「宇田川源流」【土曜日のエロ】 ベトナムという性の話をあまりしない文化の中での性教育のあり方は日本でも見習うことが多いのではないか?

「宇田川源流」【土曜日のエロ】 ベトナムという性の話をあまりしない文化の中での性教育のあり方は日本でも見習うことが多いのではないか?


 土曜日になった。今週もまたエロの話をしよう。

その前に今週は、台湾の李登輝元総統が亡くなった。まずは、心よりお悔やみ申し上げる。今から7年前であったか、BS11の番組の企画で李登輝元総統と対談を行った。もちろんその前に打ち合わせなどを行っているので、4~5回お話を伺っている。その時の李登輝元総統の話は、面白い中にも勉強になるような話が多かった。いや、正確に言えば日本の話である。その日本の話の中において、日本人が知らない日本、当時の台湾の人々が憧れる日本ということに関して、日本を再発見するような話が多かったのが印象的である。

この李登輝総統の話に関しては、別途来週どこかでお話ししたいが、しかし、そのような話だけではなく、やはり李登輝元総統のような人物がいなくなったのは、日本の再発見というだけではなく、現在の南シナ海、東シナ海をめぐる様々な情勢に大きく影響することになることは間違いがない。

ある意味で、アジアにおける大きな「基礎石」がなくなってしまった状況において、台湾の国内情勢がどのように変化するのか、また、その国内情勢に応じてた入来共産党がどのように動くのかということは、注目しなければならないことではないかと思う。

そのことによって、当然に東南アジアなども様々な影響を受けることになる台湾・日本・朝鮮半島・そして東南アジア各国において「中国共産党的なもの」というのはどのように考えなければならないのか。そして、それに対抗するためにはどうしたらよいのか。

その辺のことが今後の大きな形になるのではないか。

そのように考えて「東南アジア」に目を向けると、なんとなくエロ的な話題も山ほど入ってくるものである。

実際に、ベトナムというのは、二昔前くらいは(さすがに現在とは言えない)性的な内容がかなりさまざまな問題が出てくる場所であったと思う。


コンドームから性的同意まで…ベトナムで広がる性教育

【7月25日 AFP】20歳のフオンさん(仮名)は、2年間で2回の妊娠中絶手術を経験した。親や教師から性交渉について教えてもらう機会はなく、フオンさんの友人らも何も知らなかった。

「妊娠したと分かった時は怖かった…。セーフセックス(安全なセックス)について知っていたら、私たちはこの罠に陥ることはなかったと思う」とフオンさんは言う。

 しかし、これはフオンさんだけの問題ではない。専門家によると、ベトナムでは家庭や学校で性についての教育が行われておらず、その結果、まるで避妊手段の一つであるかのように中絶手術に頼る若者もいるという。

 ベトナムの現代の若者が持つ性に対する価値観は、容易にアクセスできる出会い系アプリやコンドーム、経口妊娠中絶薬と共に、社会主義国の保守的な壁を軽々と越えてしまった。

 ただ、性との向き合い方が変わる一方で、世代間ギャップにより若者は性に関する知識や支援を大人から受けることができずにいる。

 ベトナムでは性交渉について話すことが「あまり歓迎されない」──そう話すのは、性交渉や性自認についての議論に不慣れな同国で、時代遅れの考え方を変えようと活動するリン・ホアン(Linh Hoang)さん(23)だ。

 リンさんは、大人がセーフセックスについて話したがらず、そして「社会が性教育とどのように向き合うべきかが分かっていない」と指摘する。そして、自身も13歳のころの生物学の授業で、教師が性交渉に一言も触れずに生殖について説明しようとしていた経験があると話した。

 リンさんは20代前半の友人ら3人と共に、性教育に取り組むスタートアップ「WeGrow Edu」をハノイで立ち上げ、市内にある約20校の活動に関わっている。WeGrow Eduが担当する授業では、コンドームの使い方からジェンダーといった少々複雑なトピックまで若者にとって大切な情報や知識を提供している。

 健康教育プログラム「We Are Grown Up」をスタートさせ、同じく性教育の活動に当たっているという医師グエン・バン・コン(Nguyen Van Cong)さん(33)らは、これまで数千人の若者たちにセーフセックスと避妊についての情報を提供しているという。AFPの取材でグエンさんは、こうした活動を通じて、中絶手術が避妊手段の一つと見なされてしまうような、この国の「憂慮すべき傾向」と闘っているのだと話した。(c)AFP

2020年7月25日 AFP

https://www.afpbb.com/articles/-/3291359


 今から15年くらい前の話。私がベトナムに行った時に、タクシーに乗った。タクシーといっても三輪車のバイクで基本的には一人しか乗れない。当時の通訳が「男の人は一人一台にしてくれ」というので、てっきりバイクの機会の話かと思ったら、そうではない。ホテルの手前のトタン屋根の場所に入り、そこにいる女の子を選べという。つまり「女性のデリバリー付きタクシー」であったということである。実際に、免許のあるタクシーであったが、そのようなサービス付きのタクシーは初めての経験であった。

さて、その時に、その女性と別れて翌日、キオスクで水を買った。もちろん飲み水である。「兄さん」店主は、日本語が上手であった。「一緒に私の妻を二時間買わないか」というのである。「妻を売る」という、まあ、時代劇かロマンポルノくらいでしか見ないシチュエーションを自分が体験するとは思っていなかった。まさかである。「さすがに妻はねえ」というと「いとこの娘がいるから」というのである。さすがに笑って断った。

そのような国においての「性教育」の記事である。なかなか興味深い。

日本においても「性教育」ということに関してはかなり問題が大きい。そもそも教育関係者の多くは、「青少年育成」ということを主張しながら、そのような内容を「見せない」というような話になっている。それどころか「ジェンダーハラスメント」「セクシャルハラスメント」などといって、正直女性の話をすることもできなくなってきているのが現在の日本である。ましてや性的な話などをしていればすぐに訴えられてしまう状況ではないか。この「土曜日のエロ」もなかなか危険な状態なのかもしれない。

その必要以上に「隠す」という行為は、本来知るべきことを知らないばかりか、性行為などの正しい知識を得られる機会を失わせることになる。そのことは、今日の先生などの指導者にまでわいせつ事件が蔓延しているという、社会的な病巣として表れているのではないか。本来であれば「しっかりと教える」ということが重要である。もちろん「エロ」ということは「興味本位」ということになるが、一方で、「性教育」は「必要な内容を必要な状況で知る」ということになるのであるから、その内容を教育者が妨げてはいけないのである。

そのように考えてベトナムを見てみる。実際に上記の私のエピソードは「エロ」は発展しているということになるが、一方で、「性教育」の実態はよくわからない。そもそもキオスクの親父が「いとこの娘がいるから」などということを言うこと自体、そのいとこの娘はしっかりとした知識があるのか非常に不明だ。私が行っていたころのベトナムであれば、または、中国などもそうであるが、「経験的に性の知識を持っている」ということになるが、教育的な知識として持っているかはかなり難しいのである。

大人がセーフセックスについて話したがらず、そして「社会が性教育とどのように向き合うべきかが分かっていない」と指摘する。そして、自身も13歳のころの生物学の授業で、教師が性交渉に一言も触れずに生殖について説明しようとしていた経験があると話した。<上記より抜粋>

まさに「逃げる」という行為で教育が成立すると思ってる人が日本にもベトナムにも多いのではないか。教育とは戦いである。性教育もやはり戦わなければならないのではないか。

宇田川源流

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