「宇田川源流」【お盆特有のエロ】 至極のエロ話(5)強引に悪魔の子を産まされた話
「宇田川源流」【お盆特有のエロ】 至極のエロ話(5)強引に悪魔の子を産まされた話
お盆休みももう少しということになってきた。ちょうど台風なども日本に来て、一気に夏休み気分を消し去ったところではないか。実はこの文章を書いているのは、今日より一週間くらい前。実際に、私自身もお盆休みがほしいので、事前に書き溜めておいたものを現在出している。もちろん、このエロ話に関しては、事前に収取したものであり、聞いたものであるから、それ以前の話だ。思い出話などを語られた中では、もっと前の話かもしれない。だからあまりタイムリーな話ではなくても何とかなるのが、この連載なのである。そのような感じで今日も「両方の意味できわどい話」をして見ようと思う。
「私、実は子供を授かったことがあるんです」
睦子(仮名)は、既に五十代の女性である。彼女は今まで結婚経験はない。そんなにブスでもなければ性格が悪いわけでもない。ただ、学生時代に大病をして、子供を欲しくても産めない身体になっていた。何人か、彼女と付き合った男性がいたが、やはり時代も時代であり、子供が埋めない身体であるとわかると、男性の方から、去ってゆくことが少なくなかった。初めのうちは睦子もそれを悲しんだり、男性を追いかけたりしていたが、しかし、そのうち男性に関しえてはあきらめるようになっていた。
中には、ひどい男がいて、子供ができないといううことを知っていて、「遊びのため」に睦子に近寄ってくる男もいた。睦子はそれでもその男に尽くした。遊びであっても、誰かに支えてほしかったのである。しかし、そのような男は、必ず新しい、若い女を作っていなくなってしまった。
「子供ができない身体だから、あきらめるしかなかったんです。今ならばそうではなかったかもしれません。でも、昔はね。そういう時代だったし、それに文句を言ってはいけない時代だったんです。」
達也という男に振られたとき。。いや、達也自身は睦子に非常にやさしくしてくれたし、子供が埋めない身体であっても、結婚をしてくれるといっていた。しかし、達也の両親や小姑が出てきて、子供が埋めない女なんて、と罵りそして、半分暴力事件になるような形で、引き離しに来たのである。睦子はそれで自ら身を引いた。達也の父という人はそれでも何か誠意があったのか、数百万円於金を手切れ金として置いてゆこうとしたが、それをもらうとかえって不憫になると思い、それも郵送で送り返してしまった。
「死のうと思ったんです。どうせ子供ができなければ、このまま何人の男性と付き合ってもだめだし。だいたい、子供を産めないってことは、自分が何かを残しても仕方がないってことじゃないですか」
睦子は、何を思ったか、小さい頃、睦子の生まれ故郷にあった山の中で死のうと、山の中に入って行った。昔付き合った男とともにハイキングに来たことがある。そのハイキングの時に、この奥で遭難して死んだ親子がいると聞いた。山の中で死ねば、あまり誰にも迷惑は掛からないし、それに、もうこのまま一人でいられると思った
「それが人間っていざ死ぬとなると、なかなか大変なんですよね」
山の中をどれくらいさまよったであろうか。初めはハイキングコースであるから平日であるとしても、多くの観光客がいた。しかし、一つ目の山の山頂を過ぎると、ぐっと人の数が減り、そして、もっと山の奥に入ると、ほとんど誰もいなくなった。睦子はそこで一人座り込んだが、しかし、日が暮れてもなかなか死ねない。仕方がないので、近くを彷徨っていて見つけた洞窟の中に入って夜を明かすことになった。
「おひとりかな」
洞窟の中から声がする。
「すみません、間違えました」
睦子は洞窟を出ようとすると、中から声がした。
「いや、いいんだよ。子供ができないで悩んでいるようだね」
ふと、自分のことを知っているのではないかと思い、それでも、懐中電灯などを全く喪ていなかった睦子は、そのまま、暗闇の中で目を凝らすしかなかった。もともと都会で暮らしていた睦子は、洞窟の中、その上外は山の森である。まったく光の無いところでは目が利くはずがなかった。
「何故知っているの」
「ふふふふふ」
不気味に思ったが、他に行く当てもなく、洞窟の入り口の方に移動した。そこに、何か小さい子供のような不思議な生きものが洞窟の中から出てきたのである。
「あなたは」
影しか見えない。しかし、身長で言えば120センチくらい。顔は見えなかったが、何か非常に臭い生ごみの匂いがし、尻尾の生えた醜い生き物が出てきた。
「ふふふふふ」
子供のような体からは信じられないような力で睦子を押し倒すと、そのまま睦子の服を乱暴に剥ぎ取りそして、覆いかぶさってきた。遊び目当てで付き合っていた男なども少なくなかったので、睦子にしてみればそのような乱暴な扱いには何か慣れてしまっていた。「どうせ死ぬんだ」そう思っていた睦子は、されるがまま、特に抵抗もせず、そのまま醜悪な生き物のなすがままに体を預けていた。全裸にされた身体をその醜悪な生き物は何度も何度も犯し、そして、また洞窟の中に帰っていった。
「これでお前は死ねないよ」
最後に、洞窟の中からそう声が聞こえた事を、遠い悲願の事のように聞きながら、睦子は深い眠りについた。翌朝、目が覚めると、いつのまにか睦子は自分の部屋のベッドに寝ていた。山に入った装備はそのままであった。そして心なしかお腹が大きくなっていた。
「死ねなかったし、そのまま家になぜか戻されていたから、そのまま会社に行ったんですよ。変でしょ。あたし」
普通に会社に行っていたのであるが、何故か一か月後、自分の気持ちを止めることができず、そのままあの山おなかの洞窟に入って行った。まだ昼である。
「ふふふふふ。来たね」
あの醜悪な生き物が出てきた。たぶん、悪魔というものが実在するとすれば、このような格好なのであろう。その生き物は、また睦子を洞窟の中の方に引き入れると、そのまま睦夫を押し倒し、下着をはぎ取って、足を広げさせた。睦子には経験がないが、出産をするときの女性の姿勢を取らされていた。よく見ると、その生き物の子供のような二回りくらい小さな生き物が出てきて、そして睦子を、やはり人間の力とは思えないような力で押さえつけた。その姿勢になると、見る見るうちにお腹が大きくなり、そして陣痛と思われる身体が張り裂けそうな痛みが走った。
「い、いやーっ。痛い。うううう」
睦子は、まさに生みの苦しみを味わった、暫くすると、何かが自分の中から生まれた感じがした。間違いない、あの醜悪な生き物の子供だ。
「ふふふふふふ」
醜悪な生き物は、その顔を店に睦子の前に現れた。その顔は、スターウォーズのヨーダのような、それで尻尾が生えた悪魔のような、そんな生き物であった。特徴なのは生まれたてなのに歯が生えていたのである。
「ギャ―――っ!」
睦子は悲鳴をあげて、そのまま気を失った。そして、気が付いたら、また自分の部屋のベッドの上にいた。前回と違ったのは、下半身のところが、本当に出産したかのような血の海ができていたことであった。
「私は、悪魔を産んでしまったんですよ。悪魔の母。まさか、人間の子供は産めないのに、悪魔の子供を産むなんてねえ。何度も死のうと思ったんです。ビルから飛び降りたり、毒を飲んだり。でも全く死ねないんです。死んだと思っても、そのまままた自分の部屋のベッドの上で目が覚めるんです」
睦子は、寂しそうに笑った。
「あ、ああ、そう」
睦子は話を終えて立ち上がったとき、何かを言い忘れたように振り向いて言った。
「私とかかわると、みんな不幸になってしまうんです。前の会社の人はみんな死んでしまいましたし。ああ、殺したわけではないですよ。私がいない間に、会社が火事になって。あなたも気を付けてくださいね」
もう一度にっこり笑うと、その顔は、心なしか醜悪な悪魔に見えたのである。
悪魔の子を産んだという話である。この話は、ここに出てくる睦子さんから話を聞いたわけではなく、睦子さんの相談を受けた僧侶から話を聞いたのである。死を覚悟した人が死ぬこと以上に酷い結果になったということである。しかし、これが悪魔なのか、あるいは何らかの魔物なのかよくわからないが、人間の女性に「借り腹」をして、後継者を生ませるというのは、なかなかすごい話である。しかし、単に幻想ではないというのは、ベッドの上で血が残っているという事ではないか。まあ、この僧侶も、また睦子さんも、いまだに無事でいるという。睦子さんが今後どのようになるのか、非常に興味がある話である。
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