「宇田川源流」【今週は米中関係特集】 WHOは中国の操り人形なのか?という国際機関不信と、それならばアメリカは早くWHOに代わる国際組織を作るべきであるという提言

「宇田川源流」【今週は米中関係特集】 WHOは中国の操り人形なのか?という国際機関不信と、それならばアメリカは早くWHOに代わる国際組織を作るべきであるという提言


 今年8月31日から、「先進七カ国首脳会議(G7)」が開催される。一方、9月14日からは今のところまだ中止にはなっていないので、何とも言えないが、「欧州中国サミット」がやはり開催される。

双方の会議に出るのはドイツ・フランス・イタリア。EUということになる。イギリスはかなり微妙な立場であるが、たぶん欧州中国サミットには招待されないのではないか。

さて、このG7サミットはもともと6月に行われるものが、コロナウイルスの影響で9月に延期された。しかし、その内容では遅いとアメリカが8月31日開催を打診してきたものである。

ある意味で「前倒し開催」である。当然にそれは9月14日の欧州中国サミットの影響であるのと同時に、現在の中国の覇権主義があまりにもおかしな方向に行っていること、そして、対中国の共同声明を行うということを9月のうちに行い、国連総会などにもその内容を反映させるということに他ならないのではないか。

もともと参加国に韓国、オーストラリア、ロシア、インドも加える意向であり、それは対中国の対抗策として言われているものである。そしてその内容を確立したのちに、11月の大統領選挙につなげるということになる。

その中国は、WHOの買収を行っていることは間違いない。世界からのテドロス事務局長に対する批判がなくなり、最近ではWHOの発言などに誰も反応しなくなってしまった。

「悪名は無名に勝る」とは政治用語であるが、実際に、コロナウイルスという世界的なパンデミックの時に、WHOの事務局長が話題にならないというのは、なかなか興味深いところではないか。すでに「悪名よりも劣る無名」という状況になってきたテドロス事務局長に対し、中国もあまり大きなことは言わなくなり、WHOはこのコロナウイルスから完全に孤立してしまったような感じになる。

今回久しぶりにWHOが出てきたので、そのことを話題にしようと思う。


米国務長官、WHOが「英国人の死」招いた コロナ対応めぐり非難

【AFP=時事】英国の首都ロンドンを訪れたマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官が英議員らに対し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)における世界保健機関(WHO)の対応が「英国人の死」につながったと発言していたことが分かった。英メディアが22日、伝えた。

 英紙タイムズ(Times)とデーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)によると、ポンペオ氏は21日、議員らとの私的な会合の場で、WHOは「政治的な」組織に成り果てたと発言。テドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長と、同氏の事務局長就任を手助けした中国との間で結ばれた取り決めによって、WHOの決定は左右されていると主張した。

 ポンペオ氏の英国訪問は、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相とドミニク・ラーブ(Dominic Raab)外相と主に中国について協議するためであったが、ポンペオ氏は午前中に催された私的な集まりで、複数の保守党議員とも面会していた。

 WHO側は「個人攻撃と根拠のない主張」は受け付けないとしている。

 デーリー・テレグラフによると、WHOの報道官は21日、「WHOは各国に対し、悲劇的な人命の損失と苦しみの原因となっているパンデミックへの対応に注力し続けるよう要請する」と述べたという。

 米国は今月、WHOは中国に支配されているとして脱退する意向を発表した。

【翻訳編集】AFPBB News

2020年7月22日 21時25分 AFPBB News

https://news.livedoor.com/article/detail/18616973/


WHO事務局長が米主張を一蹴

 世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長は、2017年の事務局長選出当時、中国と取り引きがあったとする米国の主張を一蹴した。

 ロイター通信によると、テドロス事務局長は23日(現地時間)スイス・ジュネーブのWHO本部で開かれたリモート会見で「マイク・ポンペオ米国国務長官の発言は事実ではなく、受け入れられないもので、何の根拠もない」と語った。

 また「パンデミックを長期化しないように」と警告した。

 米国のブルームバーグ通信によると、ポンペオ長官は去る21日にロンドンの非公開会議に参席して「テドロス事務局長は選出当時、中国と取り引きがあったという確実な情報がある」と英国議員たちに語っていた。

 また「中国がWHOを事実上 買収した」とし「これにより英国市民たちが死亡した」と非難していた。

 アフリカ初のWHO事務局長であるデドロス氏は、米国とヨーロッパの国々から、中国の顔色をうかがって適時に新型コロナウイルス感染症に対応できなかったため、事態が大きくなったという批判を受けてきた。

 またドナルド・トランプ米国大統領は、WHOが中国の“操り人形”となっているとして、WHOとの関係を断つと宣言している状態である。

2020年07月24日 09時01分 WoW!Korea

https://news.nifty.com/article/world/korea/12211-738377/


 まあ、アメリカの主張はある意味で正しく、またある意味で証拠がないものの、多くの人がそう思っているというような内容になっている。

マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官が英議員らに対し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)における世界保健機関(WHO)の対応が「英国人の死」につながったと発言していた<上記より抜粋>

まさに、このことは誰もが思っていることであり、日本のマスコミではテドロス事務局長の画像がほとんど流れなくなってしまったし、また、町の中でもテドロス事務局長の写真が出れば、その発言をすべて無視してしまうということになりつつある。中にはいいことも言っているのであろうが、人間の印象というのは非常に恐ろしいものであり、民主党政権と同じようにWHOという組織そのものが全く信用がないというような状況になってしまっているのである。

ポンペオ長官は去る21日にロンドンの非公開会議に参席して「テドロス事務局長は選出当時、中国と取り引きがあったという確実な情報がある」と英国議員たちに語っていた。また「中国がWHOを事実上 買収した」とし「これにより英国市民たちが死亡した」と非難していた。<上記より抜粋>

テドロス事務局長は23日(現地時間)スイス・ジュネーブのWHO本部で開かれたリモート会見で「マイク・ポンペオ米国国務長官の発言は事実ではなく、受け入れられないもので、何の根拠もない」と語った。<上記より抜粋>

さて、この論争。まあ不毛ではあるが一応言っておくと、テドロス事務局長は「中国からの影響はない」という悪魔の証明を求めても意味がない。では、「なぜ中国に寄った主張を行ったのか」という根拠を科学的にすべて証明すればよいのである。

例えば、なぜこのコロナウイルスに関して武漢のウイルスであるとはしなかったのか、また、なぜ中国が情報を開示しなかったことに関して、WHOは非難しなかったのか、なぜ1月25日(中国の春節)の前に、中国の封鎖を行わなかったのか。これらの疑惑にすべて答えればよいのであり、そのことによって判断すればよい。合理的な理由がなく、印象論だけでそのようなことを行っていたとなれば、当然に、疑われても仕方がないということになる。

そのような「追及ショー」を一度WHO主催で開催すればよいだけのことであり、それに耐えられるだけのものではない。ついでに、それらで不正が見つかった場合は、事前にそのことを暴露しなかった人はすべて投獄するとでもしておけばよいのである。それくらいのことをしなければWHOは信用を失ったままであろう。

日本の民主党政権も、また、WHOも「失敗した」だけではなく「そのことを反省し、また自浄作用で処分しなかった」ということが最大の問題であり、そのことは民主党政権のように、何年も悪い印象が残ることになる。アメリカはそのことを見ていて、ある意味で「新たな組織を立ち上げる」ということが必要になってきているとわかっているのではないか。

そろそろ日本も「旗色」を鮮明にする時が来たのではないか。いつまでも「裏で買収するような人々とともに過ごすこと」は、日中関係だけではなく、中国を嫌いWHOを信用できない世界中の人々と日本の関係を悪化させることになると思われる。そのような手遅れにならないうちに決断すべきであろう。

宇田川源流

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