方エステ」でのマッサージや火療は1時間2800円から。見学撮影も可能で500円だという。

2020年11月18日 11時36分 東スポWeb

https://news.livedoor.com/article/detail/19240579/


 遊郭というのは、現在ではほとんど残っていない。実際に時代劇などでそのシーンが出ることが少なくないが、それでも最近その描写は青少年の育成関連であまり多くなくなってしまった。実際に、昭和33年3月31日までに遊びに行った人は、まだ記憶にあるのかもしれないが、それでも子供が行く場所ではないので戦前生まれの人ばかりかもしれない。

私などは、歴史小説の執筆において吉原などの遊郭の描写をするときには、そのイメージを膨らませるのにかなり苦労することが少なくないのである。現在の風俗店街とも異なるし、何しろ当時はネオンサインなどは全くない。すべてアナログ、すべて人が行って、その中でしっかりと秩序だった内容で物事ができていたのであるから、なかなか素晴らしいものである。

現在の価値観からすれば、女性が体を売る売春は犯罪であり、また、犯罪とされなくても、なぜか「恥ずかしい職業」というようになってしまっている。しかし、一方で世界の職業の中で最も古い職業は「スパイ」と「売春」といわれており、いわゆるハニートラップは、最も古い職業を二つかけ合わせたものに過ぎない。

もっとも古い職業というのは、「人間の生理現象や欲望に直接関係がある」ということであり、また「どんな時代でも時代に関係なく、また洋の東西を問わず、すべての人間にとって必要かつ金銭を払ってでも(または物々交換など価値のあるものを払っても)欲しいもの」ということになる。それだから人類最古であり、また多少その手続きは変わっていても、売るものは全く変わらないということになり、現在も同じように商売になっているということになる。

当然に日本にも各地にあり、また、遊郭ではなくても野外で「夜鷹」があり、また「湯女」や「飯盛り女」など様々なところに女性が出てきて、っその女性が活躍していたのである。

妓楼を残すために尽力しているのが中国出身の政倉莉佳さんだ。京阪本線の橋本駅近くを流れる大谷川に沿うようにして並ぶ「橋本遊郭跡」(京都・八幡市)に残されていた元妓楼の物件を購入し、旅館「橋本の香」を開業。同時にマッサージ店「漢方エステ 古民家サロン」も営んでいる。<上記より抜粋>

日本の遊郭において、その遊郭の建物のすばらしさは「日本人のおもてなしの心」がその中に含まれていたのではないか。入口に花を飾り、また、玄関から奥が見えないようにするなど、様々な工夫がなされていたのではないかという気がしてならない。

現在のホテルもそうであるが、それ以上に昔ながらの工夫がされており、座敷の中を快適に、そして外の世界とは違う空間を作り出していた。今回は中国出身の方が保存しているということであるが、日本人の中にも様々な人が昔の建物を残す工夫をしている。

実際に韓国などでは「古い建物のは捨ててしまう」というような感覚になり、韓国において古い民家などはほとんど残っていない。中国は古い建物が残してあるが、「古い建物に上から豪華な装飾をしてしまって、侘び寂びというような感覚が全くない」というような感じの中、昔の趣のまま残しているという日本の「古いものを大事にする文化」というものは、やはり様々な国の人に尊重されているのではないか。

古いものを大事にするからこそ「古いものから学ぶことができる」だけではなく「古いものが現在まで長期間生き残るための知恵」ももらえることになるのである。日本人はただ古いものがよいというような感覚であるかもしれないが、そのような「古いものから学ぶ姿勢」が「歴史は繰り替えす」という考え方の根底になり、日本人は「温故知新」として新たなものを生み出しているのではないか。

その意味で日本人の中には、まだまだ残しておかなければならない有形無形のものが少なくないのではないか。それは国宝渡河文化財ではなく、我々の生活の中にも「知恵」として残されているような気がするのである。

日本人は本当に素晴らしい。

宇田川源流

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